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リヒト⑤
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エミール様に王城へ連れてきてもらい、僕はユーリ様をお見送りすることができた。
ユーリ様が部屋に来たとき、エミール様のつがいでユーリ様のお兄さんのクラウス様も一緒だったから、僕はどちらがユーリ様かわからなくて(クラウス様もユーリ様と同じ髪の色をされている)、でもそのお顔の中に僕の好きな柳緑色を見つけることができたから、ドアの前で立っているそのひとの声を聞く前に、思わず「ユーリ様」と呼びかけていた。
僕が部屋に居たことに、ユーリ様は驚きつつも、
「リヒトっ!」
と応えてくれて。
僕はユーリ様をべつのひとと間違えなかったことにホッとした。
エミール様に誘われるままにここまで来てしまったけれど、お仕事で忙しいユーリ様の邪魔をしてしまったのではないか、迷惑だったのではないか、と僕は不安に思っていた。でもユーリ様はそんな僕をやさしく抱きしめてくださった。
いまから出立されるのだと思うと、さびしさがすごい勢いで襲い掛かってくる。
「遠くに、行かれるのですか?」
ユーリ様を見上げて尋ねたら、ユーリ様が「少し遠いかな」と教えてくれた。
遠いのか、と僕は思った。
ユーリ様が行かれる国は、危険なところなのだろうか? 気になって、
「危ないですか?」
とまた質問をしてしまう。
「リヒト、リヒト。大丈夫。なにも危険などないよ」
「……本当ですか?」
「うん。ちゃんと元気に帰ってくる。約束するよ」
ユーリ様が、いつものやわらかであたたかな声で約束をしてくれる。
それでも僕の中のさびしさはなくならなくて、いつ帰ってきますか、早く帰ってきてくれますか、と我が儘なことを口走りそうになった。
すんでで言葉を飲み込んだ僕の背を、ユーリ様が抱きしめてくれた。
と思ったら、ユーリ様の体は、すぐに離れてしまった。
昨日までは、ユーリ様の腕に抱かれていない時間の方が、短かったのに。
触られた、という感触がわかりにくい僕だけれど、ユーリ様は両腕で、しっかりと抱きしめてくださるので、僕はユーリ様に抱かれるといつもホッとする。
なのに今日は、抱擁はすぐにほどけて、それからは手を繋ぐだけになった。
今朝の、行ってきますのときのハグの方が、長かったぐらいだ。
やっぱり大事なお仕事前に押し掛けてしまったから、僕に構っている時間はないのだろう。
僕はそう考えて、そろそろ部屋を出た方がいいのではないかと、エミール様を探した。
そしたら、ユーリ様越しに、溶け合うほどに密着している人影が見えた。
ユーリ様と同じ金髪のひとが恐らくクラウス様で。ほとんどひとつになって抱き寄せられているのが、エミール様だろう。
クラウス様は、ユーリ様と一緒に仕事に行かれると聞いている。
そのクラウス様が、エミール様を抱きしめている。
エミール様は邪魔ではないのだ、と僕はそのことに思い至った。
当然だ。なにもできない僕と、完璧なオメガのエミール様。
同じ立場だと勘違いしていた僕が大間違いだ。
ユーリ様に、リヒトに構ってる暇はないんだ、と言われる前に、僕だけでも外へ出た方がいいのではないか。
僕はそれを切り出すタイミングを図っていたけれど、ユーリ様はお着替えを済まされた後で、どこかに控えていたテオバルドさんを呼んで、なにごとかを話し始めた。
僕に話しかけるときと、声のトーンもスピードも全然違うから、僕には二人が話す内容がまるで聞き取れなかったけど、これ以上ユーリ様の迷惑にならないように、二人の会話が途切れたら退室の挨拶をしようと思って、じっとユーリ様を見上げていた。
金色の髪と、新緑の瞳。
僕の目がちゃんと見えたなら、ユーリ様のお顔をしっかりと覚えることができるのに。
それが残念で、余計にさびしくなってきた。
お別れの前に、もう一度抱きしめてほしい。そんな衝動が湧いてくる。
昨日までの三日間は、ユーリ様とべったりだったから。
今日から遠くへ行かれることが、信じられなくて、まだ気持ちがぐちゃぐちゃだ。
僕がもっとまともで、自分で馬に乗ることができたなら、僕も連れて行ってくださいと言えただろうか。
そんなどうしようもないことを考えて、苦しくなる。
抱きしめてほしい。
いま、ユーリ様にだきしめてほしかった。
我慢できずに僕は、ユーリ様と繋いでいる手を動かした。
僕よりも大きな、ユーリ様のてのひら。
それを顔の近くまで持ち上げて、頬を押し当てた。
出発の前に、一度だけ抱きしめてください。
そう、乞おうとして、ユーリ様を見つめながら、唇を開こうとした。
けれどその前に、ユーリ様の肩が上下に動くのが見えた。
ため息を、つかれたのかもしれない。
どうしていいかわからなくなった僕の頬から、ユーリ様の手が離れていった。
僕の皮膚は、感覚をきちんと伝えてくれない。
ユーリ様の体温も、てのひらの感触も、留めて記憶しておくことができない。
それでも、離れた、ということはわかった。遠ざかってゆく手がぼんやりと見えるからだ。
どうしよう、と僕は泣きそうになって唇を噛み締めた。
ユーリ様に置いて行かれる。
引き留めたい。
でもできない。
抱きしめてほしい。
抱きしめてほしい。
ユーリ様は本当に、僕のところに帰ってきてくれるのだろうか?
不安で両手を強く握りしめた。
「準備はすべて整いましたよ、ユーリ様、クラウス団長」
誰かの声が聞こえた。
ユーリ様が振り返って頷いた。ああ、行ってしまう。お別れの時間だ。
立ち尽くす僕に、ユーリ様が話しかけてくださる。
「リヒト。僕が言ったこと、覚えた?」
「は、はい。ちゃんと食べて、ちゃんと寝ます」
「うん」
「ユーリ様も……」
ユーリ様も、ご無事で。
ユーリ様も、ちゃんと食べてください。
ユーリ様も、ちゃんと寝てください。
色んな言葉が胸につかえて、声が出なくなった。
でも、僕の気持ちを汲み取ったかのようにユーリ様が。
「うん。僕も元気でちゃんとリヒトのところに帰ってくるよ。だからリヒト、待っていて」
と言ってくださったから。
僕ははいと返事をして頷いた。
ユーリ様が帰ってきてくださるなら、僕は待てる。
さびしくても、待つことができる。
ユーリ様が、僕のところへ帰ってきてくださるなら。
ユーリ様が背を向けた。
エミール様がいつの間にか僕の隣に居て、僕の背を支えていてくれた。
不安で足元が揺れている。倒れてしまいそうだったから、エミール様の腕はありがたかった。
離れてゆくユーリ様は、不鮮明にぼやけている。もう、他のひとと混ざってしまいそうだ。
でも目が離せなくて、ずっと見送っていた。
部屋を出る前に、ぼやけた人影が振り向いたのがわかった。
ユーリ様が、地面に屈む。
なんだろう。なにをしているんだろう。
僕が必死に目を見開いていると、エミール様が、
「騎士の最敬礼です」
と教えてくれた。
「片膝を折って、跪くんです。それから、左胸に、右のてのひらを当てて。左手は腰の後ろに回します。いま、頭を下げられました。とてもきれいな礼です」
僕はエミール様の言葉を聞きながら、滲む視界にユーリ様の姿を少しでも浮かび上がらせようと幾度もまばたきをして目を凝らした。
やがてユーリ様は立ち上がって、今度こそ扉の向こうに消えてしまった。
「ユーリ様は騎士団を辞されたので、騎士ではありませんが、やはりうつくしいし花がありますね。見ているオレもドキドキしてしまいました」
僕を元気づけるために、わざとだろう、エミール様が明るい声でそう言われた。
「……ユーリ様は、おうつくしいですか?」
僕が尋ねると、エミール様が大きく頷く。
「ええとても! ユーリ様があまりにおうつくしく凛々しくいらっしゃるので、物語の王子様のモデルにしている絵師も居ると聞きますよ。アマーリエ様もユーリ様のお顔が大好きで、肖像画のコレクションをされています」
「肖像画……」
「ユーリ様のお顔の絵です。宮廷画家に何枚も描かせているという噂です」
エミール様が楽しそうに笑い、それから僕をソファへと座らせた。
「騎士が跪くのは本当に特別なときだけなんです。オレもあの礼は数えるほどしか見たことがありません」
「特別なときって、どういうときですか?」
「国王陛下に剣を授けていただく、叙任式ですね。騎士は基本的に国王陛下にしか跪きませんから。他国の王様や、催事の際に頭を下げる必要があるときは、略式の敬礼を行います。陛下以外に最敬礼をする場面が他にあるとしたら……あっ」
エミール様が突然短く叫んで、口を押えた。
なんだろう。
僕が首を傾げると、
「すみません、なんでもありません」
と誤魔化された。
エミール様が言いかけたことはなんだったのだろう。
不思議に思ったけれど、次に聞こえてきたエミール様の言葉に、小さな疑問は掻き消された。
「リヒト。ユーリ様とクラウス様が無事に戻って来られるよう、オレとお祈りをしましょうね」
ユーリ様が部屋に来たとき、エミール様のつがいでユーリ様のお兄さんのクラウス様も一緒だったから、僕はどちらがユーリ様かわからなくて(クラウス様もユーリ様と同じ髪の色をされている)、でもそのお顔の中に僕の好きな柳緑色を見つけることができたから、ドアの前で立っているそのひとの声を聞く前に、思わず「ユーリ様」と呼びかけていた。
僕が部屋に居たことに、ユーリ様は驚きつつも、
「リヒトっ!」
と応えてくれて。
僕はユーリ様をべつのひとと間違えなかったことにホッとした。
エミール様に誘われるままにここまで来てしまったけれど、お仕事で忙しいユーリ様の邪魔をしてしまったのではないか、迷惑だったのではないか、と僕は不安に思っていた。でもユーリ様はそんな僕をやさしく抱きしめてくださった。
いまから出立されるのだと思うと、さびしさがすごい勢いで襲い掛かってくる。
「遠くに、行かれるのですか?」
ユーリ様を見上げて尋ねたら、ユーリ様が「少し遠いかな」と教えてくれた。
遠いのか、と僕は思った。
ユーリ様が行かれる国は、危険なところなのだろうか? 気になって、
「危ないですか?」
とまた質問をしてしまう。
「リヒト、リヒト。大丈夫。なにも危険などないよ」
「……本当ですか?」
「うん。ちゃんと元気に帰ってくる。約束するよ」
ユーリ様が、いつものやわらかであたたかな声で約束をしてくれる。
それでも僕の中のさびしさはなくならなくて、いつ帰ってきますか、早く帰ってきてくれますか、と我が儘なことを口走りそうになった。
すんでで言葉を飲み込んだ僕の背を、ユーリ様が抱きしめてくれた。
と思ったら、ユーリ様の体は、すぐに離れてしまった。
昨日までは、ユーリ様の腕に抱かれていない時間の方が、短かったのに。
触られた、という感触がわかりにくい僕だけれど、ユーリ様は両腕で、しっかりと抱きしめてくださるので、僕はユーリ様に抱かれるといつもホッとする。
なのに今日は、抱擁はすぐにほどけて、それからは手を繋ぐだけになった。
今朝の、行ってきますのときのハグの方が、長かったぐらいだ。
やっぱり大事なお仕事前に押し掛けてしまったから、僕に構っている時間はないのだろう。
僕はそう考えて、そろそろ部屋を出た方がいいのではないかと、エミール様を探した。
そしたら、ユーリ様越しに、溶け合うほどに密着している人影が見えた。
ユーリ様と同じ金髪のひとが恐らくクラウス様で。ほとんどひとつになって抱き寄せられているのが、エミール様だろう。
クラウス様は、ユーリ様と一緒に仕事に行かれると聞いている。
そのクラウス様が、エミール様を抱きしめている。
エミール様は邪魔ではないのだ、と僕はそのことに思い至った。
当然だ。なにもできない僕と、完璧なオメガのエミール様。
同じ立場だと勘違いしていた僕が大間違いだ。
ユーリ様に、リヒトに構ってる暇はないんだ、と言われる前に、僕だけでも外へ出た方がいいのではないか。
僕はそれを切り出すタイミングを図っていたけれど、ユーリ様はお着替えを済まされた後で、どこかに控えていたテオバルドさんを呼んで、なにごとかを話し始めた。
僕に話しかけるときと、声のトーンもスピードも全然違うから、僕には二人が話す内容がまるで聞き取れなかったけど、これ以上ユーリ様の迷惑にならないように、二人の会話が途切れたら退室の挨拶をしようと思って、じっとユーリ様を見上げていた。
金色の髪と、新緑の瞳。
僕の目がちゃんと見えたなら、ユーリ様のお顔をしっかりと覚えることができるのに。
それが残念で、余計にさびしくなってきた。
お別れの前に、もう一度抱きしめてほしい。そんな衝動が湧いてくる。
昨日までの三日間は、ユーリ様とべったりだったから。
今日から遠くへ行かれることが、信じられなくて、まだ気持ちがぐちゃぐちゃだ。
僕がもっとまともで、自分で馬に乗ることができたなら、僕も連れて行ってくださいと言えただろうか。
そんなどうしようもないことを考えて、苦しくなる。
抱きしめてほしい。
いま、ユーリ様にだきしめてほしかった。
我慢できずに僕は、ユーリ様と繋いでいる手を動かした。
僕よりも大きな、ユーリ様のてのひら。
それを顔の近くまで持ち上げて、頬を押し当てた。
出発の前に、一度だけ抱きしめてください。
そう、乞おうとして、ユーリ様を見つめながら、唇を開こうとした。
けれどその前に、ユーリ様の肩が上下に動くのが見えた。
ため息を、つかれたのかもしれない。
どうしていいかわからなくなった僕の頬から、ユーリ様の手が離れていった。
僕の皮膚は、感覚をきちんと伝えてくれない。
ユーリ様の体温も、てのひらの感触も、留めて記憶しておくことができない。
それでも、離れた、ということはわかった。遠ざかってゆく手がぼんやりと見えるからだ。
どうしよう、と僕は泣きそうになって唇を噛み締めた。
ユーリ様に置いて行かれる。
引き留めたい。
でもできない。
抱きしめてほしい。
抱きしめてほしい。
ユーリ様は本当に、僕のところに帰ってきてくれるのだろうか?
不安で両手を強く握りしめた。
「準備はすべて整いましたよ、ユーリ様、クラウス団長」
誰かの声が聞こえた。
ユーリ様が振り返って頷いた。ああ、行ってしまう。お別れの時間だ。
立ち尽くす僕に、ユーリ様が話しかけてくださる。
「リヒト。僕が言ったこと、覚えた?」
「は、はい。ちゃんと食べて、ちゃんと寝ます」
「うん」
「ユーリ様も……」
ユーリ様も、ご無事で。
ユーリ様も、ちゃんと食べてください。
ユーリ様も、ちゃんと寝てください。
色んな言葉が胸につかえて、声が出なくなった。
でも、僕の気持ちを汲み取ったかのようにユーリ様が。
「うん。僕も元気でちゃんとリヒトのところに帰ってくるよ。だからリヒト、待っていて」
と言ってくださったから。
僕ははいと返事をして頷いた。
ユーリ様が帰ってきてくださるなら、僕は待てる。
さびしくても、待つことができる。
ユーリ様が、僕のところへ帰ってきてくださるなら。
ユーリ様が背を向けた。
エミール様がいつの間にか僕の隣に居て、僕の背を支えていてくれた。
不安で足元が揺れている。倒れてしまいそうだったから、エミール様の腕はありがたかった。
離れてゆくユーリ様は、不鮮明にぼやけている。もう、他のひとと混ざってしまいそうだ。
でも目が離せなくて、ずっと見送っていた。
部屋を出る前に、ぼやけた人影が振り向いたのがわかった。
ユーリ様が、地面に屈む。
なんだろう。なにをしているんだろう。
僕が必死に目を見開いていると、エミール様が、
「騎士の最敬礼です」
と教えてくれた。
「片膝を折って、跪くんです。それから、左胸に、右のてのひらを当てて。左手は腰の後ろに回します。いま、頭を下げられました。とてもきれいな礼です」
僕はエミール様の言葉を聞きながら、滲む視界にユーリ様の姿を少しでも浮かび上がらせようと幾度もまばたきをして目を凝らした。
やがてユーリ様は立ち上がって、今度こそ扉の向こうに消えてしまった。
「ユーリ様は騎士団を辞されたので、騎士ではありませんが、やはりうつくしいし花がありますね。見ているオレもドキドキしてしまいました」
僕を元気づけるために、わざとだろう、エミール様が明るい声でそう言われた。
「……ユーリ様は、おうつくしいですか?」
僕が尋ねると、エミール様が大きく頷く。
「ええとても! ユーリ様があまりにおうつくしく凛々しくいらっしゃるので、物語の王子様のモデルにしている絵師も居ると聞きますよ。アマーリエ様もユーリ様のお顔が大好きで、肖像画のコレクションをされています」
「肖像画……」
「ユーリ様のお顔の絵です。宮廷画家に何枚も描かせているという噂です」
エミール様が楽しそうに笑い、それから僕をソファへと座らせた。
「騎士が跪くのは本当に特別なときだけなんです。オレもあの礼は数えるほどしか見たことがありません」
「特別なときって、どういうときですか?」
「国王陛下に剣を授けていただく、叙任式ですね。騎士は基本的に国王陛下にしか跪きませんから。他国の王様や、催事の際に頭を下げる必要があるときは、略式の敬礼を行います。陛下以外に最敬礼をする場面が他にあるとしたら……あっ」
エミール様が突然短く叫んで、口を押えた。
なんだろう。
僕が首を傾げると、
「すみません、なんでもありません」
と誤魔化された。
エミール様が言いかけたことはなんだったのだろう。
不思議に思ったけれど、次に聞こえてきたエミール様の言葉に、小さな疑問は掻き消された。
「リヒト。ユーリ様とクラウス様が無事に戻って来られるよう、オレとお祈りをしましょうね」
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