19 / 24
囚われた睦月 2
しおりを挟む「待って、待って、賢ぅぅっ」
「待たない」
そうだ、コイツが待ってくれたためしはない。
地下室のベッドで聡子に猛る己を呑み込まれながら、睦月は賢に羽交い締めにされていた。
そして、ず.....っと捩じ込まれる賢の熱い一物。
ローションで散々嬲られ、ぬるぬるにされた睦月の蕾を抉じ開けて、にちゅにちゅと軽く出入りするソレは、震えがくるほど気持ち悦い。
「はっ、うわっ、ぁぁあっ!」
「あぁぁんっ、睦月ぃぃっ!」
賢に突き上げられ、睦月の腰が大きく揺れる。
熱い叔父の猛りが聡子の奥に当たり、彼女は腰をくねらせて貪欲に睦月のモノを締め付けた。
二人の初めてを叩きつけられた日から五年。
睦月のトラウマのリハビリと称した二人の調教により、睦月の悪夢は上書きされた。
身体を暴かれるのは、踏みにじられ陵辱されるのだという睦月の記憶の条件反射。
その根深いトラウマを、兄妹は少しずつほどいてゆき、深く暴かれる行為は、優しく愛おしまれるモノなのだと塗り替えてくれた。
そして、今では睦月の身体を堪能し、溢れる愛情で包む二人に翻弄される毎日である。
今日も今日とて、その狂おしいまでの愛情に泣かされる睦月。
「ぅぁあああっ、無理っ、もぅ、イクぅっ!!」
「我慢して? イッたら、お仕置きだよ、睦月?」
前を聡子に絡め取られ、後ろから賢に責めまくられ、睦月は失神寸前である。
眼を淫猥に輝かせて、睦月を追い詰める兄妹。
「じゃあ、代わってよ、お兄ちゃん」
「おけ」
聡子が睦月の首に抱きつくと、そのまま賢が聡子ごと睦月を起こしてベッドに寝そべる。
寝そべった賢に背中から抱き締められた睦月の上に、聡子が馬乗り状態になり、ちろりと薄い唇を舐めた。小さな赤い舌が艶かしい。
「んんっ、奥に当たるぅぅ」
ぱちゅぱちゅと音をたてて、激しく腰を振る聡子。
締め付け、絡まる聡子の柔肉に絞り上げられ、睦月は涙目で喘いだ。
「ひゃぁっ、やめてっ、聡子っ! イッ、イッちゃうっっ」
「イッちゃうかぁ、お仕置き確定だな、睦月ぃ?」
さも愉しそうに賢は腰を突き上げる。
「ゃっ、ぁっ、ああぁーーーっっ!!」
その激しい突き上げに、ガクガク痙攣しながら、睦月は聡子の中で爆発した。
「うっわ、締まるっ!!」
「あはっ、凄い出てるよ、睦月ぃ。気持ちいーっ!」
ぬちゅぬちゅと腰を振って睦月の余韻を刺激しまくり、聡子は蕩けた眼差しで彼にキスをした。
舌を絡めて己の口に吸い込む聡子。睦月は泣き濡れ、息も絶え絶えである。
「はぁ.....っ、もっ、勘弁して? 俺、年寄りなんだから」
いくらか呼吸も落ち着き、涙にけぶる切なげな瞳で、睦月は賢をすがるように見上げた。
ぞくりと賢の背筋に愉悦が走り、獰猛なケダモノが眼を覚ます。
そういうとこだぞっ!? 止まらねーわっ!!
己の扇情的な煽りに気づいていない愛しい人。
この人を守れるなら、なんでもする。絶対に他には渡さない。
嵐のように吹き荒れる庇護欲と独占欲。
どれだけ深く長く愛し合っても、貪欲なそれが満たされる事はない。むしろ、さらなる餓えが兄妹を襲う。
もっと、もっとと狂暴な何かが二人を狂わせる。
その求めに応じ、素直に二人に身体を預ける睦月の無防備さが堪らない。
こうして泣きを入れさせ、睦月を従わせられる幸福に眼が眩みそうだ。
「三十半ばは年寄りとは言わねーよっ、男盛りだろうがっ!!」
「ぅわぁあああっ、ちょっ、おまっ! ひぃーっっ!!」
三十代なんて十代から見たら、おじさんじゃないの? 違うの?!
聡子から睦月のモノを引っ張りだし、賢は尿道にバイブを捩じ込む。
くちゅくちゅ動かしながら深々と捩じ込み、ベルトで固定した。
「イッたらお仕置きだって言ったよね? 最強でスイッチ入れてあげるから、続いてドライやってみようかぁ?」
「おまえ、むちゃくちゃーっっ!!」
絶叫をあげつつ、どこまでも従順に二人を受け入れてくれる睦月。その姿が愛しくて堪らない。
全身が粟立つ歓喜に賢の一物が猛り狂う。
「誉め言葉だね。聡子、やるぞ?」
「おっけー♪」
嬉々として絡み付く絶倫兄妹に、睦月は毎日悶絶させられ疲労困憊。
それでも調教は終わらず、睦月が意識を失うまで、二人は愛しい叔父を狂暴に愛し続けた。
失神するまで許されない睦月。二人の愛情に底はない。
「死ぬって..... 少しは手加減しろ、おまえら」
二階の寝室に運ばれ、睦月はぐったりと横たわる。
それを甲斐甲斐しく御世話して、二人は御満悦だ。
「もう働かなくても良いし、俺らに任せてよ。大切にするからね、睦月」
「老後の御世話もバッチリするよ? だから、ずっと傍にいてね♪」
楽しくて仕方無い様子の二人に、睦月はがっくり項垂れる。
そう。なんと、二人には多額の遺産が遺されていたのだ。
遥の両親はそれを着服し、海外へ逃げたらしいが、そうは問屋が卸さず、委任されていた弁護士により、振り込まれていた二人の養育費や生活費を着服していた事を追及され、睦月の元へ届けられたのである。
月額三十万の振り込みに、二人の進学費用なども別途支払われ、さらには成人したら億をこえた遺産が譲られる。
これにより、兄妹は睦月から仕事を奪い取り、ほぼ監禁するように暮らしていた。
睦月にも親の遺産があるし、慎ましく生活する分には困ってなかったのだが、二人の束縛は厳しく、電話どころがネットひとつ触らせてはくれない。
とにかく、二人以外と睦月が接触する事が許せないらしい。
病的なまでに全てを排除し、三人だけの生活に拘る甥と姪。
そして睦月が退屈しないようにと、自由に動けぬようにを兼ね合わせて、精も根も尽き果てるほど抱き潰すのだ。
事実、腕もあげられぬほど睦月は疲労困憊。
二人に介助されながら暮らしている。
さすがに下の世話は辞退したいのだが、それを強制する術を知る賢によって、毎日、腹の中を無理やり掃除されていた。
小水も毎回、カテーテルで抜き取られている。
以前にまだ動けた頃、そっとトイレに行こうとベッドから降りた睦月を見て、賢は瞠目し、雄叫びをあげた。
『動くなって言ったよなぁっ?! なんで俺を呼ばないっ?! あれだけ抱き潰したのに、まだ動けるんだ? 凄いね、睦月。まだ足りなかったんだ?』
狂暴な面差しで、不均等に口角を歪める賢。
鈍痛と疲労で動けない睦月は、それまで賢を呼んでトイレに運んでもらい用足しをしていた。
もちろん用足しをする睦月を賢に観賞されるまでがセットで、堪らない羞恥に泣く睦月を、うっとりと眺める賢。
それが嫌で、動けたのを幸いにトイレへ立ったのが運のつき。
賢は聡子を呼んで、徹底的に睦月を抱き潰した。
それこそ、失神しても無理やり起こし、絶叫で喉が渇れ果て声も出せなくなるまで。
ピクリとも動けぬほど睦月を消耗させて、ようやく賢は安堵に顔を緩めた。
『ああ、睦月。可愛いよ。そうして、じっとしている睦月が凄く愛らしい。もう、これからは睦月が求める前にやるよ。食事も用足しも全部ね。だから、俺達だけを見て? 他に何も考えないで?』
その賢の瞳に浮かぶ狂喜に満ちた光。
そこから睦月は抵抗を諦めた。二人のやりたいようにやらせ、己の身体を与え続ける。
なんのかんのと、結局、睦月も二人が可愛くて仕方無いのだ。
叔父の全てを支配し、隠す事を許さない兄妹に、もはや抗う気も起きない睦月である。
「「愛してるよ、睦月♪」」
「はは..... ありがと」
満面の笑みな賢と聡子。
だが、その瞳に宿る鋭利な光は獰猛な狂気を孕み、どす黒い欲望を隠してもいない。
この束縛が心地好い自分も、たぶん狂っているのだろう。
堕ちるなら、どこまでも。
山奥の静かな一軒家に住む奇妙な家族。
それもある意味、ひとつの幸せの形だった。
~了~
~あとがき~
完結です。ふいに思い立って書いた話なので、乱雑な文章になり申し訳ない。
後日談的なモノもありますが、今は完走した気の緩みで書けません。
そのうち投稿すると思うので、よろしければ時々チラ見してください。
読んでくださった皆様に感謝をこめて。さらばです♪
2
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
召喚された美人サラリーマンは性欲悪魔兄弟達にイカされる
KUMA
BL
朱刃音碧(あかばねあおい)30歳。
ある有名な大人の玩具の開発部門で、働くサラリーマン。
ある日暇をモテ余す悪魔達に、逆召喚され混乱する余裕もなく悪魔達にセックスされる。
性欲悪魔(8人攻め)×人間
エロいリーマンに悪魔達は釘付け…『お前は俺達のもの。』
僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした
なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。
「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」
高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。
そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに…
その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。
ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。
かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで…
ハッピーエンドです。
R18の場面には※をつけます。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
獅子帝の宦官長
ごいち
BL
皇帝ラシッドは体格も精力も人並外れているせいで、夜伽に呼ばれた側女たちが怯えて奉仕にならない。
苛立った皇帝に、宦官長のイルハリムは後宮の管理を怠った罰として閨の相手を命じられてしまう。
強面巨根で情愛深い攻×一途で大人しそうだけど隠れ淫乱な受
R18:レイプ・モブレ・SM的表現・暴力表現多少あります。
2022/12/23 エクレア文庫様より電子版・紙版の単行本発売されました
電子版 https://www.cmoa.jp/title/1101371573/
紙版 https://comicomi-studio.com/goods/detail?goodsCd=G0100914003000140675
単行本発売記念として、12/23に番外編SS2本を投稿しております
良かったら獅子帝の世界をお楽しみください
ありがとうございました!
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
【完結】ハードな甘とろ調教でイチャラブ洗脳されたいから悪役貴族にはなりたくないが勇者と戦おうと思う
R-13
BL
甘S令息×流され貴族が織りなす
結構ハードなラブコメディ&痛快逆転劇
2度目の人生、異世界転生。
そこは生前自分が読んでいた物語の世界。
しかし自分の配役は悪役令息で?
それでもめげずに真面目に生きて35歳。
せっかく民に慕われる立派な伯爵になったのに。
気付けば自分が侯爵家三男を監禁して洗脳していると思われかねない状況に!
このままじゃ物語通りになってしまう!
早くこいつを家に帰さないと!
しかし彼は帰るどころか屋敷に居着いてしまって。
「シャルル様は僕に虐められることだけ考えてたら良いんだよ?」
帰るどころか毎晩毎晩誘惑してくる三男。
エロ耐性が無さ過ぎて断るどころかどハマりする伯爵。
逆に毎日甘々に調教されてどんどん大好き洗脳されていく。
このままじゃ真面目に生きているのに、悪役貴族として討伐される運命が待っているが、大好きな三男は渡せないから仕方なく勇者と戦おうと思う。
これはそんな流され系主人公が運命と戦う物語。
「アルフィ、ずっとここに居てくれ」
「うん!そんなこと言ってくれると凄く嬉しいけど、出来たら2人きりで言って欲しかったし酒の勢いで言われるのも癪だしそもそも急だし昨日までと言ってること真逆だしそもそもなんでちょっと泣きそうなのかわかんないし手握ってなくても逃げないしてかもう泣いてるし怖いんだけど大丈夫?」
媚薬、緊縛、露出、催眠、時間停止などなど。
徐々に怪しげな薬や、秘密な魔道具、エロいことに特化した魔法なども出てきます。基本的に激しく痛みを伴うプレイはなく、快楽系の甘やかし調教や、羞恥系のプレイがメインです。
全8章128話、11月27日に完結します。
なおエロ描写がある話には♡を付けています。
※ややハードな内容のプレイもございます。誤って見てしまった方は、すぐに1〜2杯の牛乳または水、あるいは生卵を飲んで、かかりつけ医にご相談する前に落ち着いて下さい。
感想やご指摘、叱咤激励、有給休暇等貰えると嬉しいです!ノシ
騎士は魔石に跪く
叶崎みお
BL
森の中の小さな家でひとりぼっちで暮らしていたセオドアは、ある日全身傷だらけの男を拾う。ヒューゴと名乗った男は、魔女一族の村の唯一の男であり落ちこぼれの自分に優しく寄り添ってくれるようになった。ヒューゴを大事な存在だと思う気持ちを強くしていくセオドアだが、様々な理由から恋をするのに躊躇いがあり──一方ヒューゴもセオドアに言えない事情を抱えていた。
魔力にまつわる特殊体質騎士と力を失った青年が互いに存在を支えに前を向いていくお話です。
ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
上司と雨宿りしたら、蕩けるほど溺愛されました
藍沢真啓/庚あき
BL
恋人から仕事の残業があるとドタキャンをされた槻宮柚希は、帰宅途中、残業中である筈の恋人が、自分とは違う男性と一緒にラブホテルに入っていくのを目撃してしまう。
愛ではなかったものの好意があった恋人からの裏切りに、強がって別れのメッセージを送ったら、なぜか現れたのは会社の上司でもある嵯峨零一。
すったもんだの末、降り出した雨が勢いを増し、雨宿りの為に入ったのは、恋人が他の男とくぐったラブホテル!?
上司はノンケの筈だし、大丈夫…だよね?
ヤンデレ執着心強い上司×失恋したばかりの部下
甘イチャラブコメです。
上司と雨宿りしたら恋人になりました、のBLバージョンとなりますが、キャラクターの名前、性格、展開等が違います。
そちらも楽しんでいただければ幸いでございます。
また、Fujossyさんのコンテストの参加作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる