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一章
37・必殺分身の術!
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「スファル、治癒が使えたな?」
ラーズの質問に、スファルは怪訝に答える。
「ああ、使えるけど」
「よし。セルジオ、石像兵の動きを君の力で止めてくれ」
「分かり申した」
「キャサリン、スファル。君たちはもう一体の相手をして動きを撹乱し、俺たちに近づけさせないようにしてほしい」
「分かった」
「分かりました」
セルジオが石像兵の前に立つ。
石像兵はそのセルジオに拳を繰り出すが、カウンターで石像兵の胸に大槌を叩きつける。
亀裂が入ったが、完全に破壊するにはまだまだ至らない。
そして石像兵は、自分の胸の破壊など気に留めず、大槌を掴み奪おうとした。
セルジオは雄叫びを上げ、それに対抗する。
「ぬおおおおお! 石像兵などなんとするものぞ! 吾輩の筋肉をみせてくれるわ!」
巨大魔熊とも対等に渡り合った怪力で、セルジオは石像兵と均衡状態に持ちこんでみせた。
そしてラーズが魔法を行使する。
「武器魔法付与!」
右拳が闇色の光を放つ。
武器魔法付与の魔法を自分の右拳に直接、掛けたのだ。
そして、
「おおおっ!」
その右拳で、セルジオが動きを封じている、石像兵の背中を殴りつけた。
粉砕される石像兵。
「おお! なんつー荒技を」
感心するスファル。
しかし、
「ぐうっ」
右拳を抑えて呻き声を上げるラーズ。
キャサリンが、
「いけない。自分の魔力に耐えられなかったんだわ。スファル様、治癒を」
「後で良い! それよりセルジオ、もう一体を今の要領でやるぞ」
「しかし、ラーズ殿下。その拳では」
「まだ左が残っている」
「ぬう、分かり申した」
セルジオは、スファルとキャサリンが相手をしていた、石像兵へ向かう。
石像兵は接近したセルジオに掴みかかろうとするが、セルジオは大槌を捨ててその腕を先に掴む。
「ふんぬううう!」
再び己の怪力を最大限に発揮するセルジオ。
「武器魔法付与!」
ラーズは左拳に魔法をかける。
跳躍して一気に間合いを詰め、石像兵の頭上から左拳を叩きつけようとした。
しかし、
「ぬあ! しまった!」
石像兵はセルジオを大きく振り、その反動でセルジオが掴んでいた手が外れ、そのままラーズに向けて投げ飛ばした。
二人は空中でぶつかり、床に転がってしまう。
「ぐあっ」
ラーズが左拳まで痛めてしまった。
先の戦法はもう使えない。
そして、そのラーズに向かって、石像兵は足を進める。
「このっ! 待ちやがれ!」
スファルは石像兵の注意を引こうと、鏡水の剣シュピーゲルを逆手に持ち、石像兵に背中に突き立てる。
「へ?」
刺さった。
正直、注意を引くための攻撃で、表面で弾かれてしまうだろうと思っていたのだ。
それが、いとも容易く突き刺さった。
石像兵は、その攻撃に反応して、スファルめがけて裏拳を放つ。
「おわ!」
屈んで回避するスファルは、手から太刀を放してしまう。
間合いを取り、石像兵の動きに注意する。
あれだけ簡単に刺さったってことは、斬ることもできるんじゃ。
しかし、肝心の鏡水の剣シュピーゲルは、石像兵の背中に刺さったまま。
「キャサリン、石像兵の動きをかく乱してくれ」
「分かりました」
キャサリンは石像兵の周囲を無作為に動き回る。
元々素早い上、疾風の剣サイクロンの効果によって速度が上がったキャサリンの動きに付いて行けない石像兵。
そして、スファルから石像兵の背後が見えた。
疾走して太刀の柄を掴み、引きぬく。
石像兵はスファルに右拳を繰り出す。
「チェイ!」
気合いと共に、右腕を狙って太刀を斬り上げるスファル。
石像兵の右腕が落ちた。
「やった!」
斬れる。
普通なら剣の方が折れてしまうだろう、石の塊を。
「なんつー切れ味だよ、コレ」
あまりのことに感激してしまう。
「よっしゃ! いっくぞー! 必殺分身の術!」
スファルは鏡水の剣シュピーゲルに魔力を注ぎ、分身体を創った。
二人のスファルは、石像兵を切り裂き始める。
腕を落とし、首を刎ね、足を切断し、腹を裂き、胸を斬る。
次々と部位を斬られた石像兵は動くことができなくなり、その動きを止めた。
そしてスファルは上段に構えると、一気に鏡水の剣シュピーゲルを振り下ろす。
真っ二つ。
「よし!」
スファルは石像兵が完全に動かなくなったのを確認すると、ラーズのところへ。
セルジオの助けによって、立ち上がっていたラーズだが、両拳を痛みで震わせている。
「まったく、無茶しやがって」
「他に方法が思いつかなくてな。しかし、鏡水の剣シュピーゲルがあれほどの切れ味だとは」
「俺もビックリだ。まあ、今はそんなことより、ほら、手を出せ」
ラーズが両手を出すと、スファルは治癒を掛け始めた。
ラーズたちは四階へ上がった。
四階は研究室の様だ。
壁は本棚になっており、僅かな隙間さえなく本が並んでいる。
大きなテーブルが二つあり、どれも無数の実験器具が無秩序に置かれている。
書き物机が一つあり、書類が乱雑に散らばっている。
部屋の中心に大きな鉄製の檻があり、中には拘束具があった。
カーマイル・ロザボスイはここで不死の王になるための実験を行っているのだろう。
そして研究には実験体が必要になる。
当然、実験には人間が使われることになるはずだ。
カーマイルが吸血鬼になってから三百年。
いったいどれだけ大勢の人間が実験に使われたのだろうか。
五階へ続くと思われる、階段の扉は鍵がかかっていて開かない。
研究室を調べ、五階に続く扉の鍵、あるいは一階の鍵がかかっている扉の鍵はないかと探し回るが、一向に見つからない。
「手詰まりだな。どうする?」
スファルの問いに、ラーズは答えられなかった。
「それは俺の方こそ聞きたい。君の方がこういった経験は多いのだから」
ドンッ!
突然、上階から振動が伝わってきた。
「おい、今のって?」
スファルの疑問にラーズは、
「まさか、クレアが五階にいるのか?!」
ラーズの質問に、スファルは怪訝に答える。
「ああ、使えるけど」
「よし。セルジオ、石像兵の動きを君の力で止めてくれ」
「分かり申した」
「キャサリン、スファル。君たちはもう一体の相手をして動きを撹乱し、俺たちに近づけさせないようにしてほしい」
「分かった」
「分かりました」
セルジオが石像兵の前に立つ。
石像兵はそのセルジオに拳を繰り出すが、カウンターで石像兵の胸に大槌を叩きつける。
亀裂が入ったが、完全に破壊するにはまだまだ至らない。
そして石像兵は、自分の胸の破壊など気に留めず、大槌を掴み奪おうとした。
セルジオは雄叫びを上げ、それに対抗する。
「ぬおおおおお! 石像兵などなんとするものぞ! 吾輩の筋肉をみせてくれるわ!」
巨大魔熊とも対等に渡り合った怪力で、セルジオは石像兵と均衡状態に持ちこんでみせた。
そしてラーズが魔法を行使する。
「武器魔法付与!」
右拳が闇色の光を放つ。
武器魔法付与の魔法を自分の右拳に直接、掛けたのだ。
そして、
「おおおっ!」
その右拳で、セルジオが動きを封じている、石像兵の背中を殴りつけた。
粉砕される石像兵。
「おお! なんつー荒技を」
感心するスファル。
しかし、
「ぐうっ」
右拳を抑えて呻き声を上げるラーズ。
キャサリンが、
「いけない。自分の魔力に耐えられなかったんだわ。スファル様、治癒を」
「後で良い! それよりセルジオ、もう一体を今の要領でやるぞ」
「しかし、ラーズ殿下。その拳では」
「まだ左が残っている」
「ぬう、分かり申した」
セルジオは、スファルとキャサリンが相手をしていた、石像兵へ向かう。
石像兵は接近したセルジオに掴みかかろうとするが、セルジオは大槌を捨ててその腕を先に掴む。
「ふんぬううう!」
再び己の怪力を最大限に発揮するセルジオ。
「武器魔法付与!」
ラーズは左拳に魔法をかける。
跳躍して一気に間合いを詰め、石像兵の頭上から左拳を叩きつけようとした。
しかし、
「ぬあ! しまった!」
石像兵はセルジオを大きく振り、その反動でセルジオが掴んでいた手が外れ、そのままラーズに向けて投げ飛ばした。
二人は空中でぶつかり、床に転がってしまう。
「ぐあっ」
ラーズが左拳まで痛めてしまった。
先の戦法はもう使えない。
そして、そのラーズに向かって、石像兵は足を進める。
「このっ! 待ちやがれ!」
スファルは石像兵の注意を引こうと、鏡水の剣シュピーゲルを逆手に持ち、石像兵に背中に突き立てる。
「へ?」
刺さった。
正直、注意を引くための攻撃で、表面で弾かれてしまうだろうと思っていたのだ。
それが、いとも容易く突き刺さった。
石像兵は、その攻撃に反応して、スファルめがけて裏拳を放つ。
「おわ!」
屈んで回避するスファルは、手から太刀を放してしまう。
間合いを取り、石像兵の動きに注意する。
あれだけ簡単に刺さったってことは、斬ることもできるんじゃ。
しかし、肝心の鏡水の剣シュピーゲルは、石像兵の背中に刺さったまま。
「キャサリン、石像兵の動きをかく乱してくれ」
「分かりました」
キャサリンは石像兵の周囲を無作為に動き回る。
元々素早い上、疾風の剣サイクロンの効果によって速度が上がったキャサリンの動きに付いて行けない石像兵。
そして、スファルから石像兵の背後が見えた。
疾走して太刀の柄を掴み、引きぬく。
石像兵はスファルに右拳を繰り出す。
「チェイ!」
気合いと共に、右腕を狙って太刀を斬り上げるスファル。
石像兵の右腕が落ちた。
「やった!」
斬れる。
普通なら剣の方が折れてしまうだろう、石の塊を。
「なんつー切れ味だよ、コレ」
あまりのことに感激してしまう。
「よっしゃ! いっくぞー! 必殺分身の術!」
スファルは鏡水の剣シュピーゲルに魔力を注ぎ、分身体を創った。
二人のスファルは、石像兵を切り裂き始める。
腕を落とし、首を刎ね、足を切断し、腹を裂き、胸を斬る。
次々と部位を斬られた石像兵は動くことができなくなり、その動きを止めた。
そしてスファルは上段に構えると、一気に鏡水の剣シュピーゲルを振り下ろす。
真っ二つ。
「よし!」
スファルは石像兵が完全に動かなくなったのを確認すると、ラーズのところへ。
セルジオの助けによって、立ち上がっていたラーズだが、両拳を痛みで震わせている。
「まったく、無茶しやがって」
「他に方法が思いつかなくてな。しかし、鏡水の剣シュピーゲルがあれほどの切れ味だとは」
「俺もビックリだ。まあ、今はそんなことより、ほら、手を出せ」
ラーズが両手を出すと、スファルは治癒を掛け始めた。
ラーズたちは四階へ上がった。
四階は研究室の様だ。
壁は本棚になっており、僅かな隙間さえなく本が並んでいる。
大きなテーブルが二つあり、どれも無数の実験器具が無秩序に置かれている。
書き物机が一つあり、書類が乱雑に散らばっている。
部屋の中心に大きな鉄製の檻があり、中には拘束具があった。
カーマイル・ロザボスイはここで不死の王になるための実験を行っているのだろう。
そして研究には実験体が必要になる。
当然、実験には人間が使われることになるはずだ。
カーマイルが吸血鬼になってから三百年。
いったいどれだけ大勢の人間が実験に使われたのだろうか。
五階へ続くと思われる、階段の扉は鍵がかかっていて開かない。
研究室を調べ、五階に続く扉の鍵、あるいは一階の鍵がかかっている扉の鍵はないかと探し回るが、一向に見つからない。
「手詰まりだな。どうする?」
スファルの問いに、ラーズは答えられなかった。
「それは俺の方こそ聞きたい。君の方がこういった経験は多いのだから」
ドンッ!
突然、上階から振動が伝わってきた。
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スファルの疑問にラーズは、
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