Weapons&Magic 〜彼はいずれ武器庫<アーセナル>と呼ばれる〜

ニートうさ@秘密結社らびっといあー

文字の大きさ
上 下
75 / 221
第三部 〜新たな力〜

第七十三話

しおりを挟む
ミスティさんが提案した魔道具店巡り。

この世界に生まれてから、武器のことばかり考えていた自分に、
付与魔法は武器以外にも使い方があると知れたいい機会だった。

ミスティさんが、魔道具店の店長に「この子、付与魔法に興味があって」という話をすると、
魔道具を作成できるだけ、引く手数多で就職先には困らんと、魔道具屋の店長が話してくれた。

その中でも、できる奴は自分で店を構えて商売するのが一番儲かると
魔道具屋の店長がミスティさんとマイアさんをチラチラと見ながら自慢げに語ってくれた。

ただ、付与魔法師はそこまで数がいるわけではないらしい、
攻撃魔法や防御魔法の方が華があり、派手なことが好きな貴族なんかもちろん、
平民も武功を上げれば貴族になれる可能性があるので、皆戦うための魔法を専攻することが多いのが魔法学校の現実だと教えてくれた。
付与魔法は戦いに行くのが怖い腰抜けや物好きな奴らがやる魔法程度にしか、考えられてないら。

そのせいで、個人店でやってるような店には後継がいないんだと終始ミスティさんとマイアさんと話せてテンションが上がっていた、店長もその時ばかりは少し悲しそうに話していた。

どの世界でも個人店は後継やらなにやら、考えることが多いんだなと世の中の世知辛さを実感した。

魔道具店巡りをした翌日はルーネが行きたいところがあると、今日の担当に立候補してきた。

ルーネは王都にある有名なものを食べたいという提案だったので、
その日、一日は朝ご飯は有名なパンケーキ屋、そのあと屋台食べ歩き、昼ご飯はハンバーガー、おやつはソフトクリームのような氷菓子
晩御飯は王都でかなり有名な洋食レストランと個人的になかなかハードな一日だった。

ルーネはこれ以外にもクレープやらシュークリームやらの店を見つけて案内してくれた。
この日ばかりはルーネの鼻の良さを恨んだが、寝る前にルーネはかなり上機嫌だったので、
まぁ、王都までの移動期間ほんとに頑張ってくれたし、喜んでもらえたならいいかと思った。

その翌日はマイアさんが今日の担当に立候補してきた。
どうやら行きたいところが決まったらしい。

それで連れていかれたのはまず、魔法学校にいる秘密結社らびっといあー達のところだった、

秘密結社らびっといあー達はみんなで来てくれたことが嬉しかったようで、
各々が思う可愛いポーズで出迎えてくれた。

そこでしばらく遊んだ後、もう一つ行きたいところがあるといい、
服飾用の材料や道具を売っているところを探して、街を歩き回った。

なかなか見つからなかったが、意外にも鍛冶屋で道具は売られていた、
材料については布屋が近くあると鍛冶屋から聞けたので、布屋に向かい
布などを購入していた。

なにやら空いている時間でやりたいことを見つけたらしい。
ミスティさんもマイアさんがやりたいことがあると言った時、少し嬉しそうにしていた。

そうして回ってきた僕の番、
鍛冶屋巡りをしようとしていたが、新しい武器を作るための鉱石やらが欲しかったので、冒険者ギルドに向かった。

近くに商人ギルドがあったので、
空いている時間に書いたフィーネさんとリリィさん宛の手紙を少し割高になるが商人ギルドの郵便担当に預けて送ってもらうように手配した。

そして冒険者ギルドに行き、冒険者用に売っているこのあたりで採れる素材やらが載っている紙を購入。
フォルスタとそこまで変わらなかったので、鉄鉱石くらいかとどこで売っているか受付嬢に確認。

さすがは王都だけあって、洗礼された動きで、てきぱきと仕事をこなしていた。

鉱石を売っているところは東地区にあるが西地区からだとかなり遠いので、おすすめの鍛冶屋を聞いてみてまわることにした。

もちろん依頼ボードのチェックも忘れない。
ブロンズランクでも受けられるものが結構あったが街中のみの荷物運びはほとんどなかった。
ほとんどが街の外に出ての討伐、採取などがメインだった。

あとは迷子のペット探しや、散歩など見習い時期にやっていたような内容だった。
高ランクになればなるほど依頼の数は多くなっていた。

高ランクといえばニツールで僕を助けてくれたアインさん達に会えないかと思ったが、
そんなに都合よく会えることはなかった。

ゴールドランクの冒険者はそこそこに忙しいらしい。

あとギルドに来て知ったこととして、どうやら王都にはちゃんと配達業者がいるらしい。

配達が出来ないとなると何か新しくお金になることを探さないといけない。
配送の仕事がないことに「はぁ」とため息が出る。

気を取り直して念願の鍛冶屋に到着、商品自体はあまり並んでいない、
王都にある鍛冶屋のほとんどがオーダーメイド品を生産しているらしい。
まぁ、確かに王都に来れるほどの実力者がわざわざ既製品を買うとは思えないので、
当たり前っちゃ当たり前だった。

結局、アルージェの一日はほとんどが空振りに終わった。

翌日は一周回ったので、一日何もしない日を設けた。

その日の夜にミスティさんがさすがに不憫だと思ってくれたのだろうか、
そういえば市場にも意外と武器とか置いてあった気がすると教えてくれた。
それに市場だと日によって出ているものが違うし、掘り出し物もあったりして楽しいと教えてもらったので、六日目に市場に行くことになった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です

しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜

西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。 4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。 そんな彼はある日、追放される。 「よっし。やっと追放だ。」 自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。 - この話はフィクションです。 - カクヨム様でも連載しています。

転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件

桜月雪兎
ファンタジー
神様のドジによって人生を終幕してしまった七瀬結希。 神様からお詫びとしていくつかのスキルを貰い、転生したのはなんと貴族の三男坊ユキルディス・フォン・アルフレッドだった。 しかし、家族とはあまり折り合いが良くなく、成人したらさっさと追い出された。 ユキルディスが唯一信頼している従者アルフォンス・グレイルのみを連れて、追い出された先は国内で有名な瑕疵物件であるユンゲート領だった。 ユキルディスはユキルディス・フォン・ユンゲートとして開拓から始まる物語だ。

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

処理中です...