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狼と名もなき墓標
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クラウスにとって最大の誤算が起こったのは、三日目の夕刻のことだった。分厚い雨雲が空を覆い隠しているせいで、日没前だというのに夜のような暗さであった。
「あなた、身を隠すのが上手すぎやしませんか」
そう言ってクラウスが身を潜めていた王都付近のあばら家に不意に現れたのは、エミールの元に居るはずだった『鷹』だった。
「なぜおまえがここに居る!」
愕然として尋ねると、『鷹』が肩を竦めて、
「それはこっちのセリフですよ」
と返してきた。
「てっきりヴローム村の方へ行ったと思ったのに、めちゃくちゃ無駄足踏んだじゃないですか」
渋面を作った男の隻眼を、クラウスは強い視線で睨んだ。
「なにかあったのか」
「いやだからそれもこっちのセリフですって。王城じゃあなたが行方不明になったとか安否も不明だとかで、大騒ぎになってるんですから。俺は、あなたを心配したエルから直々に、あなたを探すように命じられて来たんです。ついでに、こいつらも」
『鷹』が背後を親指で示すと、『狼』が二人跪いていた。
「ご無事でなによりです、我が君」
クラウスは眉を寄せ、おのれの私兵たちを見つめた。
彼らが自分を探しにきたことで、エミールにつけていた護衛が三人も外れたことになる。
だが、隠密行動に長けた『狼』と自由に動ける『鷹』が来たことで、クラウスも格段に動きやすくなったのは事実だった。
「いったいなにがあったんですか?」
『鷹』に問われ、クラウスは三人を招き入れた。
「先に報告しろ。王城はどうなっている?」
クラウスは、『鷹』と『狼』たちが知り得る限りの情報を聞き取った。
結果からいうと、『鷹』たちも詳細を把握しているわけではなかった。
彼らが知っていたのは、エミールの元にクラウスの消息が不明であるという手紙が届いた、そしてその事実確認をするため、『影』が王城へと走ったというところまでだった。
騎士団やクラウスの行方がわからなくなったとする報告は、恐らく、領主貴族から書状を預かった従士が届けたものだろう。
だが、なんのためにそんな偽の情報を流したのか、理由がわからない。
クラウスは二名の『狼』に、城内の情報を拾ってくるよう命じた。
『狼』は隠行ができる。王城内での諜報活動は事実上禁止されているが、弁明ならあとで自分がいくらでもできた。
「身の危険を感じたらすぐに退け。王や王太子の近衛には近づくなよ」
注意とともに指示を飛ばし、『狼』を放った。『鷹』は手元に残した。いつでもすぐに単身で動くことのできるこの男は、クラウスにとって切り札になる。
『狼』の報告とハルクたち騎士団の合流を待つ間、クラウスは『鷹』と騎士団出立からいままでに起こったことの情報共有を行った。
「どう思う」
クラウスの問いかけに、『鷹』が隻眼を軽く歪めた。
「う~ん……なんとも。一個ずついきましょう。まずはオシュトロークに不穏な動きありという偽の報告で、第一騎士団がおびき出された。ここがもう有り得なくないですか?」
『鷹』の指摘は尤もだ。通常、有り得ない。
議会に掛けられるほどの『ちゃんとした』報告なのだ。事実確認を行っていなかったなど考えられない。
「それで、遠征に出た先で領主サマが勝手に従士に書状を預け、クラウス様たちが行方不明ってことになった。……ここもわからないんですが」
『鷹』が首を捻る。
その通りだった。なんのためにそれをしたのか、意図がよくわからない。
クラウスが考えこんでいると、『鷹』が「ところで」と声をかけてきた。
「このかくれんぼっていつまでやるんですか?」
クラウスがおのれの意思で身を隠している以上、勝手に無事の報告もできずに『鷹』は悶々としたように渋面を作った。
「エル、泣いてましたよ。早く戻ってやってくださいよ」
「おまえに言われるまでもない。それから私のつがいをエルと呼ぶな」
クラウスは不機嫌な声で言い返した。
この『鷹』とエミールは家族のようなものだ。それはよくわかっているが、自分と年齢がさほど変わらないアルファとおのれのオメガが懇意にしている場面を見るたびに、クラウスの胸は嫉妬でグラグラと煮えたぎるようだった。
「ところで、おまえからエルの匂いがするのはどういう理由だ」
『鷹』が来たときから気になっていた。腕と言わず胸元や首すじからもおのれのオメガの甘く繊細な香りがしている。そして……。
「うげっ」
『鷹』が呻いた。クラウスが突如として男の胸倉を掴んだからだ。
クラウスは『鷹』に顔を寄せた。
「うわ、やべぇ、怖い、怖いですって!」
唇が触れそうなほど近くで真正面から『鷹』を凝視すると、『鷹』が腕を突っ張って離れようと藻掻く。それをゆるさずにクラウスは、低くささやいた。
「おまえの唇からも、エルの匂いがするな」
「ちょ、マジであんたの嗅覚どうなってんだよっ!」
クラウスに言わせれば、おのれのオメガの匂いを感知し損ねるアルファの方が信じられない。どんなに些細なものでも、それがエミールの匂いならばわかって当然だ。
クラウスは身震いする『鷹』を締め上げる力を強めて、尋ねた。
「答えろ。どうやって『狼』を動かした?」
『鷹』と違い、『狼』の主はクラウスだ。その『狼』がクラウスの命に背きエミールの護衛を離れるなど、本来あってはならないことだった。
主の命にのみ忠実な『狼』を、さて、どんな手品を使って動かしたのか。
「……っ、ちょ、マジでその殺気やめろって! 俺じゃない、エミールだ! 『狼』を動かしたのはエミールですよ!」
『鷹』が両手を上げて服従の意を示した。
「なぜ『狼』の存在をエミールが知るようなことになった」
「ええっと、それはですね……」
「言えないのか」
「言います! 言うからその殺気引っ込めてくださいって」
間近に迫ったクラウスの眼力に耐え切れず、『鷹』がそう言ったとき、あばら家の扉がしずかに開く音がした。
「あの……私、お邪魔でしょうか」
顔を覗かせたのは副団長のハルクだ。彼の気配を察知していたのでクラウスはそちらを振り向くこともしなかった。
掴んでいた『鷹』の胸倉を乱暴に解放し、
「この件が片付いたら洗いざらい話してもらうからな」
と恫喝するように告げた。
「こころして言い訳を考えておきます」
『鷹』はそんな憎まれ口を叩いて、ハルクの背後にサッと避難した。
「なにをしてるんですかあなたがたは」
副団長が呆れたように嘆息して、横目でチラと『鷹』を見た。
「うちの団長を本気で怒らせないでくださいよ」
「俺のせいじゃない。こっちだってやむにやまれない事情ってのがあるんですよ」
「なにをしたんです?」
「さりげなく聞き出そうとしないでください。うわ、ほら、すげぇ睨んでくるし」
『鷹』がクラウスの方を見まいと、手で隻眼を覆った。
気をゆるめていたわけではないが、このときはまだ軽口を叩くだけの余裕が、たぶん全員にあった。
空気が一気に変わったのは、王城へ潜った『狼』が、エミールに造反の意思ありとする噂を持ち帰った瞬間であった。
「あなた、身を隠すのが上手すぎやしませんか」
そう言ってクラウスが身を潜めていた王都付近のあばら家に不意に現れたのは、エミールの元に居るはずだった『鷹』だった。
「なぜおまえがここに居る!」
愕然として尋ねると、『鷹』が肩を竦めて、
「それはこっちのセリフですよ」
と返してきた。
「てっきりヴローム村の方へ行ったと思ったのに、めちゃくちゃ無駄足踏んだじゃないですか」
渋面を作った男の隻眼を、クラウスは強い視線で睨んだ。
「なにかあったのか」
「いやだからそれもこっちのセリフですって。王城じゃあなたが行方不明になったとか安否も不明だとかで、大騒ぎになってるんですから。俺は、あなたを心配したエルから直々に、あなたを探すように命じられて来たんです。ついでに、こいつらも」
『鷹』が背後を親指で示すと、『狼』が二人跪いていた。
「ご無事でなによりです、我が君」
クラウスは眉を寄せ、おのれの私兵たちを見つめた。
彼らが自分を探しにきたことで、エミールにつけていた護衛が三人も外れたことになる。
だが、隠密行動に長けた『狼』と自由に動ける『鷹』が来たことで、クラウスも格段に動きやすくなったのは事実だった。
「いったいなにがあったんですか?」
『鷹』に問われ、クラウスは三人を招き入れた。
「先に報告しろ。王城はどうなっている?」
クラウスは、『鷹』と『狼』たちが知り得る限りの情報を聞き取った。
結果からいうと、『鷹』たちも詳細を把握しているわけではなかった。
彼らが知っていたのは、エミールの元にクラウスの消息が不明であるという手紙が届いた、そしてその事実確認をするため、『影』が王城へと走ったというところまでだった。
騎士団やクラウスの行方がわからなくなったとする報告は、恐らく、領主貴族から書状を預かった従士が届けたものだろう。
だが、なんのためにそんな偽の情報を流したのか、理由がわからない。
クラウスは二名の『狼』に、城内の情報を拾ってくるよう命じた。
『狼』は隠行ができる。王城内での諜報活動は事実上禁止されているが、弁明ならあとで自分がいくらでもできた。
「身の危険を感じたらすぐに退け。王や王太子の近衛には近づくなよ」
注意とともに指示を飛ばし、『狼』を放った。『鷹』は手元に残した。いつでもすぐに単身で動くことのできるこの男は、クラウスにとって切り札になる。
『狼』の報告とハルクたち騎士団の合流を待つ間、クラウスは『鷹』と騎士団出立からいままでに起こったことの情報共有を行った。
「どう思う」
クラウスの問いかけに、『鷹』が隻眼を軽く歪めた。
「う~ん……なんとも。一個ずついきましょう。まずはオシュトロークに不穏な動きありという偽の報告で、第一騎士団がおびき出された。ここがもう有り得なくないですか?」
『鷹』の指摘は尤もだ。通常、有り得ない。
議会に掛けられるほどの『ちゃんとした』報告なのだ。事実確認を行っていなかったなど考えられない。
「それで、遠征に出た先で領主サマが勝手に従士に書状を預け、クラウス様たちが行方不明ってことになった。……ここもわからないんですが」
『鷹』が首を捻る。
その通りだった。なんのためにそれをしたのか、意図がよくわからない。
クラウスが考えこんでいると、『鷹』が「ところで」と声をかけてきた。
「このかくれんぼっていつまでやるんですか?」
クラウスがおのれの意思で身を隠している以上、勝手に無事の報告もできずに『鷹』は悶々としたように渋面を作った。
「エル、泣いてましたよ。早く戻ってやってくださいよ」
「おまえに言われるまでもない。それから私のつがいをエルと呼ぶな」
クラウスは不機嫌な声で言い返した。
この『鷹』とエミールは家族のようなものだ。それはよくわかっているが、自分と年齢がさほど変わらないアルファとおのれのオメガが懇意にしている場面を見るたびに、クラウスの胸は嫉妬でグラグラと煮えたぎるようだった。
「ところで、おまえからエルの匂いがするのはどういう理由だ」
『鷹』が来たときから気になっていた。腕と言わず胸元や首すじからもおのれのオメガの甘く繊細な香りがしている。そして……。
「うげっ」
『鷹』が呻いた。クラウスが突如として男の胸倉を掴んだからだ。
クラウスは『鷹』に顔を寄せた。
「うわ、やべぇ、怖い、怖いですって!」
唇が触れそうなほど近くで真正面から『鷹』を凝視すると、『鷹』が腕を突っ張って離れようと藻掻く。それをゆるさずにクラウスは、低くささやいた。
「おまえの唇からも、エルの匂いがするな」
「ちょ、マジであんたの嗅覚どうなってんだよっ!」
クラウスに言わせれば、おのれのオメガの匂いを感知し損ねるアルファの方が信じられない。どんなに些細なものでも、それがエミールの匂いならばわかって当然だ。
クラウスは身震いする『鷹』を締め上げる力を強めて、尋ねた。
「答えろ。どうやって『狼』を動かした?」
『鷹』と違い、『狼』の主はクラウスだ。その『狼』がクラウスの命に背きエミールの護衛を離れるなど、本来あってはならないことだった。
主の命にのみ忠実な『狼』を、さて、どんな手品を使って動かしたのか。
「……っ、ちょ、マジでその殺気やめろって! 俺じゃない、エミールだ! 『狼』を動かしたのはエミールですよ!」
『鷹』が両手を上げて服従の意を示した。
「なぜ『狼』の存在をエミールが知るようなことになった」
「ええっと、それはですね……」
「言えないのか」
「言います! 言うからその殺気引っ込めてくださいって」
間近に迫ったクラウスの眼力に耐え切れず、『鷹』がそう言ったとき、あばら家の扉がしずかに開く音がした。
「あの……私、お邪魔でしょうか」
顔を覗かせたのは副団長のハルクだ。彼の気配を察知していたのでクラウスはそちらを振り向くこともしなかった。
掴んでいた『鷹』の胸倉を乱暴に解放し、
「この件が片付いたら洗いざらい話してもらうからな」
と恫喝するように告げた。
「こころして言い訳を考えておきます」
『鷹』はそんな憎まれ口を叩いて、ハルクの背後にサッと避難した。
「なにをしてるんですかあなたがたは」
副団長が呆れたように嘆息して、横目でチラと『鷹』を見た。
「うちの団長を本気で怒らせないでくださいよ」
「俺のせいじゃない。こっちだってやむにやまれない事情ってのがあるんですよ」
「なにをしたんです?」
「さりげなく聞き出そうとしないでください。うわ、ほら、すげぇ睨んでくるし」
『鷹』がクラウスの方を見まいと、手で隻眼を覆った。
気をゆるめていたわけではないが、このときはまだ軽口を叩くだけの余裕が、たぶん全員にあった。
空気が一気に変わったのは、王城へ潜った『狼』が、エミールに造反の意思ありとする噂を持ち帰った瞬間であった。
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