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本編
第十三話 恋する気持ち②
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「え……? ライト、来ないの?」
「うん……。なんか、家の用事があるって」
放課後は寮ではなく、実家に戻らなければならない用事があるからと断られたと告げてきたアメリアに、ルージュの顔には少しだけ翳りが帯びる。
「そう……」
本当に申し訳なさそうにしていたと言われても、落ち込む気持ちが晴れることはない。
ここしばらく擦れ違いのような生活が続いていて、グループ行動とはいえゆっくりライトに会えることを楽しみにしていたというのに。
やはり、自然を装って避けられているのではないだろうかという邪推までしてしまいそうになる。
――そんなこと、あるはずがないのに。
ライトのことを信じたいのに信じきれない。思うように会うことも、言葉を交わすこともできない不安から、そんな思いに囚われてしまう。
「ライトにしては珍しく神妙な顔してたから……。なにかあったの? 公爵家」
けれど、こちらもなにかを考え込むような素振りで窺うような瞳を向けられて、ルージュは一瞬動揺する。
「そんな話は聞いてないけど……」
実家である公爵家に戻らなければならないほどの用事。長男であるライトは、ウィーズリー家の正統な跡継ぎであることは間違いないが、まだ学生の身の上だ。学園卒業後は父親の仕事の補佐について領地経営やその他諸々の公務を学ぶことになるだろうが、今のライトが“公爵家の後継者”として動くことはまずありえない。
それがわざわざ家に呼び戻されるほどのなにがあるのだろうと疑問を投げてくるアメリアに、ルージュは困ったように眉を下げる。
いくらルージュがライトの婚約者であり、“未来の公爵夫人”だとしても、そんな重要な話が耳に届くはずがない。
それでも。もしかしたら。
“ナイト”のこととなにか関係があったりするのだろうかという思いも頭を過ぎり、内心では嫌な鼓動が胸を刻む。
――『もし、生まれた時からずっと、オレの存在が忌むべきものとして隠されていたとしたら?』
そこに、部外者であるルージュが口を出せるはずもない。
「そっか」
仕方ないわね。と肩を落とすアメリアに、曖昧な笑みを返す。
「ルージュは行くでしょ?」
そうして再度取られた確認に、「うん」と小さく頷いた。
「せっかくだもの。楽しんで、気分転換しましょ!」
「そうね」
小さな気合を込めて拳を握るアメリアに笑みを誘われて、ルージュも和やかな表情を浮かべていた。
そうして迎えた観劇の日。
白い壁にはたくさんの絵画。赤い絨毯の敷かれた階段に、金色の装飾品が光っている。王都で一番格式高い芸術劇場の中へと進んだルージュは、そこでぴたりと足を止めていた。
「……ルージュ?」
不思議そうにかけられた声に、ルージュはきゅっと唇を引き結ぶ。
「っ、ごめん……っ、アメリア! 私……っ、やっぱり……っ」
気分転換に、と誘ってくれたアメリアの気持ちを無下にはしたくない。
正直に言えば、今話題だという演目にはルージュも興味がある。観ればきっととても楽しいに違いない。
けれど、どうしても。
昔から仲の良いメンバーの中にライトの姿がないことに耐えられない。
あれから約一か月。
『早く仲直りしなさいよ~?』
そんなことを言われても、どうしたらいいのかわからない。
それでも、一つだけわかっていること。
――もう、これ以上は耐えられない。
ライトが傍にいてくれない現実に、ルージュの心は限界を迎えていた。
――会いたい。
顔を見たい。会って、話したい。いつものように優しい微笑みを向けてほしい……。
少し前までは当たり前にあった光景が、恋しくて恋しくて堪らなかった。
「はいはい、いってらっしゃい」
そんなふうに追い詰められた表情を浮かべたルージュに、アメリアは呆れたように肩を落とすとさっさと行けとでも言うかのように手を振ってくる。
「アメリア?」
「行くんでしょ? ライトのところへ」
「っ」
仕方ないわねと苦笑され、自分でも意識しない涙がぶわりと浮かぶ。
「いい加減とっとと仲直りしてきなさいよ」
“仲直り”とは違うのだけれど。
それでも勇気を出して一歩を踏み出そうと、ルージュはくるりとスカートの裾を翻す。
「ありがとう……っ!」
「気をつけてね……!」
後ろからかけられる大声に、軽く振り返ると手を振った。
――ライトの、元へ……。
外へと駆け出したルージュの上空では、まだ白い満月が先を急ぐルージュの姿を見下ろしていた。
◈◈✼◈◈┈┈┈┈◈◈✼◈◈
ライトの実家であるウィーズリー公爵家は、学園からそう遠くない王都の中にある。
緑の木々が風にそよぐ、伝統と格式高い大きな屋敷。
劇場から馬車に乗り、小さな頃から何度も足を運んでいる公爵家の前へと降り立ったルージュは、厳かな佇まいをした建物を見上げ、こくりと息を呑んでいた。
「……」
突然の訪問は迷惑になってしまうかもしれないなどということは百も承知で、取り次ぎの者へライトに会いに来た旨を告げれば、あっさりと中へ通してもらうことができてほっとする。
けれど、邸の中へ案内されたルージュを出迎えたのは。
「……ルージュ? 突然どうしたの?」
優しそうな雰囲気はライトと同じ。けれど、母親に似たというライトとは逆で、父親似だという長いストレートの黒髪をした女性は。
「お姉様」
三歳年上のライトの姉――、エレノアは、ルージュの突然の訪問に、明らかになにかを隠しているような動揺した空気を滲み出していた。
「こんばんは。突然の訪問を申し訳ありません。ライトに……、会えますか?」
外の陽は先ほど落ちたばかりだ。とはいえ夕刻を過ぎた時間帯の突然の訪問を謝罪して、ルージュはおずおずとライトへの面会を打診する。
幼い頃から家族ぐるみでの付き合いをしているため、ルージュはある意味エレノアとも幼馴染と言っていいほど親しい関係を築いている。
だが、いつもであれば「どうぞ」と笑ってライトの元へと案内してくれるはずのエレノアの反応は。
「……ごめんなさい。ライトは、今ちょっと……」
申し訳なさそうに顔を逸らし、なにかを誤魔化すように口ごもるエレノアのその態度に、ルージュの胸の奥にはざらりとした嫌な感覚が浮かぶ。
「……なにか、あったんですか?」
「いいえ? なにも?」
ルージュの不安そうな問いかけに小さく首を振ったエレノアは、ぽつり、と小さな呟きを洩らす。
「ただ……」
「“ただ”?」
煮え切らないその答えに、不安にも似た焦燥が湧いてくる。
そんなルージュに困ったような表情を浮かべ、エレノアは「ごめんなさいね」と口にする。
「……今、いないのよ」
「いない?」
「え、えぇ。ちょっと外に出ていて」
気まずそうに視線を床へ落としたエレノアに、その瞬間、その言葉は嘘だと確信した。
エレノアとも長い付き合いだ。嘘をつかれているという感覚はなんとなくわかってしまう。
とはいえ、そうまでしてルージュをライトに会わせまいと――、ルージュを追い返そうとしているエレノアを、どう説得できるのか。
「……」
しばらく考え込んだルージュは、ここまで来た以上引き返すことはできないと、強行突破を決意する。
「っ、すみません……っ! ちょっとお邪魔します……っ!」
「!? ルージュ……ッ!?」
幼い頃から出入りしている、勝手知ったるライトの家。エレノアの横を擦り抜けて、ライトの部屋へ続く階段を目指して駆け出したルージュの背中に、エレノアの焦った声が飛ぶ。
「待って……! どこに行く気なの……!?」
慌てて追いかけてきても、反応が数秒遅れた差は大きい。
「ライト……ッ!?」
階段を上り、三階へ。
行儀など気にしていられず、なにごとかと目を見開く使用人たちの横を走り抜け、奥から二番目――、ライトの部屋の扉へ手を伸ばす。
「ルージュ……ッ! ダメよ……! 今、ライトの部屋に行ったら……!」
ドアノブに手をかけたルージュに向かい、少し遠くから制止の声が上がる。
だが、それに申し訳ないと思いながらも、ルージュはドアノブに力を込め……。
――カチャ……ッ。
と。
鍵がかけられているということもなく、なんの抵抗もなく開いた扉。
「ライト……ッ!?」
無遠慮に開け放った、扉のその向こうには。
「……ルー、ジュ?」
部屋の奥には、驚いたように目を丸くしたライトの姿。
けれど、その腕には。
「――――っ!?」
重厚なベッドの脚から伸びる鎖に繋がれたライトがいて、ルージュの目は驚愕に見開かれた。
否。なんとなくわかる。
驚きながらもルージュを見つめてくる、強いその瞳の色は。
「ライ……ッ、ナイト……――!?」
「うん……。なんか、家の用事があるって」
放課後は寮ではなく、実家に戻らなければならない用事があるからと断られたと告げてきたアメリアに、ルージュの顔には少しだけ翳りが帯びる。
「そう……」
本当に申し訳なさそうにしていたと言われても、落ち込む気持ちが晴れることはない。
ここしばらく擦れ違いのような生活が続いていて、グループ行動とはいえゆっくりライトに会えることを楽しみにしていたというのに。
やはり、自然を装って避けられているのではないだろうかという邪推までしてしまいそうになる。
――そんなこと、あるはずがないのに。
ライトのことを信じたいのに信じきれない。思うように会うことも、言葉を交わすこともできない不安から、そんな思いに囚われてしまう。
「ライトにしては珍しく神妙な顔してたから……。なにかあったの? 公爵家」
けれど、こちらもなにかを考え込むような素振りで窺うような瞳を向けられて、ルージュは一瞬動揺する。
「そんな話は聞いてないけど……」
実家である公爵家に戻らなければならないほどの用事。長男であるライトは、ウィーズリー家の正統な跡継ぎであることは間違いないが、まだ学生の身の上だ。学園卒業後は父親の仕事の補佐について領地経営やその他諸々の公務を学ぶことになるだろうが、今のライトが“公爵家の後継者”として動くことはまずありえない。
それがわざわざ家に呼び戻されるほどのなにがあるのだろうと疑問を投げてくるアメリアに、ルージュは困ったように眉を下げる。
いくらルージュがライトの婚約者であり、“未来の公爵夫人”だとしても、そんな重要な話が耳に届くはずがない。
それでも。もしかしたら。
“ナイト”のこととなにか関係があったりするのだろうかという思いも頭を過ぎり、内心では嫌な鼓動が胸を刻む。
――『もし、生まれた時からずっと、オレの存在が忌むべきものとして隠されていたとしたら?』
そこに、部外者であるルージュが口を出せるはずもない。
「そっか」
仕方ないわね。と肩を落とすアメリアに、曖昧な笑みを返す。
「ルージュは行くでしょ?」
そうして再度取られた確認に、「うん」と小さく頷いた。
「せっかくだもの。楽しんで、気分転換しましょ!」
「そうね」
小さな気合を込めて拳を握るアメリアに笑みを誘われて、ルージュも和やかな表情を浮かべていた。
そうして迎えた観劇の日。
白い壁にはたくさんの絵画。赤い絨毯の敷かれた階段に、金色の装飾品が光っている。王都で一番格式高い芸術劇場の中へと進んだルージュは、そこでぴたりと足を止めていた。
「……ルージュ?」
不思議そうにかけられた声に、ルージュはきゅっと唇を引き結ぶ。
「っ、ごめん……っ、アメリア! 私……っ、やっぱり……っ」
気分転換に、と誘ってくれたアメリアの気持ちを無下にはしたくない。
正直に言えば、今話題だという演目にはルージュも興味がある。観ればきっととても楽しいに違いない。
けれど、どうしても。
昔から仲の良いメンバーの中にライトの姿がないことに耐えられない。
あれから約一か月。
『早く仲直りしなさいよ~?』
そんなことを言われても、どうしたらいいのかわからない。
それでも、一つだけわかっていること。
――もう、これ以上は耐えられない。
ライトが傍にいてくれない現実に、ルージュの心は限界を迎えていた。
――会いたい。
顔を見たい。会って、話したい。いつものように優しい微笑みを向けてほしい……。
少し前までは当たり前にあった光景が、恋しくて恋しくて堪らなかった。
「はいはい、いってらっしゃい」
そんなふうに追い詰められた表情を浮かべたルージュに、アメリアは呆れたように肩を落とすとさっさと行けとでも言うかのように手を振ってくる。
「アメリア?」
「行くんでしょ? ライトのところへ」
「っ」
仕方ないわねと苦笑され、自分でも意識しない涙がぶわりと浮かぶ。
「いい加減とっとと仲直りしてきなさいよ」
“仲直り”とは違うのだけれど。
それでも勇気を出して一歩を踏み出そうと、ルージュはくるりとスカートの裾を翻す。
「ありがとう……っ!」
「気をつけてね……!」
後ろからかけられる大声に、軽く振り返ると手を振った。
――ライトの、元へ……。
外へと駆け出したルージュの上空では、まだ白い満月が先を急ぐルージュの姿を見下ろしていた。
◈◈✼◈◈┈┈┈┈◈◈✼◈◈
ライトの実家であるウィーズリー公爵家は、学園からそう遠くない王都の中にある。
緑の木々が風にそよぐ、伝統と格式高い大きな屋敷。
劇場から馬車に乗り、小さな頃から何度も足を運んでいる公爵家の前へと降り立ったルージュは、厳かな佇まいをした建物を見上げ、こくりと息を呑んでいた。
「……」
突然の訪問は迷惑になってしまうかもしれないなどということは百も承知で、取り次ぎの者へライトに会いに来た旨を告げれば、あっさりと中へ通してもらうことができてほっとする。
けれど、邸の中へ案内されたルージュを出迎えたのは。
「……ルージュ? 突然どうしたの?」
優しそうな雰囲気はライトと同じ。けれど、母親に似たというライトとは逆で、父親似だという長いストレートの黒髪をした女性は。
「お姉様」
三歳年上のライトの姉――、エレノアは、ルージュの突然の訪問に、明らかになにかを隠しているような動揺した空気を滲み出していた。
「こんばんは。突然の訪問を申し訳ありません。ライトに……、会えますか?」
外の陽は先ほど落ちたばかりだ。とはいえ夕刻を過ぎた時間帯の突然の訪問を謝罪して、ルージュはおずおずとライトへの面会を打診する。
幼い頃から家族ぐるみでの付き合いをしているため、ルージュはある意味エレノアとも幼馴染と言っていいほど親しい関係を築いている。
だが、いつもであれば「どうぞ」と笑ってライトの元へと案内してくれるはずのエレノアの反応は。
「……ごめんなさい。ライトは、今ちょっと……」
申し訳なさそうに顔を逸らし、なにかを誤魔化すように口ごもるエレノアのその態度に、ルージュの胸の奥にはざらりとした嫌な感覚が浮かぶ。
「……なにか、あったんですか?」
「いいえ? なにも?」
ルージュの不安そうな問いかけに小さく首を振ったエレノアは、ぽつり、と小さな呟きを洩らす。
「ただ……」
「“ただ”?」
煮え切らないその答えに、不安にも似た焦燥が湧いてくる。
そんなルージュに困ったような表情を浮かべ、エレノアは「ごめんなさいね」と口にする。
「……今、いないのよ」
「いない?」
「え、えぇ。ちょっと外に出ていて」
気まずそうに視線を床へ落としたエレノアに、その瞬間、その言葉は嘘だと確信した。
エレノアとも長い付き合いだ。嘘をつかれているという感覚はなんとなくわかってしまう。
とはいえ、そうまでしてルージュをライトに会わせまいと――、ルージュを追い返そうとしているエレノアを、どう説得できるのか。
「……」
しばらく考え込んだルージュは、ここまで来た以上引き返すことはできないと、強行突破を決意する。
「っ、すみません……っ! ちょっとお邪魔します……っ!」
「!? ルージュ……ッ!?」
幼い頃から出入りしている、勝手知ったるライトの家。エレノアの横を擦り抜けて、ライトの部屋へ続く階段を目指して駆け出したルージュの背中に、エレノアの焦った声が飛ぶ。
「待って……! どこに行く気なの……!?」
慌てて追いかけてきても、反応が数秒遅れた差は大きい。
「ライト……ッ!?」
階段を上り、三階へ。
行儀など気にしていられず、なにごとかと目を見開く使用人たちの横を走り抜け、奥から二番目――、ライトの部屋の扉へ手を伸ばす。
「ルージュ……ッ! ダメよ……! 今、ライトの部屋に行ったら……!」
ドアノブに手をかけたルージュに向かい、少し遠くから制止の声が上がる。
だが、それに申し訳ないと思いながらも、ルージュはドアノブに力を込め……。
――カチャ……ッ。
と。
鍵がかけられているということもなく、なんの抵抗もなく開いた扉。
「ライト……ッ!?」
無遠慮に開け放った、扉のその向こうには。
「……ルー、ジュ?」
部屋の奥には、驚いたように目を丸くしたライトの姿。
けれど、その腕には。
「――――っ!?」
重厚なベッドの脚から伸びる鎖に繋がれたライトがいて、ルージュの目は驚愕に見開かれた。
否。なんとなくわかる。
驚きながらもルージュを見つめてくる、強いその瞳の色は。
「ライ……ッ、ナイト……――!?」
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