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本編
エピローグ
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クロムも巻き込んだ残務処理が終わり、二人が研究施設へと戻ってきたのは、それから一カ月以上がたってからのことだった。
「! クロム……!」
「アリーチェ嬢!」
研究室に顔を出せば研究員たちはみなガタガタと立ち上がり、アリーチェとクロムを笑顔で出迎えてくれる。
「おかえりなさい!」
「おかえりなさいませ~」
あちこちからかけられる、帰宅への労わりの声がとてもくすぐったい。
アリーチェはどこか気恥ずかし気にクロムと視線を合わせ、
「ただ今帰りました」
「……帰りました」
さらりと告げるクロムに遅れ、小さくその言葉を口にしていた。
「……あ、あの……」
まさかここに帰ってくるようなことが、本当にあるとは思わなかった。
しかも、帰るどころか、今後アリーチェは……。と、改めてこの場にいる研究員たちに挨拶しようと口を開きかけた時。
「よしよし、偉いぞクロム」
「新婚旅行離婚はしなかったな!」
アリーチェが戻ることを当たり前のように受け入れている研究員たちからそんなからかうような声が上がり、クロムが生真面目な顔を向ける。
「それはまた後です」
「え。離婚すんの!?」
「そこじゃありません!」
誰かから上がった素っ頓狂な突っ込みに、クロムが意外と本気で嫌そうに否定するが、そもそもアリーチェとクロムはまだ結婚していない。結婚どころか、正式には婚約もしていない。――否、プロポーズじみたことをされ、それを了承したからにはすでに婚約しているも同然なのかもしれないけれど。
「まさか新婚旅行に行くつもりなんですか?」
また別の誰かが先ほどのクロムの言葉を拾って目を丸くするが、その反応も仕方のないことだろう。
なぜならクロムは、今までずっと研究一筋の引きこもりだったのだろうから。
だが。
「……一応、両親にアリーチェさんを紹介しないと」
「……あ~……」
くす、と自嘲気味に零したクロムの呟きに、さすがの研究員たちも納得する。
「まぁ、それもそうか」
クロムは元々他国出身で、育ての親はここから随分と離れた場所に住んでいる。
今も時折手紙のやりとりくらいはしているというが、いくらクロムでも、まさか婚約・結婚の報告が紙一枚というわけにはいかないだろう。
「それよりお前ら、施設の近くに新居を建てるつもり、って本当か?」
そこで無精髭を生やした研究員がふと思い出したように尋ねてきて、クロムは困ったように苦笑する。
「……俺は断ったんですけど……」
本人の意識はどうあれ、今回クロムが国を救ったことは事実だ。
なにか褒美を、と言われて料理人一人だけを望んだクロムだが、アリーチェがクロムと一緒になる意思を見せたことで、王家とマクラーゲン家の双方から「だったら」と結婚祝いを兼ねて新居を贈られることになってしまったのだ。
「いやいや、そういうわけにもいかねぇだろう……!」
これからクロムの部屋で生活するわけにはいかないだろうと突っ込む誰かの叫びに、
「施設で毎晩ヤるつもりか!?」
割と本気で「それは勘弁してくれ」という声も上がる。
「……な……、ん……っ!?」
それに思わず絶句して顔を真っ赤にするアリーチェだが、研究員たちは案外とても真面目だった。
「新婚生活なんてそーゆーもんだろ」
からかうよりも当然のように告げられて、返す言葉が見つからない。
一方で。
「あ~……。まさかクロムに先を越されるなんて……」
「むしろクロムに春が来ることがあるなんて……」
「「「七不思議だ」」」
あちこちで上がる嘆きの声に、ついつい残りの六つはなんだろうかと思ってしまう。それがクロムに関わることなら、後ほど全て聞いておきたい。
「とりあえずそれまでは自重しろよ!」
「……努力します」
「努力じゃねぇ! 必ず守れ!」
暗に施設内でのそういう行為を禁じてくる同僚にクロムが渋々返事をすれば、その研究員は殺気立って命じてくる。
「それより今夜はパーティーですね!」
そんな殺伐とした空気を無視してマイペースに声をかけてきたのは、恐らく施設内で一番年下の青年だ。
「アリーチェさん、今夜はなにを作ってくれるんですか?」
「え……?」
にこにこと期待の目を向けられて、アリーチェの目は丸くなる。
あの後アリーチェとほぼ入れ替えでやってきたはずの料理人は一時的なものだったが、今はもう王家がしっかり手配した施設専属の料理人がいるはずだ。
つまり、アリーチェが彼らの食事を用意する必要はもうなくなったというわけで。
「久しぶりにアリーチェさんの手料理も食べたいです!」
「……そんな……。私の料理なんて……」
にこにこと邪気のない笑顔でねだられて、アリーチェは困ったように微笑する。
食事事情のあまりの酷さについつい手を出してしまったが、アリーチェの料理の腕など初心者レベルで、本来人様に振る舞うようなものではない。
それがもはやプロの味を知ってしまった彼らに対してであればなおさらで、さすがに恥ずかしすぎてもう作れない。
と。
「ダメです」
なぜか背後からクロムの腕が伸びてきて、きっぱりとした拒否の声が響く。
「アリーチェさんは俺専用です」
「!」
後ろから抱き込まれるようにして告げられて、途端アリーチェは真っ赤になって言葉を失った。
「っおま……っ? なんだよ、それ……っ」
「ずりーぞクロム……ッ!」
「……独占欲……」
驚愕に目を白黒させる者と、批難の声を上げる者。さらにはどこからかポツリとした呟きも聞こえた気がして、アリーチェは三者三様の反応に、クロムの腕の中で口をぱくぱくさせる。
「当然です」
だが、全く悪びれる様子のないクロムは、アリーチェを抱き込む腕にぎゅ、と力を込め、
「俺の奥さん、ですから」
「!」
なにげない仕草で髪の上からキスを落とされ、アリーチェはさらに真っ赤になって沸騰する。
「以前のように気軽に接しないでください」
最近なんとなく慣れてきたが、以前のクロムを思えばこの変わりようは一体なんだろうか。
「っまだ結婚してねーだろ……!」
「やっぱりお前なんて振られちまえ……!」
轟々と上がる批難の声もクロムには届くことなく、むしろ眼鏡の奥の赤い瞳はジトリとしたものになる。
「前にも言いましたけど、アリーチェさんはみなさんの母親じゃありません」
その時の発言は、きっと今とは全く意味が違うだろう。
「もう俺のです」
アリーチェを腕の中に閉じ込めての宣言に、研究員たちがどんどん引いていくのがわかって恥ずかしくて恥ずかしくて堪らない。
「……うわぁ~……。クロムさんてそういうタイプの人です……?」
誰かのそんな声にも、クロムが悪びれる様子は全くない。
「……ク、クロム……」
「だから俺の愛は重たい、って言ったでしょう」
やっと少しだけ衝撃から立ち直ったアリーチェが背後へちらりと視線を投げれば、その視線に気づいたクロムはくすりと笑い、開き直ったような目を向けてくる。
「いいんですよね? それでも」
「っ」
それでもいいとクロムの愛を受け止めた。
むしろ、喜んで受け入れたのはアリーチェの方だ。
「好きですよ、アリーチェさん」
「!」
蕩けそうな瞳に見つめられ、さらにこめかみや髪へ何度も軽いキスを落とされて再び絶句する。
こんなところで……、と恥ずかしく思うのはアリーチェだけでは当然ない。
「ここでイチャイチャ始めるな……!」
「見せつけんな……!」
あちこちから上がる批難の声にも、クロムが動じることはない。
「わざと見せつけてるんです」
ぎゅ、とアリーチェを抱き込むクロムに、一番年若い青年からは寒々しい視線が送られるが、きっとクロムは気にも留めていないだろう。
「……クロムさん……」
その呟きは、「まさかこんな人だったとは」という驚きと呆れが過分に含まれているが、そう思っているのは彼だけではなく、この場にいる全員だ。
「愛してます」
「!? ちょ……っ、クロ……ッ!?」
くい、と振り向くようにして顎を上げられて、その意味を察したアリーチェの瞳は驚きで見張られる。
「ん……っ」
唇を掠め取るようなキスは一瞬のことではあったけれど。
「一生離しませんから」
「~~~~っ!」
甘く甘く囁かれ、アリーチェの思考回路は停止した。
「あっちでやれ――――っ!」
あとにはただ、研究員たちの本気の叫びがこだまするばかりだった。
༓࿇༓ Fin...... ༓࿇༓
「! クロム……!」
「アリーチェ嬢!」
研究室に顔を出せば研究員たちはみなガタガタと立ち上がり、アリーチェとクロムを笑顔で出迎えてくれる。
「おかえりなさい!」
「おかえりなさいませ~」
あちこちからかけられる、帰宅への労わりの声がとてもくすぐったい。
アリーチェはどこか気恥ずかし気にクロムと視線を合わせ、
「ただ今帰りました」
「……帰りました」
さらりと告げるクロムに遅れ、小さくその言葉を口にしていた。
「……あ、あの……」
まさかここに帰ってくるようなことが、本当にあるとは思わなかった。
しかも、帰るどころか、今後アリーチェは……。と、改めてこの場にいる研究員たちに挨拶しようと口を開きかけた時。
「よしよし、偉いぞクロム」
「新婚旅行離婚はしなかったな!」
アリーチェが戻ることを当たり前のように受け入れている研究員たちからそんなからかうような声が上がり、クロムが生真面目な顔を向ける。
「それはまた後です」
「え。離婚すんの!?」
「そこじゃありません!」
誰かから上がった素っ頓狂な突っ込みに、クロムが意外と本気で嫌そうに否定するが、そもそもアリーチェとクロムはまだ結婚していない。結婚どころか、正式には婚約もしていない。――否、プロポーズじみたことをされ、それを了承したからにはすでに婚約しているも同然なのかもしれないけれど。
「まさか新婚旅行に行くつもりなんですか?」
また別の誰かが先ほどのクロムの言葉を拾って目を丸くするが、その反応も仕方のないことだろう。
なぜならクロムは、今までずっと研究一筋の引きこもりだったのだろうから。
だが。
「……一応、両親にアリーチェさんを紹介しないと」
「……あ~……」
くす、と自嘲気味に零したクロムの呟きに、さすがの研究員たちも納得する。
「まぁ、それもそうか」
クロムは元々他国出身で、育ての親はここから随分と離れた場所に住んでいる。
今も時折手紙のやりとりくらいはしているというが、いくらクロムでも、まさか婚約・結婚の報告が紙一枚というわけにはいかないだろう。
「それよりお前ら、施設の近くに新居を建てるつもり、って本当か?」
そこで無精髭を生やした研究員がふと思い出したように尋ねてきて、クロムは困ったように苦笑する。
「……俺は断ったんですけど……」
本人の意識はどうあれ、今回クロムが国を救ったことは事実だ。
なにか褒美を、と言われて料理人一人だけを望んだクロムだが、アリーチェがクロムと一緒になる意思を見せたことで、王家とマクラーゲン家の双方から「だったら」と結婚祝いを兼ねて新居を贈られることになってしまったのだ。
「いやいや、そういうわけにもいかねぇだろう……!」
これからクロムの部屋で生活するわけにはいかないだろうと突っ込む誰かの叫びに、
「施設で毎晩ヤるつもりか!?」
割と本気で「それは勘弁してくれ」という声も上がる。
「……な……、ん……っ!?」
それに思わず絶句して顔を真っ赤にするアリーチェだが、研究員たちは案外とても真面目だった。
「新婚生活なんてそーゆーもんだろ」
からかうよりも当然のように告げられて、返す言葉が見つからない。
一方で。
「あ~……。まさかクロムに先を越されるなんて……」
「むしろクロムに春が来ることがあるなんて……」
「「「七不思議だ」」」
あちこちで上がる嘆きの声に、ついつい残りの六つはなんだろうかと思ってしまう。それがクロムに関わることなら、後ほど全て聞いておきたい。
「とりあえずそれまでは自重しろよ!」
「……努力します」
「努力じゃねぇ! 必ず守れ!」
暗に施設内でのそういう行為を禁じてくる同僚にクロムが渋々返事をすれば、その研究員は殺気立って命じてくる。
「それより今夜はパーティーですね!」
そんな殺伐とした空気を無視してマイペースに声をかけてきたのは、恐らく施設内で一番年下の青年だ。
「アリーチェさん、今夜はなにを作ってくれるんですか?」
「え……?」
にこにこと期待の目を向けられて、アリーチェの目は丸くなる。
あの後アリーチェとほぼ入れ替えでやってきたはずの料理人は一時的なものだったが、今はもう王家がしっかり手配した施設専属の料理人がいるはずだ。
つまり、アリーチェが彼らの食事を用意する必要はもうなくなったというわけで。
「久しぶりにアリーチェさんの手料理も食べたいです!」
「……そんな……。私の料理なんて……」
にこにこと邪気のない笑顔でねだられて、アリーチェは困ったように微笑する。
食事事情のあまりの酷さについつい手を出してしまったが、アリーチェの料理の腕など初心者レベルで、本来人様に振る舞うようなものではない。
それがもはやプロの味を知ってしまった彼らに対してであればなおさらで、さすがに恥ずかしすぎてもう作れない。
と。
「ダメです」
なぜか背後からクロムの腕が伸びてきて、きっぱりとした拒否の声が響く。
「アリーチェさんは俺専用です」
「!」
後ろから抱き込まれるようにして告げられて、途端アリーチェは真っ赤になって言葉を失った。
「っおま……っ? なんだよ、それ……っ」
「ずりーぞクロム……ッ!」
「……独占欲……」
驚愕に目を白黒させる者と、批難の声を上げる者。さらにはどこからかポツリとした呟きも聞こえた気がして、アリーチェは三者三様の反応に、クロムの腕の中で口をぱくぱくさせる。
「当然です」
だが、全く悪びれる様子のないクロムは、アリーチェを抱き込む腕にぎゅ、と力を込め、
「俺の奥さん、ですから」
「!」
なにげない仕草で髪の上からキスを落とされ、アリーチェはさらに真っ赤になって沸騰する。
「以前のように気軽に接しないでください」
最近なんとなく慣れてきたが、以前のクロムを思えばこの変わりようは一体なんだろうか。
「っまだ結婚してねーだろ……!」
「やっぱりお前なんて振られちまえ……!」
轟々と上がる批難の声もクロムには届くことなく、むしろ眼鏡の奥の赤い瞳はジトリとしたものになる。
「前にも言いましたけど、アリーチェさんはみなさんの母親じゃありません」
その時の発言は、きっと今とは全く意味が違うだろう。
「もう俺のです」
アリーチェを腕の中に閉じ込めての宣言に、研究員たちがどんどん引いていくのがわかって恥ずかしくて恥ずかしくて堪らない。
「……うわぁ~……。クロムさんてそういうタイプの人です……?」
誰かのそんな声にも、クロムが悪びれる様子は全くない。
「……ク、クロム……」
「だから俺の愛は重たい、って言ったでしょう」
やっと少しだけ衝撃から立ち直ったアリーチェが背後へちらりと視線を投げれば、その視線に気づいたクロムはくすりと笑い、開き直ったような目を向けてくる。
「いいんですよね? それでも」
「っ」
それでもいいとクロムの愛を受け止めた。
むしろ、喜んで受け入れたのはアリーチェの方だ。
「好きですよ、アリーチェさん」
「!」
蕩けそうな瞳に見つめられ、さらにこめかみや髪へ何度も軽いキスを落とされて再び絶句する。
こんなところで……、と恥ずかしく思うのはアリーチェだけでは当然ない。
「ここでイチャイチャ始めるな……!」
「見せつけんな……!」
あちこちから上がる批難の声にも、クロムが動じることはない。
「わざと見せつけてるんです」
ぎゅ、とアリーチェを抱き込むクロムに、一番年若い青年からは寒々しい視線が送られるが、きっとクロムは気にも留めていないだろう。
「……クロムさん……」
その呟きは、「まさかこんな人だったとは」という驚きと呆れが過分に含まれているが、そう思っているのは彼だけではなく、この場にいる全員だ。
「愛してます」
「!? ちょ……っ、クロ……ッ!?」
くい、と振り向くようにして顎を上げられて、その意味を察したアリーチェの瞳は驚きで見張られる。
「ん……っ」
唇を掠め取るようなキスは一瞬のことではあったけれど。
「一生離しませんから」
「~~~~っ!」
甘く甘く囁かれ、アリーチェの思考回路は停止した。
「あっちでやれ――――っ!」
あとにはただ、研究員たちの本気の叫びがこだまするばかりだった。
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