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問5 面の表裏を同時に照らせ
答5-5
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ここで突っ込み過ぎるとリーダーからいらぬ恨みを受けそうなので、俺とみずちは顔を合わせてうなずいた。
このグループ内では、これでいいのだ。だれも損はしていない。平和だ。
俺は遠い目をどこからでも目立つ「アレ」に向けた。
フィールドのど真ん中にそびえ立つ巨大な猫の像。猫は猫でもデコレーションをされた「招き猫」だ。
ベースはそのものだと思うのだが、格好といえば肩で揃えた青いゆるふわミドルヘアのかつらを被り、着せられた服は透き通った衣。その他の細かい装飾も彼女と同じ。
グループ内で御神体と呼ばれるその像は後光のエフェクトで雄大に輝いていた。
デカい大仏は徳が高いが、デカい疑似玻璃猫像に徳はあるのだろうか。フィールド内なら好きな場所から拝めるという意味で実用的ではありそうだが。
「さて、玻璃猫様はいませんが、一度腰を据えて今後のお話をもう少し詰めましょうか」
優雅なしぐさで指をパチンと鳴らすと、俺達の立つ少し開けた森の一部に、小洒落たテーブルと白い椅子が人数分現れた。
「おー、カッコいいなぁ」
「リーダーがこっそりスイッチ操作してるんですよ。フィールドの細かいカスタムで色々と準備してあるんだそうです」
「ピンキーちゃん、バラさないでね」
「はいはーい」
なるほどね。自分の好きなようにいじれる空間って、好きな人は好きだろう。
4人で腰掛けたテーブルに、ぽこぽこと現れた紅茶とケーキが並ぶ。
口には出来ない。所詮イミテーションの食べ物は、口に持っていった時点で消える、ただのおままごとキットだ。
だがこれだけでも意外と雰囲気は出る。もう現実世界では夜だが、フィールドはぽかぽかとした陽気で時間がゆったり流れているようだ。
まぁ風景は周囲の黒焦げになっている木とむき出しの地面で台無しだが。
うちの子がすぐ燃やしちゃってごめんね?
「大丈夫ですよ。ほら」
ぱぱっとリーダーがおそらく視界ディスプレイを見ながら何らかの操作をすると、黒い大地や燃え尽きた樹木はまばたきの間に修復され、もとのみずみずしい生気を取り戻した。
「へぇー」
俺は離れた場所にある森だった一帯もきちんと元に戻っている事を確認すると「安心して燃やし放題だね」と物騒な感想をつぶやくみずちは無視してリーダーに重要な質問を飛ばす。
「バトルモードっていうのも後で試していいですか?」
「もちろんです。これに関しては皆さんで好きに設定出来るようにいじっておきます」
プライベートフィールドで戦闘するときは、フィールド全体の設定を変更する必要がある。普通はフィールドの所持者であるリーダーに権限があるが、最初にその辺の権利だけは譲渡してくれると言ってくれていた。
出会ってすぐ、あまりに俺たちに良い条件を向こうから提示してきてくれるので、逆に圧倒されてしまった。
理由を聞くと「もちろん玻璃猫様の選択こそ我らの選択ですから」ときっぱり言い切ってくれた。
一応内部でも「玻璃猫様絶対派」と「僕たち私たちの玻璃猫様派」と「ペロペロ派」と大きく3つに分かれているらしいが、リーダーは強固な「絶対派」と自称していた。
絶対派はミューミューの決めた事ならば全肯定だそうだ。つまり、彼女が黒と言えば白でも黒にする構えだ。
その中でも俺への評価は決めかねているそうだが、ミューミューの目に間違いは無いという意見に寄っているため俺に対する当たりは弱いらしい。
ちなみに孤狼丸の率いる「特攻隊」は「ぼくわた派」だそうだ。こっちは絶対派ほどミューミューが神聖視されておらず、自分たちの中にある理想のミューミュー像を持っているメンバーが中心だ。
自分達から声をかけて彼女に認識してもらいたがったり、他のプレイヤーにも自分たちのルールを押し付けがちらしい。確かに心当たりはある。
当然、彼らにとって俺は憎き怨敵という立場だそうだ。怖いなぁ。
ペロペロ派は語感でお察しだ。悪ノリすると面倒らしい。
3万ものメンバーがいるくせに、入団試験などもあったりと意外と厳しく、ふんわりした「一般ファン」はいないそうで、皆がなんらかの矜持を持っている精鋭達とのことだ。
数日前なら、お前らミューミューの事好きすぎだろとため息を吐く立場だったが、今の俺はそうでもない。魅力を知ってしまったからな。
「――ですから、私達はシトラス様をはじめ、皆様へのサポートは惜しみません。ついでに言えば、普段はグループメンバーに開放されているココの使用を、一部のサブリーダー……四天王達ですね。彼ら以外には今後使用の制限をかけます」
「いや、そこまでしてもらわなくても……」
「そうは行きません。箝口令というのは、人が多くなればなるほど施行が難しくなります。ならば初めから信頼出来る人間だけにすればいい事です」
「うーん……」
リーダー曰く、見られたくないからココを使うのに、大勢のグループメンバーから観戦されていては全く無意味だという意見だ。それは確かにそのとおりだし、ミューミューが好きなプレイヤー達が練習風景を見たくない訳が無いだろう。
「代わりに、私達四天王を練習相手にして頂いても構わない、との事です!」
ぴょん吉がぴょこんと手を上げた。
彼女はリーダー直下の絶対派だそうで、さっきの攻撃は自分が好きなミューミューと火香を両方取られた気がして腹が立っていたから、というありがたい弁明を頂いた。そんな私怨をほぼ初対面にぶつけるなと言いたい。でも言えない。
「でも、そんな長期間ここを使えない理由はどうするんですか?」
俺たちにとってはありがたい話だが、一角を貸してくれるだけで良いと思っていた俺は一応細かいことも聞いてみた。
「簡単です。いずれペアでも使ってもらえるように大幅改装、という体にします。ぼくわた派は反対するでしょうが、どうせ彼らはフィールドより外で玻璃猫様の追っかけに忙しいですから、どうとでもなるでしょう。……まぁその話をする頃には既にペアで使ってもらってる最中ですけどね」
追っかけに常に監視され、信者から過度に崇められるミューミューに少し同情する。有名税は納めるのが大変だ。
でも、それも誰かの心を動かした証拠だ。羨ましくもある。
「わかりました。では全てそちらの案に乗らせてもらいます」
一応細かい取り決めをデータ上で誓約文にしてもらい、精査した上で俺は決めた。
悪ふざけが過度なリーダーでも、これについては下心は無さそうだ。
「あ、そうだ。忘れるところでした。一応私からシトラス様への小さなお願いなんですが……」
「なんですか?」
ここに来て俺に追加の要求とは。やはり甘くはないか?
誓約文をアウトプットしながら、リーダーは言った。
「後で私とも一戦してくれませんか?」
きらりと輝いた黒い瞳を覗き込んだ。
その奥には、吸い込まれるような闇の中に、ほのかに垣間見える激情がちらちらと燃えていた。
なるほど、さすがリーダー。ただの優男じゃない。
俺は臨戦体勢を整え――
「駄目ですよ、リーダーがそういうことしちゃ!」
くるんと桃色の髪を振りながら、ぴょん吉がリーダーを右足で高く蹴り上げた。
ピンキーデーモンの面目躍如だ。
このグループ内では、これでいいのだ。だれも損はしていない。平和だ。
俺は遠い目をどこからでも目立つ「アレ」に向けた。
フィールドのど真ん中にそびえ立つ巨大な猫の像。猫は猫でもデコレーションをされた「招き猫」だ。
ベースはそのものだと思うのだが、格好といえば肩で揃えた青いゆるふわミドルヘアのかつらを被り、着せられた服は透き通った衣。その他の細かい装飾も彼女と同じ。
グループ内で御神体と呼ばれるその像は後光のエフェクトで雄大に輝いていた。
デカい大仏は徳が高いが、デカい疑似玻璃猫像に徳はあるのだろうか。フィールド内なら好きな場所から拝めるという意味で実用的ではありそうだが。
「さて、玻璃猫様はいませんが、一度腰を据えて今後のお話をもう少し詰めましょうか」
優雅なしぐさで指をパチンと鳴らすと、俺達の立つ少し開けた森の一部に、小洒落たテーブルと白い椅子が人数分現れた。
「おー、カッコいいなぁ」
「リーダーがこっそりスイッチ操作してるんですよ。フィールドの細かいカスタムで色々と準備してあるんだそうです」
「ピンキーちゃん、バラさないでね」
「はいはーい」
なるほどね。自分の好きなようにいじれる空間って、好きな人は好きだろう。
4人で腰掛けたテーブルに、ぽこぽこと現れた紅茶とケーキが並ぶ。
口には出来ない。所詮イミテーションの食べ物は、口に持っていった時点で消える、ただのおままごとキットだ。
だがこれだけでも意外と雰囲気は出る。もう現実世界では夜だが、フィールドはぽかぽかとした陽気で時間がゆったり流れているようだ。
まぁ風景は周囲の黒焦げになっている木とむき出しの地面で台無しだが。
うちの子がすぐ燃やしちゃってごめんね?
「大丈夫ですよ。ほら」
ぱぱっとリーダーがおそらく視界ディスプレイを見ながら何らかの操作をすると、黒い大地や燃え尽きた樹木はまばたきの間に修復され、もとのみずみずしい生気を取り戻した。
「へぇー」
俺は離れた場所にある森だった一帯もきちんと元に戻っている事を確認すると「安心して燃やし放題だね」と物騒な感想をつぶやくみずちは無視してリーダーに重要な質問を飛ばす。
「バトルモードっていうのも後で試していいですか?」
「もちろんです。これに関しては皆さんで好きに設定出来るようにいじっておきます」
プライベートフィールドで戦闘するときは、フィールド全体の設定を変更する必要がある。普通はフィールドの所持者であるリーダーに権限があるが、最初にその辺の権利だけは譲渡してくれると言ってくれていた。
出会ってすぐ、あまりに俺たちに良い条件を向こうから提示してきてくれるので、逆に圧倒されてしまった。
理由を聞くと「もちろん玻璃猫様の選択こそ我らの選択ですから」ときっぱり言い切ってくれた。
一応内部でも「玻璃猫様絶対派」と「僕たち私たちの玻璃猫様派」と「ペロペロ派」と大きく3つに分かれているらしいが、リーダーは強固な「絶対派」と自称していた。
絶対派はミューミューの決めた事ならば全肯定だそうだ。つまり、彼女が黒と言えば白でも黒にする構えだ。
その中でも俺への評価は決めかねているそうだが、ミューミューの目に間違いは無いという意見に寄っているため俺に対する当たりは弱いらしい。
ちなみに孤狼丸の率いる「特攻隊」は「ぼくわた派」だそうだ。こっちは絶対派ほどミューミューが神聖視されておらず、自分たちの中にある理想のミューミュー像を持っているメンバーが中心だ。
自分達から声をかけて彼女に認識してもらいたがったり、他のプレイヤーにも自分たちのルールを押し付けがちらしい。確かに心当たりはある。
当然、彼らにとって俺は憎き怨敵という立場だそうだ。怖いなぁ。
ペロペロ派は語感でお察しだ。悪ノリすると面倒らしい。
3万ものメンバーがいるくせに、入団試験などもあったりと意外と厳しく、ふんわりした「一般ファン」はいないそうで、皆がなんらかの矜持を持っている精鋭達とのことだ。
数日前なら、お前らミューミューの事好きすぎだろとため息を吐く立場だったが、今の俺はそうでもない。魅力を知ってしまったからな。
「――ですから、私達はシトラス様をはじめ、皆様へのサポートは惜しみません。ついでに言えば、普段はグループメンバーに開放されているココの使用を、一部のサブリーダー……四天王達ですね。彼ら以外には今後使用の制限をかけます」
「いや、そこまでしてもらわなくても……」
「そうは行きません。箝口令というのは、人が多くなればなるほど施行が難しくなります。ならば初めから信頼出来る人間だけにすればいい事です」
「うーん……」
リーダー曰く、見られたくないからココを使うのに、大勢のグループメンバーから観戦されていては全く無意味だという意見だ。それは確かにそのとおりだし、ミューミューが好きなプレイヤー達が練習風景を見たくない訳が無いだろう。
「代わりに、私達四天王を練習相手にして頂いても構わない、との事です!」
ぴょん吉がぴょこんと手を上げた。
彼女はリーダー直下の絶対派だそうで、さっきの攻撃は自分が好きなミューミューと火香を両方取られた気がして腹が立っていたから、というありがたい弁明を頂いた。そんな私怨をほぼ初対面にぶつけるなと言いたい。でも言えない。
「でも、そんな長期間ここを使えない理由はどうするんですか?」
俺たちにとってはありがたい話だが、一角を貸してくれるだけで良いと思っていた俺は一応細かいことも聞いてみた。
「簡単です。いずれペアでも使ってもらえるように大幅改装、という体にします。ぼくわた派は反対するでしょうが、どうせ彼らはフィールドより外で玻璃猫様の追っかけに忙しいですから、どうとでもなるでしょう。……まぁその話をする頃には既にペアで使ってもらってる最中ですけどね」
追っかけに常に監視され、信者から過度に崇められるミューミューに少し同情する。有名税は納めるのが大変だ。
でも、それも誰かの心を動かした証拠だ。羨ましくもある。
「わかりました。では全てそちらの案に乗らせてもらいます」
一応細かい取り決めをデータ上で誓約文にしてもらい、精査した上で俺は決めた。
悪ふざけが過度なリーダーでも、これについては下心は無さそうだ。
「あ、そうだ。忘れるところでした。一応私からシトラス様への小さなお願いなんですが……」
「なんですか?」
ここに来て俺に追加の要求とは。やはり甘くはないか?
誓約文をアウトプットしながら、リーダーは言った。
「後で私とも一戦してくれませんか?」
きらりと輝いた黒い瞳を覗き込んだ。
その奥には、吸い込まれるような闇の中に、ほのかに垣間見える激情がちらちらと燃えていた。
なるほど、さすがリーダー。ただの優男じゃない。
俺は臨戦体勢を整え――
「駄目ですよ、リーダーがそういうことしちゃ!」
くるんと桃色の髪を振りながら、ぴょん吉がリーダーを右足で高く蹴り上げた。
ピンキーデーモンの面目躍如だ。
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