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154・合格通知
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二月の頭のとある土曜日の午後。
俺はセルニアの部屋へと来ていた。
「それでは、開きますわよ」
緊張した面持ちで隣のセルニアが確認を取ってくる。
目の前にあるのは、とある一冊の雑誌。
拍子にはデカい観覧車の下で、洒落た感じの外国人カップルが爽やかに笑い合っている写真が使われている。
「な、なんだか緊張しますわね。どこのページに載っているのでしょうか?」
「目次を見てみよう。特集がどうのとか言っていたし」
「あ、そうですわね」
これは言うまでもなく、先日アミューズメントパークに参加したときのナンバーである。
なんでも昨日見本誌が届いたとのことで、一緒に見ないかとセルニアに誘われて、部屋まで来たというわけなんだけど。
「えーと、目次の、あ、ありました。今月の特集、デートで行くアミューズメントパーク。ここですわね」
「ああ、たぶんな」
「どうなっているのでしょう。どきどきしますわ」
宝くじの当選発表を見るような表情でセルニアがページをめくろうとして、
「あら、お兄さま、来られていたのですか」
そんな声が背後からいきなりかけられた。
見ればそこには、きれいな着物姿の将来 大和撫子 間違いなし、ただしむっつりの湖瑠璃ちゃんと、猪鹿蝶 晶さん、伊藤 春樹さんがいた。
「いつから来ていたのですか? 来ているならわたくしにも声をかけてくだされば良いのに。
おや、二人でお洒落な感じの雑誌を読んで、何をしているのです。
もしかして、次のデートのチェックとかですか?」
ニコニコ笑顔の湖瑠璃ちゃん。
「あー、いや、これはだな」
「えっとですね、その」
意味ありげな目を向けてくる湖瑠璃ちゃんから雑誌を隠す。
イベントに参加して写真とかを撮って貰ったことは、一応二人だけの秘密にしておこうと言うことになっている。
あれだ、曲がりなりにも二人だけのデートの記録であるわけだし。
幸いというか、湖瑠璃ちゃんはそれには気付かなかったようで、
「うふふ、ようやくお兄さまにも甲斐性がわかるようになったのですね。
でも、もうちょっとでしょうか。前にも言ったと思いますが、こうゆうのを二人で見るときはベッドの上で見なきゃダメですよ。
ほらほら、座ってください」
「お、おいおい」
「えっと」
そんなことを言いながら、俺とセルニアの背中を押してベッドの端に座らせる。
そしてなぜかそのまま、子ネコのように俺の膝の上に、ころん、と仰向けに寝っ転がってきた。
「えへへ、お兄さまのお膝です」
「お、おい」
いきなり甘えてきたな。
「これくらい別に良いではありませんか。お兄さまとは夜の学校で二人きりで逢い引きした仲なのですから」
イタズラっぽく笑いながらそんなことを言ってくる。
「あれは違うって、明らかに」
「まあまあ、細かいことは気になさらないでください。
わあ、お姉さまのお膝もふわふわです。暖かくて良い匂い」
「セシリア」
そんなことを言いながら、湖瑠璃ちゃんは楽しげに俺とセルニアの膝の上をゴロゴロと行ったり来たりする。
やれやれ、可愛い妹候補だな。
そして、湖瑠璃ちゃんたちは、お茶を入れるために部屋から出ていったのを確認して、俺は一息つく。
「すみません。セシリアったら、あなたがいらっしゃると甘えてしまって」
「いや、大丈夫だ。全然構わないから」
すまなさそうに頭を下げてくるセルニアに、俺は首を振る。
湖瑠璃ちゃんに遊ばれている感じがするけど、まあ結局膝の上でゴロゴロされただけだし、なんだかんだで懐いてくれての行動だから、悪い気はしない。
「それより、今のうちに雑誌を見ないか。また湖瑠璃ちゃんたちが戻ってくると色々忙しいだろうから」
「そうですわね。それでは」
うなずいて、セルニアは雑誌を膝の上に広げた。
一瞬の静寂。
次の瞬間、思い切ったかのように「えい」という掛け声とともに、件の特集ページを開く。
そこには、
「お」
「あ」
輝くような、セルニアの笑顔だった。
「本日のベストショット」
と銘打たれた、ページの中でも一番目立つ場所に配置されている、とびっきりの笑顔。
それがいつ撮られた物であるかは、どうも思い当たるフシがないんだけど、間違いなくセルニアの魅力を最高に引きだしている一枚だ。
ちなみに同じ写真の中で、俺の顔面は端っこで見切れていたが、まあ、それは気にしないでおこう。
「スゴいよ。なんていうか、キレイだ」
思わずそう漏らすと、セルニアは首を振って、
「い、いえ、そんな。でもこんなに素敵に撮っていただいていたなんて思いませんでしたわ」
胸に手を当てて感激したように、息を吐く。
「とても感動ですわ。水原さんに感謝しませんと」
「水原さんか」
考えてみれば、あの人もなんだかよくわからない人だな。
大晦日やアミューズメントパークと、接触回数は多いけど、結局なにがしたかったのかは不明だった。
そんなことを考えていると、
「あ、そういえば、水原さんと言えば、あれからも何回かお会いしましたわ」
「え?」
「ここ最近のことなのですが、お稽古先によくいらしていましたわ。
乗馬やピアノ、ダンスにフェンシング。
なんでもまた取材をしているとのことで、写真などを撮っていらしたみたいです。
偶然ってある物ですわね」
「……」
それ、本当に偶然か?
俺が本当に頭を捻らせていると、
「でも、こんなに笑えているのは、あなたがいてくれたからだと思いますわ」
とセルニアがぽつりと言った。
「わたしが笑顔でいられる理由です。
もちろん水原さんやカメラマンさんたちの力もあると思いますが、でも一番大きいのは、あなたが側にいてくれたことですわ。
あなたが近くに立っていてくれたから、隣で優しく見守っていてくれますから、わたくしはこうやって笑えていたのですわ。
それは、九ヶ月前のあの時から、わたくしの秘密を共有したときから変わりませんわ」
「セルニア……」
「だから……」
セルニアは、そこでこっちの手を握ってきて、
「だから、そ、その、わたくしは、これからも、あなたがいいです。できれば、ずっと、これからもわたくしを笑顔でいさせてくださいな」
最後の方はほとんど消えてしまいそうな声だった。
「セルニア」
思わず握られた手を握り返す。
細くて小さな手。
そしてその先には、頬を赤くして少しだけ目を潤ませた、セルニアの整った顔が合った。
イケる。
今日こそ、邪魔さえ入らなければ、最後まで行ける。
邪魔が入る前に、俺はやるんだ!
イッくぞー!
と、その時だった。
「お姉さま! 大変です!」
当然の如く邪魔が入った。
なぜにいつも邪魔が入るんだ。
シクシク。
ドアを開けて入ってきた湖瑠璃ちゃんは、転がるように俺達の所へ。
俺はとりあえず、
「どうした? なにかあったのか? そんなに慌てて」
「お兄さま! どうしたもこうしたもありません! いいからこれを見てください!」
湖瑠璃ちゃんの手に握られていたのは、封筒と紙。
そこに書かれていたのは、
アイドルオーディション合格通知。
「え? オーディション合格通知って書いてあるんだけど、これってまさか、セルニアがアイドルになるってことなのか!?」
続く……
俺はセルニアの部屋へと来ていた。
「それでは、開きますわよ」
緊張した面持ちで隣のセルニアが確認を取ってくる。
目の前にあるのは、とある一冊の雑誌。
拍子にはデカい観覧車の下で、洒落た感じの外国人カップルが爽やかに笑い合っている写真が使われている。
「な、なんだか緊張しますわね。どこのページに載っているのでしょうか?」
「目次を見てみよう。特集がどうのとか言っていたし」
「あ、そうですわね」
これは言うまでもなく、先日アミューズメントパークに参加したときのナンバーである。
なんでも昨日見本誌が届いたとのことで、一緒に見ないかとセルニアに誘われて、部屋まで来たというわけなんだけど。
「えーと、目次の、あ、ありました。今月の特集、デートで行くアミューズメントパーク。ここですわね」
「ああ、たぶんな」
「どうなっているのでしょう。どきどきしますわ」
宝くじの当選発表を見るような表情でセルニアがページをめくろうとして、
「あら、お兄さま、来られていたのですか」
そんな声が背後からいきなりかけられた。
見ればそこには、きれいな着物姿の将来 大和撫子 間違いなし、ただしむっつりの湖瑠璃ちゃんと、猪鹿蝶 晶さん、伊藤 春樹さんがいた。
「いつから来ていたのですか? 来ているならわたくしにも声をかけてくだされば良いのに。
おや、二人でお洒落な感じの雑誌を読んで、何をしているのです。
もしかして、次のデートのチェックとかですか?」
ニコニコ笑顔の湖瑠璃ちゃん。
「あー、いや、これはだな」
「えっとですね、その」
意味ありげな目を向けてくる湖瑠璃ちゃんから雑誌を隠す。
イベントに参加して写真とかを撮って貰ったことは、一応二人だけの秘密にしておこうと言うことになっている。
あれだ、曲がりなりにも二人だけのデートの記録であるわけだし。
幸いというか、湖瑠璃ちゃんはそれには気付かなかったようで、
「うふふ、ようやくお兄さまにも甲斐性がわかるようになったのですね。
でも、もうちょっとでしょうか。前にも言ったと思いますが、こうゆうのを二人で見るときはベッドの上で見なきゃダメですよ。
ほらほら、座ってください」
「お、おいおい」
「えっと」
そんなことを言いながら、俺とセルニアの背中を押してベッドの端に座らせる。
そしてなぜかそのまま、子ネコのように俺の膝の上に、ころん、と仰向けに寝っ転がってきた。
「えへへ、お兄さまのお膝です」
「お、おい」
いきなり甘えてきたな。
「これくらい別に良いではありませんか。お兄さまとは夜の学校で二人きりで逢い引きした仲なのですから」
イタズラっぽく笑いながらそんなことを言ってくる。
「あれは違うって、明らかに」
「まあまあ、細かいことは気になさらないでください。
わあ、お姉さまのお膝もふわふわです。暖かくて良い匂い」
「セシリア」
そんなことを言いながら、湖瑠璃ちゃんは楽しげに俺とセルニアの膝の上をゴロゴロと行ったり来たりする。
やれやれ、可愛い妹候補だな。
そして、湖瑠璃ちゃんたちは、お茶を入れるために部屋から出ていったのを確認して、俺は一息つく。
「すみません。セシリアったら、あなたがいらっしゃると甘えてしまって」
「いや、大丈夫だ。全然構わないから」
すまなさそうに頭を下げてくるセルニアに、俺は首を振る。
湖瑠璃ちゃんに遊ばれている感じがするけど、まあ結局膝の上でゴロゴロされただけだし、なんだかんだで懐いてくれての行動だから、悪い気はしない。
「それより、今のうちに雑誌を見ないか。また湖瑠璃ちゃんたちが戻ってくると色々忙しいだろうから」
「そうですわね。それでは」
うなずいて、セルニアは雑誌を膝の上に広げた。
一瞬の静寂。
次の瞬間、思い切ったかのように「えい」という掛け声とともに、件の特集ページを開く。
そこには、
「お」
「あ」
輝くような、セルニアの笑顔だった。
「本日のベストショット」
と銘打たれた、ページの中でも一番目立つ場所に配置されている、とびっきりの笑顔。
それがいつ撮られた物であるかは、どうも思い当たるフシがないんだけど、間違いなくセルニアの魅力を最高に引きだしている一枚だ。
ちなみに同じ写真の中で、俺の顔面は端っこで見切れていたが、まあ、それは気にしないでおこう。
「スゴいよ。なんていうか、キレイだ」
思わずそう漏らすと、セルニアは首を振って、
「い、いえ、そんな。でもこんなに素敵に撮っていただいていたなんて思いませんでしたわ」
胸に手を当てて感激したように、息を吐く。
「とても感動ですわ。水原さんに感謝しませんと」
「水原さんか」
考えてみれば、あの人もなんだかよくわからない人だな。
大晦日やアミューズメントパークと、接触回数は多いけど、結局なにがしたかったのかは不明だった。
そんなことを考えていると、
「あ、そういえば、水原さんと言えば、あれからも何回かお会いしましたわ」
「え?」
「ここ最近のことなのですが、お稽古先によくいらしていましたわ。
乗馬やピアノ、ダンスにフェンシング。
なんでもまた取材をしているとのことで、写真などを撮っていらしたみたいです。
偶然ってある物ですわね」
「……」
それ、本当に偶然か?
俺が本当に頭を捻らせていると、
「でも、こんなに笑えているのは、あなたがいてくれたからだと思いますわ」
とセルニアがぽつりと言った。
「わたしが笑顔でいられる理由です。
もちろん水原さんやカメラマンさんたちの力もあると思いますが、でも一番大きいのは、あなたが側にいてくれたことですわ。
あなたが近くに立っていてくれたから、隣で優しく見守っていてくれますから、わたくしはこうやって笑えていたのですわ。
それは、九ヶ月前のあの時から、わたくしの秘密を共有したときから変わりませんわ」
「セルニア……」
「だから……」
セルニアは、そこでこっちの手を握ってきて、
「だから、そ、その、わたくしは、これからも、あなたがいいです。できれば、ずっと、これからもわたくしを笑顔でいさせてくださいな」
最後の方はほとんど消えてしまいそうな声だった。
「セルニア」
思わず握られた手を握り返す。
細くて小さな手。
そしてその先には、頬を赤くして少しだけ目を潤ませた、セルニアの整った顔が合った。
イケる。
今日こそ、邪魔さえ入らなければ、最後まで行ける。
邪魔が入る前に、俺はやるんだ!
イッくぞー!
と、その時だった。
「お姉さま! 大変です!」
当然の如く邪魔が入った。
なぜにいつも邪魔が入るんだ。
シクシク。
ドアを開けて入ってきた湖瑠璃ちゃんは、転がるように俺達の所へ。
俺はとりあえず、
「どうした? なにかあったのか? そんなに慌てて」
「お兄さま! どうしたもこうしたもありません! いいからこれを見てください!」
湖瑠璃ちゃんの手に握られていたのは、封筒と紙。
そこに書かれていたのは、
アイドルオーディション合格通知。
「え? オーディション合格通知って書いてあるんだけど、これってまさか、セルニアがアイドルになるってことなのか!?」
続く……
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