22 / 26
22.元凶との対峙
しおりを挟む
全く無傷の王太子エドワード達はマリナ達の元へやって来る。
「マリナ・ルベライト、またお前か」
エドワード達はイーリスを庇うように立ちマリナを睨む。
「私が何か?」
マリナも冷たい目でエドワード達を睨んでいる。
「やっぱりお前は救いようのない悪女だな」
強く言い放つエドワード。
「悪女……私がね。私は貴方達に何かしました?」
マリナは冷たく笑う。
「入寮日に貴方は大勢の前で私に近づくなと言いましたが、私が何をしたというのです?」
今度はマリナが強く言い放つ。その迫力に、エドワード達は一瞬怯む。
「それは……」
エドワードは口ごもる。
「答えられませんよね。私は何もしていないのだから」
マリナは勝ち誇ったような笑みになる。
「……だが、お前はイーリスを害する存在だ!」
「見ず知らずの相手をどうして害さないといけないのですか? 教えてくださいよ」
怒りに任せてマリナは小馬鹿にしたような笑みをエドワードに向ける。
「お前、さっきから王太子の俺に向かって不敬だぞ!」
「国王陛下からは許可をいただいてます。貴方達から暴行を受けた後、エヴァンジェリン様が王宮へ連れて行ってくださったので」
またもや勝ち誇った笑みを浮かべるマリナ。
(もうここまできたら好きに言わせてもらうわ。私もルベライト男爵家も、国王陛下直属の庇護下にあるのだから)
国王バートラムと謁見した際、今後マリナやルベライト男爵家に不利益を与えてくる者はバートラムの名の下排除すると約束してくれたのだ。
「ふざけたことを!」
マリナに殴りかかろうとするエドワード。しかしそれをアルジャノーンが止める。
「女性に暴力とは、この国の王太子は地に落ちたものだ」
怒りと侮蔑を含んだ笑みのアルジャノーン。
「誰だお前は!?」
アルジャノーンの本来の姿を初めて見るエドワード。疑問に思いつつも不快そうな表情だ。
「アステール帝国の皇太子アルジャノーン・アステールだ」
すると周囲が騒つく。
エドワードの後ろでイーリスがポツリと呟く。
「嘘……! 隠しキャラ……! 何で……!?」
その声はすぐに騒つきにかき消される。イーリスはカナリアイエローの目を大きく見開いていた。
「アステール帝国の皇太子がどうしてここに?」
エドワードは怪訝そうに眉を顰める。
「一応、この学園の生徒なのだが」
アルジャノーンはフッと笑い、眼鏡型の変身魔道具を装着する。
プラチナブロンドの髪は茶色に、紫の目はオレンジに変化した。
皆が見慣れた新興男爵令息アル・ジョンソンの姿である。
「お前は……!? どうして変装していた!?」
青い目を大きく見開いているエドワード。
「入学案内には小さいが注意書きで『他国の王族や皇族が身分を隠して入学することがある』と書いてあったのを読んでいないようだな。責任ある立場なら、書類の細部まで目を通しておくのが基本だろう。この国の王太子や貴族達はそんな簡単なこともできないようだな」
口元は笑っているが、目は笑っていないアルジャノーン。再び眼鏡を外し、プラチナブロンドの髪と紫の目に戻る。
誰も何も言えない状況だ。
そんな中、一人の声が響き渡る。
「全部、全部悪いのはマリナ・ルベライトよ……!」
震える声だった。イーリスである。
「イーリス様でしたね。どうして私が悪いのですか? 私は貴女に何もしていません」
マリナはため息をつく。
「それは……貴女の存在が私を脅かすからよ……!」
少し考え、苦し紛れにそう言うイーリス。
「何もしていないのに、貴女にそんなことを言われる筋合いはないわ」
ピシャリと冷たく言い放つマリナ。
「本当、聞いていて呆れますわ」
エヴァンジェリンが前に出て来る。エドワード達を完全に見下した、いや、恨んでいるような表情だ。
「こんなのがジュエル王国の王太子だなんて。やっぱり魔力が高く優秀なジェフリー殿下が王位を継いだ方がいいですわね。魔力が低く、マリナ様をとんでもない目に遭わせ、非常時に前線に出ない無能よりも」
青筋を立て、ギロリとエドワードを睨みつけるエヴァンジェリン。
まるでマリナを酷い目に遭わせるなんて許せないと言うかのような表情だ。
(あ……そういえば、『光の乙女、愛の魔法』でエドワードは弟より能力が低いことを悩んでいたんだわ。それをヒロインが寄り添っていくのだったわね。すっかり忘れていたわ。他の攻略対象達の悩みもヒロインが寄り添って解決なり克服するのよね)
マリナは『光の乙女、愛の魔法』の内容を思い出していた。
(イーリスが寄り添って解決したのかしら?)
マリナはイーリスに目を向けた。彼女は震えながら俯いている。
エヴァンジェリンは更に言葉を付け加える。
「おまけに魔獣襲来の非常時に前線に出ずに安全な場所にいただなんて。ジェフリー殿下は騎士団を引き連れて戦いましたわよ。どちらが次期国王に相応しいかは一目瞭然ですわね」
完全に挑発していた。
「お前……!」
エドワードはエヴァンジェリンにつかみかかろうとするが、ヴィクターが彼女を守る。流石は婚約者だ。
そしてエヴァンジェリンは俯くイーリスの耳元で冷たく囁く。
「モブの癖にマリナ様から攻略対象を奪うだなんて、身のほどを知りなさい。私の推しと大好きだったゲームを汚した罪は万死に値するわ」
すると悔しそうな表情になるイーリス。
「前世の知識を使って幸せになろうとしてもいいじゃないの……!」
「ええ。でも貴女はやり方が汚いわ」
エヴァンジェリンはフンッと冷たく笑った。
「これ以上我が妻となるマリナを誹謗中傷するのなら、国際問題に発展させることも厭わないぞ」
アルジャノーンは全体に向けてそう脅しをかけた。
「マリナ・ルベライトがアステール帝国皇太子の妻だと……!? 随分と身分違いだな」
驚き半分、小馬鹿にするエドワード。
するとヴィクターが口を開く。
「マリナ嬢はインテクルース公爵家の養女になるので、身分的には問題ありません」
その時、避難所の外から多くの足音が聞こえる。
「さて、そろそろか」
アルジャノーンはニヤリと口角を上げた。
その時、ジェフリーと騎士団の者達が避難所にやって来た。
「兄上、貴方はたった今廃嫡となりました。また、女神アメジスト様と同じ希少な光の魔力を持つマリナ・ルベライト嬢を国外に流出させた罪により、エドワード・ジュエル、イーリス・シャーマナイト、ショーン・ダイヤモンド、アンソニー・サファイア、ライアン・ルビーの五人を投獄します。皆、彼らを捕らえるのです」
ジェフリーが騎士団の者達にそう指示すると、素早くエドワード達は捕えられた。
「待てジェフリー! どういうことだ!?」
「私は……何も悪くないわ……!」
エドワードとイーリスは抵抗する。他の三人も同様に抵抗していた。しかし、呆気なく騎士団に連れて行かれるのであった。
「マリナ・ルベライト、またお前か」
エドワード達はイーリスを庇うように立ちマリナを睨む。
「私が何か?」
マリナも冷たい目でエドワード達を睨んでいる。
「やっぱりお前は救いようのない悪女だな」
強く言い放つエドワード。
「悪女……私がね。私は貴方達に何かしました?」
マリナは冷たく笑う。
「入寮日に貴方は大勢の前で私に近づくなと言いましたが、私が何をしたというのです?」
今度はマリナが強く言い放つ。その迫力に、エドワード達は一瞬怯む。
「それは……」
エドワードは口ごもる。
「答えられませんよね。私は何もしていないのだから」
マリナは勝ち誇ったような笑みになる。
「……だが、お前はイーリスを害する存在だ!」
「見ず知らずの相手をどうして害さないといけないのですか? 教えてくださいよ」
怒りに任せてマリナは小馬鹿にしたような笑みをエドワードに向ける。
「お前、さっきから王太子の俺に向かって不敬だぞ!」
「国王陛下からは許可をいただいてます。貴方達から暴行を受けた後、エヴァンジェリン様が王宮へ連れて行ってくださったので」
またもや勝ち誇った笑みを浮かべるマリナ。
(もうここまできたら好きに言わせてもらうわ。私もルベライト男爵家も、国王陛下直属の庇護下にあるのだから)
国王バートラムと謁見した際、今後マリナやルベライト男爵家に不利益を与えてくる者はバートラムの名の下排除すると約束してくれたのだ。
「ふざけたことを!」
マリナに殴りかかろうとするエドワード。しかしそれをアルジャノーンが止める。
「女性に暴力とは、この国の王太子は地に落ちたものだ」
怒りと侮蔑を含んだ笑みのアルジャノーン。
「誰だお前は!?」
アルジャノーンの本来の姿を初めて見るエドワード。疑問に思いつつも不快そうな表情だ。
「アステール帝国の皇太子アルジャノーン・アステールだ」
すると周囲が騒つく。
エドワードの後ろでイーリスがポツリと呟く。
「嘘……! 隠しキャラ……! 何で……!?」
その声はすぐに騒つきにかき消される。イーリスはカナリアイエローの目を大きく見開いていた。
「アステール帝国の皇太子がどうしてここに?」
エドワードは怪訝そうに眉を顰める。
「一応、この学園の生徒なのだが」
アルジャノーンはフッと笑い、眼鏡型の変身魔道具を装着する。
プラチナブロンドの髪は茶色に、紫の目はオレンジに変化した。
皆が見慣れた新興男爵令息アル・ジョンソンの姿である。
「お前は……!? どうして変装していた!?」
青い目を大きく見開いているエドワード。
「入学案内には小さいが注意書きで『他国の王族や皇族が身分を隠して入学することがある』と書いてあったのを読んでいないようだな。責任ある立場なら、書類の細部まで目を通しておくのが基本だろう。この国の王太子や貴族達はそんな簡単なこともできないようだな」
口元は笑っているが、目は笑っていないアルジャノーン。再び眼鏡を外し、プラチナブロンドの髪と紫の目に戻る。
誰も何も言えない状況だ。
そんな中、一人の声が響き渡る。
「全部、全部悪いのはマリナ・ルベライトよ……!」
震える声だった。イーリスである。
「イーリス様でしたね。どうして私が悪いのですか? 私は貴女に何もしていません」
マリナはため息をつく。
「それは……貴女の存在が私を脅かすからよ……!」
少し考え、苦し紛れにそう言うイーリス。
「何もしていないのに、貴女にそんなことを言われる筋合いはないわ」
ピシャリと冷たく言い放つマリナ。
「本当、聞いていて呆れますわ」
エヴァンジェリンが前に出て来る。エドワード達を完全に見下した、いや、恨んでいるような表情だ。
「こんなのがジュエル王国の王太子だなんて。やっぱり魔力が高く優秀なジェフリー殿下が王位を継いだ方がいいですわね。魔力が低く、マリナ様をとんでもない目に遭わせ、非常時に前線に出ない無能よりも」
青筋を立て、ギロリとエドワードを睨みつけるエヴァンジェリン。
まるでマリナを酷い目に遭わせるなんて許せないと言うかのような表情だ。
(あ……そういえば、『光の乙女、愛の魔法』でエドワードは弟より能力が低いことを悩んでいたんだわ。それをヒロインが寄り添っていくのだったわね。すっかり忘れていたわ。他の攻略対象達の悩みもヒロインが寄り添って解決なり克服するのよね)
マリナは『光の乙女、愛の魔法』の内容を思い出していた。
(イーリスが寄り添って解決したのかしら?)
マリナはイーリスに目を向けた。彼女は震えながら俯いている。
エヴァンジェリンは更に言葉を付け加える。
「おまけに魔獣襲来の非常時に前線に出ずに安全な場所にいただなんて。ジェフリー殿下は騎士団を引き連れて戦いましたわよ。どちらが次期国王に相応しいかは一目瞭然ですわね」
完全に挑発していた。
「お前……!」
エドワードはエヴァンジェリンにつかみかかろうとするが、ヴィクターが彼女を守る。流石は婚約者だ。
そしてエヴァンジェリンは俯くイーリスの耳元で冷たく囁く。
「モブの癖にマリナ様から攻略対象を奪うだなんて、身のほどを知りなさい。私の推しと大好きだったゲームを汚した罪は万死に値するわ」
すると悔しそうな表情になるイーリス。
「前世の知識を使って幸せになろうとしてもいいじゃないの……!」
「ええ。でも貴女はやり方が汚いわ」
エヴァンジェリンはフンッと冷たく笑った。
「これ以上我が妻となるマリナを誹謗中傷するのなら、国際問題に発展させることも厭わないぞ」
アルジャノーンは全体に向けてそう脅しをかけた。
「マリナ・ルベライトがアステール帝国皇太子の妻だと……!? 随分と身分違いだな」
驚き半分、小馬鹿にするエドワード。
するとヴィクターが口を開く。
「マリナ嬢はインテクルース公爵家の養女になるので、身分的には問題ありません」
その時、避難所の外から多くの足音が聞こえる。
「さて、そろそろか」
アルジャノーンはニヤリと口角を上げた。
その時、ジェフリーと騎士団の者達が避難所にやって来た。
「兄上、貴方はたった今廃嫡となりました。また、女神アメジスト様と同じ希少な光の魔力を持つマリナ・ルベライト嬢を国外に流出させた罪により、エドワード・ジュエル、イーリス・シャーマナイト、ショーン・ダイヤモンド、アンソニー・サファイア、ライアン・ルビーの五人を投獄します。皆、彼らを捕らえるのです」
ジェフリーが騎士団の者達にそう指示すると、素早くエドワード達は捕えられた。
「待てジェフリー! どういうことだ!?」
「私は……何も悪くないわ……!」
エドワードとイーリスは抵抗する。他の三人も同様に抵抗していた。しかし、呆気なく騎士団に連れて行かれるのであった。
308
お気に入りに追加
616
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中

転生悪役令嬢は冒険者になればいいと気が付いた
よーこ
恋愛
物心ついた頃から前世の記憶持ちの悪役令嬢ベルティーア。
国の第一王子との婚約式の時、ここが乙女ゲームの世界だと気が付いた。
自分はメイン攻略対象にくっつく悪役令嬢キャラだった。
はい、詰んだ。
将来は貴族籍を剥奪されて国外追放決定です。
よし、だったら魔法があるこのファンタジーな世界を満喫しよう。
国外に追放されたら冒険者になって生きるぞヒャッホー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる