3 / 83
一章 少年期編
ギルドの少年【後編】
しおりを挟む「うわああぁ!」
「!」
目を開けると、少年たちがゴーレム三体に放り投げられていた。
首を傾げる。
たかだか総合レベル20のゴーレムに、なぜ彼らは放り投げられているのだろう?
「え? お兄ちゃんたちー、どうしたのー? このゴーレムは最低ランクのDブロンズ級だよー? Cランクの魔物を倒した事があるなら、このくらい余裕のはずだけどー?」
たとえば、彼らが倒したというCランクの魔物、ラット。
巨大ネズミの別名でもお馴染みの、ネズミの魔物。
なお、魔物の種類によってはきちんと処理すれば食べる事も可能。……きちんと処理すれば、だ。
そして魔物にも振り分けられる、この『ランク』。
冒険者ランクと基準が異なるが、ほぼ同じくらいの強さを示すと言われている。
(ただし、魔物のランクつけられるのは上からレッド、オレンジ、イエロー、グリーンの四色。当たり前だが危険度を表す。……ラッドはCランク、イエロー)
そこそこ危険だ。
ちなみに、先程カルたちが受けた依頼のラビットは『Cランクオレンジ』。
集団化したラビットは『Cランクレッド』と位置付けられる。
強さのランクは同じだが危険度がレッドになると、当然冒険者たちも警戒しなければならない。
その辺りを分かっていなければ、冒険者は務まらないと言ってもいい。
Cランクイエローのラットを倒した。
そう言う割には、個人の能力が少々低すぎるような?
(……ゴーレムの生成は……うん、ステータスは物理攻防を5ずつに配分してある。つまりあのお兄ちゃんたちは……武器に振り回されている!)
そしてラットの件は、一匹のラットに対し、三人で袋叩きにしただけと見た。
一番格好悪いやつである。
「はーあ、がっかり。大口叩いてる割にこの程度も倒せないなんて。普通の冒険者は一撃で倒せるよ」
「な、なんだとぉ⁉︎」
それは事実だ。
Dブロンズ級の冒険者たちは、最低でもステータスの総合レベルが20ある事が条件。
というか、彼らの装備なら出来ないはずがない。
(銅の剣、銅の鎧、革のズボン、革のブーツ……どれも駆け出し冒険者にしてはそこそこいい装備の部類だ)
一応、従兄弟が隣りの隣で武具屋を営んでいるので、その辺りも分かるのだ。
平均銅貨二枚。
銅貨一枚は前世の世界で大体百円程度の価値だと思えば、二枚で二百円程度となるが、この世界の物価だとそこそこのものとなる。
そもそも、町は硬貨などはあまり使わず物々交換が主流。
『クロッシュ地方』最大都市のこの町でさえそんなものなので、おそらくどこの地方もそうなのだろう。
そして、そんな経済の中であの装備、という事は……おそらく彼らは田舎村の中でもいいところのお坊ちゃんたち……。
「はぁ……」
溜息が出た。
それはつまり、彼らに従う者の影。
彼らは自分たちの力では、ほとんどなにもしていない可能性がある。
それなのにCランクのラットを倒したと豪語して、試験も嫌そうにしていたのだ。
「…………。じゃあ俺、他にも仕事があるから倒したらカウンターまで来てね」
「「「は⁉︎」」」
やめた。
付き合ってられない。
にこやかに笑顔を振りまいて、中庭の運動場からギルドの中へ戻ろうとした。
「ふざけんなぁ!」
「あ!」
「「え?」」
「?」
なんか一人変な声を出したな、と振り返ると、リーダー風の少年が投げた剣がゴーレムの頭に突き刺さったところだ。
オリバーが作ったのはロックゴーレム。
土で出来ている。
当然、それはある程度硬い。
しかし見た目に反してそれほど強くはないのだ。
とはいえ、大きめに作ってあるので倒れ込んでくれば──オリバーのいる位置も巨体の範囲内。
「…………」
青ざめる冒険者志望の少年たち。
膝に力を込め、体に魔力を通わす。
(身体強化)
オリバーの使える魔法は初級のものだけだ。
それ以上はまだ危険だからと、みんな教えてくれない。
一番簡易な身体強化魔法。
これは誰でも使える。
Dブロンズ級の冒険者でも使えるだろう。
その程度の強化だが、飛び上がってゴーレムの頭に刺さった剣を引き抜き、ゴーレムを真っ二つにする事くらいは出来る。
「っ……⁉︎」
「今のだめ。やり直し。これじゃ倒したとはいえない」
「は、はあ⁉︎」
破壊したゴーレムを基に、新しいゴーレムを作り出す。
偶然頭に剣が刺さったのでは、倒したとはいえないだろう。
運も実力のうちだと宣うリーダー風の少年を無視して、ギルドの中へと戻る。
カウンターホールまで行くと、にやにやした冒険者たちとにこにこした母が待っていた。
「どうだったオリ坊。見所ありそうか?」
「ないねー。普通以下!」
「ぎゃはははははは! そいつぁいい! 薬草集めから叩き込んでやれよ!」
「はーあ……その前に試験に合格するのに一週間くらいかかるんじゃないかな」
「マジかよ、小物もいいところだな」
口々に新人を詰る冒険者たち。
テーブルの一つで、冒険者が手を挙げる。
「おーい、オリ坊~、この依頼頼むー」
「はーい」
オリバーの仕事……通常業務は、このように常連冒険者がほどよく寛ぎながら依頼書を確認出来るように、テーブルにその冒険者のランクに合った依頼書の束を持っていく事。
依頼書の束はカウンターで母が素早く作る。
テーブルに寄りかかりながら依頼書を確認した冒険者は、こうして受ける依頼書をオリバーに伝える。
オリバーはその依頼を確認して、注意事項などを伝えたのちに残りの束とともに母のところへ持っていき『受諾』をするのだ。
それを確認した冒険者は、そのまま依頼に出かける事が出来る。
(つまり走り回るのは俺だけという! いいけどな、別に。足の悪い母さんを何度も立ち上がらせるの大変だし)
オリバーの母は、生まれつき左足が悪い。
父はそんな母を守るため……そして足を治すための薬を何年も探し回り、冒険者ランクAブロンズにまで登り詰めた。
これは非常に凄い事だ。
結局、未だに母の足を治す術は見つからない。
「はい」
「ありがとう。……はい、受諾っと」
「受諾完了だよー!」
「おー! サンキューな! 行ってくるわー」
「気をつけてねー!」
手を振って冒険者を見送る。
その時、入れ違いに父が帰ってきた。
くすんだ茶色い髪と瞳、端正な顔立ちに髭。
(うーん、何度見てもダンディ~)
そして、母は銀髪青眼。
いつも朗らかな笑みを浮かべ、町一番の美人と評判だ。
(…………まぁ、うん……)
そんな端正な顔の父と、町一番の美女との間に生まれたオリバーは、他の町でも評判になっている『美少年』。
母譲りの銀の髪と青い瞳と目鼻立ち。
父譲りの剣武の才。
そして、父は長身の影響か、同い年の子どもに比べてオリバーは体格も恵まれている。
町の女の子たちはほとんどがオリバーに憧れており、男子たちからは目の敵にされていた。
それを回避するためにもギルドの仕事を日々手伝って、なおかつここに通う冒険者たちに武器の扱いや魔法や薬草、魔物に関する知識を学び身につけていると『働き者』『神童』『将来有望』などなど、評価は勝手にうなぎ上り。
……先程カルたちに『公女の婿候補になればいい』と言われていたが、近隣の貴族たちから養子縁組の話はひっきりなしに舞い込んでいるらしい。
父がそれを断り続けている。
一応父も名誉貴族。
準男爵の位を持っているため、ある程度は融通が効く。
なにより、『クロッシュ地方』を治めるこの国の四代侯爵家──『四侯』の一角……クロッシュ侯爵は……母方の『本家』である。
(ふう……本当、とんでもない家に生まれたなぁ)
大貴族の分家の血筋。
つまり、地位、家柄、血筋、容姿、才能、財力。
人が羨むものを、生まれながらにほとんど持っていた。
巨大なおっさんは『世界一の容姿』とも言っていたので、成長したオリバーはよほど美形になるのだろう。
家柄がほどよい上位貴族。
その上ギルドマスターの息子。
いずれこの地方の冒険者たちをまとめ上げる者なのだ。
その分の責任もあるが、今からこうして冒険者たちと仲良くなり、自分自身も冒険者になりその苦労を味わえば認めぬ者はいなくなるだろう。
冒険者は『級』がすべてだ。
父と同じ『Aランク』になればこの町に限らず、ほとんどの冒険者は文句も言わない。
そして、いつか『彼女』を救い出し……妻にする。
この町の、このギルドの新しい受付嬢という顔になってもらい……。
(俺が幸せにするんだ)
あの大きなおっさんの言うように。
女一人幸せに出来ない、チーレムラノベ主人公に奪われる前に!
(俺が、娶る! リアル俺の嫁!)
うん、と頷いて顔を上げた。
「おかえり! 父さん!」
「ああ、今帰った。何事もなかったか?」
「うん! なんにもないよ! それより新しい魔法を教えてよ! 前のやつはもう全部覚えたから!」
「え? も、もう⁉︎ ほ、本当にオーリは優秀だなぁ⁉︎」
「そりゃそうさ。マスターがいない間、ぜーんぶ魔法を習得しちまって暇んなったからって槍使いのゴーズに槍の使い方まで教わってたんだぜー?」
「うえ⁉︎」
「いやはや、オリ坊には敵わん……。こりゃあっという間に『Aランク』になるだろうなぁ」
ははは、と笑うホールの冒険者たち。
しかしオリバーは唇を尖らせる。
またそんな、無責任な事を言って、と。
…………彼らが八割本気で言っているのにも気づかずに。
「ははは、分かった分かった。新しい魔法を教えてやるよ。ただし、武具付加系のな」
「やった!」
頭をポンポンと撫でられて、それは純粋に喜ぶ。
前世の父は仕事人間で、いつか過労死するのではと思うほど。
今世の父はこうして構ってくれるので、前世甘えられなかった分つい甘えてしまう。
「お帰りなさい。お父様はなんと?」
「ああ、かなり渋い顔をしておられたよ。ようやく瓦礫の撤去が終わったから、追加でレンガや木材を大量に寄越せと言われたらしい」
「まあ……。うちは『ウローズ山脈』があるから重いものの運搬が大変なのに……」
「ああ、公帝陛下も無茶を言うよ……」
カウンターの内側に入ってくると、父ディッシュが上着を自分の事務椅子にかける。
母が体を捻って笑顔で迎えるが、話題は五年前、突如現れたドラゴンにより破壊の限りを尽くされた帝都の話。
当時五歳であったオリバーは、父が知らせを受けて慌てて出て行ってから一ヶ月間、戻って来なかった……というくらいなものだが……帝都では約三割の住民が亡くなり、町は壊滅。
幸い公帝陛下、他市政に関わっていた貴族や官僚たちは他の貴族の舞踏会に招かれていたため、無事だったらしい。
絶賛復興中なのだがおかげで税金は上がり、帝都をより美しく整備し、絢爛豪華にするとかで資材を安く買い叩かれる。
更に地方から建設の材料をかき集めているようで、その運搬負担も馬鹿にならない。
冒険者に依頼すれば冒険者たちへの依頼料が増し、それは領地が負担する。
普通そこは公帝家、もしくは国が負担するべきだ。
しかし、『謀反の恐れ』を潰す事を名目に地方負担にされたらしい。
もちろん建前は『地方経済の活性化が目的』だったそうだが。
だが冒険者が運搬などで駆り出されれば、地方の定期的な魔物討伐周期に遅れが出る。
残された冒険者の負担が増えるのだ。
父はその辺りを『クロッシュ地方』の領主である祖父と定期的に話し合う。
今回もその話し合いと、帝都復興の進捗確認をしてきたのだ。
やはり芳しくはなさそうである。
「『クロッシュ家』は王家寄りだったからな……特に扱いが雑というか……。まあ、『ヤオルンド家』は海があるのに同じ量を要求されているそうだから、そちらよりはマシかもしれない」
「『ヤオルンド家』は帝国派でしたからねぇ。……でも、『カルディアナ王家』の血が絶えた今、王家派も終わりです。『ペンドラゴ皇帝家』の皇族も一般市民階級に落とされたと聞きます。それなのにこんなに負担ばかり強いられては……ふぅ」
「本当だよ。とはいえ、目の前の生活が大事だ。とにかく木材の確保だな。明日魔物の討伐ついでに伐採してきてもらおう」
「俺も一緒に行っていい?」
森の魔物討伐!
ひょこ、っとカウンターから顔を出す。
父は一瞬キョトンとしたが、すぐに笑みを浮かべる。
「ああ、構わないぞ。武器への魔法付加を教えてやろうと思っていたしな!」
「やったあ! あ、俺ゴーレム十体同時に作れるようになったから運搬は任せて!」
「え?」
ちなみに、その日冒険者になろうとしていた三人組は時間切れでやり直しとなった。
0
お気に入りに追加
152
あなたにおすすめの小説
聖女は友人に任せて、出戻りの私は新しい生活を始めます
あみにあ
恋愛
私の婚約者は第二王子のクリストファー。
腐れ縁で恋愛感情なんてないのに、両親に勝手に決められたの。
お互い納得できなくて、婚約破棄できる方法を探してた。
うんうんと頭を悩ませた結果、
この世界に稀にやってくる異世界の聖女を呼び出す事だった。
聖女がやってくるのは不定期で、こちらから召喚させた例はない。
だけど私は婚約が決まったあの日から探し続けてようやく見つけた。
早速呼び出してみようと聖堂へいったら、なんと私が異世界へ生まれ変わってしまったのだった。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
―――――――――――――――――――――――――
※以前投稿しておりました[聖女の私と異世界の聖女様]の連載版となります。
※連載版を投稿するにあたり、アルファポリス様の規約に従い、短編は削除しておりますのでご了承下さい。
※基本21時更新(50話完結)

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。

親友に「花嫁を交換しよう」と言われまして
古森きり
恋愛
「リット、花嫁を交換しよう」
「は?」
コイツはなにを言ってるんだ?
まさか式を同じ日にしたいと言い出したのは両国の繁栄と友好関係を諸国に知らしめるためではなくこのために?
と、誰しもが思うであろう。
しかし俺の親友アグラストは大国の王太子であり、俺の婚約者ミリーと密かに思い合っていたことには気づいていた。
小国の我が国。政略結婚同士。なにより親友と婚約者は両思い。
二人が幸せになるのならと俺とフォリア嬢は花嫁交換を了承することにしたのだが、もしやフォリア嬢、めちゃくちゃ我が国と相性がいい?
『小説家になろう』で読み直しナッシング掲載しました。
『アルファポリス』『カクヨム』『ベリーズカフェ』にも掲載しています。

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる