20 / 39
本編
第十九話 君に捧ぐ①
しおりを挟む
教室の前でふと足を止めたライトが愛おし気にルージュを見つめ、ふわりと微笑う。
「じゃあ、ルージュ。また」
「うん。またね」
その微笑みに少しだけ気恥ずかさを覚えたルージュは、ほんのりと頬を染めて自分の教室へ向かうライトの後ろ姿を見送った。
――の、瞬間。
「……朝帰り?」
「っ! アメリア……ッ」
にょき、と横から顔を出したアメリアに、「ふ~ん?」と意味深な瞳を向けられて、思わずドキマギとしてしまう。
「仲良くウィーズリー家から登校、ねぇ……?」
「……っ!」
今日は、二人揃ってウィーズリー家の馬車でここまで送ってもらった。
特に隠すつもりもなく、堂々と門の前に停められた馬車から二人が降りてくるところを見た生徒たちは少なくはないから、ライトとルージュの噂が広まるのはあっという間の出来事だろう。
「仲直りしたどころか……」
「な、なに……?」
口元をによによと緩めながら上から下まで観察され、つい一歩引いてしまったルージュに、アメリアはきらりと瞳を輝かせる。
「まさか、一線超えちゃった?」
「っ! アメリア……ッ!」
いくらウィーズリー家から二人で登校したからと、またなんて恥ずかしい想像を膨らませてくれるのだろう。
まさか学校中の生徒からそんな邪推をされているのだろうかと真っ赤になれば、アメリアの目は大きく丸くなる。
「え。本当に?」
「っ、違うわよ……っ!」
口元に手をやり、わざとらしく驚いてみせるアメリアに、赤い顔のままで否定する。
「違うの?」
「そんなわけないでしょ……!」
ぱちぱちと瞬く瞳に、再度しっかりと否定する。
けれどアメリアは微妙に納得がいかない様子で、じろじろとルージュの顔を眺めてくる。
「にしては、なんかアンタたちが醸し出す雰囲気がやけに親密だったけど……」
「……そ、それは……っ」
――『……次の、満月の夜までには』
その場の雰囲気でつい頷いてしまったものの、思い起こせばなんて恥ずかしい約束をしてしまったのだろう。
(……あれって……、やっぱり、そういう意味、よね……?)
思い出して顔が熱くなる。
正真正銘の初めて、というには複雑な状況だけれど、ライトとは、まだキスもしたことがない。
ライトのことだ。ルージュの“初めて”を、どんなふうに演出してくれるつもりでいるのだろう。
「“それは”?」
「っ」
くす、と興味津々の瞳で突っ込まれ、アメリアへ恨めし気な双眸を向ける。
「もう……っ、からかわないでよ……っ!」
アメリアとは長い付き合いだ。この親友は、全てわかっていて面白がっている。
「あはは。ごめんごめん。ルージュの反応が面白すぎてつい」
「アメリア……ッ」
案の定からからと楽しそうに笑われて、ルージュは唇を尖らせる。
「まぁ、アンタたちはやっぱりこうじゃなくちゃね~」
ライトとルージュがお互いのことしか見えていないのは大昔からのこと。
やっといつも通りの光景が戻ったと笑うアメリアに、ルージュはほんの少しだけ申し訳なさそうに苦笑する。
「……ありがと」
いろいろと心配してくれていた親友には、謝罪よりも感謝の気持ちを。
それを受け、「いいえ~?」と笑顔を向けてくるアメリアに、ルージュもまた明るい笑顔を返していた。
◈◈✼◈◈┈┈┈┈◈◈✼◈◈
屋根から空に伸びる尖塔は美しい青色で彩られており、白亜の壁が眩しく輝く、美しい王宮。
両親と兄と弟。家族と共に馬車から降り立ち、厳しい警備体制を抜けて城内に入ったところで、ルージュの母親が「ふふ」と小さな笑みを零した。
「ルージュ? お迎えが来たわよ」
「えっ?」
その声に玄関ホールから続く廊下に顔を向ければ、そこには少しだけ青味がかったダークグレーの正装姿の青年がこちらに歩いてきて、まるで絵画の中から出てきたようなその姿にルージュは見惚れてしまう。
「ルージュ」
「ライト……」
「君をエスコートする権利をいただいても?」
茶目っ気のある瞳で手を差し出され、ルージュは思わず赤くなる。
「っ! もうっ、ライトってば」
婚約者同士であるルージュとライトは、公式行事で呼ばれた際には必ず互いがパートナーを務めるから、こんなやり取りをするのはこれが初めてのことではない。
それでもいつだってライトは、こうして恭しくルージュに伺いを立ててくる。
「よく似合ってるよ」
そうして差し出された手にそっと己の手を乗せたルージュを上からみつめ、ライトの瞳が嬉しそうな笑みを作った。
「……ありがとう」
ルージュが今着ているドレスは、先日ライトから贈られてきたものだ。腰の部分が細かい花柄の刺繍でできており、全体的にふわりとした、薄い紫色のドレス。
まるで妖精を思わせるようなそのドレスが贈られてきた時には自分に似合うだろうかと心配になってしまったが、合わせてみれば色合いのためか意外と落ち着いた雰囲気で、ライトのセンスのよさが窺えるものだった。
「こんにちは。ルージュをお借りしますね」
「えぇ。もちろんどうぞ」
律儀にルージュの両親へ挨拶をするライトに、ルージュの母親は当然だとばかりににこやかに微笑う。
もしかしたら、ルージュとライトが婚約関係になったことを一番喜んでいるのは、親友同士である互いの母親たちかもしれない。
そんなルージュの母親の横で、ほんの少しだけ複雑そうな顔をした父親が沈黙を守っているが、それは仕方のないことだろう。
「それじゃあルージュ。行こうか」
「うん」
互いの両親や兄弟もパーティーには呼ばれているものの、ここからは別行動だ。
両親たちへ目だけで離れる挨拶をして、ルージュはライトと共にパーティー会場に向かって歩いていく。
何百人もの招待客を収容できるパーティー会場へ続く廊下は、右も左も美しい花々で豪華に飾り付けられていた。
「お披露目会かぁ……」
今日、主要な貴族たちが王宮へと招かれた理由。それは、すでに婚約を結んでいた王太子とその婚約者である御令嬢の結婚が正式に決まったためのものだった。
婚約式はもう何年も前に開かれており、今回は結婚が決まったことのお披露目だ。
王族の婚姻は本当に大変らしく、いろいろな手順を踏んだ上で、結婚式自体は一年以上も先だという。
「なに? ルージュ。羨ましいの?」
ついしみじみとした呟きを洩らしてしまったルージュへ、ライトからはくす、とした笑みが洩らされる。
「っ、そんなわけじゃ……っ」
「ルージュがしたいならいつでもするよ?」
「!」
くすくすと楽しそうに見下ろされて目を見張る。
「っだから……!」
いつだってライトはルージュに甘くて優しくて。
普通の男の人であれば「面倒だ」と思ってしまうようなことも、こうしてなんでもないことのように受け入れてくれる。
けれど。
「君が誰のものなのか、世界中に宣言できるなら、俺はいつだって構わないよ?」
「!?」
ルージュを見つめてくる瞳の奥に独占欲のようなものが垣間見えた気がして息を呑む。
「ラ、ライト……ッ!?」
「なに?」
驚いたように声を上げたルージュに返される、いつも通りの穏やかな微笑み。
「……だって、ライトがそんなこと言うなんて……」
先ほどの言葉は本当にライトのものだろうかと戸惑いの色を浮かべるルージュに、少しだけ身を屈めたライトの声が落ちてくる。
「もう知ってるでしょ? 俺の本性」
「……っ」
それは、いつもと変わりない、穏やかで甘い声色。
「本当は、世界中に見せつけたい」
「――っ!」
いつの間にか腰を引き寄せられ、耳元で意味深に囁かれた言葉に、ぞくりと背筋が粟立った。
「……ほ、本当に、ライト?」
仕草も話し方も優しいのに、どこか秘めた欲望のようなものが垣間見え、ついそんなことを口にしてしまう。
――そんなことを、今までライトが口にしたことはない。
それは、ライトというよりも、むしろ……。
「……誰と比べてるの?」
「っ!」
僅かに嫉妬が滲み出る双眸を前にその先の思考回路を遮断する。
「ごめんね。独占欲も強くて」
それから申し訳なさそうにそう苦笑したライトはいつものライトで、ルージュは小さく首を横に振る。
「……ううん……」
そんなライトを怖いとか、嫌だと思ったわけではない。
ただ、今までにないライトの言動に少し驚いただけ。
むしろ……。
「こんな俺はやっぱり嫌?」
「! そんなことない……っ」
寂しそうに見つめられ、ふるふると首を振って否定する。
「よかった」
「っ」
ふわりと嬉しそうに微笑まれ、胸がドキリと高鳴った。
(や、やだ……っ、どうしてこんな……っ)
ドキドキと鼓動が鳴り、顔へと熱が昇る。
いつだって優しくて、穏やかな微笑みを崩すことのないライト。そんなライトから向けられる強い感情に、むしろときめいてしまうなんて。
(顔、熱い……っ!)
嫉妬されて嬉しい、なんて。
赤くなった顔を落ち着かせようと深呼吸を繰り返し、ルージュはライトと共に広々としたパーティーホールに足を踏み入れるのだった。
「じゃあ、ルージュ。また」
「うん。またね」
その微笑みに少しだけ気恥ずかさを覚えたルージュは、ほんのりと頬を染めて自分の教室へ向かうライトの後ろ姿を見送った。
――の、瞬間。
「……朝帰り?」
「っ! アメリア……ッ」
にょき、と横から顔を出したアメリアに、「ふ~ん?」と意味深な瞳を向けられて、思わずドキマギとしてしまう。
「仲良くウィーズリー家から登校、ねぇ……?」
「……っ!」
今日は、二人揃ってウィーズリー家の馬車でここまで送ってもらった。
特に隠すつもりもなく、堂々と門の前に停められた馬車から二人が降りてくるところを見た生徒たちは少なくはないから、ライトとルージュの噂が広まるのはあっという間の出来事だろう。
「仲直りしたどころか……」
「な、なに……?」
口元をによによと緩めながら上から下まで観察され、つい一歩引いてしまったルージュに、アメリアはきらりと瞳を輝かせる。
「まさか、一線超えちゃった?」
「っ! アメリア……ッ!」
いくらウィーズリー家から二人で登校したからと、またなんて恥ずかしい想像を膨らませてくれるのだろう。
まさか学校中の生徒からそんな邪推をされているのだろうかと真っ赤になれば、アメリアの目は大きく丸くなる。
「え。本当に?」
「っ、違うわよ……っ!」
口元に手をやり、わざとらしく驚いてみせるアメリアに、赤い顔のままで否定する。
「違うの?」
「そんなわけないでしょ……!」
ぱちぱちと瞬く瞳に、再度しっかりと否定する。
けれどアメリアは微妙に納得がいかない様子で、じろじろとルージュの顔を眺めてくる。
「にしては、なんかアンタたちが醸し出す雰囲気がやけに親密だったけど……」
「……そ、それは……っ」
――『……次の、満月の夜までには』
その場の雰囲気でつい頷いてしまったものの、思い起こせばなんて恥ずかしい約束をしてしまったのだろう。
(……あれって……、やっぱり、そういう意味、よね……?)
思い出して顔が熱くなる。
正真正銘の初めて、というには複雑な状況だけれど、ライトとは、まだキスもしたことがない。
ライトのことだ。ルージュの“初めて”を、どんなふうに演出してくれるつもりでいるのだろう。
「“それは”?」
「っ」
くす、と興味津々の瞳で突っ込まれ、アメリアへ恨めし気な双眸を向ける。
「もう……っ、からかわないでよ……っ!」
アメリアとは長い付き合いだ。この親友は、全てわかっていて面白がっている。
「あはは。ごめんごめん。ルージュの反応が面白すぎてつい」
「アメリア……ッ」
案の定からからと楽しそうに笑われて、ルージュは唇を尖らせる。
「まぁ、アンタたちはやっぱりこうじゃなくちゃね~」
ライトとルージュがお互いのことしか見えていないのは大昔からのこと。
やっといつも通りの光景が戻ったと笑うアメリアに、ルージュはほんの少しだけ申し訳なさそうに苦笑する。
「……ありがと」
いろいろと心配してくれていた親友には、謝罪よりも感謝の気持ちを。
それを受け、「いいえ~?」と笑顔を向けてくるアメリアに、ルージュもまた明るい笑顔を返していた。
◈◈✼◈◈┈┈┈┈◈◈✼◈◈
屋根から空に伸びる尖塔は美しい青色で彩られており、白亜の壁が眩しく輝く、美しい王宮。
両親と兄と弟。家族と共に馬車から降り立ち、厳しい警備体制を抜けて城内に入ったところで、ルージュの母親が「ふふ」と小さな笑みを零した。
「ルージュ? お迎えが来たわよ」
「えっ?」
その声に玄関ホールから続く廊下に顔を向ければ、そこには少しだけ青味がかったダークグレーの正装姿の青年がこちらに歩いてきて、まるで絵画の中から出てきたようなその姿にルージュは見惚れてしまう。
「ルージュ」
「ライト……」
「君をエスコートする権利をいただいても?」
茶目っ気のある瞳で手を差し出され、ルージュは思わず赤くなる。
「っ! もうっ、ライトってば」
婚約者同士であるルージュとライトは、公式行事で呼ばれた際には必ず互いがパートナーを務めるから、こんなやり取りをするのはこれが初めてのことではない。
それでもいつだってライトは、こうして恭しくルージュに伺いを立ててくる。
「よく似合ってるよ」
そうして差し出された手にそっと己の手を乗せたルージュを上からみつめ、ライトの瞳が嬉しそうな笑みを作った。
「……ありがとう」
ルージュが今着ているドレスは、先日ライトから贈られてきたものだ。腰の部分が細かい花柄の刺繍でできており、全体的にふわりとした、薄い紫色のドレス。
まるで妖精を思わせるようなそのドレスが贈られてきた時には自分に似合うだろうかと心配になってしまったが、合わせてみれば色合いのためか意外と落ち着いた雰囲気で、ライトのセンスのよさが窺えるものだった。
「こんにちは。ルージュをお借りしますね」
「えぇ。もちろんどうぞ」
律儀にルージュの両親へ挨拶をするライトに、ルージュの母親は当然だとばかりににこやかに微笑う。
もしかしたら、ルージュとライトが婚約関係になったことを一番喜んでいるのは、親友同士である互いの母親たちかもしれない。
そんなルージュの母親の横で、ほんの少しだけ複雑そうな顔をした父親が沈黙を守っているが、それは仕方のないことだろう。
「それじゃあルージュ。行こうか」
「うん」
互いの両親や兄弟もパーティーには呼ばれているものの、ここからは別行動だ。
両親たちへ目だけで離れる挨拶をして、ルージュはライトと共にパーティー会場に向かって歩いていく。
何百人もの招待客を収容できるパーティー会場へ続く廊下は、右も左も美しい花々で豪華に飾り付けられていた。
「お披露目会かぁ……」
今日、主要な貴族たちが王宮へと招かれた理由。それは、すでに婚約を結んでいた王太子とその婚約者である御令嬢の結婚が正式に決まったためのものだった。
婚約式はもう何年も前に開かれており、今回は結婚が決まったことのお披露目だ。
王族の婚姻は本当に大変らしく、いろいろな手順を踏んだ上で、結婚式自体は一年以上も先だという。
「なに? ルージュ。羨ましいの?」
ついしみじみとした呟きを洩らしてしまったルージュへ、ライトからはくす、とした笑みが洩らされる。
「っ、そんなわけじゃ……っ」
「ルージュがしたいならいつでもするよ?」
「!」
くすくすと楽しそうに見下ろされて目を見張る。
「っだから……!」
いつだってライトはルージュに甘くて優しくて。
普通の男の人であれば「面倒だ」と思ってしまうようなことも、こうしてなんでもないことのように受け入れてくれる。
けれど。
「君が誰のものなのか、世界中に宣言できるなら、俺はいつだって構わないよ?」
「!?」
ルージュを見つめてくる瞳の奥に独占欲のようなものが垣間見えた気がして息を呑む。
「ラ、ライト……ッ!?」
「なに?」
驚いたように声を上げたルージュに返される、いつも通りの穏やかな微笑み。
「……だって、ライトがそんなこと言うなんて……」
先ほどの言葉は本当にライトのものだろうかと戸惑いの色を浮かべるルージュに、少しだけ身を屈めたライトの声が落ちてくる。
「もう知ってるでしょ? 俺の本性」
「……っ」
それは、いつもと変わりない、穏やかで甘い声色。
「本当は、世界中に見せつけたい」
「――っ!」
いつの間にか腰を引き寄せられ、耳元で意味深に囁かれた言葉に、ぞくりと背筋が粟立った。
「……ほ、本当に、ライト?」
仕草も話し方も優しいのに、どこか秘めた欲望のようなものが垣間見え、ついそんなことを口にしてしまう。
――そんなことを、今までライトが口にしたことはない。
それは、ライトというよりも、むしろ……。
「……誰と比べてるの?」
「っ!」
僅かに嫉妬が滲み出る双眸を前にその先の思考回路を遮断する。
「ごめんね。独占欲も強くて」
それから申し訳なさそうにそう苦笑したライトはいつものライトで、ルージュは小さく首を横に振る。
「……ううん……」
そんなライトを怖いとか、嫌だと思ったわけではない。
ただ、今までにないライトの言動に少し驚いただけ。
むしろ……。
「こんな俺はやっぱり嫌?」
「! そんなことない……っ」
寂しそうに見つめられ、ふるふると首を振って否定する。
「よかった」
「っ」
ふわりと嬉しそうに微笑まれ、胸がドキリと高鳴った。
(や、やだ……っ、どうしてこんな……っ)
ドキドキと鼓動が鳴り、顔へと熱が昇る。
いつだって優しくて、穏やかな微笑みを崩すことのないライト。そんなライトから向けられる強い感情に、むしろときめいてしまうなんて。
(顔、熱い……っ!)
嫉妬されて嬉しい、なんて。
赤くなった顔を落ち着かせようと深呼吸を繰り返し、ルージュはライトと共に広々としたパーティーホールに足を踏み入れるのだった。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
会社の後輩が諦めてくれません
碧井夢夏
恋愛
満員電車で助けた就活生が会社まで追いかけてきた。
彼女、赤堀結は恩返しをするために入社した鶴だと言った。
亀じゃなくて良かったな・・
と思ったのは、松味食品の営業部エース、茶谷吾郎。
結は吾郎が何度振っても諦めない。
むしろ、変に条件を出してくる。
誰に対しても失礼な男と、彼のことが大好きな彼女のラブコメディ。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小野寺社長のお気に入り
茜色
恋愛
朝岡渚(あさおかなぎさ)、28歳。小さなイベント企画会社に転職して以来、社長のアシスタント兼お守り役として振り回される毎日。34歳の社長・小野寺貢(おのでらみつぐ)は、ルックスは良いが生活態度はいい加減、デリカシーに欠ける困った男。
悪天候の夜、残業で家に帰れなくなった渚は小野寺と応接室で仮眠をとることに。思いがけず緊張する渚に、「おまえ、あんまり男を知らないだろう」と小野寺が突然迫ってきて・・・。
☆全19話です。「オフィスラブ」と謳っていますが、あまりオフィスっぽくありません。
☆「ムーンライトノベルズ」様にも掲載しています。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる