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夢に咲く花
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今より十数年前の出来事。それはとある港町アルヒより始まる。
海に面し他国との貿易により栄え、様々な文化の行きかう町。町の西には山脈が連なり、山よりの恵みが海を潤し、この辺りでは一番の漁場となっている。それと同時に豊かな山の資源は人の生活を豊かにし、それで生計を立てている者も少なくない。
町はずれの森を目前に構えられた一軒の屋敷には猟師を生業としている男と、その男のまだ幼い孫が二人で暮らしていた。
男は齢80近くなる狼人で、他人種の老人とは比べ物にならない程の逞しい肉体と美しい毛並みは、たとえ同じ狼人であったとしても惚れ惚れ感嘆の声を上げるだろう。とは言え、男ももう長くない。
男には一つ気がかりな事があった。彼の孫のことだ。
同い年の子供たちなら、そろそろ学校へ行くためにそわそわしている時期であろうが、男の孫は自室に籠ったまま、町で友人たちと遊びもせずに日々を過ごしている。
その孫とて、初めからそんな風であったのではない。今よりももっと幼かった頃は、両親に連れられ町に出かけたし、友人と遊ぶと言って家に帰りたがらなかった。
それが一度に両親を亡くしたのをきっかけに、すっかり落ち込んでしまい、今でも人が変わったまま以前の明るさはない。
男は孫の為新しい服を買い与えたし、学校へ行くための鞄や道具をわざわざ新調もしたが、両親を亡くした悲しみは簡単には癒えてくれなかった。
そんなある日男が家に帰ると、珍しく孫が玄関を入ってすぐの食卓に座り、男が帰ってくるのを待っていた。机の上には孫が描いたであろう絵が何枚も散らばっており、孫はそのうちの一枚を男に差し出してきた。
それは子供の拙い絵で、狼人の男と幼子が並んで描かれていた。男と幼子の間には赤や茶で塗りつぶされた塊があり、幼さ故か、男の足の上に赤い線がはみ出している。新調したクレヨンで描いたのだろうと、男は思わず頬を緩ませた。
「これは俺とお前を描いたのかい?」
男が尋ねると孫は頷き、少し恥ずかしそうに笑った。
両親を亡くしてから初めての笑顔に、男は目頭が熱くなり、視界を涙で滲ませながら孫の話を頷き聞いた。
孫が見せてきた絵は、男が猟で大物を仕留めた時の絵だと言う。猟師の間で山の主と呼ばれる大きな獣がいるのだが、もしかするとそれだろうか。男は首を傾げながら言った。
「そんな大物仕留めたことはないぞ」
すると孫は《爺ちゃんならできるよ》とまた笑って見せた。
その時男はまさかと、本気にしていなかった。
しかし数日後、山の主ではなかったが、大物に巡り合う機会に恵まれ、見事仕留める事ができたのだ。
普段この辺りには生息しない獣で、どこかから紛れ込んだのだろうと仲間内ではちょっとした話題になった。仕留めた際、左足をやられてしまい、しばらく猟に出れずにいたのも拍車をかけた。
強靭な肉体を持つ彼が、猟で大怪我を負うのは初めてで、引退した方が良いのではないかと言う者もいたほどだ。
男はそれらを笑い飛ばしていたが、はたと孫の描いた絵のことを思い出した。
「そう言えば、あの絵でも左足に赤い線が入っていたが……まさか、何かの偶然だろうて。気にする程じゃあない」
だが、それから同じような、奇妙な出来事は続いたのだ。孫が描いた絵が、すべてではないが、男の周りで現実になり始め、初めは偶然と片付けていた男も次第に気味が悪く思い始めた。
学校が始まっても孫は家に籠ったまま、柄を描き続けている。
孫は必ず絵を、男に見せていた。一枚を男に渡し、また一枚描き上げる。しかしその内に、絵が現実になることはなくなり、男も杞憂であったと安堵した。
孫の変化はきっと良い方向に行くのだと思っていたが、時期に、男はあることに気が付く。
絵が現実にならなくなった頃を境に、孫の絵は二種類に分けられた。
一つは見たことのない景色を。
二つ目は、絵が連なって一つの物語になっている絵を。
起きている間、ひたすらにそれらを描き続ける様は、酷く奇妙で、男はそれまで以上の不安を覚えた。
それに加え、孫は夜寝るのを怖がるようになっていった。別々の部屋で寝ていたのを男と一緒に寝たがり、朝は男が起きるよりも早く起きた。
男は困り果てついに、遠く王都で暮らす息子夫婦に相談することにした。その息子は孫の父親の弟に当たる。
息子の結婚相手は世界でも指折りの魔術師だ。先の絵が現実になった理由も解るかもしれない。
すべてがただの偶然であって欲しい。男は心から願っていた。しかし息子夫婦に孫を預け、ほどなくして判明したのは、男が最も望まない事実だった。
「あの子は両親を失くし、辛くて逃避したのでしょう。心を閉ざし、何時しか願ってしまった。本当は、両親は死んでなく、別の国で暮らしている。その願いがこの《見たことのない風景》の絵。それから現実を逃避するあまり、病んでしまった心が救いを求め、作り上げたのがこの《連なる物語》の絵なのだと思います。そしてこれらの絵は、どれも強い魔力を帯びています。先の出来事と同じように、現実になろうとしているんです。それほどあの子の悲しみが、苦しみが強いのだと…………時として、思いは力になりますから」
「もしかすると兄貴たちが死んだのは、自分のせいだと責めているのかもしれない。でなければあれほどまでに、変わってしまうとは思えない。親父、あの子を俺たちに預けてくれないか?幸いにも、息子たちとそれほど歳が離れていない。一緒にいれば、何かが変わるかもしれない。良い変化があるかもしれない」
息子の言葉に、男は一言で頷いた。
「この絵は封印しましょう。決して表に出ないように。決して他に知られないようにしましょう」
こうして絵は隠され、それを知る者は口を噤み、描いた本人にすら告げられず、事実が表に出ることは、二度とないはずだった。
それから幾ばくかの年月が過ぎた。今は亡き父から幼子を託された若い夫婦は、願いも空しく日々変化していく世界に戦慄していた。
昨日までは虚像であった物が、今日には形となり、明日には現実になっている。そんな出来事をどれほど目にしただろう。
あの絵を見ていなければ、自分たちも他人と同じように、変わりゆく世界に呑みこまれていたかもしれない。
子供の描いたありえない物語の舞台が、整いつつあるのだと確信できても、それでも初めの内はまだ信じられない思いが、脳裏の片隅にあった。
思いは力になる。そうは言ったが、それでもまだ子供の、たった一人の思いが世界を改変してしまうなど途方もないことだ。
魔力が強い人魚と言えどもたかが知れている。封印してしまえば何とかなる。これはそんな甘い事態ではなかったのだ。
海に面し他国との貿易により栄え、様々な文化の行きかう町。町の西には山脈が連なり、山よりの恵みが海を潤し、この辺りでは一番の漁場となっている。それと同時に豊かな山の資源は人の生活を豊かにし、それで生計を立てている者も少なくない。
町はずれの森を目前に構えられた一軒の屋敷には猟師を生業としている男と、その男のまだ幼い孫が二人で暮らしていた。
男は齢80近くなる狼人で、他人種の老人とは比べ物にならない程の逞しい肉体と美しい毛並みは、たとえ同じ狼人であったとしても惚れ惚れ感嘆の声を上げるだろう。とは言え、男ももう長くない。
男には一つ気がかりな事があった。彼の孫のことだ。
同い年の子供たちなら、そろそろ学校へ行くためにそわそわしている時期であろうが、男の孫は自室に籠ったまま、町で友人たちと遊びもせずに日々を過ごしている。
その孫とて、初めからそんな風であったのではない。今よりももっと幼かった頃は、両親に連れられ町に出かけたし、友人と遊ぶと言って家に帰りたがらなかった。
それが一度に両親を亡くしたのをきっかけに、すっかり落ち込んでしまい、今でも人が変わったまま以前の明るさはない。
男は孫の為新しい服を買い与えたし、学校へ行くための鞄や道具をわざわざ新調もしたが、両親を亡くした悲しみは簡単には癒えてくれなかった。
そんなある日男が家に帰ると、珍しく孫が玄関を入ってすぐの食卓に座り、男が帰ってくるのを待っていた。机の上には孫が描いたであろう絵が何枚も散らばっており、孫はそのうちの一枚を男に差し出してきた。
それは子供の拙い絵で、狼人の男と幼子が並んで描かれていた。男と幼子の間には赤や茶で塗りつぶされた塊があり、幼さ故か、男の足の上に赤い線がはみ出している。新調したクレヨンで描いたのだろうと、男は思わず頬を緩ませた。
「これは俺とお前を描いたのかい?」
男が尋ねると孫は頷き、少し恥ずかしそうに笑った。
両親を亡くしてから初めての笑顔に、男は目頭が熱くなり、視界を涙で滲ませながら孫の話を頷き聞いた。
孫が見せてきた絵は、男が猟で大物を仕留めた時の絵だと言う。猟師の間で山の主と呼ばれる大きな獣がいるのだが、もしかするとそれだろうか。男は首を傾げながら言った。
「そんな大物仕留めたことはないぞ」
すると孫は《爺ちゃんならできるよ》とまた笑って見せた。
その時男はまさかと、本気にしていなかった。
しかし数日後、山の主ではなかったが、大物に巡り合う機会に恵まれ、見事仕留める事ができたのだ。
普段この辺りには生息しない獣で、どこかから紛れ込んだのだろうと仲間内ではちょっとした話題になった。仕留めた際、左足をやられてしまい、しばらく猟に出れずにいたのも拍車をかけた。
強靭な肉体を持つ彼が、猟で大怪我を負うのは初めてで、引退した方が良いのではないかと言う者もいたほどだ。
男はそれらを笑い飛ばしていたが、はたと孫の描いた絵のことを思い出した。
「そう言えば、あの絵でも左足に赤い線が入っていたが……まさか、何かの偶然だろうて。気にする程じゃあない」
だが、それから同じような、奇妙な出来事は続いたのだ。孫が描いた絵が、すべてではないが、男の周りで現実になり始め、初めは偶然と片付けていた男も次第に気味が悪く思い始めた。
学校が始まっても孫は家に籠ったまま、柄を描き続けている。
孫は必ず絵を、男に見せていた。一枚を男に渡し、また一枚描き上げる。しかしその内に、絵が現実になることはなくなり、男も杞憂であったと安堵した。
孫の変化はきっと良い方向に行くのだと思っていたが、時期に、男はあることに気が付く。
絵が現実にならなくなった頃を境に、孫の絵は二種類に分けられた。
一つは見たことのない景色を。
二つ目は、絵が連なって一つの物語になっている絵を。
起きている間、ひたすらにそれらを描き続ける様は、酷く奇妙で、男はそれまで以上の不安を覚えた。
それに加え、孫は夜寝るのを怖がるようになっていった。別々の部屋で寝ていたのを男と一緒に寝たがり、朝は男が起きるよりも早く起きた。
男は困り果てついに、遠く王都で暮らす息子夫婦に相談することにした。その息子は孫の父親の弟に当たる。
息子の結婚相手は世界でも指折りの魔術師だ。先の絵が現実になった理由も解るかもしれない。
すべてがただの偶然であって欲しい。男は心から願っていた。しかし息子夫婦に孫を預け、ほどなくして判明したのは、男が最も望まない事実だった。
「あの子は両親を失くし、辛くて逃避したのでしょう。心を閉ざし、何時しか願ってしまった。本当は、両親は死んでなく、別の国で暮らしている。その願いがこの《見たことのない風景》の絵。それから現実を逃避するあまり、病んでしまった心が救いを求め、作り上げたのがこの《連なる物語》の絵なのだと思います。そしてこれらの絵は、どれも強い魔力を帯びています。先の出来事と同じように、現実になろうとしているんです。それほどあの子の悲しみが、苦しみが強いのだと…………時として、思いは力になりますから」
「もしかすると兄貴たちが死んだのは、自分のせいだと責めているのかもしれない。でなければあれほどまでに、変わってしまうとは思えない。親父、あの子を俺たちに預けてくれないか?幸いにも、息子たちとそれほど歳が離れていない。一緒にいれば、何かが変わるかもしれない。良い変化があるかもしれない」
息子の言葉に、男は一言で頷いた。
「この絵は封印しましょう。決して表に出ないように。決して他に知られないようにしましょう」
こうして絵は隠され、それを知る者は口を噤み、描いた本人にすら告げられず、事実が表に出ることは、二度とないはずだった。
それから幾ばくかの年月が過ぎた。今は亡き父から幼子を託された若い夫婦は、願いも空しく日々変化していく世界に戦慄していた。
昨日までは虚像であった物が、今日には形となり、明日には現実になっている。そんな出来事をどれほど目にしただろう。
あの絵を見ていなければ、自分たちも他人と同じように、変わりゆく世界に呑みこまれていたかもしれない。
子供の描いたありえない物語の舞台が、整いつつあるのだと確信できても、それでも初めの内はまだ信じられない思いが、脳裏の片隅にあった。
思いは力になる。そうは言ったが、それでもまだ子供の、たった一人の思いが世界を改変してしまうなど途方もないことだ。
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