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2話 ガーベラの花が咲いた

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今日も、体に刺さるような日差しに無理やり起こされ電車に乗って華は、学校へ向かう。

今日は、課外授業について話し合いをするらしい。
「ここなんてどう?!
綺麗な花がいっぱいさいてるんだって!」

「いいね!いいね!」

「俺は、でっけぇ木のあるとこ行きたい!」

別に描きたい絵なんかない。どうでも良い。
だったら学校で机に向かって勉強した方がいい。
そう思いながらも華はとびきりの愛想笑いだけをした。

華は、ふと山の地図に目を下ろした。
この地図にも載ってない、誰にも見つけられてないそんなところに行きたいななんて思いながら顔を上げると太陽と目が合った気がしたが直ぐに逸らしてしまった。

やっぱり太陽の放っているオーラは華には、眩しすぎて目を閉じたくなった。

そのまま月日は流れて課外授業当日になった。
今日も太陽は一番張り切っている。
「みんな早く行くよー!!」
太陽が大きな声でで言った。
みんながそれについていく。

私たちのチームは樹齢300年の大きな木を描きにいくらしい。
やっぱり華にとってはどうでもよかった。

しばらく歩くと道の端に一人ぼっちで咲く小さい花を見つけた。
特別綺麗でもないのに何故か目を引かれた。
多分、私みたいだなって思ったんだろう。
教室の端で一人でいる私みたいだなって。

その花に目を引かれていると気づけば班のみんなは目の前からいなくなっていた。

「どうしよう、、」
そう思った瞬間、
「何してんだよー、華」
太陽の声が聞こえた。

「え、えっと」
華は、すごく戸惑った。
もちろん迷子になって山の中でひとりぼっちになったことも戸惑ったけど私のことを下の名前で呼び捨てにしてきたことにも戸惑った。

「何みてるの?」
太陽が花に問いかける。

「この一輪の小さな花を見てたよ、、」
華は心の中で、きっとなんでこんな花見てんだよって思われるだろうと自信無さげに答えた。

「なんで見てるの?」
すかさず太陽が質問した。

「えーっと、、なんかひとりぼっちだったから?」
とびきりの愛想笑いと共に華は答えた。

「でも、俺と華がこの花を見つけたから一人じゃないな!」
太陽は満面の笑みで言う。
それから太陽は、
「一緒にこの花の絵を描こう!」
と言ってきた。

「どうして?」
と、戸惑う華に向かって

太陽は満面の笑みで
「ひとりぼっちにしないためと」
言った。
今日も太陽の放つオーラは眩しかった。



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