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8・プニプニ
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俺は扉を開けた。
無人の自習室。
扉を開けたらいきなり死者とご対面というホラー映画のような事態はなかった。
もっとも無人の教室ってのも十分怖いけど。
仕切りスペースから青白い死者がすっと立ち上がりそうな雰囲気。
「わ、わたくしから離れてはダメですわ。というかむしろ離れないでくださいませ。お願いですから、離れないで」
俺の腕にしがみついて上目遣いで懇願する吉祥院さん。
なんだか甘い香りが鼻腔をくすぐる。
吉祥院さんの整った顔が接近している。
藍色の綺麗な瞳に白い肌。
桃色の唇。
胸の二つの膨らみの感触が、俺の腕に伝わる。
俺の心臓が激しく脈打ち始める。
そういえば、三日も抜いてないことを思い出してしまった。
これ、考えてみればチャンスなんじゃないのか?
誰もいない夜の学校に二人きり。
そして俺は女の子の秘密の弱みを知っている。
だから エロいことを要求しても、吉祥院さんは拒否することができない。
「へへへ、例のことを他の奴に知られたくなかったら、俺の言うことを聞きな」
「こ、この卑怯者」
「なんとでも良いな。ぐぇっへっへっへっ」
「く、くやしい。でも、感じちゃう」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
「どうされたのですか!? 突然 机に頭を叩きつけたりなどして!」
「吉祥院さん、俺は大丈夫だ。大丈夫だから。こんなことに負けたりしない。邪悪な誘惑に打ち勝ってみせる」
「邪悪な誘惑!? まさか本当に自習する死者が取り憑いたのですか?!」
「吉祥院さん、君は早くBL本を回収してこの場から離れるんだ。後は俺が一人で……」
そうだ、吉祥院さんを避難させ、そして俺はトイレに駆け込んで、邪悪な白い液体を全て吐き出すんだ。
三日分の邪悪な液体を全て吐き出せば、こんな邪悪な欲望は跡形もなく消えさる。
醜悪なる煩悩め!
消し去ってくれるわ!!
しかし吉祥院さんは俺の体に抱きついて来た。
「できませんわ! 貴方を置いて一人で逃げることなどわたくしにはできません!」
胸が当たる!
柔らかい!
太ももが良い具合に股間に!
プニプニした感触が三日間も抜いていないあそこに良い感じの刺激を!
はあ はあ はあ……
吉祥院さん、着痩せするタイプなんだな……
いかん!
邪悪な誘惑がますますエスカレートする!
早くトイレに行かなければ!
「離してくれ! 君が行けば俺は一人になって人目を気にせずイケるんだ」
「ダメですわ! 行ってはいけません! わたくしを助けるためにあの世に行ってしまうなど許しませんわ!」
「しかし このままでは君に……」
「勝つのです! 死者に打ち勝つのです!」
「吉祥院さん! 俺に抱きついてはダメだ! 抱きつかれているとイッてしまう! 抱きつかれ続けられたらイッてしまうんだぁ!」
「離しませんわ! 貴方を死者に連れて行かせません! 絶対に離すものですか!」
胸が大きい!
プニプニしている!
太もも もプニプニしている!
体の感触が最高にプニプニ!
プニプニィィイ!
「ああっ! ダメだ! ダメだぁあああ!
うっ」
……ふう。
「どうされましたの? 憑き物が落ちたような その清々しいお顔は? まるで 賢者ですわ」
ボクは吉祥院さんの肩に手をかけて、少しだけ身体を離れさせる。
「……吉祥院さん。助かったよ。君のおかげで邪悪な物はボクの体から出ていった」
今、ボクは素敵な笑顔をしていると思った。
「出て行った? 死者は貴方の体から出ていったのですね」
「そうだ。ボクはもう大丈夫だよ」
「よかった……貴方が助かって本当によかった……ぐすっ……」
涙ぐむ吉祥院さんは、ふと気付いたように、
「なんだか急にイカ臭くなってきましたけれど、これはいったいなにかしら?」
「気にしなくて良い。邪悪な物質の臭いだ」
「そうですの。幽霊はこんな臭いがするのですね」
「さあ、吉祥院さん。薄い本を回収しよう。そして 自習室から出ようじゃないか」
「はい」
その後、とりあえずトイレに入って邪悪な白い液体をトイレットペーパーで拭き取った。
無人の自習室。
扉を開けたらいきなり死者とご対面というホラー映画のような事態はなかった。
もっとも無人の教室ってのも十分怖いけど。
仕切りスペースから青白い死者がすっと立ち上がりそうな雰囲気。
「わ、わたくしから離れてはダメですわ。というかむしろ離れないでくださいませ。お願いですから、離れないで」
俺の腕にしがみついて上目遣いで懇願する吉祥院さん。
なんだか甘い香りが鼻腔をくすぐる。
吉祥院さんの整った顔が接近している。
藍色の綺麗な瞳に白い肌。
桃色の唇。
胸の二つの膨らみの感触が、俺の腕に伝わる。
俺の心臓が激しく脈打ち始める。
そういえば、三日も抜いてないことを思い出してしまった。
これ、考えてみればチャンスなんじゃないのか?
誰もいない夜の学校に二人きり。
そして俺は女の子の秘密の弱みを知っている。
だから エロいことを要求しても、吉祥院さんは拒否することができない。
「へへへ、例のことを他の奴に知られたくなかったら、俺の言うことを聞きな」
「こ、この卑怯者」
「なんとでも良いな。ぐぇっへっへっへっ」
「く、くやしい。でも、感じちゃう」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
「どうされたのですか!? 突然 机に頭を叩きつけたりなどして!」
「吉祥院さん、俺は大丈夫だ。大丈夫だから。こんなことに負けたりしない。邪悪な誘惑に打ち勝ってみせる」
「邪悪な誘惑!? まさか本当に自習する死者が取り憑いたのですか?!」
「吉祥院さん、君は早くBL本を回収してこの場から離れるんだ。後は俺が一人で……」
そうだ、吉祥院さんを避難させ、そして俺はトイレに駆け込んで、邪悪な白い液体を全て吐き出すんだ。
三日分の邪悪な液体を全て吐き出せば、こんな邪悪な欲望は跡形もなく消えさる。
醜悪なる煩悩め!
消し去ってくれるわ!!
しかし吉祥院さんは俺の体に抱きついて来た。
「できませんわ! 貴方を置いて一人で逃げることなどわたくしにはできません!」
胸が当たる!
柔らかい!
太ももが良い具合に股間に!
プニプニした感触が三日間も抜いていないあそこに良い感じの刺激を!
はあ はあ はあ……
吉祥院さん、着痩せするタイプなんだな……
いかん!
邪悪な誘惑がますますエスカレートする!
早くトイレに行かなければ!
「離してくれ! 君が行けば俺は一人になって人目を気にせずイケるんだ」
「ダメですわ! 行ってはいけません! わたくしを助けるためにあの世に行ってしまうなど許しませんわ!」
「しかし このままでは君に……」
「勝つのです! 死者に打ち勝つのです!」
「吉祥院さん! 俺に抱きついてはダメだ! 抱きつかれているとイッてしまう! 抱きつかれ続けられたらイッてしまうんだぁ!」
「離しませんわ! 貴方を死者に連れて行かせません! 絶対に離すものですか!」
胸が大きい!
プニプニしている!
太もも もプニプニしている!
体の感触が最高にプニプニ!
プニプニィィイ!
「ああっ! ダメだ! ダメだぁあああ!
うっ」
……ふう。
「どうされましたの? 憑き物が落ちたような その清々しいお顔は? まるで 賢者ですわ」
ボクは吉祥院さんの肩に手をかけて、少しだけ身体を離れさせる。
「……吉祥院さん。助かったよ。君のおかげで邪悪な物はボクの体から出ていった」
今、ボクは素敵な笑顔をしていると思った。
「出て行った? 死者は貴方の体から出ていったのですね」
「そうだ。ボクはもう大丈夫だよ」
「よかった……貴方が助かって本当によかった……ぐすっ……」
涙ぐむ吉祥院さんは、ふと気付いたように、
「なんだか急にイカ臭くなってきましたけれど、これはいったいなにかしら?」
「気にしなくて良い。邪悪な物質の臭いだ」
「そうですの。幽霊はこんな臭いがするのですね」
「さあ、吉祥院さん。薄い本を回収しよう。そして 自習室から出ようじゃないか」
「はい」
その後、とりあえずトイレに入って邪悪な白い液体をトイレットペーパーで拭き取った。
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