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12 執着心
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サマンサ達に苦言を呈されたその夜、帰宅した父親に早速部屋へ呼ばれた。何を言われるのかは大体予想がつく。案の定、部屋に入ると憮然とした表情ですでに酒を飲んでいた。
「空腹にお酒は駄目よ」
勢いよく置かれたグラスの中から溢れた酒が机を濡らす。びくりとして父親を見れば珍しく怒っているようだった。
「殿下にはがっかりしたよ。お前というものがありながら王城で堂々とクリスティナ様を連れて歩いているんだ。今ではこの婚約は破棄されるのではと言い出す者もいる始末だ」
「でも、もしお二人が惹かれ合っているのであれば仕方がない事なのでは? 私と王女様では天秤にかけるまでもないわ。どちらと結婚をした方が利益があるのか分かりきっているもの」
「お前この婚約をそんな風に思っていたのか?」
「ええと、前はどんな風に思っていたかは分からないけれど、少なくとも今の私はそう思っているの。殿下がもしクリスティナ様を選ばれるのであれば従うだけよ」
しかし父親は渋い顔をして一気に酒を煽った。
「しかし今更婚約をなかった事にされたとしても、これから良い相手など見つからないかもしれん。めぼしい子息らはほとんど婚約者がいるだろうし、第一王太子に婚約破棄をされた令嬢を引き取る者などいるだろうか」
「それは別に構わないのでは? 私が悪い訳ではないのですし」
「そんな簡単な話ではないよ。お前は世間に疎いかもしれないけれど、王太子の元婚約者というのは面倒なだけなんだ。もしかしたら一生独身だって事にでもなったら……」
「それなら! それなら、私に家を継ぐ事は出来ませんか?」
切り出すなら今しかないと思った。しかし父親は目を丸くした後、大声で笑い出した。ひとしきり笑ったあ後、涙を拭きながら深い息を吐いた。
「当主はお遊びじゃないよ。お前には務まらない。それとも私の仕事振りはそんなに簡単に見えていたのかい?」
「違います! そうではなくて……」
それ以上言葉が続かない。確かに今の自分ではとても当主にはなれない。そしてその為に勉強をするには時間が足りない。半年後に王太子妃になるか行き遅れるか。当主になると決めれば後者を選択した事になる。もちろん婿養子を取るという選択もあるが、それは先程言われた言葉通り、いい人を見つけるのは難しいだろう。
「……ヴァートがいるわ。お父様から仕事を学び、ヴァートが補佐をしてくれればきっと上手くいきます」
「それはなお無理だろうな」
「そんなに私は頼りない? 女性が当主の家も多くはありませんがあるわ!」
「そうではなくて、ヴァートはお前の補佐にはなれないよ」
頭が真っ白になった。あれほどまでに完璧なヴァートが当主の補佐を出来ない訳がない。現に今も仕事を手伝っているではないか。
「お前はヴァートと育ってきたからずっとそばにいると思っているだろうけれど、ヴァートとてそうではない。然るべき時がきたらいつかここを出ていくんだよ」
「ヴァートをクビにするというの?」
「そんなに興奮するんじゃない。ただヴァートだって一人の男性なんだ。結婚だってするかもしれないし家族の元に帰るかもしれない。ヴァートは使用人であって家族ではないんだ。いつか離れていくんだよ。お前だって辞める使用人を何人も見送ってきただろう? 誰にでもそれぞれ人生があるんだ。ヴァートが大事な人生の選択をした時に自分の為にその全てを捨てろとでも言う気か?」
そんなつもりはない。ヴァートを自分の所有物などと思った事など一度もない。でも本当にそうだろうか。ずっと当たり前にそばにいると思っていた。でもそれでは今自分がしようとしている事は?
ヴァートの気持ちも聞いていないのに、勝手に婚約を破棄したら当たり前のようにヴァートの側にいられると思っていた。なんなら婿に取ろうとも。
でもヴァートはどう思うのだろう。いつも通りずっとそばにいてくれるというだろうか。でも自分は貴族でヴァートは平民。近くに居過ぎて忘れていたが、貴族の自分が言えばきっとヴァートは拒否出来ない。きっと自分の気持ちを押し隠してこれから先も側にいてくれる。
気がつくと涙が伝っていた。
「エミリア? どうした、きつく言い過ぎかい?」
おろおろとする父親の声を聞きつけ扉が開けられる。入ってきたのはヴァートだった。
泣いているのを見られたくなくて顔を背けたがそんな事でヴァートの目を誤魔化せる訳もなく、すぐ横に膝を突いてハンカチを出すと、振り向きざまに父親を睨みつけていた。
「旦那様これは一体どういうい事ですか」
低い声が這う。ヴァートにしては珍しく怒りを隠さない声だった。
「違うの、私が悪いのよ。お父様は悪くないの」
「いいえ! お嬢様が悪い訳がありません。こんな事なら私も同席するべきでした」
ぐいっと手を引かれるとそのまま膝の下に手を差し込まれていた。目線がぐっと近くなる。父親も驚いていたが、そんな事なんて気にならないほどに心臓が激しく高鳴っていた。
「ヴァートちょっと、下ろして!」
「駄目です。このままお部屋にお連れします。旦那様のおそばには置いておけません」
「ヴァートお前、何をしているのか分かっているのか」
「分かっております。お嬢様を抱き抱えております」
しれっと言い放つヴァートに口をパクパクとしているポミエ親子をよそに、不敵な笑みを浮かべると歩き出してしまった。使用人達にもきっと見られているだろうと思うと、部屋につくまで恥ずかしさで声も顔も上げられずただ顔を下に向けていた。
「あらら。ヴァート様ったら。これは早速ご報告案件ね」
アニは二人の姿を見送りながら、こっそり裏口から外へと出て行った。
「お嬢様もういいですよ。お嬢様?」
やっとの事で顔を上げると、まだそばにヴァートの顔があって再び顔を下に向けた。
ヴァートの腕は力強くて、胸はベスト越しにでも分かる程に厚い。そして何よりヴァートの匂いが濃い。いつもの清潔感のある香りの中に汗の匂いが混じってクラクラしてしまう。その匂いをもっと感じていたくて目を瞑ったまま鼻先を胸に寄せかけた時だった。
――駄目よ、これじゃあ変態みたいじゃない!
とっさに離れようとして体制を崩し、ヴァートの襟元を掴んでしまう。そのまま下にあったソファに倒れ込んでしまった。ヴァートが体を反転させてくれたおかげで痛みも重みも感じなかったが、その代わりにありえない格好になってしまっていた。
しばらくの間見つめ合ってしまう。正確には二人共固まっていた。
――見上げてくるヴァートも格好いいわ。
――ん? ヴァートが見上げてきている?
ゆっくりと下に視線を下げていく。男らしい喉仏にシャツの下で動く筋肉。下敷きにしている掌の下にある硬いお腹。エミリアが悲鳴を上げるよりも先に、ヴァートは一気に起き上がると腹の上にいるエミリアをぐいっと持ち上げてソファに座らせ、座面を跨いで部屋を出ていってしまった。エミリアはちょこんとソファに座ったまま動けずにいた。
「なに今の……」
放心したままありえない夢の様な状況を思い返していた。
~Sideヴァート~
――駄目だ駄目だ、あれは駄目だろ!
ヴァートはエミリアの部屋を飛び出して屋敷の中を走り抜けると裏庭に飛び出していた。夜風が全身を吹き抜ける感覚に次第に冷静になっていく頭で、何度も今の出来事反芻してしまう。木に手をつくと自分の頬を殴りつけた。
「あれは反則だ」
純粋なエミリアを一瞬でも卑しい目で見てしまった。幼い頃から大切に大切に慈しんできたのに、男の汚い欲望を少しでも向けてしまった。
「このままじゃ駄目だな」
――きっとこの手で一番大事なものを壊してしまう。
前髪を掻き毟ると後ろへ撫で付けて屋敷へと戻って行った。
「空腹にお酒は駄目よ」
勢いよく置かれたグラスの中から溢れた酒が机を濡らす。びくりとして父親を見れば珍しく怒っているようだった。
「殿下にはがっかりしたよ。お前というものがありながら王城で堂々とクリスティナ様を連れて歩いているんだ。今ではこの婚約は破棄されるのではと言い出す者もいる始末だ」
「でも、もしお二人が惹かれ合っているのであれば仕方がない事なのでは? 私と王女様では天秤にかけるまでもないわ。どちらと結婚をした方が利益があるのか分かりきっているもの」
「お前この婚約をそんな風に思っていたのか?」
「ええと、前はどんな風に思っていたかは分からないけれど、少なくとも今の私はそう思っているの。殿下がもしクリスティナ様を選ばれるのであれば従うだけよ」
しかし父親は渋い顔をして一気に酒を煽った。
「しかし今更婚約をなかった事にされたとしても、これから良い相手など見つからないかもしれん。めぼしい子息らはほとんど婚約者がいるだろうし、第一王太子に婚約破棄をされた令嬢を引き取る者などいるだろうか」
「それは別に構わないのでは? 私が悪い訳ではないのですし」
「そんな簡単な話ではないよ。お前は世間に疎いかもしれないけれど、王太子の元婚約者というのは面倒なだけなんだ。もしかしたら一生独身だって事にでもなったら……」
「それなら! それなら、私に家を継ぐ事は出来ませんか?」
切り出すなら今しかないと思った。しかし父親は目を丸くした後、大声で笑い出した。ひとしきり笑ったあ後、涙を拭きながら深い息を吐いた。
「当主はお遊びじゃないよ。お前には務まらない。それとも私の仕事振りはそんなに簡単に見えていたのかい?」
「違います! そうではなくて……」
それ以上言葉が続かない。確かに今の自分ではとても当主にはなれない。そしてその為に勉強をするには時間が足りない。半年後に王太子妃になるか行き遅れるか。当主になると決めれば後者を選択した事になる。もちろん婿養子を取るという選択もあるが、それは先程言われた言葉通り、いい人を見つけるのは難しいだろう。
「……ヴァートがいるわ。お父様から仕事を学び、ヴァートが補佐をしてくれればきっと上手くいきます」
「それはなお無理だろうな」
「そんなに私は頼りない? 女性が当主の家も多くはありませんがあるわ!」
「そうではなくて、ヴァートはお前の補佐にはなれないよ」
頭が真っ白になった。あれほどまでに完璧なヴァートが当主の補佐を出来ない訳がない。現に今も仕事を手伝っているではないか。
「お前はヴァートと育ってきたからずっとそばにいると思っているだろうけれど、ヴァートとてそうではない。然るべき時がきたらいつかここを出ていくんだよ」
「ヴァートをクビにするというの?」
「そんなに興奮するんじゃない。ただヴァートだって一人の男性なんだ。結婚だってするかもしれないし家族の元に帰るかもしれない。ヴァートは使用人であって家族ではないんだ。いつか離れていくんだよ。お前だって辞める使用人を何人も見送ってきただろう? 誰にでもそれぞれ人生があるんだ。ヴァートが大事な人生の選択をした時に自分の為にその全てを捨てろとでも言う気か?」
そんなつもりはない。ヴァートを自分の所有物などと思った事など一度もない。でも本当にそうだろうか。ずっと当たり前にそばにいると思っていた。でもそれでは今自分がしようとしている事は?
ヴァートの気持ちも聞いていないのに、勝手に婚約を破棄したら当たり前のようにヴァートの側にいられると思っていた。なんなら婿に取ろうとも。
でもヴァートはどう思うのだろう。いつも通りずっとそばにいてくれるというだろうか。でも自分は貴族でヴァートは平民。近くに居過ぎて忘れていたが、貴族の自分が言えばきっとヴァートは拒否出来ない。きっと自分の気持ちを押し隠してこれから先も側にいてくれる。
気がつくと涙が伝っていた。
「エミリア? どうした、きつく言い過ぎかい?」
おろおろとする父親の声を聞きつけ扉が開けられる。入ってきたのはヴァートだった。
泣いているのを見られたくなくて顔を背けたがそんな事でヴァートの目を誤魔化せる訳もなく、すぐ横に膝を突いてハンカチを出すと、振り向きざまに父親を睨みつけていた。
「旦那様これは一体どういうい事ですか」
低い声が這う。ヴァートにしては珍しく怒りを隠さない声だった。
「違うの、私が悪いのよ。お父様は悪くないの」
「いいえ! お嬢様が悪い訳がありません。こんな事なら私も同席するべきでした」
ぐいっと手を引かれるとそのまま膝の下に手を差し込まれていた。目線がぐっと近くなる。父親も驚いていたが、そんな事なんて気にならないほどに心臓が激しく高鳴っていた。
「ヴァートちょっと、下ろして!」
「駄目です。このままお部屋にお連れします。旦那様のおそばには置いておけません」
「ヴァートお前、何をしているのか分かっているのか」
「分かっております。お嬢様を抱き抱えております」
しれっと言い放つヴァートに口をパクパクとしているポミエ親子をよそに、不敵な笑みを浮かべると歩き出してしまった。使用人達にもきっと見られているだろうと思うと、部屋につくまで恥ずかしさで声も顔も上げられずただ顔を下に向けていた。
「あらら。ヴァート様ったら。これは早速ご報告案件ね」
アニは二人の姿を見送りながら、こっそり裏口から外へと出て行った。
「お嬢様もういいですよ。お嬢様?」
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ヴァートの腕は力強くて、胸はベスト越しにでも分かる程に厚い。そして何よりヴァートの匂いが濃い。いつもの清潔感のある香りの中に汗の匂いが混じってクラクラしてしまう。その匂いをもっと感じていたくて目を瞑ったまま鼻先を胸に寄せかけた時だった。
――駄目よ、これじゃあ変態みたいじゃない!
とっさに離れようとして体制を崩し、ヴァートの襟元を掴んでしまう。そのまま下にあったソファに倒れ込んでしまった。ヴァートが体を反転させてくれたおかげで痛みも重みも感じなかったが、その代わりにありえない格好になってしまっていた。
しばらくの間見つめ合ってしまう。正確には二人共固まっていた。
――見上げてくるヴァートも格好いいわ。
――ん? ヴァートが見上げてきている?
ゆっくりと下に視線を下げていく。男らしい喉仏にシャツの下で動く筋肉。下敷きにしている掌の下にある硬いお腹。エミリアが悲鳴を上げるよりも先に、ヴァートは一気に起き上がると腹の上にいるエミリアをぐいっと持ち上げてソファに座らせ、座面を跨いで部屋を出ていってしまった。エミリアはちょこんとソファに座ったまま動けずにいた。
「なに今の……」
放心したままありえない夢の様な状況を思い返していた。
~Sideヴァート~
――駄目だ駄目だ、あれは駄目だろ!
ヴァートはエミリアの部屋を飛び出して屋敷の中を走り抜けると裏庭に飛び出していた。夜風が全身を吹き抜ける感覚に次第に冷静になっていく頭で、何度も今の出来事反芻してしまう。木に手をつくと自分の頬を殴りつけた。
「あれは反則だ」
純粋なエミリアを一瞬でも卑しい目で見てしまった。幼い頃から大切に大切に慈しんできたのに、男の汚い欲望を少しでも向けてしまった。
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