英雄の末裔も(語り継がれないけど)英雄

E.ARS(アリサ)

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一章 -幼少時代-

―ザギの決断と動き出す影― 7 ※暴力・流血・残酷描写あり

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 戦端が開かれてからどれ程の時が経っただろう。懸命に武器を振るう騎士達には疲労の色が出始め、倒しても倒しても減らない魔物達に辟易していた。
「一度態勢を整えるぞ! 魔物どもを牽制しつつユリーゼがいるところまで引け! 一度撤退するぞ!」
 前線を張っていたラエルは、うっすらと東の空が明るみ始める頃にこのままでは隊が全滅すると判断し、撤退の指示を出した。撤退の指示を受け、辺りに撤退の合図の角笛が響き渡る。
「くっ、前線が崩壊したか。援軍はまだか…!」
 ユリーゼは撤退の角笛の音に焦りを覚えてそう言うと、襲い掛かってきた魔狼まろうを苛立たしげに切り捨てた。
 するとアンドソンがユリーゼの死角から襲い掛かろうとしていた魔狼を切り裂いて一瞬で絶命させる。
「危なかったですよ、団長」
 剣に付いた血を一振りで払うと、ヒヤヒヤしたと言わんばかりに眉をひそめてユリーゼを見た。
「すまない。ありがとう」
 ユリーゼは自分の油断を素直に認めてアンドソンに謝ると、前線から撤退してきたラエルと騎士達がこちらに戻ってくる姿が見えた。
「ユリーゼ! すまん、戦線維持が困難になったから引き上げた」
「いや、いい。よく耐えた。総員、もう一度隊列を組み直せ! 援軍が来るまで持ちこたえるぞ!」
 ユリーゼの指示に騎士達は疲れを見せつつも、まだその目に戦う意思を宿してもう一度隊列を組み直し、武器を構えた。
 その数は開戦時の半分以下で、無傷の者はほとんど居なかった。
 そして再び突撃の号令を出そうとした瞬間、部隊の前方に、空からゆったりと二人の魔人が降りてきた。
「よく頑張るわね。偉いわぁ」
「俺はしぶとい虫を見ているようで腹が立つがな」
 二人の魔人が部隊の前に降りてくると、真っ先に悪鬼ゴブリンが逃げ出し、それに続いて多くの魔物達が二人を恐れるようにその場から逃げ出した。魔狼すらも、二人が降りてきた瞬間、恐れをなすように数歩後退り、それ以上近付くことを拒んだ。
「魔人…? なぜ、こんな所に」
「なぜ? ふ、愚問だな。俺達がお前らにこの魔物どもを差し向けたからに他ならない。ついでに近くの拠点も魔物に襲わせ、すでに陥落させた。援軍を望んでいたようだが、そんなものは来ない」
 男の魔人の言葉に、何とか戦意を保っていた騎士達の士気が一気に下がり、絶望の空気が流れた。
「うふふ、そんなに肩を落とさないで? 坊や達を助けてあげる条件を教えるから。ね?」
 女の魔人が泣いている子供をあやすような口調でそう言うと、にわかに絶望の空気が薄れて救いの女神を見るような眼差しで女の魔人を見た。
「……条件は?」
 そんな中でユリーゼとラエル、そしてアンドソンだけは、条件提示の喜びよりも嫌な予感の方を強く感じ、ユリーゼは眉間に深いシワを刻みながら問いかけた。
「お前達が助かる条件はただ一つ。ロディアノスの姓を持つ子供をこちらに引き渡せ。この中にいる事は分かっている」
 男の魔人が条件を口にした瞬間、騎士達はアンドソンの方を向いて、驚いた表情を浮かべるザギを見た。
「敵から目を反らすな!」
 騎士達の視線がこちらに向けられ、ザギの居場所が特定されてしまった事にアンドソンは苛立ちを覚えながら一喝すると、騎士達は慌てて視線を二人の魔人に戻し、己の浅はかな行動を恥じた。
「本能に忠実な坊や達が多くて助かるわ。ふふ、いいのよ? 生きたいという感情は当たり前ですもの。何も恥じることじゃないわ」
「騎士としては恥ずべき行為だ。一瞬でも守るべき民を差し出して己が生き残ろうと思うなど、あってはいけない」
 ユリーゼがその眼差しを鋭くして二人の魔人を睨むと、アンドソンがゆったりと、しかし苛立ちを抑えずにユリーゼの隣に並び立った。
「貴様らが求める子供は俺が預かっていてな。俺は命を懸けて、この子を守ると誓っている。……この子が欲しければ、この俺を倒してから言え」
「あらあら、血の気の多い坊やね。せっかく穏便に助けてあげようと提案してるのに…ね?」
 女の魔人がクッと口角を上げた瞬間、爆風に包まれたような息苦しさと、背中を這う冷たい恐怖が騎士達を襲い、その場にいた全員が瞬時に『勝てない』と結論付けて、圧倒的な力の差に再び絶望した。
「そうだ。お前ら人間が俺達魔人に楯突こうなど畏れ多い事なのだと自覚しろ。死にたくなければ、今のうちに子供を渡すんだな」
 さあ、と手を伸ばす男の魔人に、それでもザギを守ろうと抱き締めるアンドソンに、男の魔人は苛立たしげにアンドソンを睨んだ。
「ここまで俺達と自分の力量差を感じておいて、なぜ抗おうとする?」
 アンドソンは男の魔人に睨まれているにも関わらず不思議と恐怖心が薄らいでいくのを感じた。
 そして大きく息を吐くとその理由もハッキリと分かった。自分は死神の息吹を感じ取っていて、それを無意識に受け入れていたからなのだと。それゆえに恐ろしいはずの死を、今は全く恐ろしいと感じていなかった。
「…長い時を生きすぎて耳が遠くなったのか? この子の事は俺が守ると誓っている。そう言ったはずだ。だから、この命尽き果てるまで俺は抗う」
「師匠っ…!」
 大きく息を吐き、いやに凪いだ声で嘲笑するアンドソンに、男の魔人は面白いものを見たと言わんばかりに口角を上げ、ザギは悲痛な面持ちで、死にに行こうとするアンドソンを止めようと声を上げた。そんなザギにアンドソンは、いつも通りの優しい声で宥めながらラエルの所に向かった。
「ザギ、目を閉じて副団長の所に居ろ。すぐに戻ってくる。…副団長、ザギをよろしくお願いします」
「…っ、分かった」
「待って! ヤダ! 師匠、行かないで!」
 アンドソンが泣きわめくザギを抱き上げてラエルに渡し、魔人達と対峙した瞬間だった。トスッとアンドソンの背中に矢が刺さり、その予想外の展開にアンドソンもラエルも驚いて一瞬思考が止まった。
「っ…!?」
「なっ! っ、アンドソン、後ろ──」
「アンドソン隊長、ご覚悟を…!」
 ラエルが止めに入ろうとしたが間に合わず、数人の騎士が後ろからアンドソンを刺した。アンドソンの胸から血に濡れた切っ先が顔を出し、アンドソンは堪えきれずに血を吐いた。そして剣が抜かれるとアンドソンは体勢を保つことが出来ずにそのまま落馬し、ダクダクと流れ出る己の血液と焼けつくような激痛を感じながら呆気ない最後に悔しさを覚え、意識を手放した。
 彼の耳に最後に滑り込んできた音は、可愛い愛弟子の悲痛な叫び声だった。
「……あら、死んじゃったの? 呆気ないものね。味方に殺されるなんて、運のない坊や」
「人間は自分の利や欲に忠実だからな。その為なら平気で残酷な事も出来る。…愚かな生き物だ」
「そうね」
 絶命したアンドソンを眺めながら二人の魔人はそれぞれつまらなそうに言い、次に狂気をはらみ始めた騎士達に目を向けた。
 そしてアンドソンを殺した騎士達は次の目標、ザギを抱えるラエルに、震えながら剣を向けた。
「副団長、ザギをあいつらに渡しましょう」
「てめぇら、正気か? 仲間を殺し、子供を敵に差し出して生き残ることを恥ずかしいと思わねぇのか!!」
「俺はどんなに恥を晒しても生きて帰りたいんです!」
「邪魔をするなら、副団長といえど殺します…!」
「剣を納めろ!! 仲間同士で殺しあってどうする!!」
 恐怖に負けて正気を失ってしまった騎士達にユリーゼも一喝するが、誰しもが恐怖を抱えるこの現状で、正気を失った騎士達がばらまいた『狂気』はいとも簡単に伝染していき、騎士達の敵意はザギを守るラエルとその隣にいるユリーゼに向けられた。
「もう、止めてっ!! 僕が、っ、行くから! だから、もう、殺さないで!!」
 そんな殺伐とした空気の中、ザギが泣きじゃくりながら叫び、身を捩ってラエルの腕から抜け出すと馬から飛び降りて二人の魔人の方に走って行った。
「ザギっ!」
 ラエルは走って行くザギを追いかけようとしたが、その瞬間に殺気を感じ取って振り向き様に剣を薙ぐと、ガキーンッと派手に刃がぶつかった。
「行かせません…! これで、俺達は助かるんですよ! 無理強いしたわけでもない……! 大団円じゃないですか!!」
「抜かせ!! お前にはザギの顔が見えてなかったのか! 悲しみと恐怖の間で葛藤し、仕方なくああ言ったんだ!!」
「えぇ、ですからそのザギの決意に敬意を表し、俺達は生きて帰りましょう!」
「てめぇらっ……! それでも王に身を捧げた近衛と衛兵か!!」
 ギチギチと嫌な音を立てながらつばぜり合いをしていたが、ラエルはそう叫ぶと騎士の剣を弾き飛ばして腹部を柄頭で思い切り殴り、騎士を気絶させた。そしてザギの所に駆けていこうとしたが、既にザギは女の魔人の腕の中にいて、魔人達は満足げにザギの顔を撫でていた。
「うふふ、いい子ね」
「怖かっただろう。さあ、行くぞ」
 そう言って戦場から離れようとする二人に、ザギは慌てて『待った』をかけた。
「ま、待って…。そ、その前に、魔狼をどうにかしてよ…! あのままじゃ、僕達が居なくなったらまた襲って来るよ…! 僕が貴方達の所に来たら皆を助けてくれるんでしょ!?」
 ギュッとすがり付くように女の魔人の服を握りしめてそう言うと、二人は内に秘める残酷さを全て覆い隠すような美しい笑顔で首を傾げた。
「そんなことを言ったか(しら)?」
 二人とも最初から騎士達を助ける気など無かったのだ。ただ自分達が楽しむために希望を見せ、絶望する姿を見て喜ぶ。ザギはそのあまりにも非道な仕打ちに失望して身体中から力が抜けていくような感覚に陥った。
 そしてそれは、その言葉を聞いた騎士達も同じであり、今さら自分達がした行為の過ちと、魔人達の戯れに踊らされていた事に気が付いて全身から血の気が引くように体が冷たくなった。
「そもそも、お前があの人間どもを助ける義理なんて無いだろう? 命惜しさにお前を俺達に売り渡そうとしていたんだぞ」
「それでも、僕は皆を助けたいから来たんだ…! お願い、助けてよ!」
「……仕方ない」
 ザギの必死な懇願に男の魔人はため息をつくと、人間には聞き取ることが困難な音で歌うように詠唱をし始める。すると周りにいた全ての魔狼が空高く浮き上がって一ヶ所に集められ、濃厚な黒い瘴気がその塊を覆いつくした。そして次の瞬間、何かが潰れて折れる不快な音と魔狼の苦悶の叫び声が辺りに響き渡り、その場にいた誰もがその音に耳を塞ぎたくなった。
 しかしそれはしばらくすると収まり、男の魔人は黒い瘴気の塊を地上に下ろした。瘴気の塊は地上に下ろされた瞬間、ふわりと溶けるように薄らいでいき、中にいた『それ』が姿を現した。
 瘴気の中から出てきたのは四メートルはあろうかという巨大な体を持ち、五つの頭を持っている禍々しい姿をした魔狼だった。
「生きたければ、こいつを倒すといい。数が多いよりはましだろう? …さて、何人生き残れるだろうな?」
 クスクスと嗤いながら産まれたばかりの魔狼を満足そうに見つめる男の魔人に、ザギは顔を真っ青にしながらありったけの声で叫んだ。
「こ、こんなの、倒せるわけない! 助けてくれるって言ったのに! 何で!!」
「ザギ!!」
 しかし鋭い声がザギの名を呼び、ビクッと肩を揺らしてそちらに顔を向けると、ユリーゼを始めとする騎士達が強い覚悟を持った眼差しでザギを見つめていた。
「大丈夫だ。私達は王国の守護者だ。一体であれば、どれだけ強くとも勝機はある。お前がくれたチャンスをみすみす逃したりしない! そこで見ていなさい。私達の最後の闘いを…!」
 ユリーゼはそう言うとすぐに巨大な魔狼を囲むように部隊を展開させて、攻撃を開始した。
 弓で頭を狙ってそちらに意識を向けさせ、魔狼が弓に気を取られている隙に接近する。そして足や胴体を切り裂き、散っていった騎士達が遺した武器を拾って突き刺していく。そうやって騎士達は確実に魔狼の体力を奪っていった。
 しかし魔狼もただやられている訳ではない。攻撃を受けて学習すると、五つある頭のうちのどれか一つが弓兵意外の騎士達に気を配り始め、接近してこようとする騎士を踏み潰し、薙ぎ払い、噛み千切っていった。
 そして騎士達も馬も、魔狼も体力の限界が近付いてきて、動きが鈍ってくる頃にようやく朝日が昇り、その光が魔狼の視界をいくつか奪った。
「はあぁっ!」
 ユリーゼがその隙をついて馬から魔狼の足に突き刺さる幾多の武器に飛び移ると、暴れる魔狼に振り落とされないようにしっかりと武器の柄や毛を掴んで上まで登り、一番大きな頭の上に立つとその脳天に自身の剣を深く突き刺した。
「『【グオオォォォォオオオ!】』」
 魔狼が一際大きく叫び、ズドンッと腹に響くような音を立てて倒れると騎士達は最後の一斉攻撃を仕掛けた。
 騎士達は数人がかりで魔狼の頭を切り落としたり、ユリーゼと同じように脳天に剣を突き刺したりして全ての頭に止めを刺した。
 そうしてようやく魔狼が動かなくなった事を確認すると、騎士達はようやく終わった戦いにホッと息を吐いて武器を下ろした。そして生きている実感を得ると歓喜の声こそないが、近くにいる仲間と抱擁を交わしたり、拳を突き合わせたりして各々喜びを分かち合った。
 その後少し休憩をして帰還の準備を整えると、死んでいった仲間達に哀悼の意を表し、黙祷を捧げてから城へと戻っていった。
 千人を越える討伐部隊は、魔物達との激しい戦闘の末、最終的に二十人ほどしか生き残る事が叶わなかった。
 さらに母親を捜す予定だったザギも、戦闘が終わる頃には魔人共々姿を消していて、行方知れずとなってしまい、多くの傷を生んでこの戦いは終わりを告げたのだった。
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