僕×彼女=?

始まりは一本の電話だった。
『もしもし? これ、繋がっていますか?』
 大学三年生の春。
 引きこもり染みた生活を送っていた僕の目の前に、
 突然、彼女は現れた。

「案外、子供じみた顔していますね」
 ……はい?

 彼女は口が悪い。
 マイペースだし、強引だし、自分がやりたいことは何でも実行に移してしまう。
 振り回されるこっちの身にもなってくれ。

「先輩?」
 そして何より僕を悩ませるのが、
 彼女がとってもとっても美人だということであった。

 願い事は何でも叶えてしまうパワフルな彼女に連れられて、僕の最後の、大学青春物語は始まった――――。
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