聖女だった私

山田ランチ

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7 不穏な晩餐会

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 晩餐会は思っていたよりも少ない人数で行われ、不慣れな場所で緊張しないようという陛下の配慮だと思った。
 王太子妃になればこういった会や貴族の人々と話をする機会も増えるだろうからと、王妃教育の一貫としてマナ―を学ぶ機会を作ってくれていたのは国王だった。リアムもそれに同意してくれ、浄化の仕事の合間に無理のないようにと付き合ってくれた。といっても二人でお茶を飲んだり、食事をしたり、広間を遊び場にして遊び半分に踊ったりだけだったが、今思えば楽しい記憶ばかりが蘇ってくる。じんわりとまた涙が滲み出した所で、強めに唇を噛み締めた。

 リアムは近くの貴族紳士達と談笑している。ブリジットの席はリアムから離れた末席だった。それは仕方のない事。聖女というのは役職でなければ特権がある訳でもない。ただ皆が聖女だと持て囃してくれれば大事にされるが、そうでなければ神殿のいち神官程度の扱いなのは承知していた。神官には庶民から貴族まで誰もがなれる。信仰心さえあれば、誰にでも神殿の窓口は開かれていた。
 ここはハイスの席からも離れていた。ハイスも公爵家の嫡男で王位継承権も持つ者。だが陛下の兄であるハイスの父親は確か使用人の子だったと聞いた事がある。だから兄でありながらハイスの父親は王位を継げなかったし、余程の事がない限りハイス自身も王位に付く事はないのだろう。

 なんとなく遠くにいるハイスに視線を向けると目が合う。

――まさかこんな距離で気付かれるはずがないわ。 

 周りには年頃の令嬢ばかりが集められている。そしてその令嬢達の視線はブリジットへと向いていた。 

「聖女様とお隣になれて光栄です」

 そう言ってくれたのは同じ年頃の令嬢だった。貴族令嬢達と交流のないブリジットには爵位は分からない。ただとても人懐っこい笑顔でそう言ってくれたのを皮切りに、周りの令嬢達もこぞってブリジットを褒め始めた。

「それで殿下との婚約式にはどちらのドレスを着られますの?」

 心臓を抉られるような質問にブリジットは答えられずに固まってしまった。

「まだ……何も」
「きっと殿下がご熱心にお決めになるに違いないわね。聖女様が遠征に出られてからの殿下は本当にお寂びしそうでしたもの」 

 この場でリアムは婚約破棄を告げると言っていた。死刑台にいるような気分で食べ物の味もまともにしない。今ここにいる者達はまだ自分を王太子の婚約者だと思っている。だから優しく話し掛けてきてくれている。でも、婚約破棄が告げられたら一体どんな風に変わるのだろう。
 リリアンヌは少し離れた所に座っていた。令嬢達の中で飛び抜けて美しい容姿をしており、まさに貴族になるべくして生まれたとでもいうような美しさと気品を兼ね備えている一挙一動は、男でなくても見惚れてしまう程だった。

「何かしら? また私の事を睨むおつもり?」

 和やかだった晩餐会の一角がしんと静まり返る。リリアンヌの発した言葉に令嬢達はちらりとブリジットに視線を動かした。

「睨むなどとんでもない事でございます。先程は失礼致しました」
「それなら何かしら。何も言わずにずっと見つめるのは失礼ではなくて?」
「ただ、美しいと思い視線を向けておりました」

 リリアンヌはなぜか顔を引き攣らせると、持っていたフォークと静かに置いた。

「それはどういう意味?」
「どう、とは? そのままの意味です。美しく手本になるので……」

 その瞬間、リリアンヌは大粒の涙を流して目元を押さえた。にわかに騒がしくなった一角に気がついたリアムが近づいてくる。そしてそっとリリアンヌの肩に触れた。

「どうしたんだ、リリアンヌ」
「聖女様が私を貶めるような発言を……」

 周りの令嬢達も困惑を隠せないように食事をする手を止める。ブリジットは今のやり取りの中に一体どうしてそんな要素があったのか、全く検討も付かないままただ驚いてリリアンヌを見つめていた。

「本当なのかブリジット?」

 リアムの声はすでに誰が悪者かを決めつけているようだった。

「誤解です! 私はそんな事を一言も……」
「それならリリアンヌが嘘を付いているとでも?」
「それは」

 そう言われてしまえば返す言葉もない。相手は貴族令嬢。しかもリアムの懸想している相手。何を言っても無意味な気がした。

「申し訳ございません。私の発言がお気に触ってしまったのならお詫び致します」
「そうではない。何を言ったのかと聞いているんだ!」

 リアムの語尾を強めた口調に令嬢達は完全に萎縮してしまっているようだった。このままでは大事になりかねない。カタカタと膝で握っていた手が震え出した時だった。

「ブリジット様? どうかなさいましたか?」

 声をかけてきたのはハイスだった。ハイスはそばに来ると当たり前のように膝を突いて目線の高さを揃えてくる。それはいつのも光景だったが、周りの令嬢達からしてみれば見目麗しい公爵家嫡男の行動に、耐え切れない小さな歓喜の声が漏れた。当の本人は全く気にせずに下から覗き込むようにブリジットの声を漏らさず聞こうと耳を寄せてきた。

「気がつくのが遅くなり申し訳ございませんでした」

 おそろらくはリアムが場を収めるのを待っていたのだろう。悪化しそうな雰囲気を読み、急いで来てくれたに違いなかった。ハイスはそういう人なのだ。

「私、リリアンヌ様のご気分を害してしまったようで……」

 ハイスに説明をしているだけだというのに涙が溢れそうになってしまう。今泣いてはずるい気がする。しかしハイスはいつもの優しい笑みを浮かべると分かったとばかりに頷いた。

「それでは陛下に退出の許可を頂いて参ります。お詫びをして神殿に戻りましょう」
「勝手は許さないぞハイス」

 低い声が机を挟んだ向こう側から聞こえている。リアムは今にもハイスに斬りかかりそうな表情で頬を強張らせていた。

「今宵の晩餐会は邪気が国から消え去った事を祝う喜ばしいものです。わざわざ揉め事を起こす必要もないでしょう」
「リリアンヌがわざわざ揉め事を起こしたというのか」
「そうではありませんが双方のお話を聞くには少々ここは場が悪いかと思っただけです。宜しければ別室に移りましょう」
「皆の前で明らかにする事こそが最もよい方法だと思わないか?」
「それではこの晩餐会を壊すおつもりだと?」
「ハイス様! もう結構です。お願いですから」

 ハイスの肩にしがみつくように力一杯掴むと、リアムは苛立ったように陛下の元へ歩き出した。その動きで今から何を言われるのか分かってしまう。現にリリアンヌがうっとりとした表情でリアムの背を追って行った。

「大丈夫ですよ、何も心配はいりません。すぐに歩けるようにだけしておいてください」

 ハイスはそう言うと立ち上がった。急いでその隣りに立つ。リアムは機嫌よく酒を飲んでいた陛下になにやら耳打ちをすると、陛下はグラスを机に叩きつけた。

「ハイス! こちらへ来い!」

 呼ばれたのは予想していない方の名前だった。しかしハイスはそうではなかったらしい。目配せをするように一瞬こちらを見ると陛下の元へ歩いていく。ブリジットはいてもたってもいられなく、その後を追おうとしたが視線で制された。

「お呼びでしょうか陛下」

 酒のせいなのか怒りのせいなのか、陛下の顔は真っ赤になっている。隣りに立つリアムもまた、頬に緊張を浮かべていた。

「たった今リアムから聞いた事だ。心当たりはないのか」
「どういったお話でしょうか」
「お前とブリジットの事だ! リアムを裏切ったのかと聞いているんだ」

 話の内容が頭に入ってこない。時が止まったかと思う静寂の中で、冷静に口を開いたのはハイスだった。

「裏切ったという言葉には承諾しかねますが、大まかな流れにおいて真実です」

 驚いたのはブリジットだけではない。告げたであろうリアム自身が最も驚いているようだった。

「認めるのか?」

 僅かに震える声でそういうリアムは、そのまま視線をブリジットに向けた。

「本当なのかブリジット……」

 胸が締め付けられる。帰城してから初めて呼ばれた名前。半年前と同じ声で名前を呼ばれただけで、こんなにも泣きたい程に切ない。

「皆、晩餐会はお開きだ! この部屋で起きた事に箝口令を敷く!」

 国王は深い溜息をつくと、急いで皆が退出した部屋の中で唯一残っていたローレン伯爵とその娘リリアンヌを怪訝な顔で見た。

「どうした、お前達も早々に退出せよ!」
「お言葉ながら陛下、私共は部外者ではありません。そうですよね、殿下」

 媚びるような目がリアムを捕らえて離さない。国王の伺うような視線にリアムは曖昧に返事をすると、部屋を出るようにと言った。ローレンは一瞬にして血が登ったように顔を赤くしたが、リリアンヌに窘められて部屋を出ていく。その一瞬、恐ろしい程の顔で睨み付けられた。

「ハイス様、一体今はなんの話をしているのでしょうか」

 小声でハイスに問いかけたはずなのに、リアムが発した声にびくりと身体が震えた。

「ブリジットに聞いているんだ! 本当に私を裏切ったのか?」

 ハイスは恐ろしい視線からブリジットを庇うように背へと隠した。
「ですから真実ですと申し上げました。殿下とブリジット様は正式に婚約をしている訳ではないと先程ご自分でも仰ったではありませんか。私とブリジット様が親密になるのに何か問題でも?」
「ハイスよ、いくら婚約書を交わしていないとはいえお前はリアムの婚約者に手を出したのか? これは王家への侮辱とみなすぞ」
「ですが陛下、私とブリジット様は誓って触れ合ってはおりません。その証拠にブリジット様は見事浄化を果たされました。それが何よりの証拠となりましょう」

 怒りに満ちていた表情から怒気が薄くなっていく。そしてちらりとリアムを見た。

「……確かに、確かにそうだな。清い身でなければ精霊の力は借りれないのだったな」
「その通りです。ですから今お話をした内容はあくまで心の繋がりと言えば宜しいでしょうか」
「でもそれは嘘だと聞いたんだ! 聖女の力は清い身でなくとも使えると……」
「誰に聞いたのです? 神殿の者でしょうか? だとすれば問いただして査問にかけなくてはなりませんね。聖女について偽りの情報を殿下に伝えた罪は死に値する重罪です」
「偽りなのか? 聖女の力が清い身でなくとも使えるというのは」

 リアムは愕然としているようだった。

「リアム様?」
「うるさい! もう誰の話も聞きたくない!」
「落ち着けリアム。ちゃんと話せ。一体誰にそんな嘘を吹き込まれたのだ!」

 国王は、目の前にあった酒を一気に飲み干したリアムを椅子に座らせた。

「聖女の力は清い身でないと使えない。それは世界の共通認識だ。お前は信じていなかったのか?」
「私も信じておりました。でもそれは聖女だというだけであらゆる者から身を狙われた大昔の聖女を守る為に出来た作り話だと聞きました」
「誰にだ?」
「……それが、分かりません。気がついたらそのように思い込んでいて、誰から聞いたのか、さっぱり」

 リアムの声が小さくなっていく。国王はリアムの肩を思い切り掴んだ。

「ちゃんと思い出せ! お前は今大勢の前でブリジットを辱めたのだぞ。この国を救ってくれた聖女をだ!」
「失礼ですが陛下、どうして今夜の晩餐会でブリジット様のお席が末席だったのかお伺いしても?」
「末席? 確かわしは近くにするように話したはずだぞ。いや、違ったかな。聖女とはいえ、爵位がないのだから他の貴族達の気分を害さないようにと言われたような……」
「誰かに進言されたのですか?」
「言われたような気もするが、思い出せないな。わしも年だな」

 ハイスは僅かに唇を噛んだ。

「お二人ともお疲れのご様子ですね。お話は一旦ここまでにして、また後日に致しましょう」
「そうだな。わしも少し飲み過ぎてしまったようだ。リアムとブリジットの事はまた日を改めて話し合いの場を設けよう。それでいいかブリジット」
「はい、陛下」

 ハイスに促されるまま部屋を出る。その前に伝えて起きたい事を思い出したが、今はとても言い出せる雰囲気ではなかった。

 扉の外にはローレン伯爵とリリアンヌが控えていた。部屋を出てきたハイスとブリジットを見るなり、隠す事なく嫌悪感を顔に出すと入れ替わるように部屋の中に滑り込んでいく。ハイスはあからさまに悪態をついた。

「まずいな。ブリジット様今夜は何があっても神殿のお部屋をお出になりませんように。宜しいですね?」
「一体何が起きているんですか? ハイス様!」
「詳細は後でお話致します。今はまず神殿に戻りましょう。ネリ―と共に部屋に籠もり、私が行くまで決して扉を開けないで下さい」 

 心臓が外に飛び出すのではと思う程に激しく鳴っている。ただ強い力で繋いでいる手が痛くてハイスの必死さが伝わって来ていた。
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