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二章・色々な日々
ヤバすぎる
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……続き。
どうしよう?
私は冒険者ギルドの受付で悩む。
給料日まで あと九日。
でも お金がない。
光熱費とかを切り詰めても、食費が明らかに足りない。
ううぅ……
私は涙が出てきた。
みんなケチなんだから。
ご飯くらい食べさせてくれたっていいじゃない。
だから つい お食事券 百年分の誘惑に乗せられちゃったのよ。
ストレス解消に呪いのわら人形に釘でも打とうかしら。
みんなの髪の毛はどさくさに紛れて入手してあるし。
でも、無駄な体力使うと お腹すくから やめとこう。
そんなことを考えていると、
「ごきげんよう」
悪役令嬢とは別の公爵令嬢さんがやって来た。
「どうも。ムーンライトキャスル以来ですね」
私も挨拶を返す。
この人、悪役令嬢のケチ女を女同士の関係に誘ってるそうだけど、私の体を差し出せば ご飯くらい食べさせてくれるかな?
「貴女、自分の体を差し出しせば ご飯を食べさせてくれるかもしれないと考えておりますわね」
「ど、どうしてわかったの?!」
「うふふふ。貴女のことは調査済み。わたくしの愛しい彼女を脅迫したにもかかわらず、それ以後 なぜか友好を深め、ご飯を食べさせて貰っていたとか。いったいどうすれば、そんなことができるのかしら?」
前世からの長い付き合いだからです、とは言えない。
公爵令嬢さんは妖艶な笑みを浮かべて、
「実はそんな奇妙とも言える手腕を買いたいのですわ」
「手腕を買う?」
「ご飯が食べたくなったら わたくしにおっしゃって。いくらでもお腹いっぱい食べさせて差し上げますわ。ただ 代わりに、私のお願いを一つ聞いていただきたいのですわ」
なにを言い出すかと思ったら。
そんな あからさまに裏のある申し出を受ける人間がいると思ってるの。
「なんでも お命じください! わたくしめは貴女のしもべでございます!」
私はひざまづいて忠誠を誓った。
そんな私に公爵令嬢さんは不自然なまでに慈しみの笑みで、
「しもべだなんて。貴女とわたくしは 友ですわ」
「イエス! ディア フレンド!」
こうして 公爵令嬢さんと私は結託した。
私は公爵令嬢さんと一緒に舞踏会に出席した。
悪役令嬢のあの女は、公爵令嬢さんが連絡して呼んだそうだ。
「よろしくて、計画通りにやるのですよ」
公爵令嬢さんの耳打ちに、私は返事。
「わかってます」
公爵令嬢さんの計画はこうだ。
この舞踏会のスピーチに、私の出番を 公爵令嬢さんが用意した。
そこで私は、ムーンライトキャッスルのことを、舞踏会に出席している人たちに聞こえるよう、大きな声で話す。
ただし、その内容は大嘘だ。
悪役令嬢の彼女が、賢姫さまから勇者を奪った後、中隊長さんと勇者とヒロインちゃんとツインメスゴリラとで乱交プレイをしたとか まあ そんな感じの。
その驚愕の事実に、みんなが一斉に悪役令嬢に非難や中傷の声を上げるだろう。
そこに公爵令嬢さんが悪役令嬢を庇うことによって、その優しさに打たれた悪役令嬢は、女同士の素晴らしさにお目覚めになるとかなんとか。
……
なんというか、頭の中で確認して思ったけど、これ 無理がありすぎない。
公爵令嬢さんは自信満々だけど、失敗するのが目に見えてる。
っていうか、公爵令嬢さん、なんでそんな自信満々なの?
本気なの?
ホントにやるの?
そんなことを考えてると、悪役令嬢の彼女がやって来た。
中隊長さんと勇者のお兄さんも一緒だ。
そして三人の表情に私は、
「ひいっ!」
と、短い悲鳴を上げて後退りした。
三人とも憤怒の形相なんだもん。
悪役令嬢の彼女が私に、
「へー、あれだけあからさまに怒ってるって感情を表現したのに、また わたしの前に顔が出せるなんて、どれだけ皮が厚いのかしら。あれ? 神経が図太いって言うんだっけ? どっちだろー? 両方かなー?」
まったく遠回しになっていない皮肉を繰り出してきた。
そして勇者のお兄さんが、
「中隊長殿から聞いたでござるよ。ご飯をねだりに来たそうでござるな。いやー、拙者の頼みをこなせないどころか、敵に寝返ろうとするとは。まったく、うっかりこの場で雷電白虎に変身してしまいそうでござるよ」
なんか体から放電してるんですけど。
そして中隊長さんが、
「おまえたちのせいで彼女の世間的な立場が悪くなったのだが、それにも関わらず こんな所に呼び出して、いったい何の用だ? 内容如何によっては、剣の錆に……」
なぜか帯剣禁止の舞踏会のはずなのに、腰に剣をつけている中隊長さん。
三人ともお怒りの頂点になっておられる!!
ヤバい。
ヤバすぎる。
ここで公爵令嬢さんの計画など実行しようものなら、今度こそ 火曜サスペンス劇場、ダイイングメッセージはイニシャル・エス・エム。
私は公爵令嬢さんに助けを求めるように眼を向けると、公爵令嬢さんは、
「あ、あの、わたくし急用を思い出しましたわ。これにて失礼いたします。あと、計画は中止と言うことで。、オホホホ」
一人で逃げやがった!
公爵令嬢さんの姿が見えなくなってから、三人が私を取り囲む。
悪役令嬢の彼女が私に血走った目で顔を近づけてきた。
「さあ、白状して貰うわよ。公爵令嬢さんと なにをしようとしてたの? ただし 言葉は慎重に選びなさい。わたし、自分でもブチ切れる寸前だって自覚あるから」
ど、どうしよう?
どうすればいいの?
なにか方法を考えないと。
この絶体絶命の危機を乗り越える方法。
生半可な方法じゃダメよ。
歴史的軍師が思いつくような奇策じゃないと。
私が脳の血行を最大限にしていると、司会の人が、
「貴女のスピーチの番になりました。準備をしてください」
……スピーチ……
そうだ!
スピーチよ!
「あ、あのね、実はスピーチでみんなに聞いて欲しいことがあったの。あんたにお詫びしようと思って」
悪役令嬢の彼女は怪訝な表情になって、
「お詫び?」
「そうよ、お詫びよ、お詫び。とにかく、スピーチを聞いてくれればわかるから」
私はマイクの所へ向かった。
さあ、一世一代の大芝居よ!
「みなさん、聞いてください」
私は静かに語り始める。
「勇者さまが彼女のことを愛しているのは、みなさんもご存じだと思います。
賢姫さまは その勇者さまと、強引な方法で結婚するつもりだったんです。
つまり、ムーンライトキャッスルで既成事実を作ろうとしたんです。
睡眠中の勇者さまを縛り上げて動けなくして、ムーンライトキャッスルに運び、そしてあとは、アレとソレを合体させて子供を作れば、勇者さまは責任を取らざるを得なくなる。
確かに勇者さまが愛する彼女の心は、中隊長さんと勇者さまのどちらに天秤が傾いているかは、一目瞭然です。
だけど、自分を好きでいてくれる人が、望まない結婚を無理矢理させられるとなると、話が別です。
彼女は勇者さまに不幸を望んでいるわけではないんです。
だから彼女は、そんな不幸な結婚を止めるために、ムーンライトキャッスルに乗り込みました。
中隊長さんたち、みんなに頭を下げて協力を仰いで。
彼女は自分を好きでいてくれる人が不幸になって欲しくない。
そのために、世間的な風当たりにさらされるのを承知の上で、勇者さまを助けに行ったんです」
私の話に皆は静まりかえっていた。
しかし、やがて拍手が始まった。
それは勇者と中隊長さん、そして悪役令嬢の彼女へ向けてだった。
「そんな事情がありましたの」
「わたくしたちったら、なにも知らないで酷いことを言ってしまいましたわ」
「噂を鵜呑みになどして、わたくし 穴があったら入りたい」
皆は感動していた。
やった。
成功した。
その後、悪役令嬢の彼女は、今度 館でゆっくり話をしようとだけ言った。
三日後、私は館にやって来た。
仲直りもできそうだし、今日は仲直り記念に美味しいご飯食べさせてくれるだろうなー。
悪役令嬢の彼女は、わたしを出迎えて、
「よく来てくれたわね。あんたを待ってたのよ。さ、入って 入って」
と、不自然に嬉しそうな笑顔で私の手を引いて館の中へ招いた。
もう、私が来たのがそんなに嬉しいだなんて、私まで嬉しくなっちゃうじゃない。
そして、奥の部屋に連れてこられて、その部屋の中に入ると、
「シクシク、シクシク」
公爵令嬢さんが縛られて天井から吊されて泣いていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい。もう許して」
私は全身から嫌な汗が吹き出た。
「あのぉー、これは?」
悪役令嬢の彼女は怒りの形相で、
「公爵令嬢さんをツインメスゴリラに捕まえさせて、舞踏会でホントはなにをしようと企んでたか、白状させたわ。あんた、全然 反省してなかったのね」
「いや、その」
「とりあえず、許して欲しかったら、わたしの部下になりなさい。あんたには色々やって貰うわよ。わたしの指示に成功したら報酬にご飯くらいは食べさせてあげるわ。断ったら、わたし公爵令嬢の権力使ってなにするかわかんないから、その辺りを踏まえて返事をしなさい。良いわね」
「……わかりました」
結局、許して貰うのにしばらく時間がかかったとか。
どうしよう?
私は冒険者ギルドの受付で悩む。
給料日まで あと九日。
でも お金がない。
光熱費とかを切り詰めても、食費が明らかに足りない。
ううぅ……
私は涙が出てきた。
みんなケチなんだから。
ご飯くらい食べさせてくれたっていいじゃない。
だから つい お食事券 百年分の誘惑に乗せられちゃったのよ。
ストレス解消に呪いのわら人形に釘でも打とうかしら。
みんなの髪の毛はどさくさに紛れて入手してあるし。
でも、無駄な体力使うと お腹すくから やめとこう。
そんなことを考えていると、
「ごきげんよう」
悪役令嬢とは別の公爵令嬢さんがやって来た。
「どうも。ムーンライトキャスル以来ですね」
私も挨拶を返す。
この人、悪役令嬢のケチ女を女同士の関係に誘ってるそうだけど、私の体を差し出せば ご飯くらい食べさせてくれるかな?
「貴女、自分の体を差し出しせば ご飯を食べさせてくれるかもしれないと考えておりますわね」
「ど、どうしてわかったの?!」
「うふふふ。貴女のことは調査済み。わたくしの愛しい彼女を脅迫したにもかかわらず、それ以後 なぜか友好を深め、ご飯を食べさせて貰っていたとか。いったいどうすれば、そんなことができるのかしら?」
前世からの長い付き合いだからです、とは言えない。
公爵令嬢さんは妖艶な笑みを浮かべて、
「実はそんな奇妙とも言える手腕を買いたいのですわ」
「手腕を買う?」
「ご飯が食べたくなったら わたくしにおっしゃって。いくらでもお腹いっぱい食べさせて差し上げますわ。ただ 代わりに、私のお願いを一つ聞いていただきたいのですわ」
なにを言い出すかと思ったら。
そんな あからさまに裏のある申し出を受ける人間がいると思ってるの。
「なんでも お命じください! わたくしめは貴女のしもべでございます!」
私はひざまづいて忠誠を誓った。
そんな私に公爵令嬢さんは不自然なまでに慈しみの笑みで、
「しもべだなんて。貴女とわたくしは 友ですわ」
「イエス! ディア フレンド!」
こうして 公爵令嬢さんと私は結託した。
私は公爵令嬢さんと一緒に舞踏会に出席した。
悪役令嬢のあの女は、公爵令嬢さんが連絡して呼んだそうだ。
「よろしくて、計画通りにやるのですよ」
公爵令嬢さんの耳打ちに、私は返事。
「わかってます」
公爵令嬢さんの計画はこうだ。
この舞踏会のスピーチに、私の出番を 公爵令嬢さんが用意した。
そこで私は、ムーンライトキャッスルのことを、舞踏会に出席している人たちに聞こえるよう、大きな声で話す。
ただし、その内容は大嘘だ。
悪役令嬢の彼女が、賢姫さまから勇者を奪った後、中隊長さんと勇者とヒロインちゃんとツインメスゴリラとで乱交プレイをしたとか まあ そんな感じの。
その驚愕の事実に、みんなが一斉に悪役令嬢に非難や中傷の声を上げるだろう。
そこに公爵令嬢さんが悪役令嬢を庇うことによって、その優しさに打たれた悪役令嬢は、女同士の素晴らしさにお目覚めになるとかなんとか。
……
なんというか、頭の中で確認して思ったけど、これ 無理がありすぎない。
公爵令嬢さんは自信満々だけど、失敗するのが目に見えてる。
っていうか、公爵令嬢さん、なんでそんな自信満々なの?
本気なの?
ホントにやるの?
そんなことを考えてると、悪役令嬢の彼女がやって来た。
中隊長さんと勇者のお兄さんも一緒だ。
そして三人の表情に私は、
「ひいっ!」
と、短い悲鳴を上げて後退りした。
三人とも憤怒の形相なんだもん。
悪役令嬢の彼女が私に、
「へー、あれだけあからさまに怒ってるって感情を表現したのに、また わたしの前に顔が出せるなんて、どれだけ皮が厚いのかしら。あれ? 神経が図太いって言うんだっけ? どっちだろー? 両方かなー?」
まったく遠回しになっていない皮肉を繰り出してきた。
そして勇者のお兄さんが、
「中隊長殿から聞いたでござるよ。ご飯をねだりに来たそうでござるな。いやー、拙者の頼みをこなせないどころか、敵に寝返ろうとするとは。まったく、うっかりこの場で雷電白虎に変身してしまいそうでござるよ」
なんか体から放電してるんですけど。
そして中隊長さんが、
「おまえたちのせいで彼女の世間的な立場が悪くなったのだが、それにも関わらず こんな所に呼び出して、いったい何の用だ? 内容如何によっては、剣の錆に……」
なぜか帯剣禁止の舞踏会のはずなのに、腰に剣をつけている中隊長さん。
三人ともお怒りの頂点になっておられる!!
ヤバい。
ヤバすぎる。
ここで公爵令嬢さんの計画など実行しようものなら、今度こそ 火曜サスペンス劇場、ダイイングメッセージはイニシャル・エス・エム。
私は公爵令嬢さんに助けを求めるように眼を向けると、公爵令嬢さんは、
「あ、あの、わたくし急用を思い出しましたわ。これにて失礼いたします。あと、計画は中止と言うことで。、オホホホ」
一人で逃げやがった!
公爵令嬢さんの姿が見えなくなってから、三人が私を取り囲む。
悪役令嬢の彼女が私に血走った目で顔を近づけてきた。
「さあ、白状して貰うわよ。公爵令嬢さんと なにをしようとしてたの? ただし 言葉は慎重に選びなさい。わたし、自分でもブチ切れる寸前だって自覚あるから」
ど、どうしよう?
どうすればいいの?
なにか方法を考えないと。
この絶体絶命の危機を乗り越える方法。
生半可な方法じゃダメよ。
歴史的軍師が思いつくような奇策じゃないと。
私が脳の血行を最大限にしていると、司会の人が、
「貴女のスピーチの番になりました。準備をしてください」
……スピーチ……
そうだ!
スピーチよ!
「あ、あのね、実はスピーチでみんなに聞いて欲しいことがあったの。あんたにお詫びしようと思って」
悪役令嬢の彼女は怪訝な表情になって、
「お詫び?」
「そうよ、お詫びよ、お詫び。とにかく、スピーチを聞いてくれればわかるから」
私はマイクの所へ向かった。
さあ、一世一代の大芝居よ!
「みなさん、聞いてください」
私は静かに語り始める。
「勇者さまが彼女のことを愛しているのは、みなさんもご存じだと思います。
賢姫さまは その勇者さまと、強引な方法で結婚するつもりだったんです。
つまり、ムーンライトキャッスルで既成事実を作ろうとしたんです。
睡眠中の勇者さまを縛り上げて動けなくして、ムーンライトキャッスルに運び、そしてあとは、アレとソレを合体させて子供を作れば、勇者さまは責任を取らざるを得なくなる。
確かに勇者さまが愛する彼女の心は、中隊長さんと勇者さまのどちらに天秤が傾いているかは、一目瞭然です。
だけど、自分を好きでいてくれる人が、望まない結婚を無理矢理させられるとなると、話が別です。
彼女は勇者さまに不幸を望んでいるわけではないんです。
だから彼女は、そんな不幸な結婚を止めるために、ムーンライトキャッスルに乗り込みました。
中隊長さんたち、みんなに頭を下げて協力を仰いで。
彼女は自分を好きでいてくれる人が不幸になって欲しくない。
そのために、世間的な風当たりにさらされるのを承知の上で、勇者さまを助けに行ったんです」
私の話に皆は静まりかえっていた。
しかし、やがて拍手が始まった。
それは勇者と中隊長さん、そして悪役令嬢の彼女へ向けてだった。
「そんな事情がありましたの」
「わたくしたちったら、なにも知らないで酷いことを言ってしまいましたわ」
「噂を鵜呑みになどして、わたくし 穴があったら入りたい」
皆は感動していた。
やった。
成功した。
その後、悪役令嬢の彼女は、今度 館でゆっくり話をしようとだけ言った。
三日後、私は館にやって来た。
仲直りもできそうだし、今日は仲直り記念に美味しいご飯食べさせてくれるだろうなー。
悪役令嬢の彼女は、わたしを出迎えて、
「よく来てくれたわね。あんたを待ってたのよ。さ、入って 入って」
と、不自然に嬉しそうな笑顔で私の手を引いて館の中へ招いた。
もう、私が来たのがそんなに嬉しいだなんて、私まで嬉しくなっちゃうじゃない。
そして、奥の部屋に連れてこられて、その部屋の中に入ると、
「シクシク、シクシク」
公爵令嬢さんが縛られて天井から吊されて泣いていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい。もう許して」
私は全身から嫌な汗が吹き出た。
「あのぉー、これは?」
悪役令嬢の彼女は怒りの形相で、
「公爵令嬢さんをツインメスゴリラに捕まえさせて、舞踏会でホントはなにをしようと企んでたか、白状させたわ。あんた、全然 反省してなかったのね」
「いや、その」
「とりあえず、許して欲しかったら、わたしの部下になりなさい。あんたには色々やって貰うわよ。わたしの指示に成功したら報酬にご飯くらいは食べさせてあげるわ。断ったら、わたし公爵令嬢の権力使ってなにするかわかんないから、その辺りを踏まえて返事をしなさい。良いわね」
「……わかりました」
結局、許して貰うのにしばらく時間がかかったとか。
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