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第三部 〜新たな力〜
第七十三話
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ミスティさんが提案した魔道具店巡り。
この世界に生まれてから、武器のことばかり考えていた自分に、
付与魔法は武器以外にも使い方があると知れたいい機会だった。
ミスティさんが、魔道具店の店長に「この子、付与魔法に興味があって」という話をすると、
魔道具を作成できるだけ、引く手数多で就職先には困らんと、魔道具屋の店長が話してくれた。
その中でも、できる奴は自分で店を構えて商売するのが一番儲かると
魔道具屋の店長がミスティさんとマイアさんをチラチラと見ながら自慢げに語ってくれた。
ただ、付与魔法師はそこまで数がいるわけではないらしい、
攻撃魔法や防御魔法の方が華があり、派手なことが好きな貴族なんかもちろん、
平民も武功を上げれば貴族になれる可能性があるので、皆戦うための魔法を専攻することが多いのが魔法学校の現実だと教えてくれた。
付与魔法は戦いに行くのが怖い腰抜けや物好きな奴らがやる魔法程度にしか、考えられてないら。
そのせいで、個人店でやってるような店には後継がいないんだと終始ミスティさんとマイアさんと話せてテンションが上がっていた、店長もその時ばかりは少し悲しそうに話していた。
どの世界でも個人店は後継やらなにやら、考えることが多いんだなと世の中の世知辛さを実感した。
魔道具店巡りをした翌日はルーネが行きたいところがあると、今日の担当に立候補してきた。
ルーネは王都にある有名なものを食べたいという提案だったので、
その日、一日は朝ご飯は有名なパンケーキ屋、そのあと屋台食べ歩き、昼ご飯はハンバーガー、おやつはソフトクリームのような氷菓子
晩御飯は王都でかなり有名な洋食レストランと個人的になかなかハードな一日だった。
ルーネはこれ以外にもクレープやらシュークリームやらの店を見つけて案内してくれた。
この日ばかりはルーネの鼻の良さを恨んだが、寝る前にルーネはかなり上機嫌だったので、
まぁ、王都までの移動期間ほんとに頑張ってくれたし、喜んでもらえたならいいかと思った。
その翌日はマイアさんが今日の担当に立候補してきた。
どうやら行きたいところが決まったらしい。
それで連れていかれたのはまず、魔法学校にいる秘密結社達のところだった、
秘密結社達はみんなで来てくれたことが嬉しかったようで、
各々が思う可愛いポーズで出迎えてくれた。
そこでしばらく遊んだ後、もう一つ行きたいところがあるといい、
服飾用の材料や道具を売っているところを探して、街を歩き回った。
なかなか見つからなかったが、意外にも鍛冶屋で道具は売られていた、
材料については布屋が近くあると鍛冶屋から聞けたので、布屋に向かい
布などを購入していた。
なにやら空いている時間でやりたいことを見つけたらしい。
ミスティさんもマイアさんがやりたいことがあると言った時、少し嬉しそうにしていた。
そうして回ってきた僕の番、
鍛冶屋巡りをしようとしていたが、新しい武器を作るための鉱石やらが欲しかったので、冒険者ギルドに向かった。
近くに商人ギルドがあったので、
空いている時間に書いたフィーネさんとリリィさん宛の手紙を少し割高になるが商人ギルドの郵便担当に預けて送ってもらうように手配した。
そして冒険者ギルドに行き、冒険者用に売っているこのあたりで採れる素材やらが載っている紙を購入。
フォルスタとそこまで変わらなかったので、鉄鉱石くらいかとどこで売っているか受付嬢に確認。
さすがは王都だけあって、洗礼された動きで、てきぱきと仕事をこなしていた。
鉱石を売っているところは東地区にあるが西地区からだとかなり遠いので、おすすめの鍛冶屋を聞いてみてまわることにした。
もちろん依頼ボードのチェックも忘れない。
ブロンズランクでも受けられるものが結構あったが街中のみの荷物運びはほとんどなかった。
ほとんどが街の外に出ての討伐、採取などがメインだった。
あとは迷子のペット探しや、散歩など見習い時期にやっていたような内容だった。
高ランクになればなるほど依頼の数は多くなっていた。
高ランクといえばニツールで僕を助けてくれたアインさん達に会えないかと思ったが、
そんなに都合よく会えることはなかった。
ゴールドランクの冒険者はそこそこに忙しいらしい。
あとギルドに来て知ったこととして、どうやら王都にはちゃんと配達業者がいるらしい。
配達が出来ないとなると何か新しくお金になることを探さないといけない。
配送の仕事がないことに「はぁ」とため息が出る。
気を取り直して念願の鍛冶屋に到着、商品自体はあまり並んでいない、
王都にある鍛冶屋のほとんどがオーダーメイド品を生産しているらしい。
まぁ、確かに王都に来れるほどの実力者がわざわざ既製品を買うとは思えないので、
当たり前っちゃ当たり前だった。
結局、アルージェの一日はほとんどが空振りに終わった。
翌日は一周回ったので、一日何もしない日を設けた。
その日の夜にミスティさんがさすがに不憫だと思ってくれたのだろうか、
そういえば市場にも意外と武器とか置いてあった気がすると教えてくれた。
それに市場だと日によって出ているものが違うし、掘り出し物もあったりして楽しいと教えてもらったので、六日目に市場に行くことになった。
この世界に生まれてから、武器のことばかり考えていた自分に、
付与魔法は武器以外にも使い方があると知れたいい機会だった。
ミスティさんが、魔道具店の店長に「この子、付与魔法に興味があって」という話をすると、
魔道具を作成できるだけ、引く手数多で就職先には困らんと、魔道具屋の店長が話してくれた。
その中でも、できる奴は自分で店を構えて商売するのが一番儲かると
魔道具屋の店長がミスティさんとマイアさんをチラチラと見ながら自慢げに語ってくれた。
ただ、付与魔法師はそこまで数がいるわけではないらしい、
攻撃魔法や防御魔法の方が華があり、派手なことが好きな貴族なんかもちろん、
平民も武功を上げれば貴族になれる可能性があるので、皆戦うための魔法を専攻することが多いのが魔法学校の現実だと教えてくれた。
付与魔法は戦いに行くのが怖い腰抜けや物好きな奴らがやる魔法程度にしか、考えられてないら。
そのせいで、個人店でやってるような店には後継がいないんだと終始ミスティさんとマイアさんと話せてテンションが上がっていた、店長もその時ばかりは少し悲しそうに話していた。
どの世界でも個人店は後継やらなにやら、考えることが多いんだなと世の中の世知辛さを実感した。
魔道具店巡りをした翌日はルーネが行きたいところがあると、今日の担当に立候補してきた。
ルーネは王都にある有名なものを食べたいという提案だったので、
その日、一日は朝ご飯は有名なパンケーキ屋、そのあと屋台食べ歩き、昼ご飯はハンバーガー、おやつはソフトクリームのような氷菓子
晩御飯は王都でかなり有名な洋食レストランと個人的になかなかハードな一日だった。
ルーネはこれ以外にもクレープやらシュークリームやらの店を見つけて案内してくれた。
この日ばかりはルーネの鼻の良さを恨んだが、寝る前にルーネはかなり上機嫌だったので、
まぁ、王都までの移動期間ほんとに頑張ってくれたし、喜んでもらえたならいいかと思った。
その翌日はマイアさんが今日の担当に立候補してきた。
どうやら行きたいところが決まったらしい。
それで連れていかれたのはまず、魔法学校にいる秘密結社達のところだった、
秘密結社達はみんなで来てくれたことが嬉しかったようで、
各々が思う可愛いポーズで出迎えてくれた。
そこでしばらく遊んだ後、もう一つ行きたいところがあるといい、
服飾用の材料や道具を売っているところを探して、街を歩き回った。
なかなか見つからなかったが、意外にも鍛冶屋で道具は売られていた、
材料については布屋が近くあると鍛冶屋から聞けたので、布屋に向かい
布などを購入していた。
なにやら空いている時間でやりたいことを見つけたらしい。
ミスティさんもマイアさんがやりたいことがあると言った時、少し嬉しそうにしていた。
そうして回ってきた僕の番、
鍛冶屋巡りをしようとしていたが、新しい武器を作るための鉱石やらが欲しかったので、冒険者ギルドに向かった。
近くに商人ギルドがあったので、
空いている時間に書いたフィーネさんとリリィさん宛の手紙を少し割高になるが商人ギルドの郵便担当に預けて送ってもらうように手配した。
そして冒険者ギルドに行き、冒険者用に売っているこのあたりで採れる素材やらが載っている紙を購入。
フォルスタとそこまで変わらなかったので、鉄鉱石くらいかとどこで売っているか受付嬢に確認。
さすがは王都だけあって、洗礼された動きで、てきぱきと仕事をこなしていた。
鉱石を売っているところは東地区にあるが西地区からだとかなり遠いので、おすすめの鍛冶屋を聞いてみてまわることにした。
もちろん依頼ボードのチェックも忘れない。
ブロンズランクでも受けられるものが結構あったが街中のみの荷物運びはほとんどなかった。
ほとんどが街の外に出ての討伐、採取などがメインだった。
あとは迷子のペット探しや、散歩など見習い時期にやっていたような内容だった。
高ランクになればなるほど依頼の数は多くなっていた。
高ランクといえばニツールで僕を助けてくれたアインさん達に会えないかと思ったが、
そんなに都合よく会えることはなかった。
ゴールドランクの冒険者はそこそこに忙しいらしい。
あとギルドに来て知ったこととして、どうやら王都にはちゃんと配達業者がいるらしい。
配達が出来ないとなると何か新しくお金になることを探さないといけない。
配送の仕事がないことに「はぁ」とため息が出る。
気を取り直して念願の鍛冶屋に到着、商品自体はあまり並んでいない、
王都にある鍛冶屋のほとんどがオーダーメイド品を生産しているらしい。
まぁ、確かに王都に来れるほどの実力者がわざわざ既製品を買うとは思えないので、
当たり前っちゃ当たり前だった。
結局、アルージェの一日はほとんどが空振りに終わった。
翌日は一周回ったので、一日何もしない日を設けた。
その日の夜にミスティさんがさすがに不憫だと思ってくれたのだろうか、
そういえば市場にも意外と武器とか置いてあった気がすると教えてくれた。
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