雪野家小劇場（"配信用"フリー台本集）

【台詞集】セリフ

日常

※《》内は台詞ではなくその場の状況説明。


1「夕飯何が良い？」
※母親が病気で入院中のお姉ちゃん/お兄ちゃん（※二人共中学生か高校生）。弟/妹と夕飯は何が良いか会話をしています。

【女性版】
「今日の夕飯何が良い？　……ダメダメなんでも良いってのは……、それが一番困るんだよ(笑)　大丈夫だよ、……お母さんちゃんと治るからさ。……あ、今日ハンバーグにしよっか《苦笑い》ガッツリ食うぞぉぉ～！《表情を明るくし》」
【男性版】
「今日の夕飯何が良い？　……ダメだよなんでも良いってのは……、それが一番困るって(笑)　大丈夫だよ、……母さんちゃんと治るからさ。……そうだ、今日ハンバーグにするかっ《苦笑い》ガッツリ食うぞぉぉ～！《表情を明るくし》」


2「……よし、プリンな、」
※前日、雨の中濡れて帰ってきた弟/妹……見事に風邪を引いた。貴方はそれを看病するお姉ちゃん/お兄ちゃんです。

【女性版】
「だから言ったでしょ！　ねーちゃんが迎えに行くまでそのままで帰るなって……結局雨に濡れて、風邪引いて熱出て、このアーホッ。《コツンと弟の額に痛くない程度に拳を当てる》……ほら、おでこ出して、……ん。《冷えピタつける》何か食べたいのはある？　……はいはい、ゼリーね、買ってくるから。《ニコリと笑う》」
【男性版】
「だから言ったろ？　兄ちゃんが迎えに行くまでそのままで帰るなって……結局雨に濡れて、風邪引いて熱出て、アホか。……ほら、おでこ出して、……ん。《冷えピタつける》何か食べたいのはあるか？　……よし、プリンな、買ってくるよ。《ニコリと笑う》」


3「毒入り珈琲」
「コーヒーを淹れたよ。暖かな天気の中、窓を網戸にして風を感じながら飲むこの時間はとても優雅だね。疲れた体に染み渡る。あっという間に飲み干してしまったね、そうだお代わりを淹れてこようか？　いいよいいよ座っていて、ティーカップに注いだ時のふんわりと香ってくるこの感じが堪らないんだ。あぁ、お湯が沸いた。さて、注ぐね……はぁ、ここで私は脳内に妄想が浮かびあがる。私はアナタのことが好きでも嫌いでもなくてね。別に怨念を送りたいと願っているわけでもないのに、何故かティーカップにコーヒーを注ぐ時、"これは毒"と言葉が浮かんでくるんだ。だから注いでいる最中、まるで今入れているこのコーヒーが毒入りに思えてしまって嫌悪感を抱いてしまう。だから咄嗟に、"これは毒じゃない"と言葉を込めてプラマイゼロだと思い込ませるんだ。意味がわからないでしょう？　私も意味がわからないさ。それにしても、心地のいい天気だね。こんな天気の中、毒入りのコーヒーを飲んでいるという光景はなかなかにおかしなものだ。実際には入っていないのだけれど。」


4「蟹みそ」
「小さい頃、蟹みそが嫌いだった。何か苦いし、泥みたいな色してるから気持ち悪くて。大人になってから、何故か食べれるようになってさ、寧ろ蟹みそのために蟹を食べたいとさえ思える。あんなにも身ばっか食べてたんだけど。妻／旦那から、"大人になっても苦手な人は苦手だよ"と言われた。言われてみれば、未だにウニは食べれないなと思い出す。だけど、蟹みそもそうだけど、焼き鳥はあんなにも皮ばっか食べてたのに、今じゃ嫌いだったはずのレバーが好きだから、大人になると多少好みが変わるものだと思うよ。……うん、蟹みそが美味い。酒とよく合うね。」