魔術師の恋〜力の代償は愛のようです〜

山田ランチ

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12 結界魔術師の力

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「……ウス、クラウス! 前を見ろ!」

 騎士団長に手綱を思い切り引かれたクラウスの体は、辛うじて馬上に留まったが馬は行く方向を失いその場で激しく足踏みをした。振り落とされなかったのは鍛えている体のお陰で、すぐに体勢を整えられたからだった。 
 クラウスが進んでいた方向のすぐ目の前に魔獣が飛び込んでくる。豹のような姿の魔獣は目を赤く輝かせ、牙は人の子の腕程、掠っただけで肉を抉られそうな太さだった。

「こんな時に考え事か」
「すまない」
「今は魔獣討伐の事以外は考えるな」

 クラウスは歯を食いしばりながら頷いた。豹の魔獣は体の向きを変え、上半身を低く構えていた。魔獣は基本的にはこうして目に見える。しかし最近目に見えない魔獣がいるという事を知った。それからだろうか。心の奥底に閉じ込めていた、もう克服したと思っていた魔術への劣等感が最近になってフツフツと重たい蓋を押し開け、溢れ出しそうになっていた。

――俺を獲物だと思っているのか。

 その事に頭に血が上りながらも判断は見誤らず剣を素早く振るうと、飛び掛かってきた魔獣の首がコトリと地面に落ちた。離された首と胴体はフッと風に攫われるように消えていく。そしてすぐ後ろでも刃が振り下ろされる音がした。足元に今度は猪のような姿の魔獣が転がってくる。ぎょろりとした視線とぶつかり、やはり立ち消えた。騎士団長が剣を振り払った所で互いに苦笑いを浮かべた。

「さすがに多過ぎるな」

 二人は魔獣との戦いの場となった南南西の大地を見渡しながら、乾いた喉をごくりと鳴らした。何もない大地には味方の死体だけが散らばっている。噛み千切られた死体に顔を顰めながら、再び集まり始めた魔獣の群れに向けて剣を構えた。

「まるで示し合わせたような攻撃をしてくるなんて聞いた事がない。一体どうなっているんだ」
「マイカー兵団長達は無事だろうか」
「クラウスお前、あの兵団長を心配とは随分余裕だな」

 するとクラウスは土の付いた頬を緩ませて苦笑いをした。

「確かに、杞憂だったな」

 ほぼ北と南に分けて魔獣の群れが襲ってきたのは二日前。最初に現れたのは北西の方角からだった。
 王都の兵団を護衛と討伐の二分に分けて向かわせた直後に、今度は南南西から魔獣の被害の報告が上がり、騎士団の少数で討伐に向かった。騎士団の方が兵団よりも剣術に優れ統制も取れている。数には負けるが、王都護衛の為に半数以上の騎士と兵団を残して、少数精鋭の部隊を動かし素早く終わらせた方が良いと考えた。しかし魔獣のあまりの数に、さすがに疲労困憊し始めた騎士達は一人また一人と魔獣の餌食になっていく。加勢に行くにもその間に数匹の魔獣達を相手にしなくてはらならない。悲鳴が上がった方に馬を駆け出した時、目の前に一際大きな魔獣が立ちはだかった。
 岩陰から現れたのは魔獣は黒色の煙を纏い、牛のような姿をしていた。頭には太い角が三本生え、口からは涎を垂らしている。馬が子供に見える程大きな巨体は、ぶつかられたらひとたまりもないだろう。

「こいつは厄介だ。挟み撃ちにするぞ!」

 騎士団長が回り込むように馬を走らせる。その瞬間、今度はその前に先回りした巨体が飛び出した。体に似つかわない素早い動きに二人共それ以上動くのを止めるしかなかった。聞こえていた悲鳴は止まり、地面に横たわったまま動かない騎士がいる。額に汗が流れ、剣を持ち直した時、金属音に牛獣が反応した。前足で地面を掻いた牛獣はひと駆けでクラウスの目前に迫ってきた。生温い鼻息が顔に掛かり死を覚悟した瞬間、魔獣の体は一気に凍りつきぐらりと横に倒れていく。離れた場所立っていたのは結界魔術師のハンナだった。

――結界魔術師が派遣されたのか。

 水の魔術を扱うハンナはすらりとした身長の高く、全体的に色素の薄い色白の美人だった。年はエーリカより七歳程上で、兵団長のユリウス・マイカー子爵の妻でもある。ハンナは顔色一つ変えずに馬を走らせてそばまで来ると、白いマントをはためかせながら氷漬けにした魔獣を人差し指で軽く叩いた。すると魔獣の体は音もなくひびが入り、粉々に砕け散った。

「マイカー夫人、お礼申し上げます。しかしこちらで良かったのですか?」
「私の力がより発揮出来る方を選んだまでよ。北の方にはルーが行っているぞ」

 容姿に似つかわしくない話し方に、そういえば結婚式で話した時もこうだったと苦笑しながら思い出していた。

「魔術には向き不向きの方角があるのですね」

 しかしハンナはそれには答えず、薄く赤い唇が弧を描いたまま遠くの大地を見ていた。視線の先には魔獣の群れが押し寄せていた。戦意が削がれたのは騎士達だけではない。クラウスと騎士団長もまた、見えたその数を相手にするには疲れ切っていた。重い腕に鞭をふるうように一度大きく動かすと、クラウスは前に出た。誰も諦めた気配はないが、戦えるかはまた別問題だった。

「マイカー夫人、あの数はいけますか?」
「ここでは魔術師と呼べ」

 騎士団長は友人の妻に苦笑いしつつ、敬うように言った。

「それでは魔術師様、作戦は?」
「あの数を止める術はない。結界が弱まっている今、戦って退けるのみよ」

 魔獣の足音が近付く。下手をすれば体を上に突き上げられて全滅してしまう。斬り込むにも隙間すらないように思えた。

「これなら愛しい旦那様に優しい言葉の一つでも掛けてやれば良かったな」

 ハンナが手を前に出す。辺りの温度がみるみる下がっていき、吐く息が白くなる。魔獣はついに姿をはっきりと認めれるまでに迫り、ハンナは指を動かし宙に文字を描き始めた。クラウス達騎士は、叫び声を上げながら魔獣の群れの中に突進していった。その瞬間、空が一気に輝き出し、結界の光が増した。魔獣達はその場に溶けるように消え失せ、クラウス達は標的を見失いしばらく行き場のない切っ先を彷徨わせた。

「オルフェン達がやったようだな」
「オルフェン殿が?」
「結界の力を強めたのさ。この力、エーリカの方か」
「エーリカ嬢が……」
「実に頼りがいのある婚約者殿じゃないか。存分に守ってもらえるぞ」

 じろりとハンナを見据えたが、ハンナは気にせずにマントを翻し帰っていく。一日戦い続けた騎士達は魔獣の脅威から開放されても誰一人歓声は上げなかった。剣を収めると、無心で散らばる仲間の遺体を集め始めた。

「クラウス、俺達も戻るぞ」
「……どれだけ体を鍛え腕を磨こうと、ハンナ殿は一瞬であの巨体の魔獣を倒してしまい、エーリカの力で魔獣の大群は消え失せた。最初から魔術師を派遣していれば良かったんじゃないか。死んでいった者達になんと言えばいいんだ」
「魔術師は貴重なんだ。おいそれと派遣出来ないのは知っているだろ。俺もお前も疲れていると良くない考えが浮かぶものだ。さぁ王都に戻って休もう」




 夜半過ぎ、こっそりと王都に戻って来たオルフェンは守護山の家には向かわず、アインホルン侯爵家の門を叩いていた。使用人が慌てふためいたまま家主を起こしに行ったのを待たずに勝手に家の中を歩き回ると、空いている部屋の寝台にエーリカを寝かせた。部屋の中にエーリカの両親が飛び込んでくる。驚いたまま寝台に近付くと、エーリカの傍らに膝を着いた。体を震わせて唇は真っ青の娘を見つめて体を戦慄かせた。

「何があったんだ、オルフェン!」
「あなた落ち着いてください」

 今にもオルフェンに飛び掛かりそうな夫の体を追い越して、母親はエーリカの額に触れた。

「凄い熱だわ。早く冷やさなくては」
「冷たい水に長く浸かったせいだ。少し前まで意識があったが、高熱のせいで今は意識が朦朧としている。看病を頼みたい」
「もちろんですわ。早く着替えと暖かい毛布と冷たい布を持ってきてちょうだい」

 使用人が慌ただしく動き始める。この場は女達に任せ、オルフェンとヨシアスは居間に場所を移すと向き合うように座った。

「結界が持ち直した。エーリカの力だ」
「それで娘はあのような状態なのか?」
「大分疲労したせいもあるだろう。しばらくはここで療養させたい」
「もちろんだ! 結界の力が安定したのならもうエーリカは魔術を使わなくてもよいのではないか? このような事がまた起きれば今度こそ娘の身が危険に晒されるのは目に見えている!」
「エーリカはこの国を守っている。エーリカだけじゃない。結界魔術師達は言葉通り、命を削って結界を張っている。でもそれは兵士達も同じだろう? 使う力の違いだけだ。お前は国を守れる力を持つ者を、身内可愛さにみすみす止めさせるのか? その結果、この国が戦火に飲まれてもいいのか?」
「娘が可愛くて何が悪い。私だって父親だ。アインホルン家の当主でこの国の宰相だが、魔力が存在する故に娘を奪われた憐れな父親だ」
「それじゃあエーリカが目覚めたら聞いてみるといい。エーリカが魔術団を出たいと言うならそれで構わない」
「いや、信じられん」

 するとオルフェンは意地悪く笑ってみせた。

「もう解放してやるよ」
「……別にそこまで恨んではおらんよ。あの時は仕方なかったと分かっているつもりだ。でもそう簡単にも割り切れん」

 オルフェンは立ち上がると部屋を出掛けて足を止めた。

「そうだ、エーリカの体調は伏せておけよ。いらぬ噂は不安を掻き立てるだけだからな」
「承知した。エーリカは結婚に向けて必要な教育の為にこちらに滞在するという事にしておこう」
「それがいいな」

 オルフェンはエーリカの眠っている部屋に入ると、荒い息をしながら眠っているエーリカの手を握り締めた。

――魔力を取られ過ぎたな。

 エーリカの中には僅かな魔力しか感じられない。今まであった膨大な魔力が消え、体が拒否反応を起こしているのだろう。魔力を分け与える事も出来るが、それは選択肢にはなかった。今はまだ。

「目を覚ましたら知らせだけくれ。後の事はエーリカの選択に任せていい。それからしばらく療養していいとも」
「御気遣いありがとうございます。オルフェン様」
「アインホルン夫人、あなたは俺がエーリカを奪ったと思わないのか?」

 すると泣いたのか赤い目が驚いた様にオルフェンに向けられた。

「もしかしてあの人がそう言いました?」

 否定も肯定もしないでいると、申し訳なさそうに瞳が伏せられた。

「オルフェン様には感謝しかありません。あの時のあの子は、私達では救えませんでした。暴走した魔力で陛下やクラウス様を吹き飛ばし、城を滅茶苦茶にしてしまいました。処罰されても仕方なかったのにオルフェン様が守って下さり、結界魔術師にして下さった。そして生きる術を与えて下さいました」

 冷たい手がオルフェンの手に重なった。

「そばで見守る事は叶いませんでしたが、この子を見ているとふと思うのです。魔術師として大変な事もあったでしょうが、心のままに自由に過ごしていられたのはきっと、オルフェン様がいつも慈しんで下さったからなのだと。エーリカを大事に育てて下さり本当にありがとうございました」

 オルフェンはとっさに手を離し、乱暴に会釈をすると部屋を出た。侯爵家を飛び出し夜の道を走り出す。息苦しくてやがてその場にしゃがみ込んだ。

「止めてくれ! 俺はそんな善人じゃない!」

『オルフェン様、娘のエーリカです。どうか健やかに育ちますようご加護をお授け下さいませ』

「……俺は自分が楽になる為にあんた達を引き裂いたんだ」

 縋るように吐き出した言葉は、夜風に攫われて消えていった。
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