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地下搬出入庫主門が開き、トラックのタイヤが一際大きなエンジン音と共に緩慢に回転を始めた。
見送りの研究員はすでに半数以上が研究所施設内に戻っており、残りも背を向け始めていた。
処分と同義である実験体の搬送に、興味を持つ研究員は少ない。
警備員も職務熱心とは程遠く、詰め所などに戻りたいと思っている。
そもそもこれほどの警備員など必要とせず、ただ形式上と警備主任の無意味で過剰な自己顕示欲によって行っているに過ぎないことを知っているのだろう。
№31・仲峰司は苦渋の念を微かに感じながら、トラックを凝視するように見送っていたが、ふと周囲の様子を何気なく見渡してみると、些細なことに気がついた。
取るに足らないことと言えばそれまでなのだが、実験体の中で最も実戦経験の多い彼の直感に引っかかった。
超能力ではなく、ごく単純な、経験から来る感覚。
仲峰司はトラックの後を追うように、地下搬出入庫主門を小走りで通過し、研究所正面ゲートへ向かった。
ちょうど正面ゲート付近に、警備主任がいたので、声をかける。
「警備主任。所長と副所長の姿を見ませんでしたか?」
尋ねられた警備主任は、不快感で顔を歪め、怒鳴り上げる。
「知るか! その辺をうろついていらっしゃるんだろう。№31! 貴様も籠の中に戻れ!」
籠とは隔離室の異称。その中にいるのはモルモット。
彼は少なからず唖然とするが、気を取り直し定位置に戻る。
警備主任が実験体の人格を無視した発言はいつものことであり、もっとも長い付き合いの荒城啓次でさえいまだに人間扱いしない。
この男にとって地位優劣の序列がなによりも価値ある尊いもので、それは歪んだ優越感、酷く子供じみた親分根性を満足させるためだけに存在する。
そしてその順列が覆ることがわかってからはプライドを毎日のように傷つけられているはずだ。
鈴木鳶尾に共通するものも多いが、しかしあの破滅的な少年は他者の決めた序列を気にかけたりはしないだろう。
常に全ての判断を自分で決する。その点だけは賞賛するに値するかもしれない。
「司。どうしたんだよ?」
噂をすれば影というが、連想しただけでもその人物が現れることがあるようだ。いつの間にいたのか、№45・鈴木鳶尾がいた。
警備員は彼の姿を確認すると、かかわりを持ちたくないのか避けるように視線を外したが、それも無理もない。
「所長たちの姿が見えなくてね。まあ、中に戻ったんだろうけど。それより君は?」
今夜の警備の担当ではなかったはずだが、しかし戦闘実験配属されてから対抗意識を持ったのか、普段からなにかと顔を出して絡んでくる。
成績しだいで実験体から正式に研究所の所員に登録され、モルモットというレッテルを剥ぎ取ることができるのだから当然かもしれないが、奥田佳美ならばともかく、鈴木鳶尾は些細なこととして気にしないはずだ。
関わりを持とうとするのは違う理由なのだろうが、いい理由のはずはない。
単に暴れることができるから、という程度なら、まだ良い方だ。
「見物に来ただけさ。それより、ジジイとババアがいないって?」
「ああ、そうだが、多分研究室だ。少し気になっただけだよ」
鈴木鳶尾は皮肉に口元を歪めた。
「あー、気になっただけね。へっへっ。案外籠の中にでも入ったんじゃないか」
警備主任の怒鳴り声が聞こえていたのだろう、その言葉の端々には明らかに嘲笑が混じっていた。
仲峰司は怪訝に思っただけだが、警備主任の神経に触ったようだ。
「なにが言いたい?」
怒鳴りつけてやりたいようだが、下手に刺激すればなにを仕出かすかわからない相手だ。
慎重に接する必要がある。警備主任は彼らをモルモットだと見下していても、自分より強いということだけは認識していた。
そして多少罵倒してもなにもしてこない相手を選んで尊大に接し、激昂しやすいものは避ける。
そういった都合良く人によって態度を変えることが彼の処世術だった。
もっとも程度の差はあれ誰でもそういった傾向があるかもしれない。
ただ、問題があるとすれば、彼に自覚がなく、それ故に極端になることだった。
苛立つ警備主任を無視して、鈴木鳶尾は仲峰司だけを相手にした。
「お前さ、油断してるんじゃないか? 職員だからって、まだ実験体だってことは変わらないんだぜ」
「どういう意味だ?」
「つまりさ、うかうかしてると、処分される二人みたいになっちまうってことだ、よ!」
語尾を強めると同時に、鈴木鳶尾は正面ゲートを通過しつつあったトラックの後輪四つを、念動力で破壊した。右側二つがパンクし、左側二つが外れるほどの強力な念力に晒されたトラックは、急停止して少し斜めに傾いた。
「なにをする?!」
警備主任が思わず鈴木鳶尾に怒鳴ったが、すぐに逆鱗に触れた可能性に気付いたのか、怯んだように後退る。
しかし危惧した危険は訪れず、鈴木鳶尾はトラックに顔を向けたまま、不快な笑みを浮かべているだけだった。
そして仲峰司は同じようにトラックに視線を向けていた。
様子に気付いて事態の収拾に当たろうと集まった研究員と警備員が、荷台を空けようとしている。
中からは薬物の副作用に苦しんでいるのか、荷台から実験体の呻き声が上がっていた。
しかし苦悶の声にしては奮励として張りがあるような。
「……まさか」
ようやく仲峰司は鈴木鳶尾の行動の意味を理解し始めた。即座に荷台に走って、中を確認する。
同じく中を覗いた警備員たちが驚愕の声を上げた。
「所長! 副所長!」
搬送車の寝台に縛られて固定されていたのは、轡を噛まされた門野誠一と杉原友恵だった。
am00:22
浜崎純也は回転数を上げている心臓の鼓動を沈めようと努力していた。
だが自分の体は基本的に思うように動いてくれない。
緊急避難経路として使われる階段を上がり、搬出入庫の一階上にある駐車場へ、組織の男と共に、№57・南条彩香と№58・春日歩を連れて到着した。
研究所職員のほとんどが使っているその駐車場は広く、監視カメラが至る所に設置されている。
駐車してあるセダンに辿り着くまでに、警備室の人間に発見されないだろうか。
カモフラージュとして実験体の二人には、身代わりから拝借した白衣を着用させていた。
顔をカメラに移らないように俯かせていれば、一見すれば小柄な研究員の二人と見える。
しかし薬物の副作用で体が思うように動かない春日歩は、肩を貸さねば歩くこともままならず、怪しまれてしまえば簡単に判明してしまうようなものだ。
そして被験者二人を確保する時の興奮が、まだ余韻として残留しており、それがアドレナリンが分泌される原因だ。
搬送車に二人を乗せる時、寝台にベルトで固定される直前、遺伝子工学博士に偽装している組織の男は、車体のすぐ後方にいた所長と副所長の二人を何気なく呼び、狭いという理由で作業者二人を追い出し、そして当然のようにドアを閉め、所長と副所長に当身を入れて気絶させ、二人と入れ替えた。
搬送者から出てくる二人を、所長と副所長と信じて疑わなかったのか誰も気に留めず、浜崎純也が作業者に実験体を固定した旨を伝えると、それですべて事足りた。
後は真っ直ぐ非常用階段へ向かい、そして今セダンに到着した。
単純な方法だが、あの警備人数に囲まれた中で実行するというのは、豪胆というべきか、大胆と賞賛するべきなのか。
被験者二人を乗せ、浜崎純也は助手席に入り、すべて確認した後で男は運転席に付いた。
「あの、判明しないと確信があったんですか?」
浜崎純也の質問の意味がすぐに理解できたのか、男は淡々と説明した。
「あの警備体制は外的の存在ばかり気をとられ、内部を考慮していなかった。つまり搬送車そのものに目を向けていなかった。そして所長と副所長の二人だが、彼らは嫌われているということはすぐにわかった。嫌悪する人間にはなるべく目を向けたくないものだろう」
それだけの判断材料であんな危険なことを実行したのか。浜崎純也は背筋が凍る思いがした。
もっとも専門家からすれば、それだけあれば実行するに足りることなのかもしれないが。
実際トラックからここまで、誰にも見咎められずに辿り着いた。
運転席の男はカーラジオを着け、設定してあった周波数に合わせる。警備室に仕掛けた盗聴器は、スピーカーにノイズ交じりの会話音を届けた。
「まずいな。もうすり替えに気付かれた」
警備室の声に耳を済ませると、正面ゲートで所長と副所長が搬送車で発見されたことを誰かが早口で説明していた。
これで正面ゲートは朝まで完全に閉められることになる。
「どうしますか?」
「裏門を強行突破する。君は降りろ。これ以上かかわれば、君の身に危険が及ぶ」
浜崎純也は被験者二人を逃した後は、自分のことは自分でするつもりだった。
だから組織が送ってきた彼からしてみれば、自分の護送は予定に入っていない。
船の席も、二人の分だけだ。
「いえ、私も付いていきます。私が上手く話をつければ、警備員は通してくれるでしょう」
今ならまだ裏門を通過できる可能性はある。
「裏切りがすぐに判明するが」
粛清処罰は、解雇などという生温いものではすまない。
だが浜崎純也は迷いなく断言した。
「構いません」
組織の男は逡巡の後、承諾した。
「わかった、急ごう」
「はい」
全面的賛同を端的に伝えて、運転を交代した。
地下搬出入庫主門が開き、トラックのタイヤが一際大きなエンジン音と共に緩慢に回転を始めた。
見送りの研究員はすでに半数以上が研究所施設内に戻っており、残りも背を向け始めていた。
処分と同義である実験体の搬送に、興味を持つ研究員は少ない。
警備員も職務熱心とは程遠く、詰め所などに戻りたいと思っている。
そもそもこれほどの警備員など必要とせず、ただ形式上と警備主任の無意味で過剰な自己顕示欲によって行っているに過ぎないことを知っているのだろう。
№31・仲峰司は苦渋の念を微かに感じながら、トラックを凝視するように見送っていたが、ふと周囲の様子を何気なく見渡してみると、些細なことに気がついた。
取るに足らないことと言えばそれまでなのだが、実験体の中で最も実戦経験の多い彼の直感に引っかかった。
超能力ではなく、ごく単純な、経験から来る感覚。
仲峰司はトラックの後を追うように、地下搬出入庫主門を小走りで通過し、研究所正面ゲートへ向かった。
ちょうど正面ゲート付近に、警備主任がいたので、声をかける。
「警備主任。所長と副所長の姿を見ませんでしたか?」
尋ねられた警備主任は、不快感で顔を歪め、怒鳴り上げる。
「知るか! その辺をうろついていらっしゃるんだろう。№31! 貴様も籠の中に戻れ!」
籠とは隔離室の異称。その中にいるのはモルモット。
彼は少なからず唖然とするが、気を取り直し定位置に戻る。
警備主任が実験体の人格を無視した発言はいつものことであり、もっとも長い付き合いの荒城啓次でさえいまだに人間扱いしない。
この男にとって地位優劣の序列がなによりも価値ある尊いもので、それは歪んだ優越感、酷く子供じみた親分根性を満足させるためだけに存在する。
そしてその順列が覆ることがわかってからはプライドを毎日のように傷つけられているはずだ。
鈴木鳶尾に共通するものも多いが、しかしあの破滅的な少年は他者の決めた序列を気にかけたりはしないだろう。
常に全ての判断を自分で決する。その点だけは賞賛するに値するかもしれない。
「司。どうしたんだよ?」
噂をすれば影というが、連想しただけでもその人物が現れることがあるようだ。いつの間にいたのか、№45・鈴木鳶尾がいた。
警備員は彼の姿を確認すると、かかわりを持ちたくないのか避けるように視線を外したが、それも無理もない。
「所長たちの姿が見えなくてね。まあ、中に戻ったんだろうけど。それより君は?」
今夜の警備の担当ではなかったはずだが、しかし戦闘実験配属されてから対抗意識を持ったのか、普段からなにかと顔を出して絡んでくる。
成績しだいで実験体から正式に研究所の所員に登録され、モルモットというレッテルを剥ぎ取ることができるのだから当然かもしれないが、奥田佳美ならばともかく、鈴木鳶尾は些細なこととして気にしないはずだ。
関わりを持とうとするのは違う理由なのだろうが、いい理由のはずはない。
単に暴れることができるから、という程度なら、まだ良い方だ。
「見物に来ただけさ。それより、ジジイとババアがいないって?」
「ああ、そうだが、多分研究室だ。少し気になっただけだよ」
鈴木鳶尾は皮肉に口元を歪めた。
「あー、気になっただけね。へっへっ。案外籠の中にでも入ったんじゃないか」
警備主任の怒鳴り声が聞こえていたのだろう、その言葉の端々には明らかに嘲笑が混じっていた。
仲峰司は怪訝に思っただけだが、警備主任の神経に触ったようだ。
「なにが言いたい?」
怒鳴りつけてやりたいようだが、下手に刺激すればなにを仕出かすかわからない相手だ。
慎重に接する必要がある。警備主任は彼らをモルモットだと見下していても、自分より強いということだけは認識していた。
そして多少罵倒してもなにもしてこない相手を選んで尊大に接し、激昂しやすいものは避ける。
そういった都合良く人によって態度を変えることが彼の処世術だった。
もっとも程度の差はあれ誰でもそういった傾向があるかもしれない。
ただ、問題があるとすれば、彼に自覚がなく、それ故に極端になることだった。
苛立つ警備主任を無視して、鈴木鳶尾は仲峰司だけを相手にした。
「お前さ、油断してるんじゃないか? 職員だからって、まだ実験体だってことは変わらないんだぜ」
「どういう意味だ?」
「つまりさ、うかうかしてると、処分される二人みたいになっちまうってことだ、よ!」
語尾を強めると同時に、鈴木鳶尾は正面ゲートを通過しつつあったトラックの後輪四つを、念動力で破壊した。右側二つがパンクし、左側二つが外れるほどの強力な念力に晒されたトラックは、急停止して少し斜めに傾いた。
「なにをする?!」
警備主任が思わず鈴木鳶尾に怒鳴ったが、すぐに逆鱗に触れた可能性に気付いたのか、怯んだように後退る。
しかし危惧した危険は訪れず、鈴木鳶尾はトラックに顔を向けたまま、不快な笑みを浮かべているだけだった。
そして仲峰司は同じようにトラックに視線を向けていた。
様子に気付いて事態の収拾に当たろうと集まった研究員と警備員が、荷台を空けようとしている。
中からは薬物の副作用に苦しんでいるのか、荷台から実験体の呻き声が上がっていた。
しかし苦悶の声にしては奮励として張りがあるような。
「……まさか」
ようやく仲峰司は鈴木鳶尾の行動の意味を理解し始めた。即座に荷台に走って、中を確認する。
同じく中を覗いた警備員たちが驚愕の声を上げた。
「所長! 副所長!」
搬送車の寝台に縛られて固定されていたのは、轡を噛まされた門野誠一と杉原友恵だった。
am00:22
浜崎純也は回転数を上げている心臓の鼓動を沈めようと努力していた。
だが自分の体は基本的に思うように動いてくれない。
緊急避難経路として使われる階段を上がり、搬出入庫の一階上にある駐車場へ、組織の男と共に、№57・南条彩香と№58・春日歩を連れて到着した。
研究所職員のほとんどが使っているその駐車場は広く、監視カメラが至る所に設置されている。
駐車してあるセダンに辿り着くまでに、警備室の人間に発見されないだろうか。
カモフラージュとして実験体の二人には、身代わりから拝借した白衣を着用させていた。
顔をカメラに移らないように俯かせていれば、一見すれば小柄な研究員の二人と見える。
しかし薬物の副作用で体が思うように動かない春日歩は、肩を貸さねば歩くこともままならず、怪しまれてしまえば簡単に判明してしまうようなものだ。
そして被験者二人を確保する時の興奮が、まだ余韻として残留しており、それがアドレナリンが分泌される原因だ。
搬送車に二人を乗せる時、寝台にベルトで固定される直前、遺伝子工学博士に偽装している組織の男は、車体のすぐ後方にいた所長と副所長の二人を何気なく呼び、狭いという理由で作業者二人を追い出し、そして当然のようにドアを閉め、所長と副所長に当身を入れて気絶させ、二人と入れ替えた。
搬送者から出てくる二人を、所長と副所長と信じて疑わなかったのか誰も気に留めず、浜崎純也が作業者に実験体を固定した旨を伝えると、それですべて事足りた。
後は真っ直ぐ非常用階段へ向かい、そして今セダンに到着した。
単純な方法だが、あの警備人数に囲まれた中で実行するというのは、豪胆というべきか、大胆と賞賛するべきなのか。
被験者二人を乗せ、浜崎純也は助手席に入り、すべて確認した後で男は運転席に付いた。
「あの、判明しないと確信があったんですか?」
浜崎純也の質問の意味がすぐに理解できたのか、男は淡々と説明した。
「あの警備体制は外的の存在ばかり気をとられ、内部を考慮していなかった。つまり搬送車そのものに目を向けていなかった。そして所長と副所長の二人だが、彼らは嫌われているということはすぐにわかった。嫌悪する人間にはなるべく目を向けたくないものだろう」
それだけの判断材料であんな危険なことを実行したのか。浜崎純也は背筋が凍る思いがした。
もっとも専門家からすれば、それだけあれば実行するに足りることなのかもしれないが。
実際トラックからここまで、誰にも見咎められずに辿り着いた。
運転席の男はカーラジオを着け、設定してあった周波数に合わせる。警備室に仕掛けた盗聴器は、スピーカーにノイズ交じりの会話音を届けた。
「まずいな。もうすり替えに気付かれた」
警備室の声に耳を済ませると、正面ゲートで所長と副所長が搬送車で発見されたことを誰かが早口で説明していた。
これで正面ゲートは朝まで完全に閉められることになる。
「どうしますか?」
「裏門を強行突破する。君は降りろ。これ以上かかわれば、君の身に危険が及ぶ」
浜崎純也は被験者二人を逃した後は、自分のことは自分でするつもりだった。
だから組織が送ってきた彼からしてみれば、自分の護送は予定に入っていない。
船の席も、二人の分だけだ。
「いえ、私も付いていきます。私が上手く話をつければ、警備員は通してくれるでしょう」
今ならまだ裏門を通過できる可能性はある。
「裏切りがすぐに判明するが」
粛清処罰は、解雇などという生温いものではすまない。
だが浜崎純也は迷いなく断言した。
「構いません」
組織の男は逡巡の後、承諾した。
「わかった、急ごう」
「はい」
全面的賛同を端的に伝えて、運転を交代した。
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