69 / 74
羽柴
外伝 6
しおりを挟む
その後、雫は二週間を病院で過ごし、シキの自宅へと連れて行かれた。検査の合間に雫の身体にはマイクロチップが埋め込まれた。今後、もう二度と雫を失わない為にと、シキの独断でそれは行われた。雫は怯えたままだったが、何をするでもなくずっと大人しくしていた。
雫は同年代の男子に比べて身体が一回りほど小さかった。極度に痩せ細っているというわけではないから、あの屋敷でそこそこの食事は摂らせてもらっていたようだった。腰まで伸びた長い黒髪で殆ど顔が隠れていたが、幼い頃の面影を残しつつも見違えるくらい美しく成長していた。
しかしその黒い瞳に輝きはなかった。焦点の合っていない瞳は常に窓の外を眺めていた。シキが身体の清拭をする時も強張りは見せるものの、人形のように固まり大人しくしていた。身体につけられた痕は、時間と共に少しずつ薄まっていった。
雫は滴と名前が変えられた。シキが新しく名づけた。滴にしてみれば、初めて与えられた名前だった。
何も覚えていない滴にとって、俺は兄ではなく初めて目にする人間だった。どう接していいのかわからず、俺は羽柴として滴へ寄り添った。口調に気をつけ、優しく笑いかけてやれば徐々に心を解いていってくれると思ったからだ。しかし滴は俺達から離れ、ずっと部屋の隅で膝を抱えて座っていた。
当時、雫が好きだったサンドウィッチを作るも、滴は食べなかった。何なら食べられるだろうかと、俺は洋食、和食、お菓子など様々な物を作ってテーブルの上に並べた。その中で滴が自分から手にして食べられたのはロールパンだけだった。他のおかずは口にせず、ロールパンを持って部屋の隅に座りゆっくり食べる。その後はずっと部屋の隅にいるばかりで何もしない。立ち上がったかと思えば、トイレに行くだけ。しばらくはそんな日々だった。
シキは基本的に滴を放っていた。仕事が忙しかったせいもあるが、同じ空間にいても滴にべったりと構うことはしなかった。時折、服を着替えさせたり、髪を梳いたり、身体の清拭をする時だけ滴を膝の上に乗せていた。遠慮なく触れるシキに対し、カチコチに固まっていた滴だったが、その強張りは時間をかけて解かれていった。
俺に対しても緊張が解れていってくれれば……俺は根気よく滴へと接した。
「滴様。パンは美味しいですか?」
「……」
「卵は如何です? これは甘くて美味しいと思いますよ」
「……」
「しず……」
「ひぅっ!」
「滴……」
フォークで刺した玉子焼きを差し出すと、両手で頭を守るように翳された。ガタガタと震えて小さな悲鳴をあげる子に、俺はなす術もなかった。
滴を取り戻せば、また前のように戻れると思っていた。家族が揃うと、笑って過ごせると、そう信じていた。
信じていた。
そして、あの夜がやってきた。
「滴様?」
この頃の滴は用意したベッドで眠ることはなく、リビングの床でブランケットを被り眠っていた。一人で滴が部屋から出ていくことはなくとも、俺は心配で夜中も様子を見ることにしていた。
しかし、この日リビングへ様子を見に来た俺は滴の姿がないことに気づいた。まさか、逃げた? 一瞬だけ脳裏を過るも、人の気配を感じてすぐにそこへ向かった。
ソファの裏側、そこに滴はいた。
「滴様……」
「……ん、あ……」
姿を目にしてほっとするも、様子がおかしい。ブランケットに全身を包ませ、もぞもぞと動いている。耳を澄ませば、小さな呻き声が聞こえた。
「は……ひぅ……」
「滴様っ、どうしました? 具合でも……っ!?」
尋常ではないと察した俺は滴を抱き起こし、ブランケットを剥がした。そこにあったのは……
「はあっ……ん、はあ……ぅ……」
身につけていた寝衣を乱し、自身の胸と股間に手を差し込み、不器用な自慰を行う滴の姿だった。
「や……ん、はあっ……はあ……いた……いよ……」
「滴……」
「ん、痛い……よぉ……く、るし……」
片方の指は胸にある小さな突起を摘まみ、つねるような愛撫をしており、またもう片方の指は股間の一番奥にある孔へと痛々しく埋められていた。その手前の孔からはダラダラと涎のような愛液が流れており、小さな陰茎は反り勃ってはいるものの射精できずに震えていた。
半分眠っているのか瞼を閉じつつも、喘ぎ苦しむその姿に俺は言葉を失った。
雫を見つけてしまえば、俺にとってこの八年は瞬く間だった。しかしこの子にとって、この八年間は全てだったんだ。人として形成される大事な時期に、この子はあの老人に支配された。心も、身体も、何もかもをあの老人によって犯され、蝕まれた。一日、一日がこの子を作る大切な時間だったのに、俺達は救出に八年もかけてしまったんだ。
俺の腕の中で息を詰まらせるこの子に、俺は何もできなかった。楽にしてあげたいと思うのに、それができなかった。
もういっそ、俺と一緒に死んでしまおうか。そんな思いが頭を過った。その時……
「羽柴」
「シキ……?」
シキが俺の後ろから現れ、苦しむ滴を抱き上げた。そして滴をソファへ寝かせると、俺を見ることなく命令した。
「外にいろ」
「ですが、シキ……」
「出ていろ」
「……はい」
厳格な口調で告げられ、俺は静かにリビングを出た。扉を閉め切る前、シキが滴へ優しく囁く声が聞こえた。
「滴、大丈夫だ。今、楽にしてあげる」
「ん…………し、き……? んっ……んんぅ……あ、ん……」
俺のよく知る幼い声が、快楽に満ちた声を上げ始めた。
「んんっ……あ……ん、そこ……はあっ……きもち、い……ん……はあ、ん……」
胃の方から、グッと吐き気が込み上げた。きっと淫靡な光景が広がっていることだろう。それは見ずとも、あの幼い嬌声から容易に想像ができてしまった。
衣服の擦れる音に、粘り気のある水音。二人が何をしているのか、それがわかるだけで俺はその場で吐いていた。
ゲホゲホと咳き込む俺の背後で、滴は悦楽に満ちた声を一変させる。
「あ、あん……ん……はあっ……や、え……やっ、やあああっ! やだ、やだあっ……! こわいっ……やだ……んっ、はあっ……やだよぉっ……やめ、て……やめて……やめてえっ……! たすけてっ、たすけてえっ……!」
滴……滴……しずくっ……!
「いやああああっ!」
ごめん。ごめん……ごめん!
俺は扉を閉めると走って逃げた。そして洗面台へ顔を突っ込み、ゲエゲエと胃液を撒き散らした。
ただ心の中でずっと、滴に謝り続けた。
ごめん……ごめん、滴。
何もできなくて……守ってやれなくて……
ごめん、雫っ……!
雫は同年代の男子に比べて身体が一回りほど小さかった。極度に痩せ細っているというわけではないから、あの屋敷でそこそこの食事は摂らせてもらっていたようだった。腰まで伸びた長い黒髪で殆ど顔が隠れていたが、幼い頃の面影を残しつつも見違えるくらい美しく成長していた。
しかしその黒い瞳に輝きはなかった。焦点の合っていない瞳は常に窓の外を眺めていた。シキが身体の清拭をする時も強張りは見せるものの、人形のように固まり大人しくしていた。身体につけられた痕は、時間と共に少しずつ薄まっていった。
雫は滴と名前が変えられた。シキが新しく名づけた。滴にしてみれば、初めて与えられた名前だった。
何も覚えていない滴にとって、俺は兄ではなく初めて目にする人間だった。どう接していいのかわからず、俺は羽柴として滴へ寄り添った。口調に気をつけ、優しく笑いかけてやれば徐々に心を解いていってくれると思ったからだ。しかし滴は俺達から離れ、ずっと部屋の隅で膝を抱えて座っていた。
当時、雫が好きだったサンドウィッチを作るも、滴は食べなかった。何なら食べられるだろうかと、俺は洋食、和食、お菓子など様々な物を作ってテーブルの上に並べた。その中で滴が自分から手にして食べられたのはロールパンだけだった。他のおかずは口にせず、ロールパンを持って部屋の隅に座りゆっくり食べる。その後はずっと部屋の隅にいるばかりで何もしない。立ち上がったかと思えば、トイレに行くだけ。しばらくはそんな日々だった。
シキは基本的に滴を放っていた。仕事が忙しかったせいもあるが、同じ空間にいても滴にべったりと構うことはしなかった。時折、服を着替えさせたり、髪を梳いたり、身体の清拭をする時だけ滴を膝の上に乗せていた。遠慮なく触れるシキに対し、カチコチに固まっていた滴だったが、その強張りは時間をかけて解かれていった。
俺に対しても緊張が解れていってくれれば……俺は根気よく滴へと接した。
「滴様。パンは美味しいですか?」
「……」
「卵は如何です? これは甘くて美味しいと思いますよ」
「……」
「しず……」
「ひぅっ!」
「滴……」
フォークで刺した玉子焼きを差し出すと、両手で頭を守るように翳された。ガタガタと震えて小さな悲鳴をあげる子に、俺はなす術もなかった。
滴を取り戻せば、また前のように戻れると思っていた。家族が揃うと、笑って過ごせると、そう信じていた。
信じていた。
そして、あの夜がやってきた。
「滴様?」
この頃の滴は用意したベッドで眠ることはなく、リビングの床でブランケットを被り眠っていた。一人で滴が部屋から出ていくことはなくとも、俺は心配で夜中も様子を見ることにしていた。
しかし、この日リビングへ様子を見に来た俺は滴の姿がないことに気づいた。まさか、逃げた? 一瞬だけ脳裏を過るも、人の気配を感じてすぐにそこへ向かった。
ソファの裏側、そこに滴はいた。
「滴様……」
「……ん、あ……」
姿を目にしてほっとするも、様子がおかしい。ブランケットに全身を包ませ、もぞもぞと動いている。耳を澄ませば、小さな呻き声が聞こえた。
「は……ひぅ……」
「滴様っ、どうしました? 具合でも……っ!?」
尋常ではないと察した俺は滴を抱き起こし、ブランケットを剥がした。そこにあったのは……
「はあっ……ん、はあ……ぅ……」
身につけていた寝衣を乱し、自身の胸と股間に手を差し込み、不器用な自慰を行う滴の姿だった。
「や……ん、はあっ……はあ……いた……いよ……」
「滴……」
「ん、痛い……よぉ……く、るし……」
片方の指は胸にある小さな突起を摘まみ、つねるような愛撫をしており、またもう片方の指は股間の一番奥にある孔へと痛々しく埋められていた。その手前の孔からはダラダラと涎のような愛液が流れており、小さな陰茎は反り勃ってはいるものの射精できずに震えていた。
半分眠っているのか瞼を閉じつつも、喘ぎ苦しむその姿に俺は言葉を失った。
雫を見つけてしまえば、俺にとってこの八年は瞬く間だった。しかしこの子にとって、この八年間は全てだったんだ。人として形成される大事な時期に、この子はあの老人に支配された。心も、身体も、何もかもをあの老人によって犯され、蝕まれた。一日、一日がこの子を作る大切な時間だったのに、俺達は救出に八年もかけてしまったんだ。
俺の腕の中で息を詰まらせるこの子に、俺は何もできなかった。楽にしてあげたいと思うのに、それができなかった。
もういっそ、俺と一緒に死んでしまおうか。そんな思いが頭を過った。その時……
「羽柴」
「シキ……?」
シキが俺の後ろから現れ、苦しむ滴を抱き上げた。そして滴をソファへ寝かせると、俺を見ることなく命令した。
「外にいろ」
「ですが、シキ……」
「出ていろ」
「……はい」
厳格な口調で告げられ、俺は静かにリビングを出た。扉を閉め切る前、シキが滴へ優しく囁く声が聞こえた。
「滴、大丈夫だ。今、楽にしてあげる」
「ん…………し、き……? んっ……んんぅ……あ、ん……」
俺のよく知る幼い声が、快楽に満ちた声を上げ始めた。
「んんっ……あ……ん、そこ……はあっ……きもち、い……ん……はあ、ん……」
胃の方から、グッと吐き気が込み上げた。きっと淫靡な光景が広がっていることだろう。それは見ずとも、あの幼い嬌声から容易に想像ができてしまった。
衣服の擦れる音に、粘り気のある水音。二人が何をしているのか、それがわかるだけで俺はその場で吐いていた。
ゲホゲホと咳き込む俺の背後で、滴は悦楽に満ちた声を一変させる。
「あ、あん……ん……はあっ……や、え……やっ、やあああっ! やだ、やだあっ……! こわいっ……やだ……んっ、はあっ……やだよぉっ……やめ、て……やめて……やめてえっ……! たすけてっ、たすけてえっ……!」
滴……滴……しずくっ……!
「いやああああっ!」
ごめん。ごめん……ごめん!
俺は扉を閉めると走って逃げた。そして洗面台へ顔を突っ込み、ゲエゲエと胃液を撒き散らした。
ただ心の中でずっと、滴に謝り続けた。
ごめん……ごめん、滴。
何もできなくて……守ってやれなくて……
ごめん、雫っ……!
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説
有能社長秘書のマンションでテレワークすることになった平社員の俺
高菜あやめ
BL
【マイペース美形社長秘書×平凡新人営業マン】会社の方針で社員全員リモートワークを義務付けられたが、中途入社二年目の営業・野宮は困っていた。なぜならアパートのインターネットは遅すぎて仕事にならないから。なんとか出社を許可して欲しいと上司に直談判したら、社長の呼び出しをくらってしまい、なりゆきで社長秘書・入江のマンションに居候することに。少し冷たそうでマイペースな入江と、ちょっとビビりな野宮はうまく同居できるだろうか? のんびりほのぼのテレワークしてるリーマンのラブコメディです
侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます
muku
BL
魔術師フィアリスは、地底の迷宮から湧き続ける魔物を倒す使命を担っているリトスロード侯爵家に雇われている。
仕事は魔物の駆除と、侯爵家三男エヴァンの家庭教師。
成人したエヴァンから突然恋心を告げられたフィアリスは、大いに戸惑うことになる。
何故ならフィアリスは、エヴァンの父とただならぬ関係にあったのだった。
汚れた自分には愛される価値がないと思いこむ美しい魔術師の青年と、そんな師を一心に愛し続ける弟子の物語。
宰相閣下の絢爛たる日常
猫宮乾
BL
クロックストーン王国の若き宰相フェルは、眉目秀麗で卓越した頭脳を持っている――と評判だったが、それは全て努力の結果だった! 完璧主義である僕は、魔術の腕も超一流。ということでそれなりに平穏だったはずが、王道勇者が召喚されたことで、大変な事態に……というファンタジーで、宰相総受け方向です。
この噛み痕は、無効。
ことわ子
BL
執着強めのαで高校一年生の茜トキ×αアレルギーのβで高校三年生の品野千秋
α、β、Ωの三つの性が存在する現代で、品野千秋(しなのちあき)は一番人口が多いとされる平凡なβで、これまた平凡な高校三年生として暮らしていた。
いや、正しくは"平凡に暮らしたい"高校生として、自らを『αアレルギー』と自称するほど日々αを憎みながら生活していた。
千秋がαアレルギーになったのは幼少期のトラウマが原因だった。その時から千秋はαに対し強い拒否反応を示すようになり、わざわざαのいない高校へ進学するなど、徹底してαを避け続けた。
そんなある日、千秋は体育の授業中に熱中症で倒れてしまう。保健室で目を覚ますと、そこには親友の向田翔(むこうだかける)ともう一人、初めて見る下級生の男がいた。
その男と、トラウマの原因となった人物の顔が重なり千秋は混乱するが、男は千秋の混乱をよそに急に距離を詰めてくる。
「やっと見つけた」
男は誰もが見惚れる顔でそう言った。
運命の息吹
梅川 ノン
BL
ルシアは、国王とオメガの番の間に生まれるが、オメガのため王子とは認められず、密やかに育つ。
美しく育ったルシアは、父王亡きあと国王になった兄王の番になる。
兄王に溺愛されたルシアは、兄王の庇護のもと穏やかに暮らしていたが、運命のアルファと出会う。
ルシアの運命のアルファとは……。
西洋の中世を想定とした、オメガバースですが、かなりの独自視点、想定が入ります。あくまでも私独自の創作オメガバースと思ってください。楽しんでいただければ幸いです。
【完結】ワンコ系オメガの花嫁修行
古井重箱
BL
【あらすじ】アズリール(16)は、オメガ専用の花嫁学校に通うことになった。花嫁学校の教えは、「オメガはアルファに心を開くなかれ」「閨事では主導権を握るべし」といったもの。要するに、ツンデレがオメガの理想とされている。そんな折、アズリールは王太子レヴィウス(19)に恋をしてしまう。好きな人の前ではデレデレのワンコになり、好き好きオーラを放ってしまうアズリール。果たして、アズリールはツンデレオメガになれるのだろうか。そして王太子との恋の行方は——?【注記】インテリマッチョなアルファ王太子×ワンコ系オメガ。R18シーンには*をつけます。ムーンライトノベルズとアルファポリスに掲載中です。
アルケミスト・スタートオーバー ~誰にも愛されず孤独に死んだ天才錬金術師は幼女に転生して人生をやりなおす~
エルトリア
ファンタジー
孤児からストリートチルドレンとなり、その後も養父に殺害されかけたりと不幸な人生を歩んでいた天才錬金術師グラス=ディメリア。
若くして病魔に蝕まれ、死に抗おうと最後の研究を進める彼は、禁忌に触れたとして女神の代行者――神人から処刑を言い渡される。
抗うことさえ出来ずに断罪されたグラスだったが、女神アウローラから生前の錬金術による功績を讃えられ『転生』の機会を与えられた。
本来であれば全ての記憶を抹消し、新たな生命として生まれ変わるはずのグラスは、別の女神フォルトナの独断により、記憶を保有したまま転生させられる。
グラスが転生したのは、彼の死から三百年後。
赤ちゃん(♀)として生を受けたグラスは、両親によってリーフと名付けられ、新たな人生を歩むことになった。
これは幸福が何かを知らない孤独な錬金術師が、愛を知り、自らの手で幸福を掴むまでの物語。
著者:藤本透
原案:エルトリア
【完結】恋愛経験ゼロ、モテ要素もないので恋愛はあきらめていたオメガ男性が運命の番に出会う話
十海 碧
BL
桐生蓮、オメガ男性は桜華学園というオメガのみの中高一貫に通っていたので恋愛経験ゼロ。好きなのは男性なのだけど、周囲のオメガ美少女には勝てないのはわかってる。高校卒業して、漫画家になり自立しようと頑張っている。蓮の父、桐生柊里、ベータ男性はイケメン恋愛小説家として活躍している。母はいないが、何か理由があるらしい。蓮が20歳になったら母のことを教えてくれる約束になっている。
ある日、沢渡優斗というアルファ男性に出会い、お互い運命の番ということに気付く。しかし、優斗は既に伊集院美月という恋人がいた。美月はIQ200の天才で美人なアルファ女性、大手出版社である伊集社の跡取り娘。かなわない恋なのかとあきらめたが……ハッピーエンドになります。
失恋した美月も運命の番に出会って幸せになります。
蓮の母は誰なのか、20歳の誕生日に柊里が説明します。柊里の過去の話をします。
初めての小説です。オメガバース、運命の番が好きで作品を書きました。業界話は取材せず空想で書いておりますので、現実とは異なることが多いと思います。空想の世界の話と許して下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる