耽溺の森 〜だから僕らは森から出ない〜

一 千之助

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 それからの森 2

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「痛…っ、お腹が……痛いよぅ」

 はらはらと泣きながら蹲る少年。そのお尻には魔術具の太い梁型が捩じ込まれており、絶え間なくうねって敦の中を掻き混ぜている。
 グルルルっと大きな音をたてて唸る敦の滑らかなお腹。その中では大量に注がれた精が梁型の動きに合わせて蠢き、少年を苦しめた。

「痛いなぁ? でも私のお情けだよ? 腹一杯になるまで出してやったんだしぃ? 嬉しいかな?」

 ドゥエルは揺り椅子に座ったまま、床で呻く少年を足先で転がし、足の裏でその腹を撫で回す。時折強く押したりして、悶絶する少年に絶叫をあげさせた。
 瀕死な獲物の無駄な抵抗。それを捻じ伏せて蹂躙する心地好さ。なんとも言えぬ劣情に圧され、ドゥエルは背筋がゾクゾクする。

「粗相をしないように蓋もしてあげたし。優しいよねぇ? 私。感謝は?」

 本来なら注がれた精も体内のスライムが洗浄してくれるので、こんなことにはならないはずなのだが、今の敦の腹にはそのスライムがいない。

 排泄物処理用のスライムを薬液で処分し、わざわざ粗相を我慢させるドゥエル。ティモシーでは定番の辱めだ。
 ティモシーの人間は、産まれてすぐにスライムを挿れ、排泄の手間をはぶく。大多数の者が排泄孔を正規の目的で使ったことは一度もない。
 それを人為的に使わされるのはあり得べからぬ屈辱。それも誰かに強要されるなど身を切るような恥ずかしさ。
 奴隷とされた者でも同じで、慎ましやかに育った奴隷の尻を差し出させるのは、飼い主らの愉しみの一つだった。
 ごちゅごちゅ突っ込まれるより、自然な排泄の方が屈辱的だというティモシーの歪んだ常識。ある意味、よくあるプレイの一環だ。
 だがそれは逆に、地球人にとって猛烈な恥辱ということを知らないドゥエル。
 産まれた時から排泄に使わない尻を恥ずかしがりはするが、それ以外に無頓着なティモシーは、非常にリベラル。往来で盛ったり、奴隷の口で用足しをする強者どもなのだ。
 ドゥエルとて、地球人の繊細なメンタルにまで考えは及ばなかった。

 彼の視界の中で、軋む腹を抱え、冷や汗を流す敦は、出口に殺到する体内の精に身体を震わせている。

 うっそだろっ! こんなん……っ! 

 しかし逆らう術はない。従順な犬になるか、家畜に落とされて人間を辞めるかの瀬戸際だ。どんなにもて遊ばれようと、敦は彼の慈悲にすがるほかないのだ。

 グイグイ臍の辺りを爪先で抉りながら、ドゥエルは興奮気味な面持ちで敦を見下ろした。爛々と輝く情欲に満ちた眼。
 ひいひいもんどり打ちつつ、少年は命令されるがまま礼の言葉を口にする。

「ありがとうございます、ありがとうございますぅぅっ!ひーっ!!」

 真っ赤な顔で潤んだ少年の瞳。敦が苦しいと言いながらも、その苦しさにすら愉悦を覚えているのはお見通しなドゥエル。そのように調教してきたのだ。今更、手加減は無用である。

 論より証拠。ぷるぷると勃ち上がった可愛らしい一物が、少年の快楽をこれでもかと彼に示していた。

「可愛いなぁ。じゃあ、そこで粗相するかい? 盛大にブチまけてみる? しばらく止まらないよ? なにせ五回も注いだしねぇ?」 

 そう。あの後、悪ノリしたドゥエルは、泣き叫ぶ少年が愛らし過ぎて劣情が収まらず、文字通り精が尽き果てるまで抜かずに注ぎ続けたのである。こちらの世界の人間であれば常識の範囲。むしろ少ないくらいだ。
 微かに膨らむ柔らかな腹。それを何度も踏みつけ、彼は、うっとり恍惚な眼差しで見つめた。

「ほらほら、もっとお尻に力を入れないと。出ちゃうよ? 出しちゃう? 出してみる?」

 ふにふにと踏みつけられ、少年の内圧が高まる。それにつれて、徐々に押し出されていく無慈悲な玩具。

 敦は顔を青褪めさせて必死にお尻を引き絞った。

「なんだ。出させてあげようと思ったのに。そんなに私のミルクを出したくないのかな? 腹に溜めておきたい?」 

 クスクス嘲笑うようなドゥエルの声で、少年の顔が羞恥に染まる。

「ちゃんと口にしないとわからないよ? 出したい? 出したくない? 私のミルクをお腹に入れておきたいの? そんなに欲しいの?」

 こんな場所で粗相したいわけがない。しかし腹痛も限界だ。出したいけど、出したくない。パニック状態の少年。

「………ぅえ、ぇぇえ…ん、 やだぁ、もうぅぅ……っ」

 なんと答えたら良いのか分からず、とうとう敦は泣き出した。愉悦や蹂躙による生理的な涙ではない、本気泣き。絶望で感極まる静かな涙が、ドゥエルには嬉しくて堪らない。

 虐めすぎたか。

 完全に落ちてすがる敦の姿は眼福の一言である。

 ……ああ、本当に可愛いな。どうしてくれよう。

 思わず、によによと口角を綻ばせ、ドゥエルが少年の可愛らしい一物を足先で撫でる。クニクニ先端を撫で回されて微かに喘ぐか弱い獲物。それを追い詰める心地好さ。
 ついつい悪戯心が頭をもたげ、怯えて無意識に逃げる敦のモノを追いかけて愉しんだ。眼福の極みだと彼は思う。

「じゃあ、こっちで良いよ。出してみようか?」

 言われた意味が理解出来なくて、少年が眉をひそめた。それを喉の奥で嗤い、ドゥエルはカテーテルを取り出して震える少年の一物に捩じ込む。

「つ……っ? え? 何を……」

「出せるように手伝うよ。ほら、出てきたぞ」

 ずちゅずちゅ軽く上下させながら捩じ込まれたカテーテル。差し込んだ方の反対から出てきた温かい液体を、ドゥエルは見せつけるように敦の前に垂らした。

「やああぁぁっ!!」

 その正体に気づき、少年があられもなく身悶える。

 それは敦の小水。膀胱と繋がれたカテーテルに抗う術もなく、敦の体内から無理やり引き出されたモノ。
 ドゥエルは指先の圧でカテーテルを絞り、少年の首筋をポタポタとソレで濡らす。温かな液体が柔らかい喉を伝っていった。
 ドゥエルは知っている。こういった排泄関係を少年は非常に嫌がり怖がるのだ。まるで、この世の終わりみたいに。
 ティモシー育ちで奴隷だった自分には分からない何かがあるのだろうが、そういう拒絶を示すことこそ是非ともやらせたい。
 嫌われない程度に。怖がられないように。強制するのでなく、少年が諦め、自ら受け入れるように。

 微に入り細を穿ち、ドゥエルは敦を追い詰めていく。

「呑んでみようか。これを。ちゃんと呑めたら、トイレに行かせてあげるよ?」

 にっと破顔する御主人様。究極の二択。いや、一択。

 ここで精をブチまけるか、トイレに行かせてもらうか。選ぶまでもない選択だった。
 悔しげにすがめられる敦の眼。しかし、そこに交じる怯えがドゥエルの股間をダイレクトに直撃する。しかも潤んだ涙目なのだ。上気しトロトロな顔で見上げられたら、これはもう、やらせるしかないだろう。

「ほら、口をあけて? これを呑めたら許してあげるよ?」

 ドゥエルは敦の唇を、つ…っとなぞり、歯列を割った。怯えた少年はカタカタと小刻みに歯を鳴らしている。その全てが愛おしいドゥエルは破れそうなほど鼓動が高まり、思わず息を荒らげて敦を押さえつけた。
 興奮気味な彼を見て硬直する少年。怯えた獲物に淫猥な舌舐めずりをして見せ、ドゥエルは敦の舌の上にカテーテルの先をを押し当てる。
 覚悟を決めあぐねて歪む少年の悲痛な顔。受け入れることも拒絶することも出来ない不安定で切なげな顔は、哀れを通り越した何かを醸し、ドゥエルの全身をゾクゾク粟立たせる。

 なんて顔をするんだよ…… 滅茶苦茶にしてやりたくなるじゃないか。

「呑めるね? 返事は?」

 顎を掴んで無理やり口を開かせた状態で問われても返事が出来ない。しかし酷い葛藤を瞳に宿しつつも、敦は小さく頷いた。

 あ、あ、あ、……っぁぁぁああっ!! 堪らないね、その仕草ーっ!! 可愛いが過ぎるだろうぅぅっ!! 

「あ…がっ、ぅ…っ?」

 歓喜が極まったドゥエルは、条件反射のように嫌がる少年の唇を無理やり抉じ開けて、突っ込んだカテーテルを開放した。

「が…っ、うぶ…っ、………っ」

 途端に勢いよく噴き出す小水が少年の口内を一杯にする。吐くに吐けず、眼を白黒させる敦を愉しげに見下ろして、ドゥエルは少年の鼻を摘んだ。呼吸を止められ、狼狽える少年。

「良い子だね? ちゃんと呑めるよね?」

 否応なく呑み込むしかなくなった敦は、ポロポロと涙を零して己の小水を呑み下した。しかし、息つく暇もなく続けて注がれ、あまりの羞恥と恐怖で、少年は窒息しつつも気をやる。
 ビクビクと跳ね上がる細い腰。軽くイッてしまったらしい愛しい獲物にドゥエルは感無量。思わず顔が蕩けてしまう。

 可愛い、可愛い、可愛い…… はあ、もう、全身舐め回してやりたいな。ずっと突っ込んでイカせ続けて溶かしたい。泣かせたい。離れたくない……

 羞恥や恐怖でイけるほど、敦は骨の髄まで彼に調教され、躾けられたのだ。自分の育成した奴隷の成長具合に心底感激するドゥエル。

 今夜は一晩中可愛がろう。いや、明日も明後日も。こんな気持ちじゃ、仕事も手につかない。……どうしてくれようか。

 欲情極まる彼の手管に踊らされ、敦は空っぽでおっ勃つだけの一物に枷をつけられた。勃ったままの狭い尿道にグリグリと捩じ込まれる太いプジー。モノの根本まで届くソレに無理やり抉じ開けられる尿道では、敏感な粘膜が悲鳴を上げている。
 襲いくる激痛で悶絶する少年。だが、それすらも極悪な薬の効果で快感にすり変わり、敦のモノは萎える気配がない。
 貞操帯をぴっちりとはめて、鍵をかける御主人様。
 うっとり愉しそうに見下ろし、ドゥエルはかけた鍵を指先で弾いた。
 勃起させたままガッチリ固定する貞操帯を恨めしげに睨む敦の姿が非常に艶めかしい。
 お尻に入れられたストッパーも孔が裂けるかと思うほど膨らみ、常時、少年を苦しめた。排泄すら自由に出来ない虜囚。それが今の敦である。

 ドゥエルは、己のつけた戒めを眺め満足げだ。

 ……大丈夫。そんな顔しなくても可愛がってあげるから。

 ふふっと小さく笑い、彼はようよう敦を解放する。これもいずれ、敦が総毛立つほどの悦楽に変わるのだから。

 愛しい奴隷。その新たな性癖の扉を抉じ開け、ドゥエルの執拗な調教は終わらない。
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