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花屋のうさぎの困惑9※
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「ふっ、あ」
慈しむように、優しい力で熱を嬲られる。リオネル様は僕なんかの体に……宝物を扱うかのように丁寧に触れる。だから、こんなに気持ち良くなってしまうのかもしれない。
大きな手で熱杭を擦られるとぐちゅりと卑猥な音が上がる。その恥ずかしい音にも情欲はかき立てられて、僕は甘い声で鳴いた。
「リオネル、さま」
「痛くはないか? 強く触りすぎていたら、言ってくれ」
生真面目な口調で言ってから、リオネル様が僕の長い耳を食む。優しい力で耳を何度も食まれると、そこからも淡くむず痒いような快感が湧き上がった。尻尾も大きな手で揉み込まれ『そこ』が性感帯であることを嫌というくらいに思い知らされる。どうしてこんな、外部に晒されている無防備な部分が性感帯になってるんだろう。性感帯なんて、秘されている部分だけでじゅうぶんじゃないか。
「あっ、あ。んっ!」
高まった感覚は、リオネル様の手によってさらに追い立てられた。その手の動きは優しくて……だけど追い詰めることに容赦がない。僕の終わりが近いことを感じたのか、先走りを絡めた手でぐちゅぐちゅと少し強めに熱を扱かれる。背中に触れているリオネル様の体はとても熱くて、触れ合った部分から熱が溶け合っていくかのようだった。
「本当に、愛らしいな……」
「――ッ!」
熱がこもった声で耳元で囁かれ、僕はあっけなく浴室のタイルに精を吐き出した。それで終わりかと思っていたら、吐精したばかりの敏感な性器を再び優しく扱かれ僕は体を震わせる。
「リオネル、さま。もう出ましたからっ」
「……もう少し、出そうだが」
リオネル様の言う通り、熱は扱かれてまた硬さを取り戻しつつあった。こんなに敏感に反応してしまうなんて、発情の残り火のようなものがまだ体に残って燻っているのかもしれない。だけどさっきとは違って放っておいたら治まるはずだから、触らないで欲しいんですけど!
「いや、出そうだからっていじるものでもないでしょう! ……んっ!」
「もう少し触れさせてくれ、レイラ」
……なぜか懇願するように甘く耳元で囁かれて。僕はまた、リオネル様の腕の中で散々啼かされたのだった。
「大丈夫か、レイラ」
湯船の中でぐったりする僕を抱きしめながら、リオネル様が心配そうに言う。
大丈夫じゃないです。またリオネル様のお手ではしたなく達してしまったんだから……大丈夫のはずがない。
真っ赤な顔で半泣きになっていると、よしよしと頭を大きな手で撫でられた。
「大丈夫じゃないです。恥ずかしい……」
もう嫌だ……消えてしまいたい。
僕はこの貴人の前で、何度はしたない粗相をすれば気が済むのだろう。
そうだ、明日からもうここへ来なければいいんだ。さっきもそんなことを考えていたじゃないか。
「……明日からはここには来ません。お花の購入が必要なら、店でお花だけお渡しします」
僕はそう言うと湯船に頭の先まで沈み込んだ。このまま湯船に溶けてしまえないだろうかと、そんなバカなことを考えてしまう。しかし僕の体はリオネル様の手によって、簡単に引き上げられてしまった。
「なぜだ」
真剣な声が聞こえて、体がくるりと回される。そして綺麗な黄緑色の瞳と視線が絡み合った。
「リオネル様……?」
リオネル様は……なぜか飼い主に捨てられそうな子犬のような顔をしていた。それを見た僕は、ついあっけに取られてしまう。どうして……そんなお顔を。
「なぜ、もう来ないと言うんだ?」
リオネル様は、もう一度質問をする。僕は少し逡巡してから口を開いた。
「アルファばかりの宿舎に来るのは、怖いです」
「私が守る。それではダメか?」
大きな手が頬を撫で、縋るような声音で囁かれる。そんなリオネル様の様子に、僕は困惑を覚えた。
「粗相ばかりをしてしまって、恥ずかしいです」
「可愛いレイラの粗相くらい、私は構わない」
いいえ、僕が構うのです。そうは思うものの口に出来ない。
「……来ないだなんて、言わないでくれ」
大きな体でぎゅっと抱きしめられ、僕の困惑は頂点に達した。
胸が苦しい、うさぎの小さな心臓がバクバクと跳ねている。これはどうしたらいいのだろう。
「……少しだけ考えさせてください。あの、三日だけ……お休みも兼ねてお時間を頂ければ」
そして僕は、絞り出すようにしてそう言った。
慈しむように、優しい力で熱を嬲られる。リオネル様は僕なんかの体に……宝物を扱うかのように丁寧に触れる。だから、こんなに気持ち良くなってしまうのかもしれない。
大きな手で熱杭を擦られるとぐちゅりと卑猥な音が上がる。その恥ずかしい音にも情欲はかき立てられて、僕は甘い声で鳴いた。
「リオネル、さま」
「痛くはないか? 強く触りすぎていたら、言ってくれ」
生真面目な口調で言ってから、リオネル様が僕の長い耳を食む。優しい力で耳を何度も食まれると、そこからも淡くむず痒いような快感が湧き上がった。尻尾も大きな手で揉み込まれ『そこ』が性感帯であることを嫌というくらいに思い知らされる。どうしてこんな、外部に晒されている無防備な部分が性感帯になってるんだろう。性感帯なんて、秘されている部分だけでじゅうぶんじゃないか。
「あっ、あ。んっ!」
高まった感覚は、リオネル様の手によってさらに追い立てられた。その手の動きは優しくて……だけど追い詰めることに容赦がない。僕の終わりが近いことを感じたのか、先走りを絡めた手でぐちゅぐちゅと少し強めに熱を扱かれる。背中に触れているリオネル様の体はとても熱くて、触れ合った部分から熱が溶け合っていくかのようだった。
「本当に、愛らしいな……」
「――ッ!」
熱がこもった声で耳元で囁かれ、僕はあっけなく浴室のタイルに精を吐き出した。それで終わりかと思っていたら、吐精したばかりの敏感な性器を再び優しく扱かれ僕は体を震わせる。
「リオネル、さま。もう出ましたからっ」
「……もう少し、出そうだが」
リオネル様の言う通り、熱は扱かれてまた硬さを取り戻しつつあった。こんなに敏感に反応してしまうなんて、発情の残り火のようなものがまだ体に残って燻っているのかもしれない。だけどさっきとは違って放っておいたら治まるはずだから、触らないで欲しいんですけど!
「いや、出そうだからっていじるものでもないでしょう! ……んっ!」
「もう少し触れさせてくれ、レイラ」
……なぜか懇願するように甘く耳元で囁かれて。僕はまた、リオネル様の腕の中で散々啼かされたのだった。
「大丈夫か、レイラ」
湯船の中でぐったりする僕を抱きしめながら、リオネル様が心配そうに言う。
大丈夫じゃないです。またリオネル様のお手ではしたなく達してしまったんだから……大丈夫のはずがない。
真っ赤な顔で半泣きになっていると、よしよしと頭を大きな手で撫でられた。
「大丈夫じゃないです。恥ずかしい……」
もう嫌だ……消えてしまいたい。
僕はこの貴人の前で、何度はしたない粗相をすれば気が済むのだろう。
そうだ、明日からもうここへ来なければいいんだ。さっきもそんなことを考えていたじゃないか。
「……明日からはここには来ません。お花の購入が必要なら、店でお花だけお渡しします」
僕はそう言うと湯船に頭の先まで沈み込んだ。このまま湯船に溶けてしまえないだろうかと、そんなバカなことを考えてしまう。しかし僕の体はリオネル様の手によって、簡単に引き上げられてしまった。
「なぜだ」
真剣な声が聞こえて、体がくるりと回される。そして綺麗な黄緑色の瞳と視線が絡み合った。
「リオネル様……?」
リオネル様は……なぜか飼い主に捨てられそうな子犬のような顔をしていた。それを見た僕は、ついあっけに取られてしまう。どうして……そんなお顔を。
「なぜ、もう来ないと言うんだ?」
リオネル様は、もう一度質問をする。僕は少し逡巡してから口を開いた。
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胸が苦しい、うさぎの小さな心臓がバクバクと跳ねている。これはどうしたらいいのだろう。
「……少しだけ考えさせてください。あの、三日だけ……お休みも兼ねてお時間を頂ければ」
そして僕は、絞り出すようにしてそう言った。
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