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本編
第五十三話 真実の愛③
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「!」
苦し気に顔を歪ませながらもはっきりと告げられて、アリーチェの瞳は驚愕と動揺とで大きく見開いた。
「……殿、下……」
「……だから、もし……。あんなことがあって……、あったからこそ、君さえ頷いてくれるのならばわたしは……」
操られていたとはいえ、多少の後ろめたさはあるのだろう。
許しを乞いつつ婚約解消の件を白紙に戻したいという意思を見せてくるハインツへ、アリーチェがこくりと息を呑んだ時。
「……クロム?」
す、と一歩前に進み出た影に、アリーチェはきょとん、と純真な目を向けていた。
「……クロム・スピアーズ」
僅かに驚いた様子でクロムの名を呼んだハインツは、そのまま静かにクロムの強い視線を受け止めた。
「貴方も、アリーチェさんを愛していると?」
「っ」
静かでいて厳しいクロムの問いかけに息を呑んだのはアリーチェだ。
貴方“も”という尋ね方に気づけば、顔へとじわじわとした熱が広がっていくのを感じた。
「……いや……、それは……」
追及するかのようなクロムの視線に、ハインツは困惑の表情を浮かばせる。
アリーチェとハインツとの間には、確かに愛情のようなものがあったようには思う。
けれど、それは家族愛にも近いもので、王族と筆頭公爵令嬢としての立場をきちんとわきまえた同盟関係のようであり、つかず離れずの一定の距離を守った信頼の絆で結ばれたものだった。
アリーチェがそうであったように、ハインツがアリーチェのことを恋愛的感情で“愛している”と思ったことは一度としてない。
それは、例え魅了の術をかけられていたからといって、偽りの愛に溺れていた時のハインツの姿を見れば一目瞭然だった。あんなふうに情熱的になるハインツを、アリーチェはあの時まで知らなかった。
「……アリーチェ」
困惑を浮かべたままのハインツの瞳が向けられて、アリーチェは自然と背筋をぴんと張る。
「わたしたちの間にある感情は、きっとお互いに同じものだと思う」
「……はい」
一緒にいれば、きっと穏やかでいられるだろう、将来の国王夫妻としては理想的な関係。
いつか共に国を治めていくことに疑いを持ったことなどなかった。
けれど。
「わたしは、君のことが大切だ」
「……はい。わかっているつもりです」
それは、アリーチェも同じ。
イザベラとの関係を知って受けた衝撃と心の傷は、不貞や失恋に対するようなものではなく、純粋に“裏切られた”ことに対してだった。
他に愛する人ができたのならば、きちんと相談してほしかった。自分のことを信じてくれていないのかと、隠されていたことに対する悲しさ。
大切な存在ではあった。
それは、間違いなく真実だ。
「だから……」
ぐっ、と唇を噛み締めたハインツは、アリーチェを真っ直ぐ見つめて口を開く。
「あんなことがあって、わたしは、君の幸せを誰よりも願っている」
ハインツがイザベラと秘密裏に会っていることを知った時、正直に告げてくれれば協力したのにとショックを受けた。
そんなアリーチェと同じように、ハインツもまた、アリーチェのことは確かに大切に思ってくれている。
あんなことがあったからこそ。例えハインツに責はなかったとしても、アリーチェが傷ついたことは間違いない事実だから、誰よりも幸せになってほしいと思ってくれている。
そしてアリーチェの出した“幸せの答え”が、もし“王太子妃になること”であれば、ハインツは全力で叶えようとしてくれているのだろう。
けれど、アリーチェの出した答えは。
「その男の隣にいることが、君の幸せか?」
静かながら真剣な問いかけに、アリーチェは真っ直ぐハインツの瞳を見返した。
「……はい」
筆頭公爵令嬢として、いつか王太子妃となることが当然だと思っていた。
負わされた責務を果たすことが、幸せに繋がるものと思っていた。
けれど、それは違ったのだ。
一度知ってしまえばもう戻れない。
触れるだけで感じる心地よさも、激しすぎる快楽に溺れることも。
たった一人と以外では無理だから。
「……そうか」
ハインツは親離れをする娘を見るような寂し気な瞳で小さな吐息を零し、今度はクロムへ向き直る。
「クロム・スピアーズ」
「はい」
どこか警戒心の抜けないクロムの眼差しにハインツは薄く苦笑して、困ったような微笑みを浮かべる。
「わたしにとってアリーチェは……。そうだな、大切な妹のようなものだ」
だが、すぐに表情は真剣なものになり、鋭い視線がクロムを射貫いた。
「必ず幸せにすると誓えるか?」
「……」
まがりなりにも王太子の威厳を感じさせるような厳しい問いかけに、クロムは真っ直ぐその視線を受け止めながらも沈黙する。
そして。
「……アリーチェさんにとって、なにが幸せなのかはわかりませんけど」
困ったような笑みを浮かべ、ちら、とアリーチェの顔を窺った後。
「例えこの命が尽きたとしても、アリーチェさんへの想いが変わらないことだけは誓えます」
「!」
はっきりと口にされた答えに、アリーチェの胸はドクリと大きく脈打った。
「……そうか」
ハインツが静かに納得の吐息を零す中、トクン……、トクン……、と脈打つ己の鼓動が嫌に身体に響く気がした。
「アリーチェ」
「は、はい」
知らず顔を赤くして、上擦った返事をしたアリーチェに、ハインツのくすりとしたおかしそうな笑みが零れ落ちた。
「幸せに」
少しだけ寂し気に。それでも穏やかな瞳と声色で向けられた祝福の言葉はハインツの本心に違いない。
「……殿下……」
なぜかじんわりとした感動が湧き上がり、涙が滲みそうになってしまう。
「アリーチェさん」
そんなアリーチェの肩を、クロムがそっと抱き寄せて。
「ありがとう……、ございます」
そのまま静かに頭を下げて、アリーチェはハインツへ背を向けたのだった。
༓࿇༓ ༓࿇༓ ༓࿇༓
マクラーゲン家に向かう馬車の中。手を繋ぎながらも無言のクロムに、アリーチェはおずおずとした目を向けていた。
「……なにか、怒ってる?」
ハインツと別れてから馬車に乗るまで、クロムは一言も言葉を発しなかった。
どこか不機嫌そうにも感じる空気には、なにかクロムを怒らせるようなことをしてしまったのかと不安になる。
「いえ、別に」
ふい、と目を逸らすクロムは、なんだか不貞腐れた子供のようにも見え、怒っているわけではなさそうだと判断する。
だとしたならば、クロムから感じるこのぴりぴりとした気配はなんだろうか。
と。
「……もしかして、妬いてるの?」
一つの憶測が頭を過ぎり、アリーチェはまさかと驚いたように目を見張る。
クロムが不機嫌になったのは、ハインツに会ってから。
正確には、ハインツに「王太子妃に」と告げられてからだ。
「……言ったはずです」
むす、とした様子を隠しもせずに、クロムはアリーチェへ恨めし気な目を向けてくる。
「貴女のことに関してだけは心が狭くなるんです」
「!」
愛が重いと何度言ったらわかるのだというように告げられて、じわじわと身体が熱くなる。
まさか、あれくらいのことで、本当に嫉妬をしていたなんて。
ハインツの前で、はっきりと「クロムの隣にいることが幸せ」だと話したというのに。
「あ、あの……、クロム……?」
なんだかよくわからないけれど、つい「ごめんなさい……?」と謝ってしまいながら、どんどん顔が赤くなっていくことを自覚する。
嫉妬をされることが嬉しいなんて、本当にどうかしているとしか思えない。
「アリーチェさん」
「は、はい……っ」
間近で向けられた真剣な声と眼差しに、思わず背筋がぴんとなる。
「好きです」
「!」
「貴女のことを、愛しています」
「……ク、クロム……」
真っ直ぐ伝えられる真摯な想いに、早く自分も答えを返さなければと思うのに。
「……っ」
胸がいっぱいになってしまい、喉が詰まって言葉が出てこなくなってしまう。
「……アリーチェさん」
そんなアリーチェに困ったように微笑むクロムは、言葉にせずともわかってくれていると思っていいのだろうか。
(……あ、れ……?)
気づけば優しく頬に伸びたクロムの指先が涙の雫を掬っていて、自分が泣いていたことを知る。
――それは、幸せの涙。
「……っ」
言葉にしたくてならなくて、そのもどかしさからまた涙が溢れ出た。
この想いを、どうしたら伝えることができるだろうか。
(……あ……)
その時、ふと目に留まったのは。
「……アリーチェさん……?」
クロムの肩に手を添えたアリーチェへ、困惑気味の声が届く。
口にせずとも想いを伝える方法。
それは。
「……ん……」
そっと唇を重ねれば、多幸感に満たされた。
「っアリーチェさ……」
「クロム」
驚くクロムを前にして、やっと言葉が声になった。
「好きよ」
「っ」
「私も、クロムを愛してる」
そうしてどちらからともなく、もう一度唇を重ねていた。
苦し気に顔を歪ませながらもはっきりと告げられて、アリーチェの瞳は驚愕と動揺とで大きく見開いた。
「……殿、下……」
「……だから、もし……。あんなことがあって……、あったからこそ、君さえ頷いてくれるのならばわたしは……」
操られていたとはいえ、多少の後ろめたさはあるのだろう。
許しを乞いつつ婚約解消の件を白紙に戻したいという意思を見せてくるハインツへ、アリーチェがこくりと息を呑んだ時。
「……クロム?」
す、と一歩前に進み出た影に、アリーチェはきょとん、と純真な目を向けていた。
「……クロム・スピアーズ」
僅かに驚いた様子でクロムの名を呼んだハインツは、そのまま静かにクロムの強い視線を受け止めた。
「貴方も、アリーチェさんを愛していると?」
「っ」
静かでいて厳しいクロムの問いかけに息を呑んだのはアリーチェだ。
貴方“も”という尋ね方に気づけば、顔へとじわじわとした熱が広がっていくのを感じた。
「……いや……、それは……」
追及するかのようなクロムの視線に、ハインツは困惑の表情を浮かばせる。
アリーチェとハインツとの間には、確かに愛情のようなものがあったようには思う。
けれど、それは家族愛にも近いもので、王族と筆頭公爵令嬢としての立場をきちんとわきまえた同盟関係のようであり、つかず離れずの一定の距離を守った信頼の絆で結ばれたものだった。
アリーチェがそうであったように、ハインツがアリーチェのことを恋愛的感情で“愛している”と思ったことは一度としてない。
それは、例え魅了の術をかけられていたからといって、偽りの愛に溺れていた時のハインツの姿を見れば一目瞭然だった。あんなふうに情熱的になるハインツを、アリーチェはあの時まで知らなかった。
「……アリーチェ」
困惑を浮かべたままのハインツの瞳が向けられて、アリーチェは自然と背筋をぴんと張る。
「わたしたちの間にある感情は、きっとお互いに同じものだと思う」
「……はい」
一緒にいれば、きっと穏やかでいられるだろう、将来の国王夫妻としては理想的な関係。
いつか共に国を治めていくことに疑いを持ったことなどなかった。
けれど。
「わたしは、君のことが大切だ」
「……はい。わかっているつもりです」
それは、アリーチェも同じ。
イザベラとの関係を知って受けた衝撃と心の傷は、不貞や失恋に対するようなものではなく、純粋に“裏切られた”ことに対してだった。
他に愛する人ができたのならば、きちんと相談してほしかった。自分のことを信じてくれていないのかと、隠されていたことに対する悲しさ。
大切な存在ではあった。
それは、間違いなく真実だ。
「だから……」
ぐっ、と唇を噛み締めたハインツは、アリーチェを真っ直ぐ見つめて口を開く。
「あんなことがあって、わたしは、君の幸せを誰よりも願っている」
ハインツがイザベラと秘密裏に会っていることを知った時、正直に告げてくれれば協力したのにとショックを受けた。
そんなアリーチェと同じように、ハインツもまた、アリーチェのことは確かに大切に思ってくれている。
あんなことがあったからこそ。例えハインツに責はなかったとしても、アリーチェが傷ついたことは間違いない事実だから、誰よりも幸せになってほしいと思ってくれている。
そしてアリーチェの出した“幸せの答え”が、もし“王太子妃になること”であれば、ハインツは全力で叶えようとしてくれているのだろう。
けれど、アリーチェの出した答えは。
「その男の隣にいることが、君の幸せか?」
静かながら真剣な問いかけに、アリーチェは真っ直ぐハインツの瞳を見返した。
「……はい」
筆頭公爵令嬢として、いつか王太子妃となることが当然だと思っていた。
負わされた責務を果たすことが、幸せに繋がるものと思っていた。
けれど、それは違ったのだ。
一度知ってしまえばもう戻れない。
触れるだけで感じる心地よさも、激しすぎる快楽に溺れることも。
たった一人と以外では無理だから。
「……そうか」
ハインツは親離れをする娘を見るような寂し気な瞳で小さな吐息を零し、今度はクロムへ向き直る。
「クロム・スピアーズ」
「はい」
どこか警戒心の抜けないクロムの眼差しにハインツは薄く苦笑して、困ったような微笑みを浮かべる。
「わたしにとってアリーチェは……。そうだな、大切な妹のようなものだ」
だが、すぐに表情は真剣なものになり、鋭い視線がクロムを射貫いた。
「必ず幸せにすると誓えるか?」
「……」
まがりなりにも王太子の威厳を感じさせるような厳しい問いかけに、クロムは真っ直ぐその視線を受け止めながらも沈黙する。
そして。
「……アリーチェさんにとって、なにが幸せなのかはわかりませんけど」
困ったような笑みを浮かべ、ちら、とアリーチェの顔を窺った後。
「例えこの命が尽きたとしても、アリーチェさんへの想いが変わらないことだけは誓えます」
「!」
はっきりと口にされた答えに、アリーチェの胸はドクリと大きく脈打った。
「……そうか」
ハインツが静かに納得の吐息を零す中、トクン……、トクン……、と脈打つ己の鼓動が嫌に身体に響く気がした。
「アリーチェ」
「は、はい」
知らず顔を赤くして、上擦った返事をしたアリーチェに、ハインツのくすりとしたおかしそうな笑みが零れ落ちた。
「幸せに」
少しだけ寂し気に。それでも穏やかな瞳と声色で向けられた祝福の言葉はハインツの本心に違いない。
「……殿下……」
なぜかじんわりとした感動が湧き上がり、涙が滲みそうになってしまう。
「アリーチェさん」
そんなアリーチェの肩を、クロムがそっと抱き寄せて。
「ありがとう……、ございます」
そのまま静かに頭を下げて、アリーチェはハインツへ背を向けたのだった。
༓࿇༓ ༓࿇༓ ༓࿇༓
マクラーゲン家に向かう馬車の中。手を繋ぎながらも無言のクロムに、アリーチェはおずおずとした目を向けていた。
「……なにか、怒ってる?」
ハインツと別れてから馬車に乗るまで、クロムは一言も言葉を発しなかった。
どこか不機嫌そうにも感じる空気には、なにかクロムを怒らせるようなことをしてしまったのかと不安になる。
「いえ、別に」
ふい、と目を逸らすクロムは、なんだか不貞腐れた子供のようにも見え、怒っているわけではなさそうだと判断する。
だとしたならば、クロムから感じるこのぴりぴりとした気配はなんだろうか。
と。
「……もしかして、妬いてるの?」
一つの憶測が頭を過ぎり、アリーチェはまさかと驚いたように目を見張る。
クロムが不機嫌になったのは、ハインツに会ってから。
正確には、ハインツに「王太子妃に」と告げられてからだ。
「……言ったはずです」
むす、とした様子を隠しもせずに、クロムはアリーチェへ恨めし気な目を向けてくる。
「貴女のことに関してだけは心が狭くなるんです」
「!」
愛が重いと何度言ったらわかるのだというように告げられて、じわじわと身体が熱くなる。
まさか、あれくらいのことで、本当に嫉妬をしていたなんて。
ハインツの前で、はっきりと「クロムの隣にいることが幸せ」だと話したというのに。
「あ、あの……、クロム……?」
なんだかよくわからないけれど、つい「ごめんなさい……?」と謝ってしまいながら、どんどん顔が赤くなっていくことを自覚する。
嫉妬をされることが嬉しいなんて、本当にどうかしているとしか思えない。
「アリーチェさん」
「は、はい……っ」
間近で向けられた真剣な声と眼差しに、思わず背筋がぴんとなる。
「好きです」
「!」
「貴女のことを、愛しています」
「……ク、クロム……」
真っ直ぐ伝えられる真摯な想いに、早く自分も答えを返さなければと思うのに。
「……っ」
胸がいっぱいになってしまい、喉が詰まって言葉が出てこなくなってしまう。
「……アリーチェさん」
そんなアリーチェに困ったように微笑むクロムは、言葉にせずともわかってくれていると思っていいのだろうか。
(……あ、れ……?)
気づけば優しく頬に伸びたクロムの指先が涙の雫を掬っていて、自分が泣いていたことを知る。
――それは、幸せの涙。
「……っ」
言葉にしたくてならなくて、そのもどかしさからまた涙が溢れ出た。
この想いを、どうしたら伝えることができるだろうか。
(……あ……)
その時、ふと目に留まったのは。
「……アリーチェさん……?」
クロムの肩に手を添えたアリーチェへ、困惑気味の声が届く。
口にせずとも想いを伝える方法。
それは。
「……ん……」
そっと唇を重ねれば、多幸感に満たされた。
「っアリーチェさ……」
「クロム」
驚くクロムを前にして、やっと言葉が声になった。
「好きよ」
「っ」
「私も、クロムを愛してる」
そうしてどちらからともなく、もう一度唇を重ねていた。
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