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一章
130・わたしってばなんていいことしてるんだろ
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オルドレン魔法学園でリリア・カーティスは、悪役令嬢である私が役割を果たしていないことに気付き、陰で陥れていた。
ほとんど自作自演だった。
他の女生徒が行ったことも、全て真相を知っていながら、私を首謀者だと言うことにした。
その方が都合が良かったからだ。
そして、リオン王子をはじめとする、攻略対象を攻略する方法は、前世でゲームをやり込んでいたから全部記憶していた。
彼らの心の傷や満たされない空虚。
全てを知っていたリリア・カーティスが、その心の隙間に付け込むのは簡単だった。
選択肢を始めから知っていれば、誰にでもできることだった。
だが、リリア・カーティスは自画自賛した。
わたしってばなんて頭が良いんだろう、と。
そして、全ては逆ハーレムを作るためにしたことなのに、リリア・カーティスはこう思っていた。
ヒロインのわたしがみんなを救ってあげた。
そして、悪役令嬢の私を処刑に追い込んだ。
そのこともリリア・カーティスはただこう思っているだけだった。
悪役令嬢なんだからしかたないよね。
人を陥れて処刑させたことを、当然だと断じ、まったく罪の意識を感じていなかった。
それどころか、私が同じ転生者であることにも気付いていたにもかかわらず、ヒロインの座を奪うつもりだったのだと非難すらしていた。
そして卒業後、リオン王子と正式に婚約し、政治に口出しするようになった。
最初は雇用制度の改革。
それは、新たな利権獲得を狙った者たちによって、公共の利益が一部の者に独占される結果でしかなかった。
汚職と癒着が公認されたも同然になり、それは富める者を富め、貧しい物を益々貧しくした。
だがリリア・カーティスは、その権益を得た者たちに褒め称えられて悦に浸ってた。
続いて、年金制度に生活保護。
全くの逆効果で、税が重くなり、民衆の生活は苦しくなったが、その事実を見ようとすらしなかった。
ただ、みんなの生活を救って幸せにしているのだと、そうとしか考えなかった。
そして貧困が原因で犯罪が多発。
それをリリア・カーティスは小説や演劇などが原因に違いないと断じて、審査委員会が害悪と判断した、出版物の焚書と演劇の廃止を実行させた。
さらに、学園でのリリア・カーティスらの恋愛青春を題材にした小説を、酷評した評論家を処刑。
そしてオタクの取り締まり。
更生させると言う名目で、強制収容所で拷問でしかない過酷な労働。
大勢の人間が死んだ。
だがリリア・カーティスはただ、自画自讃するだけ。
ヒロインのわたしがみんなを幸せにしてる。
あー、わたしってばなんていいことしてるんだろ。
わたしってばホント天才。
アドラ王国で歌姫になるために、正当な方法で歌姫になったアイリーンさまの喉を、ジルド・ハティアに指示して焼かせて、歌を歌えなくした。
ヒロインのわたしを差し置いて歌姫になるからよ。
死んで楽になるなんて許さない。
歌手なのに歌えない惨めな人生を送るといいわ。
リリア・カーティスの政策に反対する派閥が現れた。
それを、犯罪を企んでいる証拠に違いないとして、共謀罪を作り、執行。
その本質は自分の意にそぐわない者を捕まえるためというものだったが、リリア・カーティスは犯罪を未然に防いでいるのだとしか考えなかった。
反対派のキース・リグルドを捕え、無実の罪の自白を強要し、そのためにまだ十歳の子供を拷問にかけた。
私の弟、ルーク・アーネストの婚約が決まった。
リリア・カーティスにはそれが許せなかった。
ヒロインのわたしが救ってやったのに、他の女に愛を捧げるですって。
許せない。
絶対に許すもんですか。
そして、ルーク・アーネストを陥れて処刑した。
そんな……
ルークを殺したの……
ルーク・アーネストを陥れて冤罪で処刑したにもかかわらず、リリア・カーティスはそれを根拠として、アーネスト家の家系全員が犯罪者になるに違いないと断じた。
そして犯罪者の家系も犯罪者になる可能性があるとして取り締まった。
また対象者の財産などは、犯罪の資金にするに違いないという理由で没収。
収容所に膨大な人数が入れられた。
ミューレン・ゼオランドと抵抗軍の革命が起きた。
リリア・カーティスはすべて私のせいにした。
悪役令嬢が生きていて陥れていたに違いないと断じた。
それを確かめるために竜の谷へ行き、私の死体を探したが、そこを走竜の群れに襲われ、リオンを囮にして自分一人だけ逃げた。
わたしはみんなを幸せにするの。
ヒロインのわたしがみんなを幸せにして聖女になるの。
だから安心して死んでちょうだい。
農家の家に勝手に入り食べ物を食べて、リリア・カーティスだと名乗り、そして息子を殺された怒りを向けられたら、その農民を殺した。
集まった農民も何人か殺して逃走。
そして、野盗に騙されて、レイプされたリリア・カーティス。
だけど私は同情など湧かなかった。
そして一緒に助かると約束した、ローレスという女性。
ローレスを利用して首輪をはずし、謎の声を聞いて力を得た。
それを、神託を受けたのだと思い込んだ。
野盗を皆殺しにし、そしてローレスを殺した。
聖女が汚されたなどと知られるわけにはいかないから、という理由で。
過酷な境遇を共にし、一緒に助かろうと約束した人を、なんの躊躇いもなく殺した。
それも、幸せにして上げたのだという感覚で。
ドゥナト王国冒険者組合支部で、支部長を魔法で攻撃して騒動を起こし逃げた。
その後、私の足取りを追ってノギー村へ来たリリア・カーティスは、オークを退治すると言って、村長の承諾も得ずに勝手にやった結果、オークを怒らせて村人に怪我人を出した。
そのことを非難されてもリリア・カーティスは、わたしは魔物を退治してあげたのだと、自らに非があるとは微塵も考えなかった。
そして怪我人が出る結果になったのは、悪役令嬢がなにかしたからだと言う。
なんでも私のせいだった。
ジョルノ曲芸団のコックス団長が死ねばきちんと殺人事件になり、自分が解決できるのだと、助かっていたコックス団長を刺そうとし、それをかばった花形道化師マーロウさまを刺した。
カノイ皇国で破滅の剣ベルゼブブを入手。
街の人間が餓鬼になっても、自分のことしか考えず、言うことを聞く餓鬼を面白いと感じる異常な感性。
剣を取り戻そうとした神社の人間を、餓鬼に襲わせて、怖くなったら、わたしのせいじゃない、わたし知らないと、街から逃げた。
街から逃げても、自分の事ばかり考えて、反省など微塵もせず、街の人間は全滅しただろうから追いかけてこない、自分は大丈夫だとさえ考えていた。
そして餓鬼魂が解放された時、マティが現れたことも、私のせいにした。
黒竜イリュウを倒したことで破滅の剣ベルゼブブの力を知ったリリア・カーティスは、虐殺を始める。
最初は弱い魔物から。
そして人間も。
魔物の集落や里、人間の村々を襲い、力を付けたリリア・カーティスは黄竜王ツァホーヴさまの所へ。
竜殺しの力を吸収。
ツァホーヴさまに逃げられた後、魔物も人間も関係なく、殺し続けながら、魔王城に到着した。
そして、リリア・カーティスの記憶は前世に及ぶ。
ほとんど自作自演だった。
他の女生徒が行ったことも、全て真相を知っていながら、私を首謀者だと言うことにした。
その方が都合が良かったからだ。
そして、リオン王子をはじめとする、攻略対象を攻略する方法は、前世でゲームをやり込んでいたから全部記憶していた。
彼らの心の傷や満たされない空虚。
全てを知っていたリリア・カーティスが、その心の隙間に付け込むのは簡単だった。
選択肢を始めから知っていれば、誰にでもできることだった。
だが、リリア・カーティスは自画自賛した。
わたしってばなんて頭が良いんだろう、と。
そして、全ては逆ハーレムを作るためにしたことなのに、リリア・カーティスはこう思っていた。
ヒロインのわたしがみんなを救ってあげた。
そして、悪役令嬢の私を処刑に追い込んだ。
そのこともリリア・カーティスはただこう思っているだけだった。
悪役令嬢なんだからしかたないよね。
人を陥れて処刑させたことを、当然だと断じ、まったく罪の意識を感じていなかった。
それどころか、私が同じ転生者であることにも気付いていたにもかかわらず、ヒロインの座を奪うつもりだったのだと非難すらしていた。
そして卒業後、リオン王子と正式に婚約し、政治に口出しするようになった。
最初は雇用制度の改革。
それは、新たな利権獲得を狙った者たちによって、公共の利益が一部の者に独占される結果でしかなかった。
汚職と癒着が公認されたも同然になり、それは富める者を富め、貧しい物を益々貧しくした。
だがリリア・カーティスは、その権益を得た者たちに褒め称えられて悦に浸ってた。
続いて、年金制度に生活保護。
全くの逆効果で、税が重くなり、民衆の生活は苦しくなったが、その事実を見ようとすらしなかった。
ただ、みんなの生活を救って幸せにしているのだと、そうとしか考えなかった。
そして貧困が原因で犯罪が多発。
それをリリア・カーティスは小説や演劇などが原因に違いないと断じて、審査委員会が害悪と判断した、出版物の焚書と演劇の廃止を実行させた。
さらに、学園でのリリア・カーティスらの恋愛青春を題材にした小説を、酷評した評論家を処刑。
そしてオタクの取り締まり。
更生させると言う名目で、強制収容所で拷問でしかない過酷な労働。
大勢の人間が死んだ。
だがリリア・カーティスはただ、自画自讃するだけ。
ヒロインのわたしがみんなを幸せにしてる。
あー、わたしってばなんていいことしてるんだろ。
わたしってばホント天才。
アドラ王国で歌姫になるために、正当な方法で歌姫になったアイリーンさまの喉を、ジルド・ハティアに指示して焼かせて、歌を歌えなくした。
ヒロインのわたしを差し置いて歌姫になるからよ。
死んで楽になるなんて許さない。
歌手なのに歌えない惨めな人生を送るといいわ。
リリア・カーティスの政策に反対する派閥が現れた。
それを、犯罪を企んでいる証拠に違いないとして、共謀罪を作り、執行。
その本質は自分の意にそぐわない者を捕まえるためというものだったが、リリア・カーティスは犯罪を未然に防いでいるのだとしか考えなかった。
反対派のキース・リグルドを捕え、無実の罪の自白を強要し、そのためにまだ十歳の子供を拷問にかけた。
私の弟、ルーク・アーネストの婚約が決まった。
リリア・カーティスにはそれが許せなかった。
ヒロインのわたしが救ってやったのに、他の女に愛を捧げるですって。
許せない。
絶対に許すもんですか。
そして、ルーク・アーネストを陥れて処刑した。
そんな……
ルークを殺したの……
ルーク・アーネストを陥れて冤罪で処刑したにもかかわらず、リリア・カーティスはそれを根拠として、アーネスト家の家系全員が犯罪者になるに違いないと断じた。
そして犯罪者の家系も犯罪者になる可能性があるとして取り締まった。
また対象者の財産などは、犯罪の資金にするに違いないという理由で没収。
収容所に膨大な人数が入れられた。
ミューレン・ゼオランドと抵抗軍の革命が起きた。
リリア・カーティスはすべて私のせいにした。
悪役令嬢が生きていて陥れていたに違いないと断じた。
それを確かめるために竜の谷へ行き、私の死体を探したが、そこを走竜の群れに襲われ、リオンを囮にして自分一人だけ逃げた。
わたしはみんなを幸せにするの。
ヒロインのわたしがみんなを幸せにして聖女になるの。
だから安心して死んでちょうだい。
農家の家に勝手に入り食べ物を食べて、リリア・カーティスだと名乗り、そして息子を殺された怒りを向けられたら、その農民を殺した。
集まった農民も何人か殺して逃走。
そして、野盗に騙されて、レイプされたリリア・カーティス。
だけど私は同情など湧かなかった。
そして一緒に助かると約束した、ローレスという女性。
ローレスを利用して首輪をはずし、謎の声を聞いて力を得た。
それを、神託を受けたのだと思い込んだ。
野盗を皆殺しにし、そしてローレスを殺した。
聖女が汚されたなどと知られるわけにはいかないから、という理由で。
過酷な境遇を共にし、一緒に助かろうと約束した人を、なんの躊躇いもなく殺した。
それも、幸せにして上げたのだという感覚で。
ドゥナト王国冒険者組合支部で、支部長を魔法で攻撃して騒動を起こし逃げた。
その後、私の足取りを追ってノギー村へ来たリリア・カーティスは、オークを退治すると言って、村長の承諾も得ずに勝手にやった結果、オークを怒らせて村人に怪我人を出した。
そのことを非難されてもリリア・カーティスは、わたしは魔物を退治してあげたのだと、自らに非があるとは微塵も考えなかった。
そして怪我人が出る結果になったのは、悪役令嬢がなにかしたからだと言う。
なんでも私のせいだった。
ジョルノ曲芸団のコックス団長が死ねばきちんと殺人事件になり、自分が解決できるのだと、助かっていたコックス団長を刺そうとし、それをかばった花形道化師マーロウさまを刺した。
カノイ皇国で破滅の剣ベルゼブブを入手。
街の人間が餓鬼になっても、自分のことしか考えず、言うことを聞く餓鬼を面白いと感じる異常な感性。
剣を取り戻そうとした神社の人間を、餓鬼に襲わせて、怖くなったら、わたしのせいじゃない、わたし知らないと、街から逃げた。
街から逃げても、自分の事ばかり考えて、反省など微塵もせず、街の人間は全滅しただろうから追いかけてこない、自分は大丈夫だとさえ考えていた。
そして餓鬼魂が解放された時、マティが現れたことも、私のせいにした。
黒竜イリュウを倒したことで破滅の剣ベルゼブブの力を知ったリリア・カーティスは、虐殺を始める。
最初は弱い魔物から。
そして人間も。
魔物の集落や里、人間の村々を襲い、力を付けたリリア・カーティスは黄竜王ツァホーヴさまの所へ。
竜殺しの力を吸収。
ツァホーヴさまに逃げられた後、魔物も人間も関係なく、殺し続けながら、魔王城に到着した。
そして、リリア・カーティスの記憶は前世に及ぶ。
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