7 / 49
狼の里中宗佑さん
4
しおりを挟む
俺が気を失うまで、激しくも甘美な情交は続いた。
気絶から泥のような眠りに変わり、気づけば雲のようにふかふかなベッドの上に俺はいた。乗せ心地の良い枕に染み込む甘い香りに包まれていたのも、熟睡となる要因だったのかもしれない。酔いしれるような多幸感を味わいながら、俺は瞼をゆっくりと開けた。
「……っ、う……」
身体が重い。腰が立たない。ぼんやりと思い出すのは前世でも経験した発情期の記憶だ。行為の最中はそれだけしか頭にないのだから、感じるのはほぼ快楽のみ。しかし目覚めた後が酷い。壊れた家具のようにガタガタになるのがいつものオチだ。圭介もそれは同様のようで、身体の節々はもちろん、散々受け入れたアソコも摩擦による痛みを感じていた。
安堵はできない。発情期の開始からまだ一日目だ。これが最大で七日程続く。夜になったらまた再発するのだろうか。この身体も恵と同じであるなら、きっとそうだろう。
とはいえ、とても幸せな夢だった。もう会えないと思っていた正臣に会えた上、その彼に抱いてもらえたのだ。もう二度とないと思っていたのに。
「えへへ……」
弛緩してしまう顔を枕に埋めて彼の匂いを感じた。あの頃の正臣に抱いてもらう時は、必ず彼の首筋に顔を埋めていたものだ。
「…………ん?」
ちょっと待った。正臣? どうして正臣がここにいる? 俺は前世での記憶を思い出しただけでタイムリープをしたわけではない。戦争で正臣を失ってからもう百年以上も経っている。死んだ者が不意に現れるなど、ありえない。
じゃあ、何だ? 俺が昨日、発情した際に抱いてくれたのはいったい全体誰だと言うのだ?
ヤることしか頭になかったとはいえ、俺はずっと正臣に抱かれていると思い込んでいた。でも正臣がいるはずがない。仮に今日まで生きていたとしても、あの頃の顔のままでいられるはずがない。
サアッと頭が冷えていく。さっきまでの多幸感は何処へ? いやいや、それどころではない。俺の相手をしていたのは、いったい誰だ?
その時、カチャリと扉を開く音が後方から聞こえた。ベッドのシーツに身を包んだ俺は両手を頭に乗せた状態で、そろりとそちらへ振り返る。そしてようやくここがこの家の寝室だと気がつくのと同時に、そのドアから現れた人物に対し大きく目を見開いた。
「ああ、起きていたか」
良かった、と安堵したような口振りで相手は俺を視認する。ヒタヒタと素足がフローリングを擦る音を立てながら、その男は俺の下へと近寄った。
穏やかな様子の相手とは違い、俺は信じられないものを見たと内心動揺し、自身の瞼を手の甲で強く擦った。そしてパチパチと瞬きを繰り返してから、目を凝らして再度彼を確認する。
夢じゃない。その人物は正臣に瓜二つだったのだ。
前世の正臣も背の高い男だった。そして目の前のこの男性も背がうんと高く、精悍で逞しい身体つきをしている。何故か上半身が裸なので、それが如実にわかった。日に焼けて肌の色が濃いところは、色白だった正臣とは異なるだろう。
だが、俺の視線は正臣の顔よりも、その上にあるものへと向かっていた。
頭だ。灰色で項まで届くサラサラの髪は別段、おかしくはない。むしろ羨ましいほどの光沢がある。いや、そうじゃない。そうじゃなくてその上にピンと立っている二つの……
「耳っ……み、み、耳がっ……!」
「耳? ああ、これか?」
パタパタと動かす、柴犬のような獣の耳。それが正臣の頭の上に生えていた。い、生きてる? それ、生きているのか!? 生もの!?
わなわなと身体を震わせる俺に、正臣を模した彼は指で自身のその耳を摘まむと、申し訳なさそうに眉をハの字にさせた。
「狼の姿で怖がっていただろう? 薬で強制的に人型になったんだが……この耳と尾だけは隠せなかった。すまない。これもまだ怖いか?」
へ? 狼? 今、狼と言った? 柴犬ではなく?
再度、パチパチと瞬きをする俺は失礼だと思いつつも、彼に向かって人差し指を向けつつおずおずと尋ねた。
「もし、かして……里中、さん?」
「他に誰がいると言うんだ?」
俺はあんぐりと口を開けた。
「えええっ!? うそぉっ……うわあぁ!?」
ベッドの上で後退りながら驚いた為か、俺はシーツに身を包んだままズデン! と大きな音を立てて背中の方から床へと落ちてしまった。
すぐさま里中さんが駆け寄り、呻く俺を見下ろしながら心配の声をかけてくれた。
「大丈夫か?」
「いってぇ……」
腰を擦りながらヨロヨロと上体を起こすと、荒い呼吸と共に「グルルル…」と獣の唸り声が頭上に降ってきた。
何だ? と、視線を上げると里中さんが口元を右手で抑え、何かを懸命に堪えている様だった。
首を横に傾げると、里中さんはさらに奥歯を噛みしめ指の隙間から白い牙を覗かせる。その瞬間、彼が本当に人間ではなく獣人なのだということを認識した。
そうだ。俺は出会って早々、失礼な態度ばかりをとって怒らせて、その上発情までして、とんだ醜態を晒してしまったのだ。
今度こそ謝らなくては。そう思い体勢を直そうと身体を捩らせ膝を立てる。すると、里中さんが怒気のこもった口調で俺に尋ねた。
「それは……誘っているのか?」
「へ?」
眉を顰めながら俺を見下ろす里中さんの視線が、俺の顔よりもさらに下にあることがわかり、俺は自分の身体へ目線を落とした。
見れば自分はシーツ以外に何も身に纏っていない。いわゆるすっぽんぽん。そんな状態であることに今更ながら気づいた。しかも肌には至るところに赤い花弁のようなものが無数に散っている。
また、膝を立てたことで里中さんに向けて局部が露になってしまい、俺は慌てて脚の間に腕を挿し込んだ。
「ち、違いっ、ます……!」
カッと顔が熱くなる。昨日といい今日といい厄日なのか! そう叫びたくなるくらい里中さんの前で失礼かつ恥ずかしい行動しか取っていない。恵としての記憶も戻り、メンタルは強くなったつもりだったけれど、これはさすがに涙が滲んでくる。
だが。
「圭介」
「え……んんっ!?」
俺は里中さんによってひょいと身体を抱き上げられると、ベッドの上へと押し倒され唇を塞がれた。何によって? などの野暮な質問は、この場合なしだ。
「ん、んんぅ……」
もうとっくにふやけてしまっているのではないか。そう思う唇に、啄むようなキスを何度か落とされる。そのまま頬や耳、鎖骨や肩にと里中さんはその雨を降らした。
まさか、もう? 起きたばかりなのに!?
「ま、待って……里中さ……あぁっ!?」
痛みを伴っていたはずの尻の割れ目、その奥にある孔からはすでに愛液が溢れ出ていた。すっかり窄むそこへ指を埋められて、俺は悲鳴を上げる。
嘘だろう? どうしてこんなに早く発情が始まるんだ?
混乱する俺を他所に、里中さんは甘みを帯びた匂いを強めて責めるように言った。
「煽ったのは君だからな」
「や、あ……も、待ってってばぁ……ああんっ」
発情期なのだから仕方がない。それだけでは済まないような俺達の衝撃的かつ最悪な出会い。
俺はまだ、里中さんの誕生日すら聞いていない。
気絶から泥のような眠りに変わり、気づけば雲のようにふかふかなベッドの上に俺はいた。乗せ心地の良い枕に染み込む甘い香りに包まれていたのも、熟睡となる要因だったのかもしれない。酔いしれるような多幸感を味わいながら、俺は瞼をゆっくりと開けた。
「……っ、う……」
身体が重い。腰が立たない。ぼんやりと思い出すのは前世でも経験した発情期の記憶だ。行為の最中はそれだけしか頭にないのだから、感じるのはほぼ快楽のみ。しかし目覚めた後が酷い。壊れた家具のようにガタガタになるのがいつものオチだ。圭介もそれは同様のようで、身体の節々はもちろん、散々受け入れたアソコも摩擦による痛みを感じていた。
安堵はできない。発情期の開始からまだ一日目だ。これが最大で七日程続く。夜になったらまた再発するのだろうか。この身体も恵と同じであるなら、きっとそうだろう。
とはいえ、とても幸せな夢だった。もう会えないと思っていた正臣に会えた上、その彼に抱いてもらえたのだ。もう二度とないと思っていたのに。
「えへへ……」
弛緩してしまう顔を枕に埋めて彼の匂いを感じた。あの頃の正臣に抱いてもらう時は、必ず彼の首筋に顔を埋めていたものだ。
「…………ん?」
ちょっと待った。正臣? どうして正臣がここにいる? 俺は前世での記憶を思い出しただけでタイムリープをしたわけではない。戦争で正臣を失ってからもう百年以上も経っている。死んだ者が不意に現れるなど、ありえない。
じゃあ、何だ? 俺が昨日、発情した際に抱いてくれたのはいったい全体誰だと言うのだ?
ヤることしか頭になかったとはいえ、俺はずっと正臣に抱かれていると思い込んでいた。でも正臣がいるはずがない。仮に今日まで生きていたとしても、あの頃の顔のままでいられるはずがない。
サアッと頭が冷えていく。さっきまでの多幸感は何処へ? いやいや、それどころではない。俺の相手をしていたのは、いったい誰だ?
その時、カチャリと扉を開く音が後方から聞こえた。ベッドのシーツに身を包んだ俺は両手を頭に乗せた状態で、そろりとそちらへ振り返る。そしてようやくここがこの家の寝室だと気がつくのと同時に、そのドアから現れた人物に対し大きく目を見開いた。
「ああ、起きていたか」
良かった、と安堵したような口振りで相手は俺を視認する。ヒタヒタと素足がフローリングを擦る音を立てながら、その男は俺の下へと近寄った。
穏やかな様子の相手とは違い、俺は信じられないものを見たと内心動揺し、自身の瞼を手の甲で強く擦った。そしてパチパチと瞬きを繰り返してから、目を凝らして再度彼を確認する。
夢じゃない。その人物は正臣に瓜二つだったのだ。
前世の正臣も背の高い男だった。そして目の前のこの男性も背がうんと高く、精悍で逞しい身体つきをしている。何故か上半身が裸なので、それが如実にわかった。日に焼けて肌の色が濃いところは、色白だった正臣とは異なるだろう。
だが、俺の視線は正臣の顔よりも、その上にあるものへと向かっていた。
頭だ。灰色で項まで届くサラサラの髪は別段、おかしくはない。むしろ羨ましいほどの光沢がある。いや、そうじゃない。そうじゃなくてその上にピンと立っている二つの……
「耳っ……み、み、耳がっ……!」
「耳? ああ、これか?」
パタパタと動かす、柴犬のような獣の耳。それが正臣の頭の上に生えていた。い、生きてる? それ、生きているのか!? 生もの!?
わなわなと身体を震わせる俺に、正臣を模した彼は指で自身のその耳を摘まむと、申し訳なさそうに眉をハの字にさせた。
「狼の姿で怖がっていただろう? 薬で強制的に人型になったんだが……この耳と尾だけは隠せなかった。すまない。これもまだ怖いか?」
へ? 狼? 今、狼と言った? 柴犬ではなく?
再度、パチパチと瞬きをする俺は失礼だと思いつつも、彼に向かって人差し指を向けつつおずおずと尋ねた。
「もし、かして……里中、さん?」
「他に誰がいると言うんだ?」
俺はあんぐりと口を開けた。
「えええっ!? うそぉっ……うわあぁ!?」
ベッドの上で後退りながら驚いた為か、俺はシーツに身を包んだままズデン! と大きな音を立てて背中の方から床へと落ちてしまった。
すぐさま里中さんが駆け寄り、呻く俺を見下ろしながら心配の声をかけてくれた。
「大丈夫か?」
「いってぇ……」
腰を擦りながらヨロヨロと上体を起こすと、荒い呼吸と共に「グルルル…」と獣の唸り声が頭上に降ってきた。
何だ? と、視線を上げると里中さんが口元を右手で抑え、何かを懸命に堪えている様だった。
首を横に傾げると、里中さんはさらに奥歯を噛みしめ指の隙間から白い牙を覗かせる。その瞬間、彼が本当に人間ではなく獣人なのだということを認識した。
そうだ。俺は出会って早々、失礼な態度ばかりをとって怒らせて、その上発情までして、とんだ醜態を晒してしまったのだ。
今度こそ謝らなくては。そう思い体勢を直そうと身体を捩らせ膝を立てる。すると、里中さんが怒気のこもった口調で俺に尋ねた。
「それは……誘っているのか?」
「へ?」
眉を顰めながら俺を見下ろす里中さんの視線が、俺の顔よりもさらに下にあることがわかり、俺は自分の身体へ目線を落とした。
見れば自分はシーツ以外に何も身に纏っていない。いわゆるすっぽんぽん。そんな状態であることに今更ながら気づいた。しかも肌には至るところに赤い花弁のようなものが無数に散っている。
また、膝を立てたことで里中さんに向けて局部が露になってしまい、俺は慌てて脚の間に腕を挿し込んだ。
「ち、違いっ、ます……!」
カッと顔が熱くなる。昨日といい今日といい厄日なのか! そう叫びたくなるくらい里中さんの前で失礼かつ恥ずかしい行動しか取っていない。恵としての記憶も戻り、メンタルは強くなったつもりだったけれど、これはさすがに涙が滲んでくる。
だが。
「圭介」
「え……んんっ!?」
俺は里中さんによってひょいと身体を抱き上げられると、ベッドの上へと押し倒され唇を塞がれた。何によって? などの野暮な質問は、この場合なしだ。
「ん、んんぅ……」
もうとっくにふやけてしまっているのではないか。そう思う唇に、啄むようなキスを何度か落とされる。そのまま頬や耳、鎖骨や肩にと里中さんはその雨を降らした。
まさか、もう? 起きたばかりなのに!?
「ま、待って……里中さ……あぁっ!?」
痛みを伴っていたはずの尻の割れ目、その奥にある孔からはすでに愛液が溢れ出ていた。すっかり窄むそこへ指を埋められて、俺は悲鳴を上げる。
嘘だろう? どうしてこんなに早く発情が始まるんだ?
混乱する俺を他所に、里中さんは甘みを帯びた匂いを強めて責めるように言った。
「煽ったのは君だからな」
「や、あ……も、待ってってばぁ……ああんっ」
発情期なのだから仕方がない。それだけでは済まないような俺達の衝撃的かつ最悪な出会い。
俺はまだ、里中さんの誕生日すら聞いていない。
2
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説

その溺愛は伝わりづらい
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【続編】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
【改稿版】2025/2/26完結
「気弱なスパダリ御曹司からの溺愛にノンケの僕は落とされました」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/252939102
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
なり代わり貴妃は皇弟の溺愛から逃げられません
めがねあざらし
BL
貴妃・蘇璃月が後宮から忽然と姿を消した。
家門の名誉を守るため、璃月の双子の弟・煌星は、彼女の身代わりとして後宮へ送り込まれる。
しかし、偽りの貴妃として過ごすにはあまりにも危険が多すぎた。
調香師としての鋭い嗅覚を武器に、後宮に渦巻く陰謀を暴き、皇帝・景耀を狙う者を探り出せ――。
だが、皇帝の影に潜む男・景翊の真意は未だ知れず。
煌星は龍の寝所で生き延びることができるのか、それとも――!?
///////////////////////////////
※以前に掲載していた「成り代わり貴妃は龍を守る香」を加筆修正したものです。
///////////////////////////////
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる