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光あれ
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やせ細った子どもを連れての移動は、やはり想像以上に手を取られて、教皇ヨハネスの身柄を確保したときのスムーズさはなんだったのかと思うほどに、日数を消費してしまった。
だがようやく、出立より二十日目……いや、日付をまたいだので二十一日目か……にしてようやく、ユリウスは自国の地を踏み、無事に城門をくぐり抜けた。
夜の闇に王城のシルエットが確認できたときにはもはや我慢ができずに、こころのまま、おのれのオメガの元へ駆け戻りたいという気持ちが逸る。
ユリウスの心情が伝わったのか、騎乗している馬も、どことなくそわそわした足取りになった。
「行っていいぞ」
と許可をくれたのは、騎士団長のクラウスだった。
クラウスは苦笑いを口元に浮かべて、てのひらをひらりと動かす。
「先に行くといい。後のことは私が請け負った」
「兄上」
「おまえにしてはよく耐えた。二十日も離れたのは初めてだろう。おまえのオメガもきっと待っている」
鷹揚に頷き、先に行けと促してくれる次兄へと、ユリウスは深く頭を下げた。
「感謝します兄上」
言うなり、手綱を引いて。
ユリウスは暗闇の中、馬を駆った。
吹きつけてくる風は、冷たい。しかし他国と比べるとサーリークの冬はやわらかかった。それともこれは、おのれのオメガがこの地に居るからそう感じるだけなのだろうか。
全速力で駆けるユリウスの隣に、ロンバードが馬身を並べる。
ユリウスは片手で器用に馬に下げていた積み荷をほどき、それを側近の男へと投げた。
「うわっあぶねっ」
「持っててくれ。軽い方が早い」
荷の重さがなくなった分、馬が軽やかになる。
「この暗さでやることですかっ! くそっ!」
ロンバードの悪態が後ろへと流れていって、ユリウスは笑いながら屋敷へ向けて馬首を巡らせた。
国を出たときは爪痕のように細かった月が、いまは満月がすこし欠けた形をしている。新月から満ちた月が、また新月へと向かっているのだ。
月が大きいおかげで、夜道といえども明るかった。
城門内の道は整備されている。充分な幅があり障害もない通りを、ユリウスは一目散に進んだ。
もうすぐリヒトに会える、と喜色を浮かべていたユリウスの顔は、しかし、屋敷が近づくにつれて徐々に険しくなってゆく。
おかしい。
こんな時間なのに、屋敷に皓皓と灯りが燈っている。
外門にまでガス灯が掲げられており、ものすごい速さで近づいてくる馬に気づいた衛士たちが、前に集まってきていた。
「ユリウス様!」
「殿下! お帰りなさいませ!」
門の前で馬の足を止めたユリウスへと、次々に声がかけられる。
ユリウスは馬上より彼らを見下ろし、
「誰か、報告ができる者は居るか」
とこの騒ぎの原因を厳しい声で問うた。
屋敷の中から、家令が飛び出してくる。
ユリウスは彼から、リヒトがひとりで屋敷を出て、いまはエミールのところで保護されている、という話を聞いた。
なぜリヒトが。
なぜひとりで。
なぜ屋敷を出たんだろう。
まったく状況がわからないままにユリウスは、再び馬を走らせて今度はクラウスの屋敷へと向かった。
途中、ロンバードが追いついてくる。チラと視線をやれば彼の馬も身軽になっていた。荷物だけ屋敷に置いてきたのだろう。
「なにがあったんですかねっ?」
「わからない!」
ともかく、エミールの元へ行けばリヒトに会える。
すべてのことはそれからだ。
ユリウスはリヒトの顔を思い浮かべながら、手綱を握った。
辿りついた次兄の館では、ユリウスの来訪を先触れから知らされたテオバルドが、平身低頭の態で出迎えた。
「すいっませんっでしたぁぁぁ!」
全力で謝罪する息子を、ロンバードがなんとも言えぬ渋い顔で見ている。
「テオ。報告は簡潔にわかりやすく」
ユリウスが半眼で侍従を見下ろし、平坦な声で命じると、テオバルドがひたいをやわらかな絨毯にこすりつけて「はいっ!」と悲痛な声で返事をしたが、続けて、
「簡潔には無理ですっ」
と泣きごとを漏らした。
「っていうか俺にもよくわからないんですよっ。リヒト様が突然夜中に屋敷を抜け出して……それが、神様の声を聞くために山に行くとかなんとか……ちょっと意味がわからなくてですね、やっぱり俺ごときにふしぎ……っリヒト様のお考えは理解できないんですよぅ」
半泣きで訴えてくるテオバルドが、途中、「ふしぎ……」と言いかけて慌てて修正したのだが、さいわいなことにユリウスには気づかれなかった。
ユリウスは彼の言葉のもっと手前で意識を引かれていたのだ。
「神様の声を聞く?」
口元に手を当て、ユリウスは呟いた。
チラとロンバードを見ると、側近は逞しい肩を竦めて、軽い頷きを返してくる。
やはり、リヒトの記憶は戻っていたのだ。
ゲルトと接触して、なぜ生きていると詰め寄られ、昏倒したあのときに。
ハーゼだったときの記憶が、戻っていたのだ。
そうでなければ神様の声を聞こうだなんて思わない。
祭壇のある白い部屋で両膝をついて一心に祈る幼いリヒトの姿がまざまざと想像できて、ユリウスの胸は痛んだ。
ロンバードがテオバルドに手を貸して、床から立たせるのを横目に、ユリウスはこちらを窺っていたエミールへと一礼した。
「エミール殿。草木も眠るこんな深夜にお騒がせてして申し訳ありません」
「いいえ。ご無事のお帰り、なによりです」
会釈を返すエミールの視線がどこか落ち着かずにユリウスの背後を漂うのを見て、ユリウスは唇に笑みを刷いた。
「エミール殿。クラウス兄上は王城へ寄ってから帰宅されますので、もうすこし時間がかかります。僕だけ先に戻ってきてしまい申し訳ない」
「い、いいえ。すみません。クラウス様もご無事ならそれでいいのです」
「兄上もあなたに早く会いたいでしょうに、僕のために雑務を引き受けてくださって」
「そうですか。でも一刻でも早くユーリ様に戻って来ていただきたかったので、ちょうど良かったです。リヒトも喜びます」
寝巻姿のエミールは、肩に巻いたショールをぎゅっと握りしめ、気丈な微笑をユリウスへと向けてきた。
嫋やかで、はかなげで、しずかな佇まいだ。
オメガというのはどうしてこうも僕たちの欲求を掻き立てるんだろう、とユリウスはいっそ不思議に思う。
クラウスがここに居たならば、体全体でエミールを抱きしめ、おのれの不在を詫びただろう。
それほどにエミールからは、アルファの庇護欲を刺激する雰囲気が立ちのぼっていた。
「ユーリ様、リヒトはいま眠っていますので、とりあえず状況の説明を先にさせてください。さっきまで医師団からシモンも来ていましたので、診察の結果もお伝えします」
「わかりました。よろしくお願いします」
どちらにせよクラウスの帰宅まではまだ時間がある。
ユリウスはエミールの言葉に甘えて、招かれるままにロンバードとテオバルドを伴い、来賓室へと足を運んだ。
だがようやく、出立より二十日目……いや、日付をまたいだので二十一日目か……にしてようやく、ユリウスは自国の地を踏み、無事に城門をくぐり抜けた。
夜の闇に王城のシルエットが確認できたときにはもはや我慢ができずに、こころのまま、おのれのオメガの元へ駆け戻りたいという気持ちが逸る。
ユリウスの心情が伝わったのか、騎乗している馬も、どことなくそわそわした足取りになった。
「行っていいぞ」
と許可をくれたのは、騎士団長のクラウスだった。
クラウスは苦笑いを口元に浮かべて、てのひらをひらりと動かす。
「先に行くといい。後のことは私が請け負った」
「兄上」
「おまえにしてはよく耐えた。二十日も離れたのは初めてだろう。おまえのオメガもきっと待っている」
鷹揚に頷き、先に行けと促してくれる次兄へと、ユリウスは深く頭を下げた。
「感謝します兄上」
言うなり、手綱を引いて。
ユリウスは暗闇の中、馬を駆った。
吹きつけてくる風は、冷たい。しかし他国と比べるとサーリークの冬はやわらかかった。それともこれは、おのれのオメガがこの地に居るからそう感じるだけなのだろうか。
全速力で駆けるユリウスの隣に、ロンバードが馬身を並べる。
ユリウスは片手で器用に馬に下げていた積み荷をほどき、それを側近の男へと投げた。
「うわっあぶねっ」
「持っててくれ。軽い方が早い」
荷の重さがなくなった分、馬が軽やかになる。
「この暗さでやることですかっ! くそっ!」
ロンバードの悪態が後ろへと流れていって、ユリウスは笑いながら屋敷へ向けて馬首を巡らせた。
国を出たときは爪痕のように細かった月が、いまは満月がすこし欠けた形をしている。新月から満ちた月が、また新月へと向かっているのだ。
月が大きいおかげで、夜道といえども明るかった。
城門内の道は整備されている。充分な幅があり障害もない通りを、ユリウスは一目散に進んだ。
もうすぐリヒトに会える、と喜色を浮かべていたユリウスの顔は、しかし、屋敷が近づくにつれて徐々に険しくなってゆく。
おかしい。
こんな時間なのに、屋敷に皓皓と灯りが燈っている。
外門にまでガス灯が掲げられており、ものすごい速さで近づいてくる馬に気づいた衛士たちが、前に集まってきていた。
「ユリウス様!」
「殿下! お帰りなさいませ!」
門の前で馬の足を止めたユリウスへと、次々に声がかけられる。
ユリウスは馬上より彼らを見下ろし、
「誰か、報告ができる者は居るか」
とこの騒ぎの原因を厳しい声で問うた。
屋敷の中から、家令が飛び出してくる。
ユリウスは彼から、リヒトがひとりで屋敷を出て、いまはエミールのところで保護されている、という話を聞いた。
なぜリヒトが。
なぜひとりで。
なぜ屋敷を出たんだろう。
まったく状況がわからないままにユリウスは、再び馬を走らせて今度はクラウスの屋敷へと向かった。
途中、ロンバードが追いついてくる。チラと視線をやれば彼の馬も身軽になっていた。荷物だけ屋敷に置いてきたのだろう。
「なにがあったんですかねっ?」
「わからない!」
ともかく、エミールの元へ行けばリヒトに会える。
すべてのことはそれからだ。
ユリウスはリヒトの顔を思い浮かべながら、手綱を握った。
辿りついた次兄の館では、ユリウスの来訪を先触れから知らされたテオバルドが、平身低頭の態で出迎えた。
「すいっませんっでしたぁぁぁ!」
全力で謝罪する息子を、ロンバードがなんとも言えぬ渋い顔で見ている。
「テオ。報告は簡潔にわかりやすく」
ユリウスが半眼で侍従を見下ろし、平坦な声で命じると、テオバルドがひたいをやわらかな絨毯にこすりつけて「はいっ!」と悲痛な声で返事をしたが、続けて、
「簡潔には無理ですっ」
と泣きごとを漏らした。
「っていうか俺にもよくわからないんですよっ。リヒト様が突然夜中に屋敷を抜け出して……それが、神様の声を聞くために山に行くとかなんとか……ちょっと意味がわからなくてですね、やっぱり俺ごときにふしぎ……っリヒト様のお考えは理解できないんですよぅ」
半泣きで訴えてくるテオバルドが、途中、「ふしぎ……」と言いかけて慌てて修正したのだが、さいわいなことにユリウスには気づかれなかった。
ユリウスは彼の言葉のもっと手前で意識を引かれていたのだ。
「神様の声を聞く?」
口元に手を当て、ユリウスは呟いた。
チラとロンバードを見ると、側近は逞しい肩を竦めて、軽い頷きを返してくる。
やはり、リヒトの記憶は戻っていたのだ。
ゲルトと接触して、なぜ生きていると詰め寄られ、昏倒したあのときに。
ハーゼだったときの記憶が、戻っていたのだ。
そうでなければ神様の声を聞こうだなんて思わない。
祭壇のある白い部屋で両膝をついて一心に祈る幼いリヒトの姿がまざまざと想像できて、ユリウスの胸は痛んだ。
ロンバードがテオバルドに手を貸して、床から立たせるのを横目に、ユリウスはこちらを窺っていたエミールへと一礼した。
「エミール殿。草木も眠るこんな深夜にお騒がせてして申し訳ありません」
「いいえ。ご無事のお帰り、なによりです」
会釈を返すエミールの視線がどこか落ち着かずにユリウスの背後を漂うのを見て、ユリウスは唇に笑みを刷いた。
「エミール殿。クラウス兄上は王城へ寄ってから帰宅されますので、もうすこし時間がかかります。僕だけ先に戻ってきてしまい申し訳ない」
「い、いいえ。すみません。クラウス様もご無事ならそれでいいのです」
「兄上もあなたに早く会いたいでしょうに、僕のために雑務を引き受けてくださって」
「そうですか。でも一刻でも早くユーリ様に戻って来ていただきたかったので、ちょうど良かったです。リヒトも喜びます」
寝巻姿のエミールは、肩に巻いたショールをぎゅっと握りしめ、気丈な微笑をユリウスへと向けてきた。
嫋やかで、はかなげで、しずかな佇まいだ。
オメガというのはどうしてこうも僕たちの欲求を掻き立てるんだろう、とユリウスはいっそ不思議に思う。
クラウスがここに居たならば、体全体でエミールを抱きしめ、おのれの不在を詫びただろう。
それほどにエミールからは、アルファの庇護欲を刺激する雰囲気が立ちのぼっていた。
「ユーリ様、リヒトはいま眠っていますので、とりあえず状況の説明を先にさせてください。さっきまで医師団からシモンも来ていましたので、診察の結果もお伝えします」
「わかりました。よろしくお願いします」
どちらにせよクラウスの帰宅まではまだ時間がある。
ユリウスはエミールの言葉に甘えて、招かれるままにロンバードとテオバルドを伴い、来賓室へと足を運んだ。
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