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本編
第二十八話 甘く受難の日々②
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試験が再来週に迫った放課後。ライトを待つルージュは、その間に勉強を教えてほしいと言ってきた男子生徒二人と共に机に向かい合って座っていた。
「つまり、――は、――で、――だから……」
「……あぁ、なるほど」
ルージュの説明に一人の男子がうんうんと頷いて、納得したような声を洩らす。
だが、もう一人の方は。
「え。悪い。もう一回」
「だからね? つまり……――――」
よく理解できなかったと顔を顰めた男子生徒に、ルージュは特に気分を害することもなく、さらに丁寧な説明を重ねていく。
元々ルージュの頭は平均並みだ。それを、少しでもライトに相応しくありたくて努力してきた。
だから、できない人たちの気持ちは理解できるし、“教える”ことは得意だった。特に、人に教えることは、結果的には復習にもなり、自分のためにもなる。
「あ! わかった!」
「よかった」
閃いたように顔を上げた男子生徒に、ルージュは嬉しそうに顔を輝かせる。
相手にわかりやすいように気をつけて説明していたつもりだけれど、実際にこうして理解してもらえると安心する。
「他には? なにかある?」
「あ。それなら……」
と、次の問題にいきかけた時。
「ルージュ」
聞き慣れたその声に、ルージュは教室の扉の方へと顔を向ける。
「ライト」
「ごめんね? 取り込み中だったかな?」
そうにこやかに微笑みながら姿を現したのは、ルージュを迎えに来たライトだ。
「ううん」
そこで小さく首を横に振ったルージュは、ふいに「あっ」となにかを思い立ったように男子生徒二人の方へと向き直る。
「ライトが来たなら、ライトに聞いた方が……」
なにせライトは学園一の秀才だ。その上説明も丁寧でわかりやすいことは、ルージュが誰よりも知っている。
ルージュの成績のよさはもちろんルージュ自身の努力の賜物ではあるけれど、その上でわからないところをライトが丁寧に教えてくれたことも大きな要因になっている。
「いやっ、大丈夫だよ、ルージュ。もうオレたちはこれで」
「サンキューな」
けれどいい提案だとばかりに笑顔を浮かべたルージュに、二人は慌てて首を振ると机の上を片づけ始めてしまう。
「そしたらルージュを返してもらっても大丈夫かな?」
「あ、あぁ……」
柔らかく微笑むライトに僅かな違和感を覚えた気もするが、それがなんだかよくわからない。
すぐに二人がルージュから距離を取ったのは、自分たちも帰るためだろう。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
甘い笑顔で促され、ルージュもカタリと席を立つ。
机の上に広げられていた教本は彼らのものだから、ルージュ自身の帰り支度はすでに終わっていた。
「それじゃあ」
「またね」
そうして軽く挨拶をして歩き出したルージュとライトに、からかうような声が上がる。
「早く結婚しちまえよー。いっそ学生結婚でも」
彼がどんな意図でそんな言葉を口にしたのかはわからないが、その声に足を止めたライトは振り返ってにこりと笑う。
「そうしたいのは山々だけどね。まだそこまで経済力があるわけじゃないし」
「っ! ライト……ッ」
さらりと返された答えには、ルージュだけでなく彼らも顔を赤くする。
「相変わらず恥ずかしいヤツだなっ」
そこには悪意は全くないが、本気で恥ずかしいと思っていることだけは伝わってくる。
けれど、そんな彼らにライトは。
「恥ずかしい? 俺は自分の気持ちを正直に伝えてるだけだよ」
「っ」
柔らかく微笑むライトに、顔だけでなく全身へと熱が広がっていく。
「かぁーっ! マジでお前には敵わねぇよっ」
こちらもこちらでゆでだこのような顔をした二人が、しっしっとライトを追い払うような仕草をする。
「ラ、ライト……」
「行こうか」
「!」
そのままルージュの荷物まで持ったライトにそっと肩を抱かれ、びくりと身体が反応する。
「ライト……」
ここはまだ学園内だ。
周りの目を気にしながら真っ赤な顔を上げたルージュに、ライトはルージュに回した腕を解くことなくにこりと笑う。
「ルージュは自分のことをわかってないね」
「え?」
心臓の音がドキドキとうるさい。
大胆すぎるライトの行動に戸惑いつつも、離れてほしいとも言えずに、ルージュの瞳はぱちぱちと不思議そうに瞬いた。
「みんな、一応は俺の立場に遠慮しているだけで、本当はルージュのことを狙ってる男なんて山ほどいるんだよ?」
「まさか……」
仮にもライトは公爵家の長男で、現王太子の親友だ。
そんな自分に正面から喧嘩を売ってくるような人間はいないからと苦笑するライトに、ルージュは信じられないとばかりに小さく首を振る。
だが。
「本当だよ?」
きゅ、と。ルージュの肩を抱いたライトの手に力が籠る。
「だから、本当は、いくらアメリアたちと一緒だからって、ルージュを一人で夜会になんて行かせたくなかったんだ」
「え……」
困ったように微笑うライトに、ルージュの目が丸くなる。
そんな気配は微塵も感じたことがなかったけれど、確かにナイトはライトのことを“独占欲の強い心の狭い男”だと揶揄していた。
「だから、ね?」
つまりそれはライトの紛れもない本音なのだと驚きを隠せずにいるルージュへ、ライトの意味ありげな瞳が向けられる。
(……え……?)
馬車の停車場へ向かう並木道の木蔭。
そっと近づいてくるライトの顔に、キスの気配を感じて反射的に目を閉じる。
まさかライトがこんなところでこんなことを、などと戸惑っている余裕もなかった。
「……?」
けれど、ぎゅっ、と硬く目を閉ざしたルージュの唇にライトのそれが降りてくることはなく、ルージュはどうしたのだろうとゆっくりと目を開ける。
と。
「……っ、ナイト……!」
「だからさせねーって」
唇が触れ合う寸前で固まっているライトに、表に顔を出したナイトがニヤリと笑う。
「学園内だからって油断してたらすぐこれだ」
「それはこっちのセリフだろ……!」
まさかライトが自ら学園内で不埒なことを仕掛けてくると思っていなかったのは、ナイトだけでなくルージュも同感だ。ライトが抗議するように、困った行動をするのはいつもナイトの方だ。
「ラ、ライト……、ナイト……」
いつもの二人の遣り取りに、おろおろしながら馬車まで向かう。
幸いにも二人の声が届いてしまうだろう範囲内には他の生徒たちの姿はないが、ライトのこんな姿を見られるわけにはいかないだろう。
「だからもう、一人で夜会になんて行くなよ?」
「ナイト……ッ」
独占欲を露わにするナイトへ、本音ではそう思っていてもルージュを縛り付けたくはないと抗議の声を上げるのはライトの方だ。
「お前だって本当はそう思ってるくせに、なにを今さらいい子ぶってんだよ」
「……っ」
すでにライトの本質はルージュに知られてしまっている。
もう隠しても仕方がないと嘲笑するナイトに、ライトが悔しそうに息を呑む。
「もう行かせない」
「……ナイ、ト……?」
そう真剣な瞳でルージュを諭してくるのは間違いなくナイトだ。
「ルージュはオレのものだ」
他の誰の目にも触れさせたくないと真摯に告げられてドキリとする。
「っなに言ってるんだよ……っ」
だが、同じ人間であるライトがそれを否定する。
「ルージュは俺のものだ……っ!」
「ラ、ライト……」
いつものライトらしからぬ強い物言いには驚いてしまうけれど。
「……こんな俺はやっぱり嫌?」
ハッと我に返ったらしいライトに申し訳なさそうに首を傾げられ、慌ててふるふると否定する。
「そ、そんなわけない……!」
「よかった」
心の底からほっとしたようなライトの微笑みに、胸の高鳴りが止まらない。
「ルージュ」
そうして辿り着いたウィーズリー家の馬車の前。
ステップを上がるために手を差し出され、ルージュはその手を取ると先に馬車の中へと乗り込んだ。
奥の座席へと腰をかけると、すぐに後からやってきたライトの手がルージュに向かって伸びてくる。
「ライ……?」
ぎゅ、と抱き寄せられて心臓が跳ね上がる。
『好きだ。愛してる』
「っ!」
耳元近くに落とされた甘い声。
「ま、待って……! 今、どっちなの……!?」
もはやどうしたらいいかわからず、ルージュは思わずライトの胸元を突っぱねていた。
「つまり、――は、――で、――だから……」
「……あぁ、なるほど」
ルージュの説明に一人の男子がうんうんと頷いて、納得したような声を洩らす。
だが、もう一人の方は。
「え。悪い。もう一回」
「だからね? つまり……――――」
よく理解できなかったと顔を顰めた男子生徒に、ルージュは特に気分を害することもなく、さらに丁寧な説明を重ねていく。
元々ルージュの頭は平均並みだ。それを、少しでもライトに相応しくありたくて努力してきた。
だから、できない人たちの気持ちは理解できるし、“教える”ことは得意だった。特に、人に教えることは、結果的には復習にもなり、自分のためにもなる。
「あ! わかった!」
「よかった」
閃いたように顔を上げた男子生徒に、ルージュは嬉しそうに顔を輝かせる。
相手にわかりやすいように気をつけて説明していたつもりだけれど、実際にこうして理解してもらえると安心する。
「他には? なにかある?」
「あ。それなら……」
と、次の問題にいきかけた時。
「ルージュ」
聞き慣れたその声に、ルージュは教室の扉の方へと顔を向ける。
「ライト」
「ごめんね? 取り込み中だったかな?」
そうにこやかに微笑みながら姿を現したのは、ルージュを迎えに来たライトだ。
「ううん」
そこで小さく首を横に振ったルージュは、ふいに「あっ」となにかを思い立ったように男子生徒二人の方へと向き直る。
「ライトが来たなら、ライトに聞いた方が……」
なにせライトは学園一の秀才だ。その上説明も丁寧でわかりやすいことは、ルージュが誰よりも知っている。
ルージュの成績のよさはもちろんルージュ自身の努力の賜物ではあるけれど、その上でわからないところをライトが丁寧に教えてくれたことも大きな要因になっている。
「いやっ、大丈夫だよ、ルージュ。もうオレたちはこれで」
「サンキューな」
けれどいい提案だとばかりに笑顔を浮かべたルージュに、二人は慌てて首を振ると机の上を片づけ始めてしまう。
「そしたらルージュを返してもらっても大丈夫かな?」
「あ、あぁ……」
柔らかく微笑むライトに僅かな違和感を覚えた気もするが、それがなんだかよくわからない。
すぐに二人がルージュから距離を取ったのは、自分たちも帰るためだろう。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
甘い笑顔で促され、ルージュもカタリと席を立つ。
机の上に広げられていた教本は彼らのものだから、ルージュ自身の帰り支度はすでに終わっていた。
「それじゃあ」
「またね」
そうして軽く挨拶をして歩き出したルージュとライトに、からかうような声が上がる。
「早く結婚しちまえよー。いっそ学生結婚でも」
彼がどんな意図でそんな言葉を口にしたのかはわからないが、その声に足を止めたライトは振り返ってにこりと笑う。
「そうしたいのは山々だけどね。まだそこまで経済力があるわけじゃないし」
「っ! ライト……ッ」
さらりと返された答えには、ルージュだけでなく彼らも顔を赤くする。
「相変わらず恥ずかしいヤツだなっ」
そこには悪意は全くないが、本気で恥ずかしいと思っていることだけは伝わってくる。
けれど、そんな彼らにライトは。
「恥ずかしい? 俺は自分の気持ちを正直に伝えてるだけだよ」
「っ」
柔らかく微笑むライトに、顔だけでなく全身へと熱が広がっていく。
「かぁーっ! マジでお前には敵わねぇよっ」
こちらもこちらでゆでだこのような顔をした二人が、しっしっとライトを追い払うような仕草をする。
「ラ、ライト……」
「行こうか」
「!」
そのままルージュの荷物まで持ったライトにそっと肩を抱かれ、びくりと身体が反応する。
「ライト……」
ここはまだ学園内だ。
周りの目を気にしながら真っ赤な顔を上げたルージュに、ライトはルージュに回した腕を解くことなくにこりと笑う。
「ルージュは自分のことをわかってないね」
「え?」
心臓の音がドキドキとうるさい。
大胆すぎるライトの行動に戸惑いつつも、離れてほしいとも言えずに、ルージュの瞳はぱちぱちと不思議そうに瞬いた。
「みんな、一応は俺の立場に遠慮しているだけで、本当はルージュのことを狙ってる男なんて山ほどいるんだよ?」
「まさか……」
仮にもライトは公爵家の長男で、現王太子の親友だ。
そんな自分に正面から喧嘩を売ってくるような人間はいないからと苦笑するライトに、ルージュは信じられないとばかりに小さく首を振る。
だが。
「本当だよ?」
きゅ、と。ルージュの肩を抱いたライトの手に力が籠る。
「だから、本当は、いくらアメリアたちと一緒だからって、ルージュを一人で夜会になんて行かせたくなかったんだ」
「え……」
困ったように微笑うライトに、ルージュの目が丸くなる。
そんな気配は微塵も感じたことがなかったけれど、確かにナイトはライトのことを“独占欲の強い心の狭い男”だと揶揄していた。
「だから、ね?」
つまりそれはライトの紛れもない本音なのだと驚きを隠せずにいるルージュへ、ライトの意味ありげな瞳が向けられる。
(……え……?)
馬車の停車場へ向かう並木道の木蔭。
そっと近づいてくるライトの顔に、キスの気配を感じて反射的に目を閉じる。
まさかライトがこんなところでこんなことを、などと戸惑っている余裕もなかった。
「……?」
けれど、ぎゅっ、と硬く目を閉ざしたルージュの唇にライトのそれが降りてくることはなく、ルージュはどうしたのだろうとゆっくりと目を開ける。
と。
「……っ、ナイト……!」
「だからさせねーって」
唇が触れ合う寸前で固まっているライトに、表に顔を出したナイトがニヤリと笑う。
「学園内だからって油断してたらすぐこれだ」
「それはこっちのセリフだろ……!」
まさかライトが自ら学園内で不埒なことを仕掛けてくると思っていなかったのは、ナイトだけでなくルージュも同感だ。ライトが抗議するように、困った行動をするのはいつもナイトの方だ。
「ラ、ライト……、ナイト……」
いつもの二人の遣り取りに、おろおろしながら馬車まで向かう。
幸いにも二人の声が届いてしまうだろう範囲内には他の生徒たちの姿はないが、ライトのこんな姿を見られるわけにはいかないだろう。
「だからもう、一人で夜会になんて行くなよ?」
「ナイト……ッ」
独占欲を露わにするナイトへ、本音ではそう思っていてもルージュを縛り付けたくはないと抗議の声を上げるのはライトの方だ。
「お前だって本当はそう思ってるくせに、なにを今さらいい子ぶってんだよ」
「……っ」
すでにライトの本質はルージュに知られてしまっている。
もう隠しても仕方がないと嘲笑するナイトに、ライトが悔しそうに息を呑む。
「もう行かせない」
「……ナイ、ト……?」
そう真剣な瞳でルージュを諭してくるのは間違いなくナイトだ。
「ルージュはオレのものだ」
他の誰の目にも触れさせたくないと真摯に告げられてドキリとする。
「っなに言ってるんだよ……っ」
だが、同じ人間であるライトがそれを否定する。
「ルージュは俺のものだ……っ!」
「ラ、ライト……」
いつものライトらしからぬ強い物言いには驚いてしまうけれど。
「……こんな俺はやっぱり嫌?」
ハッと我に返ったらしいライトに申し訳なさそうに首を傾げられ、慌ててふるふると否定する。
「そ、そんなわけない……!」
「よかった」
心の底からほっとしたようなライトの微笑みに、胸の高鳴りが止まらない。
「ルージュ」
そうして辿り着いたウィーズリー家の馬車の前。
ステップを上がるために手を差し出され、ルージュはその手を取ると先に馬車の中へと乗り込んだ。
奥の座席へと腰をかけると、すぐに後からやってきたライトの手がルージュに向かって伸びてくる。
「ライ……?」
ぎゅ、と抱き寄せられて心臓が跳ね上がる。
『好きだ。愛してる』
「っ!」
耳元近くに落とされた甘い声。
「ま、待って……! 今、どっちなの……!?」
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