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9 夫の嫉妬
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アナスタシアは落ち着かない様子で向かいに座る従兄と扉とを交互に見ていた。机の上には書類が数枚置かれている。そららを見た従兄は満足げに頷くと、お酒入りの紅茶に手を伸ばした。
「大丈夫だから落ち着きなさい。うちの使用人がお前の夫にちゃんと伝えているから」
「でもフレデリック様には目の届く所にいるようにと言われていたんです」
「大人なんだから少し目を離しても問題ないだろう? それに相手は私なんだ、気にされないよ。仕事の話だと分かるだろ」
しかし浮かない顔のアナスタシアを見て、従兄のアルベール・ヴァレリー辺境伯はソファの背もたれに寄り掛かった。アルベールは滅多に表舞台には出てこない。辺境伯の仕事がそうさせているのもあるが、あまり賑やかな集まりが好きではなかった。それでいて本人は華やかな集まりが似合う容姿なのだから、独身で年頃のアルベールを貴族令嬢が放おって置く訳がない。今回は戦争の功労者の為に開かれる夜会だからと国王直々に招待状を貰えば、いくら億劫だからといっても領地から出てこない訳にはいかず、だからこそ商談という名目で個室に籠もっている真っ只中だった。しかしいくら縁者だと言っても男女が密室に二人きりになる訳にもいかず、部屋の中には侍女が二人、扉の近くで控えていた。
「そんなにフレデリック殿は嫉妬深かったかな?」
「そんな事はございません。ただ……」
「ただ? 私にも言えない事なのか? いつからそんなに秘密主義になってしまったんだ。私は悲しいよ」
「そんなんじゃありません! でも私の口からは何も言えません。ただあまりフレデリック様にご心配を掛けたくないだけです」
「それはフレデリック・ディミトリ・ギレム侯爵についての噂のせいかな?」
アナスタシアはどきりとして従兄を見た。どこまで知っているのか、薄緑の瞳がアナスタシアを捕らえて離さない。黒い髪を後ろで縛り、掻き上げた長い前髪の動く様は異性のアナスタシアから見ても息を飲む美しさだった。
「私にお兄様のような美しさが、欠片でもあれば良かったです」
「やはりベルナンド夫人の事を気にしているのかな?」
アナスタシアは内心、記憶喪失の事を言われるのではないかと思っていだけに驚いた。その代わりにさらりと投げられた言葉に心臓が針で刺されたように傷んだ。
「ミレーユ様は関係ありません。先日もお茶会に呼んで頂きましたし、良好な関係です」
僅かに従兄の表情が強張ったが、それ以上何かを言う訳ではなかった。
「浮気の噂を聞いても信じていると?」
「浮気!?」
「そうだろう? 昼間から妻以外の女性と宝飾店に行き、指輪を買ったと言うじゃないか。なあアン。夫とは離縁してうちに来るか? ベルナンド婦人とももう関わらない方がいい」
「離縁だなんて、そんな事を口にするのはお止め下さい。それにヴァレリー家にもご迷惑を掛けるつもりはございません。それにお兄様はミレーユ様ともご友人でしょう? そんな風に仰ってはお可哀想です」
「昔少し知っていた程度だよ。うちはもう弟達夫婦に子供は沢山いるし、俺はまだ領地を継いだばかりで結婚するつもりはないから、女主人に気を使う事もない。だからお前が休めるならそれでいいんだ。叔父上にも私から話せば拒まれる事はないだろうし」
「そうだとしても、まだ離縁なんてとても……」
「まだ、ね」
切り取られた言葉に思わずアナスタシアは表情を崩してしまった時だった。誰かの止める声と共に扉が一気に開いた。
「思ったより早かったね。この度は侯爵の爵位を賜われた事をお祝い申し上げます」
「我が妻を連れ去ったのは貴殿だったのか」
「連れ去ったなんて人聞きの悪い。少し話をしていただけですよ。アンとは半年振りでしたので話したい事が色々あったんです」
「……どいつもこいつも人の妻を愛称で呼びやがって」
呟いた言葉に従兄は面白そうにフレデリックの顔を覗き込んだ。
「アン、もう行くぞ」
乱暴に引かれた腕を掴まれたまま部屋を連れ出される。痛むがとても痛いとは言えない状況だった。
「そうだ、アン! あの話はこのまま進めておくよ」
ちらりと書類を見ると、返事をする間もなく引く腕の力は強まった。
「話とは離縁の話か?」
「聞いていたのですか!? それは誤解です、お兄様は……」
「今はいい! 城の中は誰が聞いているか分らないんだ。とにかくもう家に帰るぞ」
「せっかく来たのにフレデリック様達の夜会なのですから……」
「それを台無しにしたのは誰だ!」
アナスタシアは馬車へと押し込まれた。
馬車の中はなんとも言えない重苦しい空気が支配していた。行きとはまるで違う雰囲気に言葉が出てこない。フレデリックから放たれる苛立ちの気配にすっかり萎縮したアナスタシアは、ただ大人しくしているしか出来ないでいると、盛大な溜め息と共に冷たい視線が刺さってきた。
「それで、ヴァレリー殿とはなんの話をしていたんだ? 進めておくとは俺との離縁か? だが残念だったな。俺は絶対に離縁はしない」
「私もしたくありません!」
「ならなぜ泣いていた? 気が付かないとでも思ったか?」
涙を溢したつもりはなかったが、何かを答えなければフレデリックは見逃してはくれないだろう。
「お兄様にフレデリック様とミレーユ様の事を聞かされていました」
その時、始めてフレデリックは表情を変えた。
「俺とミレーユの話とは?」
「その、大した事ではありません。ただの噂話で……」
「言ってみろ」
「フレデリック様とミレーユ様が宝飾店で指輪を買っていたと、噂が流れております」
「なんだそんな事か。本当だよ。でもそれはあの場を凌ぐ為に仕方なくだ」
「仕方なく? 指輪を買うことがですか?」
「指輪でもなんでも良かった。たまたまミレーユが選んだ物が指輪だったと言うだけで」
アナスタシアの瞳から今度こそ涙が落ちていく。フレデリックはとっさに触れようとして避けられてしまった。行き場のない手が宙に残る。
「たまたま指輪を選ぶ訳がありません。ミレーユ様はきっとまだフレデリック様をお慕いしているのです」
「あれは人の妻だぞ。何を馬鹿な事を言い出すのかと思えばくだらない」
「分かりました」
「何が分かったんだ?」
「くだらないという事がです。フレデリック様にとっては、こういった感情自体がくだらないという事ですね。もし本当に誰かを愛していれば理解出来る感情のはずです」
「俺が誰も愛した事がないと、そう言いたいのか」
冷えた声にも視線にも臆せずに見返す。しかしそれも瞳に溜まった涙で滲んでしまった。
馬車が止まってすぐに降りる。フレデリックは止めるでもなく、アナスタシアが降りた後すぐに馬車は再び動き出してしまった。また夜会に戻るつもりなのかもしれない。確かに主役の一人であるフレデリックが夜会を抜けては国王の面目を潰す事になってしまう。アナスタシアは涙を堪えながら一人玄関に入って行った。
心配して迎えてくれたルネを避けて暗い部屋に入ると、引き出しから宝石を入れる美しい装飾の箱を取り出した。中に入っているのは宝石ではない。何度も何度も読み返した手紙の束を広げる。会っていなかったこの時の方がフレデリックと深く繋がり合っていたように思う。何気ない近況の報告と、最後には必ず愛しのアンへと続く言葉。今となっては社交辞令なのかもしれないが、この手紙の束は確かに幸せの象徴だった。
「ここにいると聞いたんだけれど、少しよろしい?」
「これはこれは、ベルナルド侯爵夫人ではないですか。どうぞ」
アルベールは人払いするとミレーユを招き入れた。自分が飲んでいた物と同じ、紅茶にお酒を垂らした物を手ずから淹れて差し出すと、ミレーユは嬉しそうに口を付けた。
「来客中だったようね」
「誰が来ていたのかはご存知だったのでしょう?」
机の上に広げられていた書類を片付ける事もなく、アルベールは自分の淹れた紅茶を飲むミレーユを見つめていた。
「頼まれていた物はすでに侯爵邸にお送りしていますよ。まだ何かありました?」
「領地からほとんど出てこない旧友が近くに来ているんだもの。挨拶くらいはしたいじゃない。それとも何も言わずに帰るつもりだったのかしら」
「そんなの今更でしょう。それでも世間話がしたいというなら、もうすぐフレデリックが戻って来ると思いますよ」
ミレーユは口を付けていたカップを離すと、呆れたようにアルベールを見た。
「それは楽しみね。フレデリックも友人ですもの。でも最近はあなたとは違う“友人”になろうと思っているの。構わないわよね?」
「……僕の関与する事ではありませんからご自由に」
するとミレーユはすっと立ち上がった。
「もう行かれるんですか?」
「あなたは意地悪だし、長居をして夫にいらぬ心配を掛けてはいけないもの。あなたとは出会った頃からずっとただの友人なのだから何も心配されるような事はないのだけれどね」
ミレーユが部屋を出た後、初めてアルベールの表情が崩れた。
「意地悪なのはそちらでしょう」
口紅の付いたカップを見つめながらアルベールは紅茶に入れる為のお酒を一気に煽った。
「大丈夫だから落ち着きなさい。うちの使用人がお前の夫にちゃんと伝えているから」
「でもフレデリック様には目の届く所にいるようにと言われていたんです」
「大人なんだから少し目を離しても問題ないだろう? それに相手は私なんだ、気にされないよ。仕事の話だと分かるだろ」
しかし浮かない顔のアナスタシアを見て、従兄のアルベール・ヴァレリー辺境伯はソファの背もたれに寄り掛かった。アルベールは滅多に表舞台には出てこない。辺境伯の仕事がそうさせているのもあるが、あまり賑やかな集まりが好きではなかった。それでいて本人は華やかな集まりが似合う容姿なのだから、独身で年頃のアルベールを貴族令嬢が放おって置く訳がない。今回は戦争の功労者の為に開かれる夜会だからと国王直々に招待状を貰えば、いくら億劫だからといっても領地から出てこない訳にはいかず、だからこそ商談という名目で個室に籠もっている真っ只中だった。しかしいくら縁者だと言っても男女が密室に二人きりになる訳にもいかず、部屋の中には侍女が二人、扉の近くで控えていた。
「そんなにフレデリック殿は嫉妬深かったかな?」
「そんな事はございません。ただ……」
「ただ? 私にも言えない事なのか? いつからそんなに秘密主義になってしまったんだ。私は悲しいよ」
「そんなんじゃありません! でも私の口からは何も言えません。ただあまりフレデリック様にご心配を掛けたくないだけです」
「それはフレデリック・ディミトリ・ギレム侯爵についての噂のせいかな?」
アナスタシアはどきりとして従兄を見た。どこまで知っているのか、薄緑の瞳がアナスタシアを捕らえて離さない。黒い髪を後ろで縛り、掻き上げた長い前髪の動く様は異性のアナスタシアから見ても息を飲む美しさだった。
「私にお兄様のような美しさが、欠片でもあれば良かったです」
「やはりベルナンド夫人の事を気にしているのかな?」
アナスタシアは内心、記憶喪失の事を言われるのではないかと思っていだけに驚いた。その代わりにさらりと投げられた言葉に心臓が針で刺されたように傷んだ。
「ミレーユ様は関係ありません。先日もお茶会に呼んで頂きましたし、良好な関係です」
僅かに従兄の表情が強張ったが、それ以上何かを言う訳ではなかった。
「浮気の噂を聞いても信じていると?」
「浮気!?」
「そうだろう? 昼間から妻以外の女性と宝飾店に行き、指輪を買ったと言うじゃないか。なあアン。夫とは離縁してうちに来るか? ベルナンド婦人とももう関わらない方がいい」
「離縁だなんて、そんな事を口にするのはお止め下さい。それにヴァレリー家にもご迷惑を掛けるつもりはございません。それにお兄様はミレーユ様ともご友人でしょう? そんな風に仰ってはお可哀想です」
「昔少し知っていた程度だよ。うちはもう弟達夫婦に子供は沢山いるし、俺はまだ領地を継いだばかりで結婚するつもりはないから、女主人に気を使う事もない。だからお前が休めるならそれでいいんだ。叔父上にも私から話せば拒まれる事はないだろうし」
「そうだとしても、まだ離縁なんてとても……」
「まだ、ね」
切り取られた言葉に思わずアナスタシアは表情を崩してしまった時だった。誰かの止める声と共に扉が一気に開いた。
「思ったより早かったね。この度は侯爵の爵位を賜われた事をお祝い申し上げます」
「我が妻を連れ去ったのは貴殿だったのか」
「連れ去ったなんて人聞きの悪い。少し話をしていただけですよ。アンとは半年振りでしたので話したい事が色々あったんです」
「……どいつもこいつも人の妻を愛称で呼びやがって」
呟いた言葉に従兄は面白そうにフレデリックの顔を覗き込んだ。
「アン、もう行くぞ」
乱暴に引かれた腕を掴まれたまま部屋を連れ出される。痛むがとても痛いとは言えない状況だった。
「そうだ、アン! あの話はこのまま進めておくよ」
ちらりと書類を見ると、返事をする間もなく引く腕の力は強まった。
「話とは離縁の話か?」
「聞いていたのですか!? それは誤解です、お兄様は……」
「今はいい! 城の中は誰が聞いているか分らないんだ。とにかくもう家に帰るぞ」
「せっかく来たのにフレデリック様達の夜会なのですから……」
「それを台無しにしたのは誰だ!」
アナスタシアは馬車へと押し込まれた。
馬車の中はなんとも言えない重苦しい空気が支配していた。行きとはまるで違う雰囲気に言葉が出てこない。フレデリックから放たれる苛立ちの気配にすっかり萎縮したアナスタシアは、ただ大人しくしているしか出来ないでいると、盛大な溜め息と共に冷たい視線が刺さってきた。
「それで、ヴァレリー殿とはなんの話をしていたんだ? 進めておくとは俺との離縁か? だが残念だったな。俺は絶対に離縁はしない」
「私もしたくありません!」
「ならなぜ泣いていた? 気が付かないとでも思ったか?」
涙を溢したつもりはなかったが、何かを答えなければフレデリックは見逃してはくれないだろう。
「お兄様にフレデリック様とミレーユ様の事を聞かされていました」
その時、始めてフレデリックは表情を変えた。
「俺とミレーユの話とは?」
「その、大した事ではありません。ただの噂話で……」
「言ってみろ」
「フレデリック様とミレーユ様が宝飾店で指輪を買っていたと、噂が流れております」
「なんだそんな事か。本当だよ。でもそれはあの場を凌ぐ為に仕方なくだ」
「仕方なく? 指輪を買うことがですか?」
「指輪でもなんでも良かった。たまたまミレーユが選んだ物が指輪だったと言うだけで」
アナスタシアの瞳から今度こそ涙が落ちていく。フレデリックはとっさに触れようとして避けられてしまった。行き場のない手が宙に残る。
「たまたま指輪を選ぶ訳がありません。ミレーユ様はきっとまだフレデリック様をお慕いしているのです」
「あれは人の妻だぞ。何を馬鹿な事を言い出すのかと思えばくだらない」
「分かりました」
「何が分かったんだ?」
「くだらないという事がです。フレデリック様にとっては、こういった感情自体がくだらないという事ですね。もし本当に誰かを愛していれば理解出来る感情のはずです」
「俺が誰も愛した事がないと、そう言いたいのか」
冷えた声にも視線にも臆せずに見返す。しかしそれも瞳に溜まった涙で滲んでしまった。
馬車が止まってすぐに降りる。フレデリックは止めるでもなく、アナスタシアが降りた後すぐに馬車は再び動き出してしまった。また夜会に戻るつもりなのかもしれない。確かに主役の一人であるフレデリックが夜会を抜けては国王の面目を潰す事になってしまう。アナスタシアは涙を堪えながら一人玄関に入って行った。
心配して迎えてくれたルネを避けて暗い部屋に入ると、引き出しから宝石を入れる美しい装飾の箱を取り出した。中に入っているのは宝石ではない。何度も何度も読み返した手紙の束を広げる。会っていなかったこの時の方がフレデリックと深く繋がり合っていたように思う。何気ない近況の報告と、最後には必ず愛しのアンへと続く言葉。今となっては社交辞令なのかもしれないが、この手紙の束は確かに幸せの象徴だった。
「ここにいると聞いたんだけれど、少しよろしい?」
「これはこれは、ベルナルド侯爵夫人ではないですか。どうぞ」
アルベールは人払いするとミレーユを招き入れた。自分が飲んでいた物と同じ、紅茶にお酒を垂らした物を手ずから淹れて差し出すと、ミレーユは嬉しそうに口を付けた。
「来客中だったようね」
「誰が来ていたのかはご存知だったのでしょう?」
机の上に広げられていた書類を片付ける事もなく、アルベールは自分の淹れた紅茶を飲むミレーユを見つめていた。
「頼まれていた物はすでに侯爵邸にお送りしていますよ。まだ何かありました?」
「領地からほとんど出てこない旧友が近くに来ているんだもの。挨拶くらいはしたいじゃない。それとも何も言わずに帰るつもりだったのかしら」
「そんなの今更でしょう。それでも世間話がしたいというなら、もうすぐフレデリックが戻って来ると思いますよ」
ミレーユは口を付けていたカップを離すと、呆れたようにアルベールを見た。
「それは楽しみね。フレデリックも友人ですもの。でも最近はあなたとは違う“友人”になろうと思っているの。構わないわよね?」
「……僕の関与する事ではありませんからご自由に」
するとミレーユはすっと立ち上がった。
「もう行かれるんですか?」
「あなたは意地悪だし、長居をして夫にいらぬ心配を掛けてはいけないもの。あなたとは出会った頃からずっとただの友人なのだから何も心配されるような事はないのだけれどね」
ミレーユが部屋を出た後、初めてアルベールの表情が崩れた。
「意地悪なのはそちらでしょう」
口紅の付いたカップを見つめながらアルベールは紅茶に入れる為のお酒を一気に煽った。
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