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 理不尽な調教 5

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「おう、グエン。これ、やるよ」

 ガテン系の盗賊が寄越したのは小さな林檎。

「お前、細っせえからな。沢山食って太れ」

 がしがしと源之助の頭を掻き回し、快活に笑う盗賊。それを見て、周りの男達も何かを持ってきた。
 小さなパンや、砂糖菓子。ちょっとしたアレコレを次々渡され、少年の両手はいっぱいになる。

 子供に優しいこの世界。その不文律は盗賊でも健在なようだ。

 ……どう反応したら良いのか困るよな。俺、一応、誘拐された被害者なんだけど。

『ええやないですか。ようけ可愛がってもらって』

「まあなぁ…… 食べきれないや。小屋に持っていこう」

 てくてく歩く源之助は、通称、小屋と呼ばれる部屋に入った。そこには少年を悪夢に突き落とした雌犬らがたむろっている。
 それぞれ個々の檻があり、出入り口は開いたままなので、犬達は部屋の中や隣接した中庭を自由に闊歩していた。
 そこに源之助の檻もある。
 犬らの檻には藁しか敷かれていないが、源之助のは藁の上に毛布がかかり、掛布もあって眠りやすい。
 それでも檻は檻だ。雌犬は小屋の中で暮らすことになっている。
 広さ畳一畳くらいで、高さ一メートルくらいな小屋。子供の源之助には丁度よい大きさで、昔懐かしい秘密基地気分で生活している少年。
 もらった食べ物を檻の中の小箱にしまい、源之助はぽてっと藁の寝床に横たわった。
 昼は自由に歩き回れるが、夜になるとナイジェルの調教が待っている。真性のドSに付き合うには体力温存が必須だった。

 ……鞭に蝋燭、ピンチ責めと、心の底から楽しんでやがるしな。……正直、軽く死ねるぞ。

 しかも使われる道具の殆どが魔術具だ。乳首を挟んでいたピンチが激しく振動した時など、思わず意識が飛びかかった源之助。
 ジンジン焼け付くような痛みで食い込むピンチに、大事なところを噛み千切られるかと、源之助の背筋が凍りついた。
 それを見て、愉快そうに嗤っていたナイジェル。
 無慈悲な飼い主に、源之助は殺意しか湧かない。
 ナイジェル自身は、少年を調教することの方に夢中で、なかなか精を注いでくれないからだ。その分、調教が終われば他の男達が競うようにブチ込んでくれるから身体は鎮まるが、それまでの時間が地獄過ぎる。

 ……今回は、キッツいわ。焦らされて精を吐き出してもらえないのが、こんな拷問とは思わなかったよ。

 毎回、気が狂いそうな愉悦に翻弄され、今の源之助は精神的に追い詰められている。長々イかせてもらえず焦らされ、イかせてもらったらもらったで、今度は精を与えてもらえず、泣き叫ぶ。

 はあ……っと重い溜め息を吐き出す少年。しかし、どんなに塞ぎ込んでいても、必ず夜はやってくるのだ。

 

「……これで。……よしっと」

「ひぐ……っ、ん……んんぅ……っ」

 たっぷり可愛がってもらい、火照りきった少年のイキり勃つ一物をナイジェルが紐で縛る。
 縦横無尽に網目のごとく縛られた一物は、玉までガッチリ括られ、真っ赤に震えていた。

「ふはっ、エロいな。これ…… 出したいか?」

「だ、出したいですぅ…… あひゃっ!」

 ちゅ……っと濡れた音をたてて差し込まれる玩具。以前、仕置きに使われた太いモノでなく、源之助の狭い尿道にジャストフィットなその玩具は、全身をゾクゾクさせるような快感を少年に与える。

「ひゃ…っ! あっ、あっ? イ…、きたいっ! ……ぉあっ?!」

「悦い締まりだ…… ほら、もっと締めろ……」

 深々と源之助の中を穿ち、絶頂で、きゅんきゅん締まる内部の熱さに心地好さげな顔をするナイジェル。
 ずっと寸止めを食らっていた源之助は、ようようイかしてもらったが、次に待つのは凄絶な愉悦。

 ……来たあっ! ヤバっ! は、腹の奥が溶けるぅぅ!!

 早く種付けされろとうねり狂う愉悦の波。イくたびにボルテージをあげていくコレは、精を注がれねば止まらない。

「ひあああっ! あっ、あひっ! ご、御主人様ぁっ、も……っ、ブチまけてください、お願いしますぅぅ!」

「う…おっ、めっちゃ締めてくんな。可愛いじゃねぇか。あ? そんなに俺のが欲しいのか? あ? ほれほれ」

 にたりとほくそ笑み、くちゅくちゅ内部を探る優しい玩具の甘い刺激で、源之助の眼からぶわりと涙が溢れた。

 ……やめっ! イく、イく、イ……っ、くぅぅっ!!

 軽く何度もイかされるが、ガチガチに縛られた少年の一物は酷く震えるだけで何も出てこない。出せればまだ、この疼きも少しは楽になるのにと、源之助は激しく頭をうち振るって身悶えた。

「ひゃひ……っ! 欲し……、ほひぃ……っ、あーっ!!」

 涙の飛沫を飛び散らせてイくたびに硬直する少年を、ナイジェルはうっとり眺める。

 ……出したいぃぃっ! ひいいぃぃーっ!

「悦い顔すんなぁ、お前…… そうやってお利口にしてたら、俺だって可愛がってやるんだぜ?」

 ナイジェルは基本的に、相手が従順なら酷いことはしない。ただ、少しでも彼の気に入らないことをした場合にやる仕置きが、とてつもなく凄まじいだけ。
 しかし、イかせることが可愛がるに通ずるこの世界では、それは源之助にとって全く救いにならなかった。
 
 ……出してっ! 俺の中にブチまけてくれよぅぅっ!! また、イく……っ! やめてーっ!!

 信じられないほど深まる愉悦。もはや少年の身体は甘イキしっぱなしだ。種付けしてもらえと、淫らにくねりナイジェルを愉しませる。

「い~いぃ…わぁ…… お前…… 俺を欲しがって泣くとか、雌犬の才能あり過ぎだろうぅぅ」

 恍惚とした顔で源之助の中を掻き回し、ゆっくり前後する剛直。それがゾリゾリと内部の悦い所を長く撫で回し、身震いするほどの快感を少年に与えた。

 ……死ぬっ! イきたくない、もう無理ぃぃっ! 腹が溶けるってぇぇーっ!!

「ご…め……ひゃ……ぃ、あっ、……ぅあっ! もう…っ、出…しひぇ……っ、なかに……っ」

 出させてではなく、出してくれと願う雌犬の艶かしさ。息も絶え絶えなほどイかせまくり、蕩け切った孔を堪能したナイジェルは、ようやく源之助の望むものを与えてくれる。

 注がれた大量の精。それに信じられないほどの至福を感じ、深い安堵に身を委ねる源之助。

 ……気持ち悦い。あ……、最…っ高ぉ……っ

「たっぷり種付けしてやるよ。これで卵でももらえたら、俺の嫁にしてやっても良い。 ふはっ! まず有り得ないがな」

 とろんと顔を緩ませて、種付けを悦ぶ雌犬の出来に至極御満悦なナイジェル。

『……コアでんな。めちゃくちゃにされて幸せ感じるとか。似た者同士やね、あんたら』

 ……好きでやってねぇわ、ぼけぇぇーーつ! あのエロ神のせいだろうがぁぁーっ!!

 我慢に我慢を重ねたの果ての解放。この多幸感は言語に尽くせるものではない。
 それを知るナイジェルの巧みな調教で、源之助は雌犬に堕ちていく。

 人間の複雑な感情の機微は、コフィンに分からない。
 
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