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132・親睦会
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チュンチュンとスズメの声が外から響き渡る、爽やかな日曜の朝。
「おはようございます、若さま」
目を開けたら、いきなりアンドロイドの沙由理さんの顔が、目の前にあった。
「にょぉおおおおお!」
距離十センチくらいの接近に、俺は思わず変な声が出た。
隣には、伊藤 春樹さんの姿。
「若、目覚めの尿意でやすか? では迅速にトイレへ行ってきてくださいやせ」
「は、春樹さん」
さらに猪鹿蝶 晶さんの姿も。
「目覚めの緑茶を用意しやした。とりあえず、トイレに行ってから、一杯どうぞ」
なぜこの三人が脈絡もなく家に居るの?
「い、いや、トイレより先に説明して欲しいんですけど。なんで三人とも朝っぱらから家にいるんですか?」
俺はわけも分からず呆然としていると、晶さんが説明を始めた。
「実は本日、若 宛てに招待状が届いておりやして。それを渡すために参りやした次第で」
「招待状? なんですかそれは?」
まったく身に覚えがないのだけど。
「とりあえず、詳し事はこれをごらんくださいやせ」
晶さんから一枚の便せんを手渡される。
そこには流麗な書体でこう書かれていた。
「新春メイド&執事合同親睦会招待状。世界従者連合協会東日本支部」
なんだこの珍奇な団体は?
春樹さんが説明を続ける。
「これは世界従者連合協会からの招待状になりやす。
全国のメイドや執事たちが所属している、互助組織のようなものでやして。
その親睦会として、年に一度全国のメイドと執事が集まって行われるパーティーがあるのでやす。
これはその招待状となっておりやす」
そう説明してくれた。
理解するのに苦労するが、そういった団体が存在すると言うことは理解できた。
そしてそこが主催するパーティーがある。
そこまでは理解できた。
「話は分かりましたが、なんで俺にその招待状が届くんですか?」
晶さんや春樹さん。
そしてアンドロイドとは言え、沙由理さんもメイドだ。
そう言った物に参加するかもだけど、俺は執事でも何でもないのに、どうしてこんなものがくるのやら?
春樹さんが答える。
「なにを言っておられやす。若は執事の経験がおありではありやせんか」
「え?」
「去年のクリスマスの際、麗華お嬢さまへのプレゼントを買うために、鳳上家で執事のアルバイトをされたではありやせんか。
あの時、若のお名前は協会に登録されやした」
「あ、あれのことか」
頭に浮かぶのは、執事というより、生け贄の羊な思い出。
確かにあれは名目上は執事だけど、じっさいは一週間ほど雑用しただけで、そんなことで世界従者協会とかに簡単に登録して良いの?
「なにも驚くことはありやせん。若が執事としてお仕えになったのは、鳳上家でやす。しかも、あの問題児と名高い現当主、鳳上 氷美さまの専属として。
そこで一週間も働けばもう立派な執事といえやしょう」
晶さんも太鼓判を押す。
「いうなれば、プロ執事初段といったところでやす」
俺はなんとも言えない表情で、
「そ、そうなんですか」
鳳上家での執事アルバイトは、思っていたよりもずっと経歴として重要視されていたらしい。
仕事が執事となにも関係なかったような気が全力でするけれど。
沙由理さんが促す。
「では、理解されたところで、一緒に参りましょう」
「え、もうですか?」
「パーティーは今日の十二時から始まります。ですので、移動時間も考えると、すぐに出発しなくては間に合いません」
「今日なんですか? っていうか俺まだパジャマですよ。着替えないと」
「お着替えの方はこちらで用意してあります。お車の中でお着替えになっていただければと」
「「では、若。参りやしょう」」
晶さんと春樹さんが、俺の腕をがっちり両側からロックし、ロズウェルの宇宙人のように問答無用で運んで行かれる。
なんか、この人たち、俺のこと尊敬しているとか言っているくせに、扱いがぞんざいなんだけど。
リムジンに乗って、さらにその中で、沙由理さんと春樹さんの手伝いの元、なぜかサイズぴったりの執事服に着替え、そのまま連れて行かれたのは、巨大な屋敷だった。
家から高速に乗って二時間ほど走った隣の県にある場所である。
吉祥院館や鳳上館とはまた違った趣の地中海風洋館。
晶さんが解説する。
「こちらは鹿王家の別館になりやす」
「ろくおうけ」
「はい、吉祥院家より古い家柄で、日本四天王家の一つに数えられておりやす。
パーティー会場は毎年持ち回り制になっておりやして、今年はこの鹿王家のメイドと執事が幹部をやっていることから、このお屋敷が開催場所となりやした。
ですので、今日はアッシらも招待客の一人でやす」
てっきり吉祥院館でやると思ったけど、違ったんだ。
「では、若。行きやしょう」
入り口のドアの向こうにあったのは人が二十人くらい余裕では入れそうな玄関。
風通しの良い吹き抜けだが、吉祥院館や鳳上館で見慣れていたので、そこまで驚かない。
玄関を入ってすぐの所に、メイドさん三人が待機する、フロントのような場所があった。
「いらっしゃいませ。こちらに記帳と招待状の提示をお願いいたします」
「はい、わかりました」
ここで受付を済ませるようだ。
名前を書いて、招待状を見せると、メイドさんはにっこりと笑顔を見せた。
「ありがとうございます。吉祥院家メイドの、猪鹿蝶 晶様。執事の伊藤 春樹様。特別従者、沙由理さま。
そして鳳上家の執事の方ですね。
こちらはビンゴカードになります。後ほど抽選を親しますので、大事にお持ちください。
またネームプレートをご用意させていただきましたので、どうぞ胸に着用くださいませ」
手渡されたのは、名前と所属家が書かれたネームプレートに、普通のおもちゃ屋で買える、パーティー用のビンゴカード。
全国のメイドや執事が一同に会する親睦会の割には、意外と普通の新年会のようだ。
「では会場はこちらになります。どうぞ、お入りください」
一礼と共に受付の横にあった厚い扉が開かれる。
「おお」
俺は思わず感嘆の声を上げた。
ホールの中は別世界だった。
一見どこにでもあるような立食パーティー会場。
広々としたホールの各所には真っ白なクロスが掛けられたテーブルがいくつもあって、その上に、いかにも美味しそうな数々の料理が載せられている。
普通ならこう言った場所にいるのは、セレブでブルジョワでロイヤルな人々だろう。
しかし、今居るのは右も左も、メイドさんと執事さん。
とにかくメイドに執事にメイドに執事。
招待客の全てがそんな感じ。
もてなすホストも全てメイドと執事。
ここはいったいなんなんだ?
集まっている人は五百人以上。
日本にこれだけのメイドや執事がいるのも驚きだけど、それが一カ所に集まって、談話に興じているのもある意味壮観。
俺は言葉を失っていると、晶さんが、
「驚かれやしたか。毎年これくらいの人数が集まりやす」
「すごいですね」
「今年はむしろ例年に比べて少し集まりが悪いでやす。今年は少し時期が遅れてしまったので、その影響だと思いやすが」
「そうなんですか」
「今日はうちのメイドや執事も集まっておりやす。若も顔は見知っているかと」
「ああ、そう言えば、吉祥院家でのイベントの時に見た顔がいますね」
「若も、今日は執事のアルバイトを思い出しながら、皆さんと楽しまれてくださいやせ」
「わかりました」
「おはようございます、若さま」
目を開けたら、いきなりアンドロイドの沙由理さんの顔が、目の前にあった。
「にょぉおおおおお!」
距離十センチくらいの接近に、俺は思わず変な声が出た。
隣には、伊藤 春樹さんの姿。
「若、目覚めの尿意でやすか? では迅速にトイレへ行ってきてくださいやせ」
「は、春樹さん」
さらに猪鹿蝶 晶さんの姿も。
「目覚めの緑茶を用意しやした。とりあえず、トイレに行ってから、一杯どうぞ」
なぜこの三人が脈絡もなく家に居るの?
「い、いや、トイレより先に説明して欲しいんですけど。なんで三人とも朝っぱらから家にいるんですか?」
俺はわけも分からず呆然としていると、晶さんが説明を始めた。
「実は本日、若 宛てに招待状が届いておりやして。それを渡すために参りやした次第で」
「招待状? なんですかそれは?」
まったく身に覚えがないのだけど。
「とりあえず、詳し事はこれをごらんくださいやせ」
晶さんから一枚の便せんを手渡される。
そこには流麗な書体でこう書かれていた。
「新春メイド&執事合同親睦会招待状。世界従者連合協会東日本支部」
なんだこの珍奇な団体は?
春樹さんが説明を続ける。
「これは世界従者連合協会からの招待状になりやす。
全国のメイドや執事たちが所属している、互助組織のようなものでやして。
その親睦会として、年に一度全国のメイドと執事が集まって行われるパーティーがあるのでやす。
これはその招待状となっておりやす」
そう説明してくれた。
理解するのに苦労するが、そういった団体が存在すると言うことは理解できた。
そしてそこが主催するパーティーがある。
そこまでは理解できた。
「話は分かりましたが、なんで俺にその招待状が届くんですか?」
晶さんや春樹さん。
そしてアンドロイドとは言え、沙由理さんもメイドだ。
そう言った物に参加するかもだけど、俺は執事でも何でもないのに、どうしてこんなものがくるのやら?
春樹さんが答える。
「なにを言っておられやす。若は執事の経験がおありではありやせんか」
「え?」
「去年のクリスマスの際、麗華お嬢さまへのプレゼントを買うために、鳳上家で執事のアルバイトをされたではありやせんか。
あの時、若のお名前は協会に登録されやした」
「あ、あれのことか」
頭に浮かぶのは、執事というより、生け贄の羊な思い出。
確かにあれは名目上は執事だけど、じっさいは一週間ほど雑用しただけで、そんなことで世界従者協会とかに簡単に登録して良いの?
「なにも驚くことはありやせん。若が執事としてお仕えになったのは、鳳上家でやす。しかも、あの問題児と名高い現当主、鳳上 氷美さまの専属として。
そこで一週間も働けばもう立派な執事といえやしょう」
晶さんも太鼓判を押す。
「いうなれば、プロ執事初段といったところでやす」
俺はなんとも言えない表情で、
「そ、そうなんですか」
鳳上家での執事アルバイトは、思っていたよりもずっと経歴として重要視されていたらしい。
仕事が執事となにも関係なかったような気が全力でするけれど。
沙由理さんが促す。
「では、理解されたところで、一緒に参りましょう」
「え、もうですか?」
「パーティーは今日の十二時から始まります。ですので、移動時間も考えると、すぐに出発しなくては間に合いません」
「今日なんですか? っていうか俺まだパジャマですよ。着替えないと」
「お着替えの方はこちらで用意してあります。お車の中でお着替えになっていただければと」
「「では、若。参りやしょう」」
晶さんと春樹さんが、俺の腕をがっちり両側からロックし、ロズウェルの宇宙人のように問答無用で運んで行かれる。
なんか、この人たち、俺のこと尊敬しているとか言っているくせに、扱いがぞんざいなんだけど。
リムジンに乗って、さらにその中で、沙由理さんと春樹さんの手伝いの元、なぜかサイズぴったりの執事服に着替え、そのまま連れて行かれたのは、巨大な屋敷だった。
家から高速に乗って二時間ほど走った隣の県にある場所である。
吉祥院館や鳳上館とはまた違った趣の地中海風洋館。
晶さんが解説する。
「こちらは鹿王家の別館になりやす」
「ろくおうけ」
「はい、吉祥院家より古い家柄で、日本四天王家の一つに数えられておりやす。
パーティー会場は毎年持ち回り制になっておりやして、今年はこの鹿王家のメイドと執事が幹部をやっていることから、このお屋敷が開催場所となりやした。
ですので、今日はアッシらも招待客の一人でやす」
てっきり吉祥院館でやると思ったけど、違ったんだ。
「では、若。行きやしょう」
入り口のドアの向こうにあったのは人が二十人くらい余裕では入れそうな玄関。
風通しの良い吹き抜けだが、吉祥院館や鳳上館で見慣れていたので、そこまで驚かない。
玄関を入ってすぐの所に、メイドさん三人が待機する、フロントのような場所があった。
「いらっしゃいませ。こちらに記帳と招待状の提示をお願いいたします」
「はい、わかりました」
ここで受付を済ませるようだ。
名前を書いて、招待状を見せると、メイドさんはにっこりと笑顔を見せた。
「ありがとうございます。吉祥院家メイドの、猪鹿蝶 晶様。執事の伊藤 春樹様。特別従者、沙由理さま。
そして鳳上家の執事の方ですね。
こちらはビンゴカードになります。後ほど抽選を親しますので、大事にお持ちください。
またネームプレートをご用意させていただきましたので、どうぞ胸に着用くださいませ」
手渡されたのは、名前と所属家が書かれたネームプレートに、普通のおもちゃ屋で買える、パーティー用のビンゴカード。
全国のメイドや執事が一同に会する親睦会の割には、意外と普通の新年会のようだ。
「では会場はこちらになります。どうぞ、お入りください」
一礼と共に受付の横にあった厚い扉が開かれる。
「おお」
俺は思わず感嘆の声を上げた。
ホールの中は別世界だった。
一見どこにでもあるような立食パーティー会場。
広々としたホールの各所には真っ白なクロスが掛けられたテーブルがいくつもあって、その上に、いかにも美味しそうな数々の料理が載せられている。
普通ならこう言った場所にいるのは、セレブでブルジョワでロイヤルな人々だろう。
しかし、今居るのは右も左も、メイドさんと執事さん。
とにかくメイドに執事にメイドに執事。
招待客の全てがそんな感じ。
もてなすホストも全てメイドと執事。
ここはいったいなんなんだ?
集まっている人は五百人以上。
日本にこれだけのメイドや執事がいるのも驚きだけど、それが一カ所に集まって、談話に興じているのもある意味壮観。
俺は言葉を失っていると、晶さんが、
「驚かれやしたか。毎年これくらいの人数が集まりやす」
「すごいですね」
「今年はむしろ例年に比べて少し集まりが悪いでやす。今年は少し時期が遅れてしまったので、その影響だと思いやすが」
「そうなんですか」
「今日はうちのメイドや執事も集まっておりやす。若も顔は見知っているかと」
「ああ、そう言えば、吉祥院家でのイベントの時に見た顔がいますね」
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「わかりました」
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