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(番外編)アルファとオメガとベータのお話
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クラウス殿下の弟君はどこかおかしいんじゃないか、とファルケンは真剣に危ぶんだ。
エミールなどは子どもの頃から知っているユリウスのことを、天使だ可愛いだと評したりもするが、ファルケンにとってはすこしも可愛くない。可愛さの欠片もない。天使どころか悪魔じゃないのかあの男は。
新緑色のうつくしくも寒々しい視線に晒され、つがい持ちのオメガにアルファが軽々しく触れる行為がいかに罪深いかという演説を小一時間ほどひたらすらに聞く羽目となったファルケンは、ようやく解放されてげんなりと溜め息をついた。
憎らしいのはクラウスだ。この騎士団長はファルケンに救いの手を差し伸べるどころか、ユリウスの、つがいがいかに大切な存在であるかの熱弁に「そのとおりだ」と手を打ち鳴らして同意する始末であった。兄弟そろって頭がおかしい。
こんな男たちをつがいに選んだオメガに同情を禁じ得ないが、そのうちのひとりがファルケンの家族も同然のエミールなのだから、エミールの好みもどこかおかしいんじゃないかとしみじみ思う。
中庭を見ると、リヒトを囲んで和気あいあいとサンドイッチ作りが行われていた。そこにクラウスとユリウスのミュラー兄弟が加わっている。
ユリウスの顔つきときたら、先ほど自分に向けてきた凍てつきそうな殺気は跡形もなく、ホットチョコレートめいた甘く蕩けそうな色を浮かべていた。
実は二重人格なのか? とファルケンは疑念を抱いたが、思い返してみればクラウスも似たようなものである。クラウスは出会った当初からなぜかファルケンを敵対視しており、彼から殺気を浴びせられたことなどもはや数えきれないほどだった。
……まぁそれもあながち、こころあたりがないではなかったが。
いまでこそ家族の立ち位置となったファルケンとエミールだが、おのれがアルファだと自覚した当初は、ファルケンは、実はエミールに恋心のようなものを抱いていた……と言えなくもない。
あくまで恋心『のようなもの』であるが。
エミールがまだ幼い時分よりファルケンは、こいつはオメガかもしれない、と思っていた。
なにがどう、と理論立てて説明するのは難しい。ただなんとなく『本能に引っかかる』ものがあったのだ。
自分がアルファと成ってからは、その感覚はことさら明確になっていった。
エミールはオメガだ。そう感じているのは自分だけではなかった。孤児院を度々訪問してくるアダムも、同じ認識を持っている。それは彼の目つきからすぐにわかった。
ファルケンはさりげなく、エミールとアダムを二人きりにしないよう気をつけていたが、当のエミールは鈍感で、アダムにも気をゆるしきっていたから頭を抱えたくなった。
こいつは俺がまもってやらないとダメだ。
そんな庇護意識がいつしか恋心『のようなもの』にシフトしていったのは、ある意味当然のことだったのかもしれない。
ファルケンとエミールはアルファとオメガ。互いが、互いを求めるのは本能で定められたことなのだから。
しかしエミールをまもってやるという思い上がった自負は、クラウス・ツヴァイテ・ミュラーが現われたことでぐうの音も出ないほどに圧殺された。
十五歳になっても発情期の来なかったエミールが、クラウスの出現に合わせてヒートを起こしたのだ。これが単なる『偶然』であるはずがなかった。
一般に、アルファが傍に居る環境で育ったオメガの方が、ヒートを迎える時期は早いという。それは本能がアルファの存在を欲するからだ。
しかしファルケンと一緒に育ったエミールにはそれが当てはまらなかった。
野盗に襲われた際に生存本能が刺激され、その影響でヒートになった場に『たまたま』クラウスが来たのだろうか。そうではない、とファルケンは思う。
おのれのアルファが近づいてきている。それをエミールの中のオメガ性が感じ取っていたのだ。
だからエミールはあの窮地で思わぬヒートを起こしたのだ。
ファルケンの誘発香には一切反応しなかったのに、クラウスがヴローム村に来たというだけで。
これが運命のつがいか、とファルケンは驚きつつも、納得していた。
エルのつがいは、俺じゃなかったのか、と。
エミールとクラウスが出会って以降、エミールの位置づけはファルケンの中で家族となった。
エミールが真実、おのれのオメガだとファルケンが思っていたならば、こんなにあっさりとは割り切れなかっただろう。
エミールは家族だ。それはいまも揺らぎのない事実である。
それなのに。
ファルケンは中庭に、白金髪の頭を見つけて、小さな溜め息を漏らした。
スヴェン。ベータの男で、『狼』の一族。細く小柄なのに体術にすぐれ、素早い動きを得意とするクラウスの私兵。そして、エミールの侍従。
もうエミールの『影』の役割を失って久しいのに、いまだ律義に髪の長さを主と同じにしているスヴェンを窓越しに眺めながら、どうすればあの堅物の意識を変えることができるだろうかと考えた。
スヴェンは、いまだファルケンがエミールに気持ちを残していると勘違いしている。
スヴェンと初めて顔を合わせたのは、まだ十八の頃だったろうか。
確か、クラウスに保護されたエミールとともに、一時期王城に身を置いていたときにクラウスに引き合わされたのだ。
クラウスと『契約』をしたときの話だ。
いざというときはなにを置いてもエミールのために、エミールの味方をすること。
二人のアルファの間では、そんな契約が交わされていた。
ファルケンがエミールのために動くなんてそんなこと、クラウスに言われずとも当然のことであったが、王城という場所で、なんのしがらみもなく、なんの打算もなく、誰の許可も必要とせず、エミールのためだけに自由に動けるのは、おまえを於いて他にはない、とクラウスに真摯に訴えられると、それはその通りなのかもしれないとも思えた。
当時のクラウスの立場は、実に微妙で実に不安定であった。
王立騎士団第一部隊の小隊長で、軍神フォルスの再来との呼び声も高く、騎士団の中でも一目を置かれる存在の彼は、同時に第二王子としての身分も持っていた。
クラウスさえその気になれば、次期国王の座を狙えなくもない。それゆえ、強き大国よ再びと謳う革命派に旗印として担がれることとなったのだ。
クラウスの周りには様々な思惑を持つ人間が集った。しかしクラウスは生まれたときからそんな有象無象の中で育ってきた経験がある。一介の貴族ごときがかんたんに操れる男ではなかった。
だが、そんなクラウスに唯一の弱みができてしまった。
それがエミールだ。
これまで浮いた噂などほとんどなかった第二王子が、突然平民のオメガを連れて戻ったのだ。アルファとオメガについてすこし知識のある者なら皆思っただろう。
エミールは、クラウス・ミュラーの運命のつがいなのかもしれない、と。
だからこそクラウスは、ファルケンをエミールの傍に置いた。本来ならば、遠ざけておきたいだろうアルファを、おのれのオメガの傍に。
しかし当然のことながら、エミールの護衛につけられたのは、ファルケンだけではなかった。
「私の『狼』だ」
クラウスがそう言ってファルケンに引き合わせたのは、幾人かの『狼』だった。
黒装束に狼面をつけた男たち。彼らが交代でエミールにつく形となると説明を受けた。もちろん、エミールに悟られぬよう秘密裏に。
その中でひとりだけ面をしていない青年が居た。
エミールの『影』だと教えられた。言われてみれば、背格好がエミールと似ているかもしれない。しかし一見して似ている、とは到底思えない印象に、ファルケンは怪訝に眉を顰めた。
「似てなくないですか?」
ポロっとこぼれた感想を聞いたスヴェンが、琥珀色の瞳を動かした。
感情のあまり乗らない目がチラとファルケンを捉え、まばたきをした。かと思うと一直線に伸びていた背すじがすこし脱力した。
後ろでまとめていた髪をほどき、頭をゆるく動かしたスヴェンが、軽く小首を傾げた。
ファルケンは驚いた。姿勢と髪型を変えただけで、そこに立っている青年がエミールになったのだ。
「まだお仕えして日が浅いので、いまはこの程度ですが、そのうちにすべてを似せることができるようになりますよ」
ツンケンとした口調で、スヴェンが言った。
負けず嫌いな男なんだな、とファルケンは思った。
それがたぶん、第一印象だった。
エミールなどは子どもの頃から知っているユリウスのことを、天使だ可愛いだと評したりもするが、ファルケンにとってはすこしも可愛くない。可愛さの欠片もない。天使どころか悪魔じゃないのかあの男は。
新緑色のうつくしくも寒々しい視線に晒され、つがい持ちのオメガにアルファが軽々しく触れる行為がいかに罪深いかという演説を小一時間ほどひたらすらに聞く羽目となったファルケンは、ようやく解放されてげんなりと溜め息をついた。
憎らしいのはクラウスだ。この騎士団長はファルケンに救いの手を差し伸べるどころか、ユリウスの、つがいがいかに大切な存在であるかの熱弁に「そのとおりだ」と手を打ち鳴らして同意する始末であった。兄弟そろって頭がおかしい。
こんな男たちをつがいに選んだオメガに同情を禁じ得ないが、そのうちのひとりがファルケンの家族も同然のエミールなのだから、エミールの好みもどこかおかしいんじゃないかとしみじみ思う。
中庭を見ると、リヒトを囲んで和気あいあいとサンドイッチ作りが行われていた。そこにクラウスとユリウスのミュラー兄弟が加わっている。
ユリウスの顔つきときたら、先ほど自分に向けてきた凍てつきそうな殺気は跡形もなく、ホットチョコレートめいた甘く蕩けそうな色を浮かべていた。
実は二重人格なのか? とファルケンは疑念を抱いたが、思い返してみればクラウスも似たようなものである。クラウスは出会った当初からなぜかファルケンを敵対視しており、彼から殺気を浴びせられたことなどもはや数えきれないほどだった。
……まぁそれもあながち、こころあたりがないではなかったが。
いまでこそ家族の立ち位置となったファルケンとエミールだが、おのれがアルファだと自覚した当初は、ファルケンは、実はエミールに恋心のようなものを抱いていた……と言えなくもない。
あくまで恋心『のようなもの』であるが。
エミールがまだ幼い時分よりファルケンは、こいつはオメガかもしれない、と思っていた。
なにがどう、と理論立てて説明するのは難しい。ただなんとなく『本能に引っかかる』ものがあったのだ。
自分がアルファと成ってからは、その感覚はことさら明確になっていった。
エミールはオメガだ。そう感じているのは自分だけではなかった。孤児院を度々訪問してくるアダムも、同じ認識を持っている。それは彼の目つきからすぐにわかった。
ファルケンはさりげなく、エミールとアダムを二人きりにしないよう気をつけていたが、当のエミールは鈍感で、アダムにも気をゆるしきっていたから頭を抱えたくなった。
こいつは俺がまもってやらないとダメだ。
そんな庇護意識がいつしか恋心『のようなもの』にシフトしていったのは、ある意味当然のことだったのかもしれない。
ファルケンとエミールはアルファとオメガ。互いが、互いを求めるのは本能で定められたことなのだから。
しかしエミールをまもってやるという思い上がった自負は、クラウス・ツヴァイテ・ミュラーが現われたことでぐうの音も出ないほどに圧殺された。
十五歳になっても発情期の来なかったエミールが、クラウスの出現に合わせてヒートを起こしたのだ。これが単なる『偶然』であるはずがなかった。
一般に、アルファが傍に居る環境で育ったオメガの方が、ヒートを迎える時期は早いという。それは本能がアルファの存在を欲するからだ。
しかしファルケンと一緒に育ったエミールにはそれが当てはまらなかった。
野盗に襲われた際に生存本能が刺激され、その影響でヒートになった場に『たまたま』クラウスが来たのだろうか。そうではない、とファルケンは思う。
おのれのアルファが近づいてきている。それをエミールの中のオメガ性が感じ取っていたのだ。
だからエミールはあの窮地で思わぬヒートを起こしたのだ。
ファルケンの誘発香には一切反応しなかったのに、クラウスがヴローム村に来たというだけで。
これが運命のつがいか、とファルケンは驚きつつも、納得していた。
エルのつがいは、俺じゃなかったのか、と。
エミールとクラウスが出会って以降、エミールの位置づけはファルケンの中で家族となった。
エミールが真実、おのれのオメガだとファルケンが思っていたならば、こんなにあっさりとは割り切れなかっただろう。
エミールは家族だ。それはいまも揺らぎのない事実である。
それなのに。
ファルケンは中庭に、白金髪の頭を見つけて、小さな溜め息を漏らした。
スヴェン。ベータの男で、『狼』の一族。細く小柄なのに体術にすぐれ、素早い動きを得意とするクラウスの私兵。そして、エミールの侍従。
もうエミールの『影』の役割を失って久しいのに、いまだ律義に髪の長さを主と同じにしているスヴェンを窓越しに眺めながら、どうすればあの堅物の意識を変えることができるだろうかと考えた。
スヴェンは、いまだファルケンがエミールに気持ちを残していると勘違いしている。
スヴェンと初めて顔を合わせたのは、まだ十八の頃だったろうか。
確か、クラウスに保護されたエミールとともに、一時期王城に身を置いていたときにクラウスに引き合わされたのだ。
クラウスと『契約』をしたときの話だ。
いざというときはなにを置いてもエミールのために、エミールの味方をすること。
二人のアルファの間では、そんな契約が交わされていた。
ファルケンがエミールのために動くなんてそんなこと、クラウスに言われずとも当然のことであったが、王城という場所で、なんのしがらみもなく、なんの打算もなく、誰の許可も必要とせず、エミールのためだけに自由に動けるのは、おまえを於いて他にはない、とクラウスに真摯に訴えられると、それはその通りなのかもしれないとも思えた。
当時のクラウスの立場は、実に微妙で実に不安定であった。
王立騎士団第一部隊の小隊長で、軍神フォルスの再来との呼び声も高く、騎士団の中でも一目を置かれる存在の彼は、同時に第二王子としての身分も持っていた。
クラウスさえその気になれば、次期国王の座を狙えなくもない。それゆえ、強き大国よ再びと謳う革命派に旗印として担がれることとなったのだ。
クラウスの周りには様々な思惑を持つ人間が集った。しかしクラウスは生まれたときからそんな有象無象の中で育ってきた経験がある。一介の貴族ごときがかんたんに操れる男ではなかった。
だが、そんなクラウスに唯一の弱みができてしまった。
それがエミールだ。
これまで浮いた噂などほとんどなかった第二王子が、突然平民のオメガを連れて戻ったのだ。アルファとオメガについてすこし知識のある者なら皆思っただろう。
エミールは、クラウス・ミュラーの運命のつがいなのかもしれない、と。
だからこそクラウスは、ファルケンをエミールの傍に置いた。本来ならば、遠ざけておきたいだろうアルファを、おのれのオメガの傍に。
しかし当然のことながら、エミールの護衛につけられたのは、ファルケンだけではなかった。
「私の『狼』だ」
クラウスがそう言ってファルケンに引き合わせたのは、幾人かの『狼』だった。
黒装束に狼面をつけた男たち。彼らが交代でエミールにつく形となると説明を受けた。もちろん、エミールに悟られぬよう秘密裏に。
その中でひとりだけ面をしていない青年が居た。
エミールの『影』だと教えられた。言われてみれば、背格好がエミールと似ているかもしれない。しかし一見して似ている、とは到底思えない印象に、ファルケンは怪訝に眉を顰めた。
「似てなくないですか?」
ポロっとこぼれた感想を聞いたスヴェンが、琥珀色の瞳を動かした。
感情のあまり乗らない目がチラとファルケンを捉え、まばたきをした。かと思うと一直線に伸びていた背すじがすこし脱力した。
後ろでまとめていた髪をほどき、頭をゆるく動かしたスヴェンが、軽く小首を傾げた。
ファルケンは驚いた。姿勢と髪型を変えただけで、そこに立っている青年がエミールになったのだ。
「まだお仕えして日が浅いので、いまはこの程度ですが、そのうちにすべてを似せることができるようになりますよ」
ツンケンとした口調で、スヴェンが言った。
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