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おおかみさんは残り二年までこぎつけました
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街の花屋で花束にする花を選ぶ。花屋の店頭はいつも季節感がバラバラの色々な花で溢れているのが不思議だ。
その理由を訊ねると、烏族の花屋の店主がニコニコとしながら教えてくれた。獣人は魔法が使えない。だから人間が作る魔道具という魔力が込められた補助具を使って魔法を使う。火の魔力がこもった魔道具を使い、温度を調整した室内庭園で育てているからこれだけの種類の花があるのだと彼は教えてくれた。
鼻が利く狼族に匂いがきつすぎる花は毒になる。香りが控えめなもので花束を作ってもらい、それを片手に俺はフィッシャー家の屋敷へと足を向けた。
……ローゼが、喜んでくれるといいな。
年甲斐もなくそんなことを思いながら。
フィッシャー家の屋敷を出てから、俺は適当な一軒家を借りて一人で暮らしている。金に余裕はあるが使用人は雇っていない。周囲に人がいない生活なんて久しぶりで、最初は少し戸惑ったが。三年が経った今では、洗濯を忘れ着替えが足りなくなることや、自分で作るそんなに美味くもない飯にもすっかり慣れた。衛兵時代のような生活水準に戻ったわけだ。
ローゼを待っている間に俺は三十九歳だ。見た目もだいぶくたびれてきたような気もするが、ローゼはいつも『かっこいい』と褒めてくれる。それがくすぐったくて、とても嬉しい。
「ダリウス!」
声をかけられそちらを見ると、お腹を大きくしたララがいた。
ララは三年前に当時十七歳だった犬族の青年ミーチェに番だと告げられ、昨年婚姻をしたのだ。
彼女は最初、自分が娼婦であるとか、三十代の自分と十代の彼では年齢的に釣り合わないとか、寿命が七十年やそこらの人間に対して獣人は百五十年前後を生きるとか……そういうことを気にして婚姻を断っていた。
そんな彼女に、獣人は魂の番の過去を気にする種族ではないこと、番と結ばれると魂同士が真の意味で結びつき、長寿の番の寿命が分け与えられることを俺は根気強く伝えた。
それでも彼女は悩んでいたようだが。結局は婚姻を決意し娼婦も辞め……今はお腹に新しい命が宿っているわけだ。
ララの後ろには寄り添うように旦那のミーチェがいて、ぺこりとこちらに頭を下げた。
「ララ、ミーチェ。元気そうだな。調子はどうだ?」
「ふふ、母子ともども元気よ」
そう言ってララは愛おしそうに自分の腹を撫でる。もうすっかり母親の顔だな、と俺は見ていて微笑ましい気持ちになった。
「ダリウスさんは今からローゼさんのところですか?」
俺の花束に目を向けながら、ミーチェが訊ねてくる。俺はそれに笑って頷いてみせた。
「あと二年かぁ。よく我慢したね。私、ダリウスは絶対途中で押し倒すと思ってたわ」
ララはそう言ってケラケラと愉快そうに笑う。
「バカ、んなこたぁしねーよ。俺はあいつが……世界で唯一大事なんだ」
へらりとした締まりのない顔でそう答えると『はいはい、ご馳走様』と頭をはたかれた。そっちだって相当お熱いくせに、まったく解せない。
そう、ローゼは十六。成人がとうとう間近に迫っている。
俺とローゼは先日フィッシャー家で婚約の書面も交わし、正式な婚約者となった。
……後二年で彼女と婚姻できる。
今までの十三年を思えば、それはなんて短い期間なのだろう。鼻歌を歌っているうちに過ぎてしまいそうだ。
……俺にとってはそうなのだが。
「後二年なんて長い!」
ララたちと別れフィッシャー家を訪れた俺に、ローゼが全身で体当たりをしてきた。
出会い頭のそれに俺の胃袋は思い切り圧迫される。腹いっぱい飯を食ってなくてよかったな。
「ローゼ、挨拶の前にそれか?」
「ダリウス、こんにちは! 昨日ぶり! とってもとってもとっても会いたかった!」
そう高らかに言うとローゼは尻尾を振りながら俺の体の匂いを嗅ぎ始める。いつものことなので俺は彼女のするままに任せた。ああ、脇にまで鼻を突っ込むんじゃない!
普段は匂いを嗅いだ後にほわりと緩んだ表情になる彼女だが、今日は少し不快そうな表情で俺の体から顔を離した。
昼飯を食べた食堂で、煙草の匂いでもついたかな。
「……女の人の、匂いがする」
ローゼは頬を膨らませ、じっとりとした顔で俺を睨む。ああ、なんだ。そんなことか。
「さっきララと鉢合わせたんだよ。ミーチェの嫁の」
「レイモンド商会のミーチェさんのお嫁さん? 赤ちゃんができたっていう?」
「そうそう」
俺の言葉にローゼはあからさまに安心した顔をした。しかし次の瞬間へにゃりと眉を下げる。
「私も、ダリウスの赤ちゃんが欲しい。こんなにダリウスに発情してるのに性交できないなんて拷問すぎる」
……ローゼ、俺はその拷問に十三年耐えたんだぞ。
その言葉を飲み込んで慰めるようにローゼの頭を何度か撫でると、白い尻尾が嬉しそうにぶんぶんと振られた。
体が成熟期に入って間もない彼女は、慣れない性欲に心を乱されている。屋敷を訪れるたびに物欲しげな顔で見つめられるが……心は痛むが俺にはどうすることもできない。
「ローゼ。ほら」
「わぁ! 綺麗なお花!」
先ほど買った花を差し出すと、ローゼは嬉しそうに笑う。その笑顔を見ていると、俺の頬も自然に緩んだ。
俺の番は本当に綺麗になった。
白い肌、薄桃色の唇。さらりと肩の下まで伸びた水色の髪。髪と同じ色の睫毛に縁取られた、緑色の瞳。肉厚の白い狼耳と大きな尻尾はいつも素直な感情を伝えてくる。
昔から整っていた顔立ちは、女性らしさが増しますます美しくなった。
背もだいぶ伸びて、その……。体つきはかなり女らしくなったな。特に胸のあたりが。
「……触る?」
じっと胸元を見ているとローゼが恥ずかしそうに囁く。
その誘惑に一瞬ぐらりとしたが、俺は首を横に振った。
しかしローゼはぎゅっと抱きつき、その豊満で柔らかな胸を俺の腕に押しつけた。
「……ダリウス、触っていいんだよ?」
「触らないって言ってんだろ」
水色の髪をくしゃりと乱暴に撫でると、ローゼは不服そうな顔をする。
そんな彼女のご機嫌を取ろうと何度も軽い口づけをするが、ご機嫌斜めな様子はなかなか晴れない。
ちなみに、ここはフィッシャー家の応接間だ。俺たちの様子にメイドやフットマンが、やたら居心地が悪そうに視線を彷徨わせている。小さい頃から面倒を見てきたお嬢様の発情を目の当たりにすれば、そりゃあ居心地も悪いだろうな。
「俺のお姫様は待てができないのか? 十八まではダメだって昔からの約束だろ?」
「だって。ダリウスが好きで好きでどうしようもないの。ダリウスのことを考えるとね、お腹がきゅーってなっていつも一人で……むがっ」
頬を赤く染めてとんでもないことを言い出そうとしたローゼの口を、俺は慌てて塞いだ。
周囲の様子を窺うとウサギ族のメイドはその長い耳をぎゅっと押さえ『聞いてませんよ!』という顔をし、狼族のフットマンは一心不乱にもうピカピカすぎるくらいの花瓶を磨いている。
「……ダリウス、一緒にお昼寝して」
「変なことはしないか?」
「しない! ダリウスに絶対手は出さない! 匂いは嗅ぐけど!」
……男女の立場が普通は逆だと思うのだが。
これ以上拒否を続けると可愛いお姫様は数日はご機嫌斜めになってしまう。
仕方なく俺は応接間の長椅子に寝転がると、ローゼを手招きした。
「ほら、来い」
「やった!」
ぽふり、と柔らかな体がしがみついてくる。
そんな俺たちにふわりとメイドから薄い上掛けがかけられた。気が利くというか、手慣れているというか……
「ダリウス、いい匂い……」
ローゼは俺の首筋や胸、腹をすんすんと嗅ぐ。番の香りは極上の酩酊感を齎す。彼女は夢中でそれを嗅ぎ、ほわりと何度も表情を緩めた。
股間のあたりまで嗅ごうとしたのでそれはさすがに止めた。非常に不服そうな顔をされたが。
「寝ないんなら、昼寝は中止だぞ」
「寝る!」
ローゼは慌てたように匂いを嗅ぐのを止め、俺の体に抱きつくとそっと唇を合わせてきた。
潤んだ瞳で見つめられ、すりすりと額を胸に擦りつけられる。
……ああもう。こんなに近くに番がいるのに抱けないのは辛いな。だけどもう少しの辛抱だ。
そんなことを考えながら彼女を抱きしめ、俺も可愛い番の香りを何度も嗅いだ。
「……後二年だね、ダリウス」
「そうだな、後二年だ」
抱きしめ合って、互いの香りを感じて。
そうしているうちに俺たちは、とろとろと眠りの中に落ちていった。
……ローゼとの婚姻まで、ようやく残り二年だ。
その理由を訊ねると、烏族の花屋の店主がニコニコとしながら教えてくれた。獣人は魔法が使えない。だから人間が作る魔道具という魔力が込められた補助具を使って魔法を使う。火の魔力がこもった魔道具を使い、温度を調整した室内庭園で育てているからこれだけの種類の花があるのだと彼は教えてくれた。
鼻が利く狼族に匂いがきつすぎる花は毒になる。香りが控えめなもので花束を作ってもらい、それを片手に俺はフィッシャー家の屋敷へと足を向けた。
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「ダリウス!」
声をかけられそちらを見ると、お腹を大きくしたララがいた。
ララは三年前に当時十七歳だった犬族の青年ミーチェに番だと告げられ、昨年婚姻をしたのだ。
彼女は最初、自分が娼婦であるとか、三十代の自分と十代の彼では年齢的に釣り合わないとか、寿命が七十年やそこらの人間に対して獣人は百五十年前後を生きるとか……そういうことを気にして婚姻を断っていた。
そんな彼女に、獣人は魂の番の過去を気にする種族ではないこと、番と結ばれると魂同士が真の意味で結びつき、長寿の番の寿命が分け与えられることを俺は根気強く伝えた。
それでも彼女は悩んでいたようだが。結局は婚姻を決意し娼婦も辞め……今はお腹に新しい命が宿っているわけだ。
ララの後ろには寄り添うように旦那のミーチェがいて、ぺこりとこちらに頭を下げた。
「ララ、ミーチェ。元気そうだな。調子はどうだ?」
「ふふ、母子ともども元気よ」
そう言ってララは愛おしそうに自分の腹を撫でる。もうすっかり母親の顔だな、と俺は見ていて微笑ましい気持ちになった。
「ダリウスさんは今からローゼさんのところですか?」
俺の花束に目を向けながら、ミーチェが訊ねてくる。俺はそれに笑って頷いてみせた。
「あと二年かぁ。よく我慢したね。私、ダリウスは絶対途中で押し倒すと思ってたわ」
ララはそう言ってケラケラと愉快そうに笑う。
「バカ、んなこたぁしねーよ。俺はあいつが……世界で唯一大事なんだ」
へらりとした締まりのない顔でそう答えると『はいはい、ご馳走様』と頭をはたかれた。そっちだって相当お熱いくせに、まったく解せない。
そう、ローゼは十六。成人がとうとう間近に迫っている。
俺とローゼは先日フィッシャー家で婚約の書面も交わし、正式な婚約者となった。
……後二年で彼女と婚姻できる。
今までの十三年を思えば、それはなんて短い期間なのだろう。鼻歌を歌っているうちに過ぎてしまいそうだ。
……俺にとってはそうなのだが。
「後二年なんて長い!」
ララたちと別れフィッシャー家を訪れた俺に、ローゼが全身で体当たりをしてきた。
出会い頭のそれに俺の胃袋は思い切り圧迫される。腹いっぱい飯を食ってなくてよかったな。
「ローゼ、挨拶の前にそれか?」
「ダリウス、こんにちは! 昨日ぶり! とってもとってもとっても会いたかった!」
そう高らかに言うとローゼは尻尾を振りながら俺の体の匂いを嗅ぎ始める。いつものことなので俺は彼女のするままに任せた。ああ、脇にまで鼻を突っ込むんじゃない!
普段は匂いを嗅いだ後にほわりと緩んだ表情になる彼女だが、今日は少し不快そうな表情で俺の体から顔を離した。
昼飯を食べた食堂で、煙草の匂いでもついたかな。
「……女の人の、匂いがする」
ローゼは頬を膨らませ、じっとりとした顔で俺を睨む。ああ、なんだ。そんなことか。
「さっきララと鉢合わせたんだよ。ミーチェの嫁の」
「レイモンド商会のミーチェさんのお嫁さん? 赤ちゃんができたっていう?」
「そうそう」
俺の言葉にローゼはあからさまに安心した顔をした。しかし次の瞬間へにゃりと眉を下げる。
「私も、ダリウスの赤ちゃんが欲しい。こんなにダリウスに発情してるのに性交できないなんて拷問すぎる」
……ローゼ、俺はその拷問に十三年耐えたんだぞ。
その言葉を飲み込んで慰めるようにローゼの頭を何度か撫でると、白い尻尾が嬉しそうにぶんぶんと振られた。
体が成熟期に入って間もない彼女は、慣れない性欲に心を乱されている。屋敷を訪れるたびに物欲しげな顔で見つめられるが……心は痛むが俺にはどうすることもできない。
「ローゼ。ほら」
「わぁ! 綺麗なお花!」
先ほど買った花を差し出すと、ローゼは嬉しそうに笑う。その笑顔を見ていると、俺の頬も自然に緩んだ。
俺の番は本当に綺麗になった。
白い肌、薄桃色の唇。さらりと肩の下まで伸びた水色の髪。髪と同じ色の睫毛に縁取られた、緑色の瞳。肉厚の白い狼耳と大きな尻尾はいつも素直な感情を伝えてくる。
昔から整っていた顔立ちは、女性らしさが増しますます美しくなった。
背もだいぶ伸びて、その……。体つきはかなり女らしくなったな。特に胸のあたりが。
「……触る?」
じっと胸元を見ているとローゼが恥ずかしそうに囁く。
その誘惑に一瞬ぐらりとしたが、俺は首を横に振った。
しかしローゼはぎゅっと抱きつき、その豊満で柔らかな胸を俺の腕に押しつけた。
「……ダリウス、触っていいんだよ?」
「触らないって言ってんだろ」
水色の髪をくしゃりと乱暴に撫でると、ローゼは不服そうな顔をする。
そんな彼女のご機嫌を取ろうと何度も軽い口づけをするが、ご機嫌斜めな様子はなかなか晴れない。
ちなみに、ここはフィッシャー家の応接間だ。俺たちの様子にメイドやフットマンが、やたら居心地が悪そうに視線を彷徨わせている。小さい頃から面倒を見てきたお嬢様の発情を目の当たりにすれば、そりゃあ居心地も悪いだろうな。
「俺のお姫様は待てができないのか? 十八まではダメだって昔からの約束だろ?」
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頬を赤く染めてとんでもないことを言い出そうとしたローゼの口を、俺は慌てて塞いだ。
周囲の様子を窺うとウサギ族のメイドはその長い耳をぎゅっと押さえ『聞いてませんよ!』という顔をし、狼族のフットマンは一心不乱にもうピカピカすぎるくらいの花瓶を磨いている。
「……ダリウス、一緒にお昼寝して」
「変なことはしないか?」
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……男女の立場が普通は逆だと思うのだが。
これ以上拒否を続けると可愛いお姫様は数日はご機嫌斜めになってしまう。
仕方なく俺は応接間の長椅子に寝転がると、ローゼを手招きした。
「ほら、来い」
「やった!」
ぽふり、と柔らかな体がしがみついてくる。
そんな俺たちにふわりとメイドから薄い上掛けがかけられた。気が利くというか、手慣れているというか……
「ダリウス、いい匂い……」
ローゼは俺の首筋や胸、腹をすんすんと嗅ぐ。番の香りは極上の酩酊感を齎す。彼女は夢中でそれを嗅ぎ、ほわりと何度も表情を緩めた。
股間のあたりまで嗅ごうとしたのでそれはさすがに止めた。非常に不服そうな顔をされたが。
「寝ないんなら、昼寝は中止だぞ」
「寝る!」
ローゼは慌てたように匂いを嗅ぐのを止め、俺の体に抱きつくとそっと唇を合わせてきた。
潤んだ瞳で見つめられ、すりすりと額を胸に擦りつけられる。
……ああもう。こんなに近くに番がいるのに抱けないのは辛いな。だけどもう少しの辛抱だ。
そんなことを考えながら彼女を抱きしめ、俺も可愛い番の香りを何度も嗅いだ。
「……後二年だね、ダリウス」
「そうだな、後二年だ」
抱きしめ合って、互いの香りを感じて。
そうしているうちに俺たちは、とろとろと眠りの中に落ちていった。
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