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悪役令嬢はヒロインに負けたくない
悪役令嬢はヒロインに負けたくない・7
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「そうだ、家出をしよう」
深夜、寮の部屋でトランクに荷物を詰め込みながらわたくしは嗚咽を上げていた。
マクシミリアンへの想いは募るばかりで、醜い嫉妬が膨れ上がる日々が続き。
鬱屈として日々を過ごしていたところについにトドメがやって来たのだ。
――マクシミリアンとシュミナ嬢が、二人で校門を抜け街へ出るのを見てしまった。
デートイベントはゲーム内では好感度が友好に達した時に発生するものだ。
そしてマクシミリアンルートだとここからの好感度の上りは、どんどん早くなる。
マクシミリアンの事は好きだ。大好きだ。
だから側にいたいと思うけれど、彼らが仲良くなるのを見届けるのは耐えられないくらいに苦しいのだ。
それにちゃんと見届けられるならともかく……わたくしはきっと悪役令嬢になってしまう。
愛しい彼にボコボコにされて娼館に送られるなんてまっぴらだ。
どうして、悪役令嬢に転生してしまったんだろう。
シュミナ嬢が羨ましい。マクシミリアンから愛の言葉を囁かれ、彼の甘やかな笑顔を手に入れ、彼と人生を共に歩む事だってできるんだから。
……わたくしだって、最後に彼との思い出くらい欲しいわ。
そうよ、ヒロインより先にマクシミリアンとえっちな事をしてやる! 処女を彼に捧げるんだ!
それくらいわたくしに勝たせてくれたっていいじゃない!!
ばふり、と音を立ててトランクに最後の荷物を押し込んだわたくしは、涙と鼻水を垂らしながらそんな事を決意したのだった。
マクシミリアンが居るのは、学園の使用人寮だ。
使用人寮の管理人部屋を見ると老人がウトウトと居眠りをしていたので、難なく寮に侵入する事ができた。
ナイトドレスの上にローブを羽織ってドキドキしながらマクシミリアンの部屋を目指す。
マクシミリアンの部屋の鍵は緊急時用にわたくしも持っている。だからこっそり忍び込めるはず。
使用人寮の建物は貴族寮よりも小さく、廊下もそれに見合って手狭で歩くと少し床がしなった。
キシキシと音を立てる床に緊張しながらわたくしはゆっくり歩みを進めた。
その時、近くの部屋の扉がガチャリと開き眠たそうな顔の無精ひげの男性が顔を出した。他所の家の使用人なのだろう。
わたくしは顔を見られたくなくて下を向き、急いでその男の横を通り過ぎようとした。
「……誰だ、こんな時間に。何してる」
しかし男に見咎められ呼び止められてしまい、心臓が跳ね上がった。
どうしよう、返事をした方がいいのかしら。このまま通り過ぎた方がいいの……?
迷っている間に肩を掴まれ強い力で無理やり男の方を向かされ、思わず小さく悲鳴を上げてしまう。
「なんだお前? 見ない顔だな。……誰かが呼んだ娼婦か?」
「ち……違いますわ!」
男のあまりの言い様にカッと頬が熱くなった。
娼婦だなんて酷い……夜這いだから、中らずと雖も遠からずかもしれないけど!
「ここにいらっしゃる方に用事があるだけなので、放してくださいませ」
「びっくりするくらい奇麗な嬢ちゃんだなぁ。誰の部屋に行くつもりだったんだ? 俺が相手じゃダメかい」
そう言って男は酒臭い息をわたくしに吐きかけた……この方、酔ってらっしゃるのね。
そしてわたくしの事を娼婦だと思い込んでいる……のね。
――これってもしかしなくても、貞操の危機ってやつなのかしら?
そう気づいて顔が蒼白になった。
大声を出して助けを呼びたいけれど、そんな事をしたら侯爵家の令嬢が使用人寮に忍び込んだ事がバレてしまう。
どうしようも無い状況に涙目になっていると、男が苛立ったように荒々しい動作で部屋に引き込もうとわたくしの手を引っ張った。
「やだっ……」
抵抗しようとしても女の力では敵わず、少しずつ男の部屋に引きずられてしまう。
ああ。やっぱりわたくしは悪役令嬢なんだわ。
好きな人に処女を貰ってもらう事さえままならない。
そんな事さえ、ヒロインに勝てないんだ。
誰とも知れない男に処女を奪われ、わたくしの人生はどん底へと落ちるんだ。
悲しさや悔しさが込み上げ、この世界に恨み言を喚き散らしたくなったけれど、言葉の代わりに涙が零れた。
「――貴様、お嬢様に何をしているんだ」
――聞きたかった、あの人の声が聞こえた。
とても低く、唸るような、怒りを含んだ声だったけれど。
「マクシミリアン……!」
声の方を見るとマクシミリアンが立っていて、溢れる涙の量が増し前がぼやけて見えなくなる。
「お嬢様……? まさか、シュラット侯爵家の!?」
男の怯えを含んだ声がして強く掴まれていた手首をやっと解放された。
ほっと力が抜けてしまったわたくしはその場にへたり込もうとしたけれどその前にマクシミリアンに抱きとめられ、強く抱きしめられた。
「声がするので来てみれば……お嬢様、どうしてこんなところに!」
そっか……マクシミリアンのお部屋の近くまで来ていたんだ。
「ま……まくしみりあんに……ようがあってっ……」
「明日まで待てばよかったでしょう!」
ぐすぐすとみっともなく泣きながら彼の胸に縋ると、怒りを含んだ口調とは裏腹に優しい手つきで頭を撫でてくれる。
その手の優しさに安堵が溢れて、わたくしはより一層の涙を零してしまった。
マクシミリアンは頭を優しく撫でながら、男を強く睨みつけた。
男の口からは笛のような空気の漏れる音が聞こえ、彼の怯えが伝わってくる。
「――ミンネ子爵家の使用人だったな。明日お前の主人に書簡を送る。シュラット侯爵家の令嬢に暴行を働いた罪だ。主人共々軽い罰で済むと思うなよ」
「そんな……まさかこんなところにご令嬢が居るなんて思わないだろう!」
「……ご令嬢じゃなければ、手を出してもいいというわけでもないだろう。品性に欠けた男だな」
言い訳をする男の言葉をぴしゃりと遮るとマクシミリアンはわたくしを抱き上げた。
「さ、お嬢様。寮に戻りましょう」
泣き続けるわたくしをあやすように旋毛にキスをしながら、マクシミリアンが優しい声音で囁く。
「も……もどるっ……」
甘えるように胸に身をすり寄せると、彼の笑う気配がした。
ぐすぐすと泣いていたわたくしは、忘れていた。
……寮の部屋にある、あの旅支度をした大きなトランクの事を。
寮の部屋へ連れ帰られたわたくしは、長椅子の上でマクシミリアンに淹れて貰った紅茶を飲みながら一息ついていた。
砂糖とミルクが沢山入った温かい紅茶は、体も心も温めほぐしてくれる。
それを飲み終わり人心地がついて周囲を見る余裕ができたわたくしが目にしたものは。
パンパンに膨らんだトランクを剣呑な目で見つめているマクシミリアンだった。
「……お嬢様。これは?」
「えっと……その……」
「どこへ行く、お荷物でしょうね?」
「……内緒」
「誰かと、駆け落ちでもする気だったのですか?」
マクシミリアンの鋭い視線に射抜かれて、呼吸が一瞬止まる。
彼がこういう目を人に向けているのを見た事はあるけれど……自分に向けられたのは初めてで思わず身が竦んだ。
怖い……彼が、わたくしに怒っている。
「あのリックとかいう小僧ですか?」
「ち……ちがっ……!!」
リック様はいい人だけれど、わたくしは……マクシミリアンを想っているもの。
それにリック様にだって選ぶ権利があるものね、うん。わたくしと駆け落ちなんて迷惑だわ。
マクシミリアンがしなやかな動きでこちらに歩み寄って来たかと思うと……。
視界が変わり、わたくしは長椅子の上でマクシミリアンを見上げていた。
……あれ、マクシミリアンに押し倒されてませんか、わたくし。
薄暗い部屋の唯一の光源であるランプの灯りに照らされて彼の黒い瞳が煌めく。
それが綺麗だな、なんて呑気に見つめていたらマクシミリアンの唇がにぃっと歪んだ笑みを浮かべた。
「じゃあ誰と逃げる気だったのです? ノエルですか? さすがにフィリップ王子はないですよね。それとも他に大きな虫がいたのか。言いなさい、ビアンカ」
「ひ……一人で逃げる気でしたぁ!!」
マクシミリアンの鬼気迫る様子に押され涙目で言うと、彼は怪訝そうな顔をした。
というか呼び捨てされた! こんな時なのにちょっと嬉しい!
「一人で? 何故……」
「マ……マクシミリアンに処女を捧げて……一人で遠くに行くつもりだったのっ……!!」
彼が恐ろしくて必死にそう叫ぶとマクシミリアンは目を丸くしてわたくしの顔を凝視した。
深夜、寮の部屋でトランクに荷物を詰め込みながらわたくしは嗚咽を上げていた。
マクシミリアンへの想いは募るばかりで、醜い嫉妬が膨れ上がる日々が続き。
鬱屈として日々を過ごしていたところについにトドメがやって来たのだ。
――マクシミリアンとシュミナ嬢が、二人で校門を抜け街へ出るのを見てしまった。
デートイベントはゲーム内では好感度が友好に達した時に発生するものだ。
そしてマクシミリアンルートだとここからの好感度の上りは、どんどん早くなる。
マクシミリアンの事は好きだ。大好きだ。
だから側にいたいと思うけれど、彼らが仲良くなるのを見届けるのは耐えられないくらいに苦しいのだ。
それにちゃんと見届けられるならともかく……わたくしはきっと悪役令嬢になってしまう。
愛しい彼にボコボコにされて娼館に送られるなんてまっぴらだ。
どうして、悪役令嬢に転生してしまったんだろう。
シュミナ嬢が羨ましい。マクシミリアンから愛の言葉を囁かれ、彼の甘やかな笑顔を手に入れ、彼と人生を共に歩む事だってできるんだから。
……わたくしだって、最後に彼との思い出くらい欲しいわ。
そうよ、ヒロインより先にマクシミリアンとえっちな事をしてやる! 処女を彼に捧げるんだ!
それくらいわたくしに勝たせてくれたっていいじゃない!!
ばふり、と音を立ててトランクに最後の荷物を押し込んだわたくしは、涙と鼻水を垂らしながらそんな事を決意したのだった。
マクシミリアンが居るのは、学園の使用人寮だ。
使用人寮の管理人部屋を見ると老人がウトウトと居眠りをしていたので、難なく寮に侵入する事ができた。
ナイトドレスの上にローブを羽織ってドキドキしながらマクシミリアンの部屋を目指す。
マクシミリアンの部屋の鍵は緊急時用にわたくしも持っている。だからこっそり忍び込めるはず。
使用人寮の建物は貴族寮よりも小さく、廊下もそれに見合って手狭で歩くと少し床がしなった。
キシキシと音を立てる床に緊張しながらわたくしはゆっくり歩みを進めた。
その時、近くの部屋の扉がガチャリと開き眠たそうな顔の無精ひげの男性が顔を出した。他所の家の使用人なのだろう。
わたくしは顔を見られたくなくて下を向き、急いでその男の横を通り過ぎようとした。
「……誰だ、こんな時間に。何してる」
しかし男に見咎められ呼び止められてしまい、心臓が跳ね上がった。
どうしよう、返事をした方がいいのかしら。このまま通り過ぎた方がいいの……?
迷っている間に肩を掴まれ強い力で無理やり男の方を向かされ、思わず小さく悲鳴を上げてしまう。
「なんだお前? 見ない顔だな。……誰かが呼んだ娼婦か?」
「ち……違いますわ!」
男のあまりの言い様にカッと頬が熱くなった。
娼婦だなんて酷い……夜這いだから、中らずと雖も遠からずかもしれないけど!
「ここにいらっしゃる方に用事があるだけなので、放してくださいませ」
「びっくりするくらい奇麗な嬢ちゃんだなぁ。誰の部屋に行くつもりだったんだ? 俺が相手じゃダメかい」
そう言って男は酒臭い息をわたくしに吐きかけた……この方、酔ってらっしゃるのね。
そしてわたくしの事を娼婦だと思い込んでいる……のね。
――これってもしかしなくても、貞操の危機ってやつなのかしら?
そう気づいて顔が蒼白になった。
大声を出して助けを呼びたいけれど、そんな事をしたら侯爵家の令嬢が使用人寮に忍び込んだ事がバレてしまう。
どうしようも無い状況に涙目になっていると、男が苛立ったように荒々しい動作で部屋に引き込もうとわたくしの手を引っ張った。
「やだっ……」
抵抗しようとしても女の力では敵わず、少しずつ男の部屋に引きずられてしまう。
ああ。やっぱりわたくしは悪役令嬢なんだわ。
好きな人に処女を貰ってもらう事さえままならない。
そんな事さえ、ヒロインに勝てないんだ。
誰とも知れない男に処女を奪われ、わたくしの人生はどん底へと落ちるんだ。
悲しさや悔しさが込み上げ、この世界に恨み言を喚き散らしたくなったけれど、言葉の代わりに涙が零れた。
「――貴様、お嬢様に何をしているんだ」
――聞きたかった、あの人の声が聞こえた。
とても低く、唸るような、怒りを含んだ声だったけれど。
「マクシミリアン……!」
声の方を見るとマクシミリアンが立っていて、溢れる涙の量が増し前がぼやけて見えなくなる。
「お嬢様……? まさか、シュラット侯爵家の!?」
男の怯えを含んだ声がして強く掴まれていた手首をやっと解放された。
ほっと力が抜けてしまったわたくしはその場にへたり込もうとしたけれどその前にマクシミリアンに抱きとめられ、強く抱きしめられた。
「声がするので来てみれば……お嬢様、どうしてこんなところに!」
そっか……マクシミリアンのお部屋の近くまで来ていたんだ。
「ま……まくしみりあんに……ようがあってっ……」
「明日まで待てばよかったでしょう!」
ぐすぐすとみっともなく泣きながら彼の胸に縋ると、怒りを含んだ口調とは裏腹に優しい手つきで頭を撫でてくれる。
その手の優しさに安堵が溢れて、わたくしはより一層の涙を零してしまった。
マクシミリアンは頭を優しく撫でながら、男を強く睨みつけた。
男の口からは笛のような空気の漏れる音が聞こえ、彼の怯えが伝わってくる。
「――ミンネ子爵家の使用人だったな。明日お前の主人に書簡を送る。シュラット侯爵家の令嬢に暴行を働いた罪だ。主人共々軽い罰で済むと思うなよ」
「そんな……まさかこんなところにご令嬢が居るなんて思わないだろう!」
「……ご令嬢じゃなければ、手を出してもいいというわけでもないだろう。品性に欠けた男だな」
言い訳をする男の言葉をぴしゃりと遮るとマクシミリアンはわたくしを抱き上げた。
「さ、お嬢様。寮に戻りましょう」
泣き続けるわたくしをあやすように旋毛にキスをしながら、マクシミリアンが優しい声音で囁く。
「も……もどるっ……」
甘えるように胸に身をすり寄せると、彼の笑う気配がした。
ぐすぐすと泣いていたわたくしは、忘れていた。
……寮の部屋にある、あの旅支度をした大きなトランクの事を。
寮の部屋へ連れ帰られたわたくしは、長椅子の上でマクシミリアンに淹れて貰った紅茶を飲みながら一息ついていた。
砂糖とミルクが沢山入った温かい紅茶は、体も心も温めほぐしてくれる。
それを飲み終わり人心地がついて周囲を見る余裕ができたわたくしが目にしたものは。
パンパンに膨らんだトランクを剣呑な目で見つめているマクシミリアンだった。
「……お嬢様。これは?」
「えっと……その……」
「どこへ行く、お荷物でしょうね?」
「……内緒」
「誰かと、駆け落ちでもする気だったのですか?」
マクシミリアンの鋭い視線に射抜かれて、呼吸が一瞬止まる。
彼がこういう目を人に向けているのを見た事はあるけれど……自分に向けられたのは初めてで思わず身が竦んだ。
怖い……彼が、わたくしに怒っている。
「あのリックとかいう小僧ですか?」
「ち……ちがっ……!!」
リック様はいい人だけれど、わたくしは……マクシミリアンを想っているもの。
それにリック様にだって選ぶ権利があるものね、うん。わたくしと駆け落ちなんて迷惑だわ。
マクシミリアンがしなやかな動きでこちらに歩み寄って来たかと思うと……。
視界が変わり、わたくしは長椅子の上でマクシミリアンを見上げていた。
……あれ、マクシミリアンに押し倒されてませんか、わたくし。
薄暗い部屋の唯一の光源であるランプの灯りに照らされて彼の黒い瞳が煌めく。
それが綺麗だな、なんて呑気に見つめていたらマクシミリアンの唇がにぃっと歪んだ笑みを浮かべた。
「じゃあ誰と逃げる気だったのです? ノエルですか? さすがにフィリップ王子はないですよね。それとも他に大きな虫がいたのか。言いなさい、ビアンカ」
「ひ……一人で逃げる気でしたぁ!!」
マクシミリアンの鬼気迫る様子に押され涙目で言うと、彼は怪訝そうな顔をした。
というか呼び捨てされた! こんな時なのにちょっと嬉しい!
「一人で? 何故……」
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