潜在戦争クライシス 〜妖刀の夢と水の王〜

古森きり

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そのすがた

そのすがた

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「……………………」
「おはようございます。気分はどうですか?」
「……………………あきひと、さま……」

青い薔薇のあしらわれた背丈と同じくらいの鏡を背負った、宙に浮いた青年が風を見下ろしている。
しわしわで、青白い顔がその神々しい姿に目を細めた。

「……全く、君は昔から無茶をしますね。時間を巻き戻してまでこんな事がしたかったのですか? ……どうして僕が再び生まれ変わるまで待っていられなかったんです? ……困った子ですね、やれやれです」
「………………申し訳……」
「もういいですよ」

鏡が水へと変わる。
芝生に足をつけた青年は、倒れた男へ手を差し伸べ顔を撫でた。

「……最期に約束を守ってはくれませんか」

なんという慈悲だろう。
裏切って、利用するだけ利用して、殺そうとまでしたのに。
涙を流す風は、それでも最期の力を振り絞りようやく声を出す。

「逆時御剣を……お返しします…………申し訳、ありませんでした……」
「…………、……構いませんよ。今までよく頑張りましたね。ゆっくりと休みなさい」

「……………………」
「……………………」
『……………………』

胴に大きな横一線の傷。
あれでも彗が治してやったのだ。
本来なら即死の傷を、一晴の時と同じように彗が、無意識だろうが治癒して生かした。
それでも妖刀の『呪い』で八草風は助からない。
逆時御剣が戻った彗は、その力で神の姿になった。
風の最期の言葉を聞くために。
彼の最期を見届けるために。
頭を撫でて優しく微笑むあれが彗の、本来の姿。
守りと癒しを司る『光』と、命の源と時間の流れを司る『水』の神。
彗に好意を持っている月は消える命に最後まで慈愛を与える彼を、それはもう複雑そうに見守っている。
……というか、あの顔は間違いなく嫉妬して拗ねている。
面倒な大人だ。

『……意味わかんない。自分を裏切った人間に心残りがないように慈悲を与えるなんて。『光属性』の神は甘ちゃんすぎ~』
「おや、人間である一晴に味方した妖刀が言いますか?」
『べっつにぃ……八草の血族に利用されるよりはマシって思っただけだしぃ』
「……八草の血族……ですか……」

静かに逝った風の頬を撫でる。
その顔は安らかだ。
きっと約束を果たせて安心したのだろう。
実に人騒がせな一件だった気もするが、それでもこの男は命をかけて戦ったのだ。
彼にとってはそれだけの価値のあった事。
そして所々出てくる『八草の血族』とは。

「気になっていたのですが、八草の血族とはなんです?」
『それは俺も気になっていた。この世界では何か特別な一族なのかい?』
「…………………………。……八草の血族……正確には八草沙幸の落とし胤たちをそう括っています」
「八草……さゆき? 女性ですか?」
「男ですよ。……『八王戦争』を引き起こし、神になろうとした男です。癒しと守りとは無縁な無慈悲な男でした。『光の王』に座しておきながら、他者を利用し、策を巡らせ平然と人質をとったり貶めたり……命を命と認識できない……異常者ですよ」
「……………………っ」
「……『八王戦争』は僕があの男に囚われ力を利用された事で何百年と“繰り返して”しまった。……伽藍、貴方の兄、幻獣ケルベロス族第49子『橘』が黒炎能力であの男の記憶と転生を封じてくれたから戦争は終わりました。ようやくね……。……けれどあの男はどうも、死んでいてもおとなしくしてくれないようです。戦時中、幾人かの女性に子どもを産ませていた。その子どもや子孫たちが、稀にこういう面倒事を起こすんです。血なんでしょうか……あるいは……あの男の最期の悪足掻き……『呪い』……なのかもしれません。……風にはそんな『呪い』を跳ね返す強い子になって欲しかったんですが……」
『…………………………』
「そうだったのですか……」

風の死体を見下ろす紅静子が実に不快そうだ。
そういえば夢の中で見た紅静子の前の持ち主……束という幼い少女は誰かに利用されて、裏切られて亡くなっていた。
それが八草。
一晴も改めて安らかな風の死に顔を眺める。

(……………………)

似ている?

(やめてよ)
(!)
(…………例えそうだったとしても……ぼくは……)
(……………………)

ふう、と溜息を吐いた彗が人の姿に戻る。
十四歳の、子どもの姿。
途端芝生の上に倒れるように座り込む。

「彗!」
「…………大丈夫です……神器が戻りましたから、目も見えるようになると思います。……ただ少し疲れた……。それに、この空間を維持するのも……そろそろ辛い」
「ああ、帰ろう」
「そうですね、あなたも怪我をしていますし……トリシェさんが憑依していても、病院には行かなきゃだめですよ」
「……分かった」
「それと一晴も! 自分のお腹に妖刀を刺すなんて何考えてるんですか! 僕の空間だから即死は免れたと思いますけどそれにしたって無茶しすぎですよ!」
「え? ……ああ、大丈夫ですよ」

ほら、と服をめくって腹を見せる。
一晴の腹には何の傷跡もない。

「? 何が大丈夫なんです?」
「うん、傷跡のようなものはないな」
「どういう事ですか?」

そういえば彗は目が見えなかった。
腹を見せた意味がない。
けれど月が否定してくれたおかげで話は進める。

「妖刀の持ち主として紅静子に認めてもらった事で、私は『刃物』と『炎』では死なない体になったそうです」
「……刃物と炎では、死なない? 妖刀にそんな力があるのですか?」
『まぁね、ぼくこう見えて邪神の域に達してるの。幕末や世界大戦中とかに結構たくさん殺したから、神様で言うところの神格みたいなものがそんくらいあがってるんだよねぇ。だから、それに伴って『死』に条件が付いてるの』
「…………じゃあ一晴は……」
『ぼくが主として認めた一晴はぼくを体の一部にしたって事。ぼくはただの刃物では“絶対に折れない”し、『炎属性』だから炎では焼け落ちない。普通の刀じゃないから。……八草風を倒す時に一晴がぼくを腹に突き刺しても怪我しないのは当たり前。だってぼくは『刃』で破壊されることはないし、ぼくがぼくで死ぬわけない。まあ、さすがに影刃を使うために自分と獣の体を媒体にできないか、なぁんて聞いてきたときは驚いたけどさぁ~』

そして一晴は紅静子の『侵蝕』の呪いと共生ができるようになり、顕現した紅静子の意識体は他の人とも自由に会話ができる。
もうトリシェに紅静子を封じて貰う必要はない。
一晴は一生、この刀と生きていくと決めた。
彗は頭を抱えて「なんて早計な……」と漏らしている。
そうだろうか?

「……だが本当に大丈夫なのか? 妖刀だぞ、それ。やっぱり意識を乗っ取られたりするんじゃないのかい?」
「不思議とその区切りはあるように感じますが……」
『フン! そんな下等妖怪みたいな真似しないよ~っだ。………………(そもそもきみはいい兄、いい子ども、いい役者ってのを演じ過ぎて自我が極端に薄いしね。ぼくが乗っ取るにはーーー些か魂が無垢過ぎた……)』
(無垢ですか……物は言いようですなぁ)

心が上手く育っていない。
だから妖刀が付け入る隙が少な過ぎた。
妖刀は心の弱さや欲望に漬け込む。
紅静子もそういうタイプの妖刀だ。
けれどこの心が上手く育っていない、上部だけの案山子のような男には弱さも自分自身の欲もほとんどない。
人の望む自分を演じる事ばかり上手くなって、自分の心を育てるのを途中でやめた……諦めたから。

「……………………」
「そうか、ならいいが……一晴に妙な事をしたら今度こそトリシェ殿に叩き折ってもらうから覚えておけよ」
『ちょ~うざ~い! 獣のくせに! 戦闘種族のくせに他力本願~』
「う! うるさい! 俺は戦闘種族だからこそ、確実な方法を言ったまでだ!」
『へー、ふーん、ほ~~~。戦闘種族ってすっごぉ~~~~い』
「ぐぬう……!」

人の姿に戻って早々紅静子と口論する、この獣に取り残されていた心は揺さぶり起こされ……そして奪われてしまった。

(……伽藍さん……あなたになら……あなたなら、私の、僕の……俺の本当の姿を探し出してもらえる気がするんです……)

だから欲しい。
この人、いや、この獣がどうしても欲しい。

「……まあ、一晴が決めたのなら僕からはこれ以上何も言いません。ただ、僕からも紅静子に一言言っておきますね」
『何さ』
「……うちの看板俳優に余計な真似したら叩き折りますからね」

笑顔が怖い!

『………………』

……あ、妖刀のくせに血の気が引いてる。

(……彗さん、怒ると怖いからな……分かります……)
(……水の神さま、そういえば神器取り戻してあとは回復するだけだっけ……。くぬぅ……)

忘れていたが、神器を取り戻せば彗の方が強いのだ。

「……では皆さん、帰りますよ」
「ああ」
「そうだな」
「はい」



それからすぐに彗の力で元の空間に戻る。
場所は事務所。
風の遺体は彗が特別な伝を使って弔うそうだ。
月は病院へ直行。
これもまた彗の知り合い……元を辿れば昔の(花ノ宮明人)が建てた病院らしい……そこでしばらく入院することが決まった。
トリシェの治癒術と、現代の治療で同時進行するという。
確かに腹に穴が空いたのだから普通、死んでいる。
彗も「いくらトリシェさんが憑依していたとしても普通歩けませんよ」とぷりぷり怒っていた。

そして何より……………………



「まさか月が神代の神子とは思いませんでした。言ってくれれば良かったのに」
「いやぁ、俺は家を出た身だからなぁ」

ひと段落がついた二日後。
月のお見舞いに来た一晴と彗と伽藍。
思い出すのは、驚きの事実。
一晴は頭にはてなマークを浮かべる。

「かみしろのみこ? とは?」
「神の依代になれる体質の人間のことです。要するにシャーマンですね。太古の昔はそういった人間がたくさんいて、神々との距離はとても近かったと言います。しかしいつしか信仰心が薄れ、神々どころか霊すら宿せる者が減り、現在ではこの国でその血と技法を守る古い一族がひっそりと受け継ぐのみと聞いています。先代……と言っていいのかな……『八王戦争』の時に“景品”になった少女も神代の神子でした。勝者となった王は神代の神子に子どもを産ませて、神に転生する……『八王戦争の儀』とはそういう神事でしたからね」
「うん、俺の一族の中でも飛び抜けた霊力と許容量を持っていたと聞く。俺も才能はあるだのなんだのと言われて育ったが、いかんせん、しきたりばかりで窮屈でなぁ……どうせ分家の出だ、医者になると嘯いて海外逃亡したというわけだ。ははは」
「か、海外逃亡って……」

そういえばこの人、海外の大学に行っていたと聞く。
そこで彗と出会い、彗を助けているうちに医師免許だけでなくモデルデビューもしたんだとか。
海外で医師免許を取得したので日本でも医師として働けるはずなのだが興味はなく、ひたすら彗のお世話に徹している。
更に帰国後は簿記だの秘書だのの資格も取り、ますます彗に尽くすようになった。

『分家なんだ? 確か節鳥ノ代家の分家には珠洲宮家と鳴石動家、嵐山家があったよね?』
「よくご存知だな。俺は鳴石動家の者だ」
「え、じゃあ望月って偽名なんですか!?」
「いや、あかりが偽名……芸名だな。本名は鳴石動望月なきいするぎもちづきという」
「僕にも本名黙ってたんですか!? ……っていうか、大学の時から望月月と名乗っていたじゃないですか!?」
「鳴石動の名は珍しいからな……聞く人間が聞けばバレてしまう」
『……なるほど。……一晴くんとは違った意味で少し話し方が古臭いと思っていたけど……あの家の関係者だったなら合点がいくよ』
「……………………」
「すまんな、彗……黙ってて……。家のことはあまり話したくなくてな……」
「いえ……それはいいんですけど……」
「だが、もうこれで俺が彗に隠していることはない。安心しておくれ」

と、どさくさに紛れて車椅子に置かれた彗の手を握る。
安定の月。
しかしそこは空気の読めない伽藍。

「……そういえば彗殿、神器が戻ってもまだ視力は戻っていないんだな?」
「ええ、リハビリが必要なんです。大分回復してきてはいるんですけど、まだ眼鏡がないと良く見えませんね」

それで今日は眼鏡だったのか、と一晴も納得。
しかし盲目だった彗に視力が戻った。
これはとても喜ばしいことだ。

「では、我々の顔も見えるようになったのですか?」
「……すいません、眼鏡をしていてもまだぼんやりしていて……一ヶ月もすれば分かるようになると思います」
「では俺の美しい顔もいずれ見えるようになるのだな!?」
「いつも思うんですが月のその自身の容姿への異常な自信なんなんですか」
「彗の横に立つ者として恥じぬ容姿と自負している!」
「……左様ですか……」

会話が成立していないような……。

「何にしてもこれで一件落着ですな」
「そうですね。『八王戦争』関係も落ち着いているので唐突に何か起きない限り平和だと思いますよ」
『……いっきに不穏になったんだけど……』
「……な、何か起きそうなのか、唐突に……」
「今回の一晴みたいな?」
「す、すみません……」

今回たまたま一晴がみつけた妖刀が、彗の神器を奪った八草風に狙われた事でいっきに色々解決した。
だがもし別件だったなら、こんなに早く解決はしていないだろう。

「あ! それからもう一つ気になっていたんだ! 月はなんで神代の神子だったのを隠していたんだ? きみが申し出てくれていれば一晴から妖刀を追い出すのは簡単だったのに……」
「ん? 俺は神代の神子ではないぞ。神代の神子はその時代、最も優れた神の依代にのみ許された称号。俺はその神子殿の婿にと期待されて、それが嫌だったのも家を出た理由の一つだ」
「!?」
『!』
「政略結婚的な……ですか?」
「ああ。今の神代の神子は珠洲宮家の娘でな……両親が普通の一般人として育てようとしていたらしいが本家がそれを許さず養子として無理やり引き取ったとかなんだとか……。噂だがな」
「古い家ってそういう事平気でしますよねぇ……。……しかし、女の子なんですか……。しかも珠洲宮家の……」
『……………………』
「うん?」
「いえ…………なんでもないです」

あまりなんでもない感じではない彗の様子。
しかし深くも聞けない。
彗の表情が不愉快とばかりに歪んでいる。

「彗、嫉妬でもしてくれたのか?」
「違います」
「そうか、つれないなぁ」
「……神子ではなくとも神代の力があったなら言ってくれれば良かっただろう」
『確かに』
「ははは、すまんな、家バレしたくなかった。それに興味もなかった」
「ひ、酷いですぞ!」
『こういうのを人でなしって言うんだよね……』

なんにしても、一件落着だ。
回復しつつある視力の検査やリハビリするという彗を置いて、先に一晴と伽藍の二人で病院を出た。
燦々と降り注ぐ太陽の下、背伸びをする伽藍。
田舎の砂利道を歩いていた時よりも空気は薄汚れていて、景色も灰色のビルばかり。
けれどなぜかあの時よりも清々しい気分だ。

「さぁて、ひと段落つ致し……一晴、このあと仕事はあるのかい?」
「夜のラジオ番組で出演映画の番宣ですな。ええと、確か9時から……」

なぜか生放送なんですよ、とややしょんぼりする一晴。
7時くらいには弟たちにご飯でも作りに行こうか、と考えてたのに移動時間を考えると実に微妙な時間帯。
今は昼前。
そうだ、ご飯でも誘おう。
顔をあげた一晴が名案だとばかりに口を開こうとした、時だ。

「それまでは時間あるのか?」
「はい! ですからあの……」
「じゃあこの間の埋め合わせをしてくれよ。俺にこの世界のこと、きみのこと、もっと色々教えてくれ」
「!」

先に進んでいた伽藍が振り返る。
初めて見る笑顔に、この上なく高鳴る胸の音。

ああ、神よ!


「は、はい!」






潜在戦争クライシス ~妖刀の夢と水の王~了
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