193 / 222
二人の約束(ノエル視点)
しおりを挟む
胸に大きな衝撃が走り、ぐらりと視界が揺らぐ。手からは細剣が離れ遠くへと飛んでいった。そして……俺の体は地面に倒れ伏していた。
喉元にひたりとアイン様の剣の切っ先が向けられる。
「そこまで!!」
教師の声が響いて。俺は、自分の敗北を悟った。
ああ……負けちゃったんだなぁ。大の字に転がったまま青い空を見ながらしみじみと思う。ゾフィーと……婚約したかったな。
アイン様は剣を鞘に収めると俺の手を引いて立ち上がらせてくれた。
「ダウストリア、やはりお前は強いな。怪我を負っていなければ負けていたのは俺だった」
彼は爽やかな笑顔を浮かべながら言う。心からの賛辞なのだろうとその曇りのない笑顔からは感じられた。
「アイン様、おめでとうございます。さすが騎士の拝命を受けているお方。怪我をしていなくてもきっと俺は負けていました」
俺もお世辞じゃなくてそう思っている。彼は、とても強かった。
右足に痛みが走り目を向けるとトラウザーズが真っ赤に染まっていて……ああ、傷が開いていたのかと今さら気づく。道理で試合中痛かったわけだよ。
客席の方に目をやるとゾフィーが食い入るようにこちらを見ていた。
泣き虫な彼女はきっとこの様子を見て泣いてしまっただろうな。
泣かせたくなんてないのに。ごめんね、ゾフィー。勝利も捧げられなかったし、俺はダメな男だな。
「ダウストリア、急いで医務室へ行け」
教師が心配そうに右足を見ながら俺に促す。俺はそれに頷いて会場の歓声から背を向けるようにして医務室へと向かった。
医務室へ着くと間が悪かったのか勤務医の姿が無い。まぁ、包帯を巻きなおすくらいなら自分でできるんだけどね。ダウストリア家の訓練で生傷が絶えない生活だったから。
ぺりぺりと血で貼り付いた包帯を剥がすとフィリップ様に塞いでもらった傷の表面はすっかり開いていて、血が脹脛をドロリと伝った。
俺は椅子に座って消毒液を浸した布で丁寧に傷を拭うと、もう一度包帯を巻きなおす。
「……ああ、負けたんだな」
包帯を巻き終わり深呼吸をした時、自然とそんな呟きが吐息と共に漏れた。
……悔しい。俺がもっと強かったら。怪我なんて言い訳だ。俺が弱かったんだ。
頬がいつの間にか濡れていて。俺の目からは涙が溢れて止まらなくなっていた。
その時パタパタという足音が聞こえ、少し乱暴に医務室の扉が開いた。
「ノエル様……!!」
荒い息を吐きながら医務室に入ってきたのはゾフィーだった。
ゾフィーは俺の顔を見て一瞬驚いた顔をする。そしてツカツカと俺に歩み寄ると……。
ぎゅっと優しく、俺を抱きしめた。
椅子に座ってるせいでゾフィーの柔らかな胸に俺の顔が埋もれてしまっているのだけど……いいのかな。いいことにしておこう。
いい匂いがするなぁ。安心する、ゾフィーの匂いだ。
「ノエル様、無理はしないでって。約束しましたのにっ……」
泣いている俺を抱きしめながら、ゾフィーも泣いている。
「傷が開いたことに気づいてなくてさ。……ほんとだよ?」
俺がそう言うとゾフィーは身を離して怒ったような顔でこちらを見る。その透明感のある紫色の瞳からは涙が溢れっ放しだ。ゾフィーの涙は宝石みたいに綺麗だな、なんて俺は場違いなことを思ってしまった。
「ごめんね、ゾフィー。勝利を君に捧げられなくて」
「そんなこと、いいんです。ノエル様が、無事ならいいんですわ」
そう言いながらゾフィーはまたぎゅうぎゅうと俺を抱きしめる。幸せだけど双丘に埋もれて窒息死しそうだ。
「でもやっぱり、悔しいや。俺、勝ちたかった……っ」
涙が止まらない。情けない、ゾフィーの前なのに。
勝ちたかった。
ゾフィーに勝利を捧げたかった。ビアンカ嬢にあの頃の子供が一人前になったのだと、知って笑って欲しかった。フィリップ様の騎士に相応しいのだと証明したかった。俺自身のためにも勝ちたかった。笑顔で、あのアリーナを去りたかった。
俺は彼女の小さな背中に手を回すと静かに泣いた。ゾフィーはそんな俺の頭を優しく、柔らかな手で撫で続けてくれた。
「……ノエル様、私。ノエル様と婚約したいです」
俺が泣き止んだ頃にゾフィーが小さな声でそう呟いた。
「ゾフィー、気を遣ってくれているの?」
可愛いゾフィーに変な気を回させてしまったなと、申し訳ない気持ちになってしまう。
「違いますわ! こんな無茶をする人、一番近くで見ていないと心配なのです!! だから私、婚約してくれないと許しませんのよ!」
ゾフィーは俺の顔を柔らかな手で挟んで可愛い顔を真っ赤にしながら必死に言う。
「優勝は来年で構いませんから! 来年は優勝してくださるのでしょう?」
「……本当に、それでいいの?」
首を傾げて見つめると何度も彼女は頷く。
本当に? 俺はゾフィーと婚約してもいいの?
「嬉しいけど。俺、かっこ悪いなぁ……」
ぎゅっとゾフィーを抱きしめてため息をつくと、彼女は俺の頭をまた撫でた。これ、癖になりそうだなぁ。
「ノエル様がかっこ悪かったことなんて、今まで一度もありません。今回もお怪我をしたのにご立派でしたわ。私の騎士様はこんなに素敵なんだって、誇らしかったです。私の中では断トツの優勝ですのよ」
「ふふ、ゾフィーの中では優勝なんだ」
「そうですわ、ノエル様が優勝ですの!」
クスクスと俺が笑うと、ゾフィーも安心したように笑う。
「……ゾフィー、俺と婚約して? 来年は必ず勝利を捧げるから」
「もちろんですわ、ノエル様。一番近くで……貴方が無茶をしないように、見張らせてくださいませ」
顔を見合わせて、二人で笑って。どちらともなく俺たちはキスをした。
ゾフィー待っててね。来年は絶対に……君に勝利を捧げるから。
大好きだよ、ゾフィー。
喉元にひたりとアイン様の剣の切っ先が向けられる。
「そこまで!!」
教師の声が響いて。俺は、自分の敗北を悟った。
ああ……負けちゃったんだなぁ。大の字に転がったまま青い空を見ながらしみじみと思う。ゾフィーと……婚約したかったな。
アイン様は剣を鞘に収めると俺の手を引いて立ち上がらせてくれた。
「ダウストリア、やはりお前は強いな。怪我を負っていなければ負けていたのは俺だった」
彼は爽やかな笑顔を浮かべながら言う。心からの賛辞なのだろうとその曇りのない笑顔からは感じられた。
「アイン様、おめでとうございます。さすが騎士の拝命を受けているお方。怪我をしていなくてもきっと俺は負けていました」
俺もお世辞じゃなくてそう思っている。彼は、とても強かった。
右足に痛みが走り目を向けるとトラウザーズが真っ赤に染まっていて……ああ、傷が開いていたのかと今さら気づく。道理で試合中痛かったわけだよ。
客席の方に目をやるとゾフィーが食い入るようにこちらを見ていた。
泣き虫な彼女はきっとこの様子を見て泣いてしまっただろうな。
泣かせたくなんてないのに。ごめんね、ゾフィー。勝利も捧げられなかったし、俺はダメな男だな。
「ダウストリア、急いで医務室へ行け」
教師が心配そうに右足を見ながら俺に促す。俺はそれに頷いて会場の歓声から背を向けるようにして医務室へと向かった。
医務室へ着くと間が悪かったのか勤務医の姿が無い。まぁ、包帯を巻きなおすくらいなら自分でできるんだけどね。ダウストリア家の訓練で生傷が絶えない生活だったから。
ぺりぺりと血で貼り付いた包帯を剥がすとフィリップ様に塞いでもらった傷の表面はすっかり開いていて、血が脹脛をドロリと伝った。
俺は椅子に座って消毒液を浸した布で丁寧に傷を拭うと、もう一度包帯を巻きなおす。
「……ああ、負けたんだな」
包帯を巻き終わり深呼吸をした時、自然とそんな呟きが吐息と共に漏れた。
……悔しい。俺がもっと強かったら。怪我なんて言い訳だ。俺が弱かったんだ。
頬がいつの間にか濡れていて。俺の目からは涙が溢れて止まらなくなっていた。
その時パタパタという足音が聞こえ、少し乱暴に医務室の扉が開いた。
「ノエル様……!!」
荒い息を吐きながら医務室に入ってきたのはゾフィーだった。
ゾフィーは俺の顔を見て一瞬驚いた顔をする。そしてツカツカと俺に歩み寄ると……。
ぎゅっと優しく、俺を抱きしめた。
椅子に座ってるせいでゾフィーの柔らかな胸に俺の顔が埋もれてしまっているのだけど……いいのかな。いいことにしておこう。
いい匂いがするなぁ。安心する、ゾフィーの匂いだ。
「ノエル様、無理はしないでって。約束しましたのにっ……」
泣いている俺を抱きしめながら、ゾフィーも泣いている。
「傷が開いたことに気づいてなくてさ。……ほんとだよ?」
俺がそう言うとゾフィーは身を離して怒ったような顔でこちらを見る。その透明感のある紫色の瞳からは涙が溢れっ放しだ。ゾフィーの涙は宝石みたいに綺麗だな、なんて俺は場違いなことを思ってしまった。
「ごめんね、ゾフィー。勝利を君に捧げられなくて」
「そんなこと、いいんです。ノエル様が、無事ならいいんですわ」
そう言いながらゾフィーはまたぎゅうぎゅうと俺を抱きしめる。幸せだけど双丘に埋もれて窒息死しそうだ。
「でもやっぱり、悔しいや。俺、勝ちたかった……っ」
涙が止まらない。情けない、ゾフィーの前なのに。
勝ちたかった。
ゾフィーに勝利を捧げたかった。ビアンカ嬢にあの頃の子供が一人前になったのだと、知って笑って欲しかった。フィリップ様の騎士に相応しいのだと証明したかった。俺自身のためにも勝ちたかった。笑顔で、あのアリーナを去りたかった。
俺は彼女の小さな背中に手を回すと静かに泣いた。ゾフィーはそんな俺の頭を優しく、柔らかな手で撫で続けてくれた。
「……ノエル様、私。ノエル様と婚約したいです」
俺が泣き止んだ頃にゾフィーが小さな声でそう呟いた。
「ゾフィー、気を遣ってくれているの?」
可愛いゾフィーに変な気を回させてしまったなと、申し訳ない気持ちになってしまう。
「違いますわ! こんな無茶をする人、一番近くで見ていないと心配なのです!! だから私、婚約してくれないと許しませんのよ!」
ゾフィーは俺の顔を柔らかな手で挟んで可愛い顔を真っ赤にしながら必死に言う。
「優勝は来年で構いませんから! 来年は優勝してくださるのでしょう?」
「……本当に、それでいいの?」
首を傾げて見つめると何度も彼女は頷く。
本当に? 俺はゾフィーと婚約してもいいの?
「嬉しいけど。俺、かっこ悪いなぁ……」
ぎゅっとゾフィーを抱きしめてため息をつくと、彼女は俺の頭をまた撫でた。これ、癖になりそうだなぁ。
「ノエル様がかっこ悪かったことなんて、今まで一度もありません。今回もお怪我をしたのにご立派でしたわ。私の騎士様はこんなに素敵なんだって、誇らしかったです。私の中では断トツの優勝ですのよ」
「ふふ、ゾフィーの中では優勝なんだ」
「そうですわ、ノエル様が優勝ですの!」
クスクスと俺が笑うと、ゾフィーも安心したように笑う。
「……ゾフィー、俺と婚約して? 来年は必ず勝利を捧げるから」
「もちろんですわ、ノエル様。一番近くで……貴方が無茶をしないように、見張らせてくださいませ」
顔を見合わせて、二人で笑って。どちらともなく俺たちはキスをした。
ゾフィー待っててね。来年は絶対に……君に勝利を捧げるから。
大好きだよ、ゾフィー。
0
お気に入りに追加
7,030
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
義弟の為に悪役令嬢になったけど何故か義弟がヒロインに会う前にヤンデレ化している件。
あの
恋愛
交通事故で死んだら、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった。けど、、ヒロインじゃなくて攻略対象の義姉の悪役令嬢!?
ゲームで推しキャラだったヤンデレ義弟に嫌われるのは胸が痛いけど幸せになってもらうために悪役になろう!と思ったのだけれど
ヒロインに会う前にヤンデレ化してしまったのです。
※初めて書くので設定などごちゃごちゃかもしれませんが暖かく見守ってください。
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
執着系逆ハー乙女ゲームに転生したみたいだけど強ヒロインなら問題ない、よね?
陽海
恋愛
乙女ゲームのヒロインに転生したと気が付いたローズ・アメリア。
この乙女ゲームは攻略対象たちの執着がすごい逆ハーレムものの乙女ゲームだったはず。だけど肝心の執着の度合いが分からない。
執着逆ハーから身を守るために剣術や魔法を学ぶことにしたローズだったが、乙女ゲーム開始前からどんどん攻略対象たちに会ってしまう。最初こそ普通だけど少しずつ執着の兆しが見え始め......
剣術や魔法も最強、筋トレもする、そんな強ヒロインなら逆ハーにはならないと思っているローズは自分の行動がシナリオを変えてますます執着の度合いを釣り上げていることに気がつかない。
本編完結。マルチエンディング、おまけ話更新中です。
小説家になろう様でも掲載中です。
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜
ひろのひまり
恋愛
生まれ変わったらそこは異世界だった。
沢山の魔力に助けられ生まれてこれた主人公リリィ。彼女がこれから生きる世界は所謂乙女ゲームと呼ばれるファンタジーな世界である。
だが、彼女はそんな情報を知るよしもなく、ただ普通に過ごしているだけだった。が、何故か無関係なはずなのに乙女ゲーム関係者達、攻略対象者、悪役令嬢等を無自覚に誑かせて関わってしまうというお話です。
モブなのに魔法チート。
転生者なのにモブのド素人。
ゲームの始まりまでに時間がかかると思います。
異世界転生書いてみたくて書いてみました。
投稿はゆっくりになると思います。
本当のタイトルは
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙女ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか?〜
文字数オーバーで少しだけ変えています。
なろう様、ツギクル様にも掲載しています。
変態王子&モブ令嬢 番外編
咲桜りおな
恋愛
「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」と
「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」の
番外編集です。
本編で描ききれなかったお話を不定期に更新しています。
「小説家になろう」でも公開しています。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
成り上がり令嬢暴走日記!
笹乃笹世
恋愛
異世界転生キタコレー!
と、テンションアゲアゲのリアーヌだったが、なんとその世界は乙女ゲームの舞台となった世界だった⁉︎
えっあの『ギフト』⁉︎
えっ物語のスタートは来年⁉︎
……ってことはつまり、攻略対象たちと同じ学園ライフを送れる……⁉︎
これも全て、ある日突然、貴族になってくれた両親のおかげねっ!
ーー……でもあのゲームに『リアーヌ・ボスハウト』なんてキャラが出てた記憶ないから……きっとキャラデザも無いようなモブ令嬢なんだろうな……
これは、ある日突然、貴族の仲間入りを果たしてしまった元日本人が、大好きなゲームの世界で元日本人かつ庶民ムーブをぶちかまし、知らず知らずのうちに周りの人間も巻き込んで騒動を起こしていく物語であるーー
果たしてリアーヌはこの世界で幸せになれるのか?
周りの人間たちは無事でいられるのかーー⁉︎
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる