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三章・いきなりですが冒険編
そうなん
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さて、戦闘について一応 語っておこう。
中隊長さんは竜戦士の力を解放し、
「破ー!!」
拳で炉歩徒の腹を思いっきり殴りつけた。
外殻が大きくへこみ、巨体の炉歩徒が十メートル以上も吹き飛んだ。
「すごい。中隊長さん すごいです!」
しかし妖術将軍は、
「ええい! 炉歩徒はこの程度で倒せはせんわ!」
炉歩徒を立ち上がらせると、胸の部分から、見るからにマシンガンといった感じの武器を出した。
「くたばれぇえい!」
中隊長さんにマシンガンを連射する。
しかし中隊長さんは、
「おぉおおお!!」
闘気を身体にまとい、全ての弾丸を跳ね返した。
「なんじゃとぉお?!」
驚愕する妖術将軍は、しかし 続けて、
「な、ならばこれはどうじゃ!?」
腕から火炎放射器を出し、中隊長さんに炎を放つ。
中隊長さんの身体を炎が包むが、
「フン!」
中隊長さんが気合いと共に闘気を放出すると、炎が吹き飛ばされ かき消される。
中隊長さんは妖術将軍に、
「貴様の攻撃はこの程度か!? ならば次はこちらの番だ!」
そして炉歩徒の懐まで一瞬で間合いを詰めると、パンチの連打。
拳が命中するたびに、炉歩徒のぶ厚い外殻がへこみ、そしてついに亀裂が入り始めた。
チャンスだ!
「中隊長さん! 間合いを取ってください!
兄貴! 雷を撃って! 亀裂から電撃が入るわ!」
わたしが指示すると、二人はまるで何度も共闘したかのような連携で動く。
先ず中隊長さんが炉歩徒の頭部をアッパーカットしてバランスを大きく崩させると、右足にローキックを入れて破壊した。
炉歩徒を動けない状態にしてから、中隊長さんは距離を取った。
そして、すでに電撃を撃つ準備をしていた勇者が、雷を放つ。
「雷光破裂!」
炉歩徒に直撃し、そして眩い光が収まると、炉歩徒から嫌な臭いのする煙がプスプスという変な音と共に上がり、そして火花が飛び散り始め、最後に爆発した。
わたしは快哉の声を上げる。
「やったぁ!」
大魔王軍の将軍の一人。
妖術将軍を倒した。
「イィーヒッヒッヒッ!」
上空からイヤらしい笑い声が響いてきた。
見ると そこには、噴射機で椅子ごと飛んでいる妖術将軍が浮遊していた。
「って、脱出装置ね!」
「当たり前じゃ。緊急脱出装置くらいつけてあるわい。
それにしても、勇者だけではなく、竜戦士までおったとは。これは大魔王さまに報告せねばな。
では、わしは逃げさせてもらうとするわい。
さらばじゃ!
アヒャヒャヒャヒャヒャ!」
そして見る見るうちに、その姿は遠くへ。
逃げ足が速い。
あのタイプはしぶとくて、生かしておくと後々 面倒なことになるから、ここで倒しておきたかった。
それに将軍の一人なら、倒しておけば大魔王軍の大きく戦力を削ぐことになったんだけど、逃げてしまった者は仕方がない。
わたしたちはお互いの無事を確かめ合った。
兵士さんたちも大きな怪我はなく、全員無事。
わたしもNTRエロゲーな展開にならずにすんだ。
中隊長さんは竜戦士の力に目覚めて大きくレベルアップ。
そして目的の聖女の杖も手に入った。
島での成果は上々だろう。
わたしは中隊長さんに笑顔で、
「中隊長さん、格好良かったですよ」
中隊長さんも素敵なイケメンスマイルで、
「君のおかげだ。俺は初めて自分の力で君を守ることができた。しかし、それも君が力を与えてくれたからだ。ありがとう」
わたしと中隊長さんは見つめ合っていた。
その周りで童貞オタク兄貴がピョンピョン飛び跳ねながら、
「拙者も格好良かったのでござるよ。マイシスターが神殿にいて見てない時、格好良く戦っていたでござるよ」
あー、うっとおしい。
こうして、わたしたちは聖女の杖を手に入れ、本格的に大魔王討伐の旅へ出向したのだった。
その頃、公爵令嬢さんは……
「ここはどこですのー!? 方角がさっぱりわかりませんわー!」
「だから お嬢様、聖女さまが戻ってくるまで、陸で待っていようと言ったではありませんか」
アヒルのボートで海のど真ん中。
つまり遭難していた。
悪友は聞きました。
「そうなんですか?」
わたしは答えました。
「そうなんです」
「「アハハハハハ」」
定番のダジャレで締めてみました。
中隊長さんは竜戦士の力を解放し、
「破ー!!」
拳で炉歩徒の腹を思いっきり殴りつけた。
外殻が大きくへこみ、巨体の炉歩徒が十メートル以上も吹き飛んだ。
「すごい。中隊長さん すごいです!」
しかし妖術将軍は、
「ええい! 炉歩徒はこの程度で倒せはせんわ!」
炉歩徒を立ち上がらせると、胸の部分から、見るからにマシンガンといった感じの武器を出した。
「くたばれぇえい!」
中隊長さんにマシンガンを連射する。
しかし中隊長さんは、
「おぉおおお!!」
闘気を身体にまとい、全ての弾丸を跳ね返した。
「なんじゃとぉお?!」
驚愕する妖術将軍は、しかし 続けて、
「な、ならばこれはどうじゃ!?」
腕から火炎放射器を出し、中隊長さんに炎を放つ。
中隊長さんの身体を炎が包むが、
「フン!」
中隊長さんが気合いと共に闘気を放出すると、炎が吹き飛ばされ かき消される。
中隊長さんは妖術将軍に、
「貴様の攻撃はこの程度か!? ならば次はこちらの番だ!」
そして炉歩徒の懐まで一瞬で間合いを詰めると、パンチの連打。
拳が命中するたびに、炉歩徒のぶ厚い外殻がへこみ、そしてついに亀裂が入り始めた。
チャンスだ!
「中隊長さん! 間合いを取ってください!
兄貴! 雷を撃って! 亀裂から電撃が入るわ!」
わたしが指示すると、二人はまるで何度も共闘したかのような連携で動く。
先ず中隊長さんが炉歩徒の頭部をアッパーカットしてバランスを大きく崩させると、右足にローキックを入れて破壊した。
炉歩徒を動けない状態にしてから、中隊長さんは距離を取った。
そして、すでに電撃を撃つ準備をしていた勇者が、雷を放つ。
「雷光破裂!」
炉歩徒に直撃し、そして眩い光が収まると、炉歩徒から嫌な臭いのする煙がプスプスという変な音と共に上がり、そして火花が飛び散り始め、最後に爆発した。
わたしは快哉の声を上げる。
「やったぁ!」
大魔王軍の将軍の一人。
妖術将軍を倒した。
「イィーヒッヒッヒッ!」
上空からイヤらしい笑い声が響いてきた。
見ると そこには、噴射機で椅子ごと飛んでいる妖術将軍が浮遊していた。
「って、脱出装置ね!」
「当たり前じゃ。緊急脱出装置くらいつけてあるわい。
それにしても、勇者だけではなく、竜戦士までおったとは。これは大魔王さまに報告せねばな。
では、わしは逃げさせてもらうとするわい。
さらばじゃ!
アヒャヒャヒャヒャヒャ!」
そして見る見るうちに、その姿は遠くへ。
逃げ足が速い。
あのタイプはしぶとくて、生かしておくと後々 面倒なことになるから、ここで倒しておきたかった。
それに将軍の一人なら、倒しておけば大魔王軍の大きく戦力を削ぐことになったんだけど、逃げてしまった者は仕方がない。
わたしたちはお互いの無事を確かめ合った。
兵士さんたちも大きな怪我はなく、全員無事。
わたしもNTRエロゲーな展開にならずにすんだ。
中隊長さんは竜戦士の力に目覚めて大きくレベルアップ。
そして目的の聖女の杖も手に入った。
島での成果は上々だろう。
わたしは中隊長さんに笑顔で、
「中隊長さん、格好良かったですよ」
中隊長さんも素敵なイケメンスマイルで、
「君のおかげだ。俺は初めて自分の力で君を守ることができた。しかし、それも君が力を与えてくれたからだ。ありがとう」
わたしと中隊長さんは見つめ合っていた。
その周りで童貞オタク兄貴がピョンピョン飛び跳ねながら、
「拙者も格好良かったのでござるよ。マイシスターが神殿にいて見てない時、格好良く戦っていたでござるよ」
あー、うっとおしい。
こうして、わたしたちは聖女の杖を手に入れ、本格的に大魔王討伐の旅へ出向したのだった。
その頃、公爵令嬢さんは……
「ここはどこですのー!? 方角がさっぱりわかりませんわー!」
「だから お嬢様、聖女さまが戻ってくるまで、陸で待っていようと言ったではありませんか」
アヒルのボートで海のど真ん中。
つまり遭難していた。
悪友は聞きました。
「そうなんですか?」
わたしは答えました。
「そうなんです」
「「アハハハハハ」」
定番のダジャレで締めてみました。
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