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7,目覚めの朝
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リオン様がどこにもおられない。
私達メイドは、屋敷中を探し回る。
つきっきりで看病していたレイが、リオン様が目を覚まされたと早朝にお医者様を呼び、部屋に向かったとき、リオン様がいらっしゃらなかったそうだ。
リオン様がいない!!と必死の形相で言ってきたレイにはとても驚いた。
それから、屋敷のもので手分けして探したが全然見つからない。
「どこにいらっしゃるのかしら………」
「まさか、誘拐…?、」
一人のメイドがそう発した。
この屋敷の警備は万全なはずだ。
そんなはずはない……と考えたい。
「うわぁぁー!!!」
そんなとき、どこからか叫び声が聞こえた。
﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏
朝、目線の先に人が見える。
ぼんやりとしか見えないが、この真っ白な小さい子はルークだろう。
「おはよう」
僕はルークに笑顔を向ける。
初めてな場所で緊張しているのに、それに加えて僕が倒れてしまって……
ルークはさぞかし不安になっただろう。
朝会ったらきちんと笑顔で挨拶をしようと心に決めていた。
『ルークに優しくしようプロジェクト』の第一目標突破といったところである。
それにしてもなんでこんなに視界が悪いんだ?それに頭がふわふわとする…
「うわぁぁー!!!」
すると何故かルークは大きな声で悲鳴を上げた。
驚いたような悲鳴に僕も驚く。
え、え…えっ??僕何かしてしまった?!
すると驚いた反射で、ぼんやりとした視界と思考が段々と鮮明になってきた。
って、あれ?ここどこ??
はっきりとした視界であたりを見回す。
僕はルークがいるベッドの側で椅子に座っていた。
それになんでルークがいるのだ?
僕は昨日のことを振り返る。
たしか昨日ルークの部屋に入ったあと、少しだけルークの寝顔を見て、それから自分の部屋に戻って…………
ない!!!
昨日の夜、なかなか腕を離してくれないルークに、無理やり腕を剥がすのは可愛そうだと、自然に離してくれるまで椅子に座ってしばらくの間寝顔を眺めて、、
僕はそのまま眠ってしまったのか…………
ルークの方を見ると、真っ赤な顔をして「えっ?え?」と呟いていた。
そりゃあ、そうもなるだろう。
僕だって朝起きて、突然あまり話したこともない人物が側にいたら、訳がわからなくて悲鳴をあげてしまう。
それにその人物が、数日前まで倒れて意識が戻らない状態だったとしたら、尚更である。
「驚かせてすまない。」
そう謝ったとき、バーンと勢い良く部屋の扉が開いた。
「どうかなされましたか?!」
入ってきたのは数人のメイドであった。
部屋に入ってきたメイドたちは、勢い良く部屋に入ってきたかと思えば、僕の顔を見てとても驚いた顔をした。
そして一人のメイドが急いだ様子で部屋を出ていく。
「リオン様が見つかりました!!」
その出ていったメイドは、そう叫んでいた。
私達メイドは、屋敷中を探し回る。
つきっきりで看病していたレイが、リオン様が目を覚まされたと早朝にお医者様を呼び、部屋に向かったとき、リオン様がいらっしゃらなかったそうだ。
リオン様がいない!!と必死の形相で言ってきたレイにはとても驚いた。
それから、屋敷のもので手分けして探したが全然見つからない。
「どこにいらっしゃるのかしら………」
「まさか、誘拐…?、」
一人のメイドがそう発した。
この屋敷の警備は万全なはずだ。
そんなはずはない……と考えたい。
「うわぁぁー!!!」
そんなとき、どこからか叫び声が聞こえた。
﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏
朝、目線の先に人が見える。
ぼんやりとしか見えないが、この真っ白な小さい子はルークだろう。
「おはよう」
僕はルークに笑顔を向ける。
初めてな場所で緊張しているのに、それに加えて僕が倒れてしまって……
ルークはさぞかし不安になっただろう。
朝会ったらきちんと笑顔で挨拶をしようと心に決めていた。
『ルークに優しくしようプロジェクト』の第一目標突破といったところである。
それにしてもなんでこんなに視界が悪いんだ?それに頭がふわふわとする…
「うわぁぁー!!!」
すると何故かルークは大きな声で悲鳴を上げた。
驚いたような悲鳴に僕も驚く。
え、え…えっ??僕何かしてしまった?!
すると驚いた反射で、ぼんやりとした視界と思考が段々と鮮明になってきた。
って、あれ?ここどこ??
はっきりとした視界であたりを見回す。
僕はルークがいるベッドの側で椅子に座っていた。
それになんでルークがいるのだ?
僕は昨日のことを振り返る。
たしか昨日ルークの部屋に入ったあと、少しだけルークの寝顔を見て、それから自分の部屋に戻って…………
ない!!!
昨日の夜、なかなか腕を離してくれないルークに、無理やり腕を剥がすのは可愛そうだと、自然に離してくれるまで椅子に座ってしばらくの間寝顔を眺めて、、
僕はそのまま眠ってしまったのか…………
ルークの方を見ると、真っ赤な顔をして「えっ?え?」と呟いていた。
そりゃあ、そうもなるだろう。
僕だって朝起きて、突然あまり話したこともない人物が側にいたら、訳がわからなくて悲鳴をあげてしまう。
それにその人物が、数日前まで倒れて意識が戻らない状態だったとしたら、尚更である。
「驚かせてすまない。」
そう謝ったとき、バーンと勢い良く部屋の扉が開いた。
「どうかなされましたか?!」
入ってきたのは数人のメイドであった。
部屋に入ってきたメイドたちは、勢い良く部屋に入ってきたかと思えば、僕の顔を見てとても驚いた顔をした。
そして一人のメイドが急いだ様子で部屋を出ていく。
「リオン様が見つかりました!!」
その出ていったメイドは、そう叫んでいた。
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