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トイレに入ると

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   トイレに入ると、女がいました。ちなみに私は男なので、男子トイレに入っています。女は、トイレにカメラを仕掛けていました。これは、まさか、盗撮か。私は彼女に声をかけました。

「あなたは盗撮しようとしていますか?」

「いいえ、私はトイレの女神様なのです。しかし私はトイレについてあまり知りません。よって、資料集めのために、このようにトイレを撮影しているのです。」

 なるほど、そうだったのか。それにしても、トイレの女神様に出会えるとは。なんてったって、神です。私は神の存在を信じたことはありませんでした。私はこの目で見たものしか信じません。でも、今この目で見たからトイレの女神様は信じました。私は女神様と親しくなりたいと思い、デートに誘いました。

「今度一緒にトイレに行きませんか。」

「宜しい。」

 こうして女神様との初デートが決まりました。

「では、明後日、〇〇公園のトイレで。」

 あっという間に時間が過ぎ、明後日だった日が来ました。私は約束のトイレにいき、女神様に会いました。

「こんにちは。」

「はい、こんにちは。」

 私と女神様は、同じ個室に入りました。デートでしたが、私は大学のレポートの締め切り間近だったため、ノートパソコンでレポートを書いていました。女神様は、ずっとトイレを撮影していました。やがて、日が暮れ、帰ろう、ということになりました。

「ありがとうございました。今日は楽しかったです。」

「こちらこそ楽しかったぞ。また会おう。」

 このようにデートを重ね、私達は結婚しました。もちろん、結婚式もトイレであげました。

「そなたはトイレの女神様の夫になったのだ。そって今日からそなたは、トイレの男神様だ。」

「ありがとうございます。」

 私は今日からトイレの男神になりました。しかし、ここで私には一つの疑問が浮かびました。トイレの神は、トイレであるべきではないだろうか。私は質問しました。

「トイレの神なのに、なぜ私達はトイレではないのですか。」

「ぐぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ。」

 彼女が突然苦しみ始めました。どうやら、痛いところをついてしまったようです。触れてはいけないところに、触れてはいけない。人間関係の鉄則です。私はその質問をやめ、トイレにいきました。

 とにかく、今日から私はトイレの男神だ。トイレについて知らなければならない。その日から私は、あらゆるトイレにカメラを仕掛け、トイレ研究をしました。

 きゃあああああああああ!!!

 ある日、女子トイレの撮影をしているところを見られました。

「私は、トイレの男神です。しかし、トイレをあまり知りません。このようにして、研究しているのです。」

 私は必死に説明しましたが、なかなか分かってもらえません。私は逮捕されました。

 警察には、私がトイレの男神様になった経緯も説明しました。その結果、妻である、トイレの女神様まで逮捕されてしまいました。どうやら、トイレの女神様というのは、嘘だったようです。

 カルチャーショック!!!!

 完


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