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第10話
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「あ、あれ? ヒールって人は回復するけど魔物にはダメージを与えるんじゃないの?」
「先に言っておくと僕は魔物じゃないし、それから魔物だって普通にヒールで回復するからね!」
「おかしいわ……。わたしが前世で見てたアニメはヒールでダメージを与えてたし、ゲームでもダメージを与えてたのに……お兄ちゃん、わたしを騙したのね!」
「いや、違うと思うよ」
前世のお兄さんは大変だったろうなあ……。
こんな妹で……。
「ひょっとしてだけど、相手がアンデッドだったんじゃないかな?」
「アンデッド?」
「うん、アンデッドモンスター。ゾンビとかスケルトンとか、死者の魔物だよ。彼らは死んでいるから、回復魔法をかけると生命力が活性化されて、逆にダメージを受けてしまうんだよ」
「な、なるほど。そういう理屈があったのね……」
「姉さん、うちで一緒に勉強したよね!?」
実を言うと、僕も孤児なのだけど、村の空き家を利用した小神殿に住む、老神官のもとで暮らしていたのだ。
そのため、全部で7人の兄弟がいたりする。
読み書きなども、そこで学んだ。
「もう、それはトールの担当でしょ」
「勉強に担当とかないからね!? って、ほら、スライモが珍しくやる気を出しているよ!」
「スライモのくせに生意気な!」
『ピィィィィ――――――ッ!』
とか、どこから声を出しているかわからないけど、姉さんに突撃していく。
「あだっ!」
姉さんの頭にぶつかったスライムは「ピーピー」飛び跳ねている。
「いった~い! これ絶対コブできるやつだ!」
「まさか、姉さんの石頭と互角だなんて……」
スライモが固くなったのか、姉さんのヒールが凄かったのか……。
さらに攻撃してくるかと思ったら、スライモは姉さんの頭に乗ったまま、2度、3度と飛び跳ねた。
「こ、これは……?」
「まさか、テイムしたんじゃ?」
「テイム?」
「姉さん、スライモを仲間にしたんだよ! 回復したからよくわかんないけど恩義に感じて味方になったんじゃないかな」
「それ5作目からよ?」
「意味わかんないけど、とにかく仲間になったんだって」
「そうなの?」
姉さんは頭に乗ったスライモをジッと見つめている。
やはり、攻撃しようという意図はないようだ。
ひょっとするとさっきの体当たりも、攻撃ではなく、ただのじゃれ合いや好意の現れだったのかもしれない。
「わかったわ。スライモだから……あなたの名前はスラッシュ。今日からあなたはスラッシュよ!」
3秒で名前をつけた。
「先に言っておくと僕は魔物じゃないし、それから魔物だって普通にヒールで回復するからね!」
「おかしいわ……。わたしが前世で見てたアニメはヒールでダメージを与えてたし、ゲームでもダメージを与えてたのに……お兄ちゃん、わたしを騙したのね!」
「いや、違うと思うよ」
前世のお兄さんは大変だったろうなあ……。
こんな妹で……。
「ひょっとしてだけど、相手がアンデッドだったんじゃないかな?」
「アンデッド?」
「うん、アンデッドモンスター。ゾンビとかスケルトンとか、死者の魔物だよ。彼らは死んでいるから、回復魔法をかけると生命力が活性化されて、逆にダメージを受けてしまうんだよ」
「な、なるほど。そういう理屈があったのね……」
「姉さん、うちで一緒に勉強したよね!?」
実を言うと、僕も孤児なのだけど、村の空き家を利用した小神殿に住む、老神官のもとで暮らしていたのだ。
そのため、全部で7人の兄弟がいたりする。
読み書きなども、そこで学んだ。
「もう、それはトールの担当でしょ」
「勉強に担当とかないからね!? って、ほら、スライモが珍しくやる気を出しているよ!」
「スライモのくせに生意気な!」
『ピィィィィ――――――ッ!』
とか、どこから声を出しているかわからないけど、姉さんに突撃していく。
「あだっ!」
姉さんの頭にぶつかったスライムは「ピーピー」飛び跳ねている。
「いった~い! これ絶対コブできるやつだ!」
「まさか、姉さんの石頭と互角だなんて……」
スライモが固くなったのか、姉さんのヒールが凄かったのか……。
さらに攻撃してくるかと思ったら、スライモは姉さんの頭に乗ったまま、2度、3度と飛び跳ねた。
「こ、これは……?」
「まさか、テイムしたんじゃ?」
「テイム?」
「姉さん、スライモを仲間にしたんだよ! 回復したからよくわかんないけど恩義に感じて味方になったんじゃないかな」
「それ5作目からよ?」
「意味わかんないけど、とにかく仲間になったんだって」
「そうなの?」
姉さんは頭に乗ったスライモをジッと見つめている。
やはり、攻撃しようという意図はないようだ。
ひょっとするとさっきの体当たりも、攻撃ではなく、ただのじゃれ合いや好意の現れだったのかもしれない。
「わかったわ。スライモだから……あなたの名前はスラッシュ。今日からあなたはスラッシュよ!」
3秒で名前をつけた。
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