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執事のお嬢様開発日記
執事とお嬢様の幸せな朝※
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「ふっ……ううっ」
お嬢様を起こしに部屋を訪れた朝。私はいつものようにお嬢様を愛撫していた。蜜穴に舌をしつこいくらいに差し入れた後に強めに花芽を吸い上げると、小さな体が快感に揺れる。
今日もそんな愛らしいお嬢様を見ることから朝が始まるなんて、私はなんて幸せ者なのだろう。
「まくし……みりあん……」
甘い声が私の名を呼ぶ。返事の代わりに花芽を擦ると、お嬢様は愛らしい声を上げてまた啼いた。
「も、もう! 朝からまたやらしいことをして!」
何度もお嬢様が達するのを見届けた後、私は朝の支度を整えていた。そんな私にお嬢様はふくれっ面をして枕を投げてくる。それを片手でキャッチし軽い力で投げ返すと、お嬢様はまた不貞腐れた顔をした。
ブラシで制服の埃を払い、糊をスプレーした後に、乾いたのを確認してから軽くアイロンをかける。そうして手招きすると、また少しふらつく足取りでお嬢様はこちらへと歩み寄ってきた。
「やらしいことをするのは、お嬢様がお可愛らしいからですよ」
そっと夜着を脱がせ、体を軽く清拭する。お嬢様はまだ膨れながらも、少し頬を赤くした。
「こんなに愛らしいお嬢様と四六時中一緒にいるのです。触れることを我慢しろ、というのは酷な話です」
下着を着せ、コルセットを軽く締め、パニエを穿かせ……最後に制服を身に纏わせる。手を引いて椅子に座らせてから今度は髪を優しく梳くと、お嬢様は猫のような瞳を細めて気持ちよさそうな表情になった。お嬢様のお世話をするのはとても楽しい。
「……わたくし貴方はもっと、その。クールな人だと思っていたのに」
お嬢様の言葉に私は首を傾げた。笑顔になどなる必要がない他の者の前ではともかく、お嬢様の前では私はいつも笑顔である。なぜクールな人間などと、お嬢様は思ったのだろう。
「クールな私の方が、お好みですか?」
それがお嬢様のお好みなら、努力はしてみようと思うが。お嬢様といると自然に笑顔になるので、難しいかもしれないな。
まだ登校まで時間があるし今日は編み込みにするか、と私はお嬢様の髪を編み始めた。お嬢様の髪は柔らかく繊細なので、編み込むのに少しコツがいる。最初は苦戦したものだが、今ではすっかり手慣れたものだ。
「そうじゃないけど。どんなマクシミリアンも……その、愛してるし」
最後の方は小声だったが、自分に都合のいい言葉はすべて拾う私の耳はしっかりとそれを聞いていた。お嬢様から愛を囁かれる日々は本当に素晴らしい。
「では、このままでいますね。クールな私とやらを見たい時は、遠慮なくお申し付けください」
そう言って仕上げとばかりに香水を軽く首筋につけると、淡い花の香りが部屋にふわりと漂い鼻腔をくすぐった。
「そのままで、いいの。……マクシミリアン。」
お嬢様は私の名を囁くと私に両手を伸ばす。その意図を察して華奢な体を抱きしめ背中を優しく撫でると、お嬢様は嬉しそうに笑い声を上げた。
「優しくてやらしい今の貴方を、愛してるわ」
「……やらしいは心外ですが。私も愛しております、ビアンカ」
か細い体を抱き上げて、何度も口づけをする。するとお嬢様の表情が甘く蕩ける。お嬢様は私の肩に手を回してぎゅっと抱きつくと、幸せそうな吐息を漏らした。
「幸せ。ああ、どうしよう。卒業したらわたくし、貴方のお嫁さんになるのね」
本当にこの人は、なんて可愛らしいことを言うのだろう。身支度を整えたばかりなのに、つい寝台に押し倒してしまいそうになる。
……それをしてしまうと、またやらしいだのと言われてしまうな。それは不名誉なので今は止めておこう。
「貴方のお嫁さんになったら、したいことがたくさんあるの」
「どんなことをしたいのですか?」
「あのね、まずは新婚旅行に行きたいの」
……新婚旅行?
聞き慣れない響きに私は首を傾げた。
「あっ、この国にはない習慣だったわね。あのね、婚姻した二人で記念の旅行をするのよ」
「面白い習慣ですね。必ず叶えましょう」
お嬢様は時々私の知らない知識を仕入れてくる。賢い上に愛らしいなんて、お嬢様は本当に非の打ち所がない。
貴族の旅行には危険がつきものだが、私の全力をもってこの人をお守りしよう。
「それとね、マクシミリアンに手料理を食べさせたいの」
「それは素晴らしいですね。楽しみにしています」
台所に立ったことがないお嬢様の手料理……少し不安があるが。
なんでもそつなくこなしてしまうお嬢様だ。きっと料理もすぐに上手になるだろう。
「他にして欲しいことはありますか?」
「あのね、その……」
お嬢様は頬を淡く染めて恥ずかしそうにもじもじとする。その額にそっと口づけすると、お嬢様の顔はさらに赤くなってしまった。
「子供も、たくさん欲しい……」
「!」
それは私も望むところです。
「十人でも、二十人でも。頑張らせていただきますね」
「マクシミリアン、それは多すぎると思うの」
お嬢様は困ったように眉根を下げる。
……それもそうだな。お嬢様のこの細い体だ。五人……いや、三人くらいでちょうどいいのかもしれない。
「ふふ。将来のことを貴方と語れるなんて、本当に幸せ」
幸せそうに笑う彼女を見ていると、自然と頬がゆるむ。
――クールなマクシミリアンは無理なようです、お嬢様。
お嬢様を起こしに部屋を訪れた朝。私はいつものようにお嬢様を愛撫していた。蜜穴に舌をしつこいくらいに差し入れた後に強めに花芽を吸い上げると、小さな体が快感に揺れる。
今日もそんな愛らしいお嬢様を見ることから朝が始まるなんて、私はなんて幸せ者なのだろう。
「まくし……みりあん……」
甘い声が私の名を呼ぶ。返事の代わりに花芽を擦ると、お嬢様は愛らしい声を上げてまた啼いた。
「も、もう! 朝からまたやらしいことをして!」
何度もお嬢様が達するのを見届けた後、私は朝の支度を整えていた。そんな私にお嬢様はふくれっ面をして枕を投げてくる。それを片手でキャッチし軽い力で投げ返すと、お嬢様はまた不貞腐れた顔をした。
ブラシで制服の埃を払い、糊をスプレーした後に、乾いたのを確認してから軽くアイロンをかける。そうして手招きすると、また少しふらつく足取りでお嬢様はこちらへと歩み寄ってきた。
「やらしいことをするのは、お嬢様がお可愛らしいからですよ」
そっと夜着を脱がせ、体を軽く清拭する。お嬢様はまだ膨れながらも、少し頬を赤くした。
「こんなに愛らしいお嬢様と四六時中一緒にいるのです。触れることを我慢しろ、というのは酷な話です」
下着を着せ、コルセットを軽く締め、パニエを穿かせ……最後に制服を身に纏わせる。手を引いて椅子に座らせてから今度は髪を優しく梳くと、お嬢様は猫のような瞳を細めて気持ちよさそうな表情になった。お嬢様のお世話をするのはとても楽しい。
「……わたくし貴方はもっと、その。クールな人だと思っていたのに」
お嬢様の言葉に私は首を傾げた。笑顔になどなる必要がない他の者の前ではともかく、お嬢様の前では私はいつも笑顔である。なぜクールな人間などと、お嬢様は思ったのだろう。
「クールな私の方が、お好みですか?」
それがお嬢様のお好みなら、努力はしてみようと思うが。お嬢様といると自然に笑顔になるので、難しいかもしれないな。
まだ登校まで時間があるし今日は編み込みにするか、と私はお嬢様の髪を編み始めた。お嬢様の髪は柔らかく繊細なので、編み込むのに少しコツがいる。最初は苦戦したものだが、今ではすっかり手慣れたものだ。
「そうじゃないけど。どんなマクシミリアンも……その、愛してるし」
最後の方は小声だったが、自分に都合のいい言葉はすべて拾う私の耳はしっかりとそれを聞いていた。お嬢様から愛を囁かれる日々は本当に素晴らしい。
「では、このままでいますね。クールな私とやらを見たい時は、遠慮なくお申し付けください」
そう言って仕上げとばかりに香水を軽く首筋につけると、淡い花の香りが部屋にふわりと漂い鼻腔をくすぐった。
「そのままで、いいの。……マクシミリアン。」
お嬢様は私の名を囁くと私に両手を伸ばす。その意図を察して華奢な体を抱きしめ背中を優しく撫でると、お嬢様は嬉しそうに笑い声を上げた。
「優しくてやらしい今の貴方を、愛してるわ」
「……やらしいは心外ですが。私も愛しております、ビアンカ」
か細い体を抱き上げて、何度も口づけをする。するとお嬢様の表情が甘く蕩ける。お嬢様は私の肩に手を回してぎゅっと抱きつくと、幸せそうな吐息を漏らした。
「幸せ。ああ、どうしよう。卒業したらわたくし、貴方のお嫁さんになるのね」
本当にこの人は、なんて可愛らしいことを言うのだろう。身支度を整えたばかりなのに、つい寝台に押し倒してしまいそうになる。
……それをしてしまうと、またやらしいだのと言われてしまうな。それは不名誉なので今は止めておこう。
「貴方のお嫁さんになったら、したいことがたくさんあるの」
「どんなことをしたいのですか?」
「あのね、まずは新婚旅行に行きたいの」
……新婚旅行?
聞き慣れない響きに私は首を傾げた。
「あっ、この国にはない習慣だったわね。あのね、婚姻した二人で記念の旅行をするのよ」
「面白い習慣ですね。必ず叶えましょう」
お嬢様は時々私の知らない知識を仕入れてくる。賢い上に愛らしいなんて、お嬢様は本当に非の打ち所がない。
貴族の旅行には危険がつきものだが、私の全力をもってこの人をお守りしよう。
「それとね、マクシミリアンに手料理を食べさせたいの」
「それは素晴らしいですね。楽しみにしています」
台所に立ったことがないお嬢様の手料理……少し不安があるが。
なんでもそつなくこなしてしまうお嬢様だ。きっと料理もすぐに上手になるだろう。
「他にして欲しいことはありますか?」
「あのね、その……」
お嬢様は頬を淡く染めて恥ずかしそうにもじもじとする。その額にそっと口づけすると、お嬢様の顔はさらに赤くなってしまった。
「子供も、たくさん欲しい……」
「!」
それは私も望むところです。
「十人でも、二十人でも。頑張らせていただきますね」
「マクシミリアン、それは多すぎると思うの」
お嬢様は困ったように眉根を下げる。
……それもそうだな。お嬢様のこの細い体だ。五人……いや、三人くらいでちょうどいいのかもしれない。
「ふふ。将来のことを貴方と語れるなんて、本当に幸せ」
幸せそうに笑う彼女を見ていると、自然と頬がゆるむ。
――クールなマクシミリアンは無理なようです、お嬢様。
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