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33・スタンガン
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私は小さなレストラン&カフェに入った。
「いらっしゃい」
初老の店主は少し無愛想な雰囲気だった。
「ちょっと訊きたいことがあるのだが」
「なんだね?」
「この写真を見て欲しい」
店主は写真を見る。
「これが?」
「行方不明になっているんだ。親戚が私の友人でね、それで捜索を頼まれたんだ。一年前に、この村に来たことは確かなんだが」
「いや、憶えてないな。この村に観光客はそれなりに来る。大勢というわけではないが、それでも一年も前にきた人間を憶えているわけがない」
「そうか」
情報は得られないか。
少し休憩しよう。
長時間の運転から、すぐに聞き込み。
まだ二件目なのに、もう疲労が出てきている。
「コーヒーを」
「わかった」
その時、店のドアが開き、一組のカップルが入ってきた。
店主は態度を変えて、愛想良い笑顔になる。
「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「チキンステーキのセットを」
「かしこまりました」
私の時とずいぶん対応が違うな。
訝しげに思いながらも、私はコーヒーが来るのを待つことにした。
カップルは隣の席で、チキンステーキのセットで舌鼓を打っていた。
そこに店主が、アップルパイを持ってきた。
女性のほうが戸惑う。
「頼んでないわ」
「サービスです」
女性はどうしようか迷ったようだが、男性のほうが答える。
「ありがとう。いただくよ」
「この村の特産品を味わってください」
カップルは思わぬご馳走に喜んでいた。
私は店主に注文する。
「私もアップルパイを貰おうか」
店主は無愛想に答えた。
「今ので最後だ」
「そ、そうか」
態度が変わりすぎではないか?
なにか怪しい。
わたしはカップルに探りを入れてみることにした。
「お二人はどこから来られたのかな?」
女性のほうが答えた。
「東京からよ。だからこんなに自然の多いところは新鮮で。ずっと住んでみたい気持ちもあるけど、でも不便なことも多いから、迷っちゃうわね」
「いつまでこの村に?」
「日が暮れたら帰路につくわ。街のホテルで一泊してからね」
「そうか。ところで、車に異常とかはないかい? 帰る途中でエンストとか起こしたりしたら大変だ。ここはスマホの電波も届きにくいし、立ち往生したりするかもしれない」
「実はそうなりかけたのよ。村に入ってすぐに、突然タイヤがパンクしてね。村の人が気付いてくれなかったら、どうなっていたことか。
今、村の人がタイヤ交換をしてくれているわ。自動車整備士の資格を持ってる人がいたのよ」
「村に入ってすぐにパンクしたのかい?」
「ええ、それがどうかしたの?」
この時 私は、村人にはっきりと不信感を持った。
カップルの男性のほうが、私の方を胡乱な目を向ける。
「あのさ、さっきから彼女に話しかけてるけど、なんなの? もしかしてナンパのつもり?」
「いや、そうじゃないんだ。世間話のつもりだった。すまない、ちょっと立ち入りすぎたようだ」
私はそれ以上の詮索を止めることにした。
カップルが食べ終わり、店を出た後、入れ替わりに村の駐在員が入ってきた。
「職務質問だ」
「お巡りさん、私がなにか?」
「村人に色々聞いて回っているそうだな。通報があったよ」
「いや、私はただ行方不明者の捜索をしているだけで……」
「この村では行方不明者など出ていない。本部もそう結論を出している。
逮捕されたくなければ、すぐに村から出て行け」
さすがに警察権限という国家権力者に逆らうのはマズいな。
「わかった。すぐに村を出て行く」
「賢明な判断だ」
私はいったん村から出たが、夜になるのを待って村に戻った。
リンゴ園のところで、自動車が止まっている。
やはりカップルを狙って、自動車になにか細工したか。
車の中には誰もいない。
私はミニクーパーに隠してあったスタンガンを手にすると、リンゴ園の中に入った。
同時に、男女の悲鳴が聞こえた。
私は走って、悲鳴のもとへ行くと、そこには先程のカップルが何者かに襲われている姿。
その何者かは、ボロボロの衣服を纏い、両手に大きめの草刈り鎌を持っていた。
私はスタンガンを構える。
これで撃退できるか?
私は体当たりするようにして、その何者かにスタンガンを押しつけた。
バチバチバチ、と電撃の音がして、何者かは痙攣したが、次には鎌を持った両腕を振り回して、走って逃げた。
「……やった」
倒すことはできなかったが、効果はあった。
カップルの男性のほうが私を見て言う。
「あんた、店で色々聞いてきた……」
「話は後だ。今のうちに逃げるぞ」
女性が何度も肯く。
私たちは走ってリンゴ園を出た。
そしてミニクーパーに二人を乗せて、街まで送った。
道中、男が訊いてきた。
「さっきの奴はいったんなんだったんだ? あんたなにか知ってるのか?」
「いや、それを調べていたところだったんだ。まだ正体は掴めていない。
とにかく村へは戻るな。自動車のことは諦めて、帰りは新幹線を使ってくれ」
「そうだな。あんな所へは戻りたくない」
私が一組のカップルを助けた頃、ブラインド レディはバトラーがどこから電話をかけてきたのかを突き止めた。
それは安ホテルの一室だった。
ブラインド レディがそのホテルに到着する二日前に、バトラーはチェックインしていた。
念のため、同じ部屋に泊まり調査してみたが、手がかりは残されていなかった。
次の日の朝、ブラインド レディはそのホテルで朝食を摂った後、食後のお茶をしながら思案していた。
そこに一人の若い男が話しかけてきた。
「お姉さん、ここ座って良い」
ブラインド レディが答えるよりも先に、若い男は向かいに座った。
「俺、イガラシっていうの。よろしくね」
「座っていいとは言ってないわ」
「まーまー、別に良いじゃん。旅は道連れ、世は情けっていうでしょ」
そしてイガラシと名乗った若い男は、朝食の注文をする。
「ところでお姉さん、難しい顔してたけど、なにか悩み事? 俺で良ければ相談に乗ってあげるよ」
ブラインド レディははっきりと告げる。
「今 考えごとをしているの。話しかけないでくれる」
「落ち着いて。旅の恥はかき捨てっていうでしょ。偶然 会っただけの人間に話しても、損はないと思うよ」
「大した話じゃないわ。仕事を辞めるべきかどうか考えているだけよ」
「そんなの簡単。止めればいいじゃん。人生は一度しかないんだから。スパッと止めて、やりたいことやりなよ」
「そういうわけにもいかないのよ。色々事情があってね。亡くなった両親の会社なのよ。それを潰すわけにはいかないわ」
「事情なら俺もあるよ。実は俺、家出したんだ」
ブラインド レディの表情は動かなかった。
イガラシはそのまま話を続ける。
「なんか親父が会社の社長でね。自分の後を継げとかってうるさいんだ。
会社はかなり業績が良いらしいけど、でもハッキリ言って悪徳企業でね。人を騙すようなやり口で儲けてるんだ。
そんな会社なんか継ぎたくないって反発したら、そんなきれい事で生きていけると思っているのかーっ、とかキレてさ。
で、大げんかして、俺は飛び出した。
それからは、日雇いバイトをしながら、全国を転々と旅してる。まあ、自分探しの旅ってやつで。でも親は、俺が遊んでいるようにしか思ってないだろうな。
親なんてそんなもんさ。子供の頃は素直に尊敬してたけど、成長すれば短所も見えてくる。
お姉さんのご両親は、亡くなったから美化されているんだろうけど、でも大人になったお姉さんから見れば、きっとそんなにきれいな人間じゃなかったと思うよ。
そこまで義理立てすることはないんじゃないかな」
ブラインド レディはしばらくの沈黙のあと、答える。
「そうかもしれないわね」
そこにメイドがやって来た。
「お嬢さま、この人は?」
「ナンパしているつもりみたい」
「わたしが追い払いましょう」
「いえ、その必要はないわ。私が立ち去るから」
ブラインド レディは立ち上がると、メイドに手を引かれてホテルを後にした。
「いらっしゃい」
初老の店主は少し無愛想な雰囲気だった。
「ちょっと訊きたいことがあるのだが」
「なんだね?」
「この写真を見て欲しい」
店主は写真を見る。
「これが?」
「行方不明になっているんだ。親戚が私の友人でね、それで捜索を頼まれたんだ。一年前に、この村に来たことは確かなんだが」
「いや、憶えてないな。この村に観光客はそれなりに来る。大勢というわけではないが、それでも一年も前にきた人間を憶えているわけがない」
「そうか」
情報は得られないか。
少し休憩しよう。
長時間の運転から、すぐに聞き込み。
まだ二件目なのに、もう疲労が出てきている。
「コーヒーを」
「わかった」
その時、店のドアが開き、一組のカップルが入ってきた。
店主は態度を変えて、愛想良い笑顔になる。
「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「チキンステーキのセットを」
「かしこまりました」
私の時とずいぶん対応が違うな。
訝しげに思いながらも、私はコーヒーが来るのを待つことにした。
カップルは隣の席で、チキンステーキのセットで舌鼓を打っていた。
そこに店主が、アップルパイを持ってきた。
女性のほうが戸惑う。
「頼んでないわ」
「サービスです」
女性はどうしようか迷ったようだが、男性のほうが答える。
「ありがとう。いただくよ」
「この村の特産品を味わってください」
カップルは思わぬご馳走に喜んでいた。
私は店主に注文する。
「私もアップルパイを貰おうか」
店主は無愛想に答えた。
「今ので最後だ」
「そ、そうか」
態度が変わりすぎではないか?
なにか怪しい。
わたしはカップルに探りを入れてみることにした。
「お二人はどこから来られたのかな?」
女性のほうが答えた。
「東京からよ。だからこんなに自然の多いところは新鮮で。ずっと住んでみたい気持ちもあるけど、でも不便なことも多いから、迷っちゃうわね」
「いつまでこの村に?」
「日が暮れたら帰路につくわ。街のホテルで一泊してからね」
「そうか。ところで、車に異常とかはないかい? 帰る途中でエンストとか起こしたりしたら大変だ。ここはスマホの電波も届きにくいし、立ち往生したりするかもしれない」
「実はそうなりかけたのよ。村に入ってすぐに、突然タイヤがパンクしてね。村の人が気付いてくれなかったら、どうなっていたことか。
今、村の人がタイヤ交換をしてくれているわ。自動車整備士の資格を持ってる人がいたのよ」
「村に入ってすぐにパンクしたのかい?」
「ええ、それがどうかしたの?」
この時 私は、村人にはっきりと不信感を持った。
カップルの男性のほうが、私の方を胡乱な目を向ける。
「あのさ、さっきから彼女に話しかけてるけど、なんなの? もしかしてナンパのつもり?」
「いや、そうじゃないんだ。世間話のつもりだった。すまない、ちょっと立ち入りすぎたようだ」
私はそれ以上の詮索を止めることにした。
カップルが食べ終わり、店を出た後、入れ替わりに村の駐在員が入ってきた。
「職務質問だ」
「お巡りさん、私がなにか?」
「村人に色々聞いて回っているそうだな。通報があったよ」
「いや、私はただ行方不明者の捜索をしているだけで……」
「この村では行方不明者など出ていない。本部もそう結論を出している。
逮捕されたくなければ、すぐに村から出て行け」
さすがに警察権限という国家権力者に逆らうのはマズいな。
「わかった。すぐに村を出て行く」
「賢明な判断だ」
私はいったん村から出たが、夜になるのを待って村に戻った。
リンゴ園のところで、自動車が止まっている。
やはりカップルを狙って、自動車になにか細工したか。
車の中には誰もいない。
私はミニクーパーに隠してあったスタンガンを手にすると、リンゴ園の中に入った。
同時に、男女の悲鳴が聞こえた。
私は走って、悲鳴のもとへ行くと、そこには先程のカップルが何者かに襲われている姿。
その何者かは、ボロボロの衣服を纏い、両手に大きめの草刈り鎌を持っていた。
私はスタンガンを構える。
これで撃退できるか?
私は体当たりするようにして、その何者かにスタンガンを押しつけた。
バチバチバチ、と電撃の音がして、何者かは痙攣したが、次には鎌を持った両腕を振り回して、走って逃げた。
「……やった」
倒すことはできなかったが、効果はあった。
カップルの男性のほうが私を見て言う。
「あんた、店で色々聞いてきた……」
「話は後だ。今のうちに逃げるぞ」
女性が何度も肯く。
私たちは走ってリンゴ園を出た。
そしてミニクーパーに二人を乗せて、街まで送った。
道中、男が訊いてきた。
「さっきの奴はいったんなんだったんだ? あんたなにか知ってるのか?」
「いや、それを調べていたところだったんだ。まだ正体は掴めていない。
とにかく村へは戻るな。自動車のことは諦めて、帰りは新幹線を使ってくれ」
「そうだな。あんな所へは戻りたくない」
私が一組のカップルを助けた頃、ブラインド レディはバトラーがどこから電話をかけてきたのかを突き止めた。
それは安ホテルの一室だった。
ブラインド レディがそのホテルに到着する二日前に、バトラーはチェックインしていた。
念のため、同じ部屋に泊まり調査してみたが、手がかりは残されていなかった。
次の日の朝、ブラインド レディはそのホテルで朝食を摂った後、食後のお茶をしながら思案していた。
そこに一人の若い男が話しかけてきた。
「お姉さん、ここ座って良い」
ブラインド レディが答えるよりも先に、若い男は向かいに座った。
「俺、イガラシっていうの。よろしくね」
「座っていいとは言ってないわ」
「まーまー、別に良いじゃん。旅は道連れ、世は情けっていうでしょ」
そしてイガラシと名乗った若い男は、朝食の注文をする。
「ところでお姉さん、難しい顔してたけど、なにか悩み事? 俺で良ければ相談に乗ってあげるよ」
ブラインド レディははっきりと告げる。
「今 考えごとをしているの。話しかけないでくれる」
「落ち着いて。旅の恥はかき捨てっていうでしょ。偶然 会っただけの人間に話しても、損はないと思うよ」
「大した話じゃないわ。仕事を辞めるべきかどうか考えているだけよ」
「そんなの簡単。止めればいいじゃん。人生は一度しかないんだから。スパッと止めて、やりたいことやりなよ」
「そういうわけにもいかないのよ。色々事情があってね。亡くなった両親の会社なのよ。それを潰すわけにはいかないわ」
「事情なら俺もあるよ。実は俺、家出したんだ」
ブラインド レディの表情は動かなかった。
イガラシはそのまま話を続ける。
「なんか親父が会社の社長でね。自分の後を継げとかってうるさいんだ。
会社はかなり業績が良いらしいけど、でもハッキリ言って悪徳企業でね。人を騙すようなやり口で儲けてるんだ。
そんな会社なんか継ぎたくないって反発したら、そんなきれい事で生きていけると思っているのかーっ、とかキレてさ。
で、大げんかして、俺は飛び出した。
それからは、日雇いバイトをしながら、全国を転々と旅してる。まあ、自分探しの旅ってやつで。でも親は、俺が遊んでいるようにしか思ってないだろうな。
親なんてそんなもんさ。子供の頃は素直に尊敬してたけど、成長すれば短所も見えてくる。
お姉さんのご両親は、亡くなったから美化されているんだろうけど、でも大人になったお姉さんから見れば、きっとそんなにきれいな人間じゃなかったと思うよ。
そこまで義理立てすることはないんじゃないかな」
ブラインド レディはしばらくの沈黙のあと、答える。
「そうかもしれないわね」
そこにメイドがやって来た。
「お嬢さま、この人は?」
「ナンパしているつもりみたい」
「わたしが追い払いましょう」
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