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第6話 助手と名乗る女の子の登場
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「とりあえず、薬草取りだけでも済ませてからかな」
俺は王都のミノラルから片道二時間ほど歩いた先にある森に来ていた。
王都は何かと便利なのだが、魔物や薬草などのクエストの場所が遠いことが難点でもある。
俺の冒険者ランクもすぐに高くなることはないみたいだし、王都を早い所離れてもいいかもしれない。
物価とかも別の都市の方が安いだろうし、十日ほど経ったらもっと身の丈に合った場所に移動することにするか。
都市によっては高ランクの冒険者が少ない場所もあるし、そっちの方でゆっくりとレベル上げでもすることにするかな。
「まずは、そのためにも薬草を集めないとな」
しばらく、周辺を散策していくと、薬草のような植物が生えているのが見えた。他の雑草をかき分けてそれを一掴みして根から引き抜いてみる。
【アルティメットスキル 鑑定】
【鑑定結果 薬草……ポーションなどの材料に用いられる植物】
じっとよく薬草を見てみると、頭の中にそんな言葉が流れてきた。
「鑑定? そういえば、知らないうちにそんなスキルを獲得してたんだっけ?」
俺は自分のスキルを確認するために、ギルドカードをポケットから出してステータスを表示させた。
【名前 アイク】
【ジョブ 道化師】
【レベル 1】
【冒険者ランク F】
【ステータス 体力 3300 魔力 3620 攻撃力 3400 防御力 3200 素早さ 3800器用さ 4100 魅力 3850】
【ユニークスキル:道化師 全属性魔法 助手】
【アルティメットスキル:アイテムボックス(無限・時間停止) 投てきS 近接格闘S 剣技S 気配感知S 生産S 鑑定S 錬金S】
「……改めて考えてみても、スキル持ち過ぎじゃないか?」
以前から持っていたアイテムボックスはいつの間にか無限になっていて、時間停止の機能まで付いている。
これだけでも、低コストで物を運べるということで商人として生きていけそうだ。それに加えて、鑑定もあるのだから商人として十分にやっていけるだろう。
「でも、それ以上にステータスとスキルが多いからな。商人として生きていくのは少しもったいない気もする」
これだけ高いステータスで商人をやっている人間もいないだろう。C級冒険者並みのステータスがあるって言われたし、それを使わないのはもったいない。
「それに加えて、ユニークスキルが三つもあるのか……ん? 三つ?」
俺はそのスキルの欄を二度見してしまった。
スキルが三つあることも普通ならありえないのだが、それ以上によく分からないスキルがあった。
「【ユニークスキル 助手】。……な、なんだこれ?」
他のユニークスキルである全属性魔法が強すぎるだろとか、道化師ってなんだよとか色々突っ込みたい部分はある。
でも、助手以上には引っかかりはしない。
「スキルって、頭の中で念じれば使えるんだよな? ……使ってみる、か?」
俺はどうしてもそのスキルが気になって、そのスキルを確かめることにした。
本来なら頭の中で念じるだけでいいのだが、俺は初めて使うそのスキルに緊張して、思わずその言葉を口に出してしまった。
「【ユニークスキル 助手】」
「お呼びですか?」
「うわっ! ……え?」
突然声がしたので驚いて振り向いてみると、そこには肩に届かないくらいの銀髪を揺らしている可愛らしい少女がいた。
シンプル過ぎるような白のシャツに黒色の短いスカートを履いて、首元には蝶ネクタイをしている。そんな女の子が俺の声に反応して、ひょっこりと木の間から顔を覗かせていた。
見つめ合う俺達。ぱちぱちと瞬きをする大きな目は、俺からの返答を待っているようだった。
「えっと……誰?」
「助手ですよ。アイクさんの助手です」
「助手? え、そんなのいたことないんだけど」
「アイクさんが発動してくれたんですよね。だから、はせ参じました」
「発動? え、もしかして、スキルを使ったから現れたってこと?」
「そうなりますね。末永くよろしくお願いしますね。アイクさん」
自らを助手と豪語する女の子はそんなことを言って、小さく口元を緩めた。
俺は王都のミノラルから片道二時間ほど歩いた先にある森に来ていた。
王都は何かと便利なのだが、魔物や薬草などのクエストの場所が遠いことが難点でもある。
俺の冒険者ランクもすぐに高くなることはないみたいだし、王都を早い所離れてもいいかもしれない。
物価とかも別の都市の方が安いだろうし、十日ほど経ったらもっと身の丈に合った場所に移動することにするか。
都市によっては高ランクの冒険者が少ない場所もあるし、そっちの方でゆっくりとレベル上げでもすることにするかな。
「まずは、そのためにも薬草を集めないとな」
しばらく、周辺を散策していくと、薬草のような植物が生えているのが見えた。他の雑草をかき分けてそれを一掴みして根から引き抜いてみる。
【アルティメットスキル 鑑定】
【鑑定結果 薬草……ポーションなどの材料に用いられる植物】
じっとよく薬草を見てみると、頭の中にそんな言葉が流れてきた。
「鑑定? そういえば、知らないうちにそんなスキルを獲得してたんだっけ?」
俺は自分のスキルを確認するために、ギルドカードをポケットから出してステータスを表示させた。
【名前 アイク】
【ジョブ 道化師】
【レベル 1】
【冒険者ランク F】
【ステータス 体力 3300 魔力 3620 攻撃力 3400 防御力 3200 素早さ 3800器用さ 4100 魅力 3850】
【ユニークスキル:道化師 全属性魔法 助手】
【アルティメットスキル:アイテムボックス(無限・時間停止) 投てきS 近接格闘S 剣技S 気配感知S 生産S 鑑定S 錬金S】
「……改めて考えてみても、スキル持ち過ぎじゃないか?」
以前から持っていたアイテムボックスはいつの間にか無限になっていて、時間停止の機能まで付いている。
これだけでも、低コストで物を運べるということで商人として生きていけそうだ。それに加えて、鑑定もあるのだから商人として十分にやっていけるだろう。
「でも、それ以上にステータスとスキルが多いからな。商人として生きていくのは少しもったいない気もする」
これだけ高いステータスで商人をやっている人間もいないだろう。C級冒険者並みのステータスがあるって言われたし、それを使わないのはもったいない。
「それに加えて、ユニークスキルが三つもあるのか……ん? 三つ?」
俺はそのスキルの欄を二度見してしまった。
スキルが三つあることも普通ならありえないのだが、それ以上によく分からないスキルがあった。
「【ユニークスキル 助手】。……な、なんだこれ?」
他のユニークスキルである全属性魔法が強すぎるだろとか、道化師ってなんだよとか色々突っ込みたい部分はある。
でも、助手以上には引っかかりはしない。
「スキルって、頭の中で念じれば使えるんだよな? ……使ってみる、か?」
俺はどうしてもそのスキルが気になって、そのスキルを確かめることにした。
本来なら頭の中で念じるだけでいいのだが、俺は初めて使うそのスキルに緊張して、思わずその言葉を口に出してしまった。
「【ユニークスキル 助手】」
「お呼びですか?」
「うわっ! ……え?」
突然声がしたので驚いて振り向いてみると、そこには肩に届かないくらいの銀髪を揺らしている可愛らしい少女がいた。
シンプル過ぎるような白のシャツに黒色の短いスカートを履いて、首元には蝶ネクタイをしている。そんな女の子が俺の声に反応して、ひょっこりと木の間から顔を覗かせていた。
見つめ合う俺達。ぱちぱちと瞬きをする大きな目は、俺からの返答を待っているようだった。
「えっと……誰?」
「助手ですよ。アイクさんの助手です」
「助手? え、そんなのいたことないんだけど」
「アイクさんが発動してくれたんですよね。だから、はせ参じました」
「発動? え、もしかして、スキルを使ったから現れたってこと?」
「そうなりますね。末永くよろしくお願いしますね。アイクさん」
自らを助手と豪語する女の子はそんなことを言って、小さく口元を緩めた。
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