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2巻
2-1
しおりを挟む1 過去の記憶は悪夢で
「おい! もっとしっかりしろ、時代遅れ!」
「そうよ! 魔法も使えないんだから、せめて私たちの盾くらいにはなりなさいよ!」
「お前が戦えているのは、俺の支援魔法のおかげだからな! 分かったら、さっさと退け! 魔法を一切使えない劣等種が!!」
私――魔法が使えない『純剣士』のサラは、後ろで控えるパーティメンバーから、そんな心ない言葉を浴びせられていた。
私は魔物との連戦でボロボロの体に鞭打って、目の前にいるワニに似た大型の魔物――ハイアリゲイツの気を引きつけていた。
私の消耗は激しいが、どうやら相手も同じらしい。魔物は息も上がっているし、ずいぶんと余裕がないように見える。
一太刀入れられれば勝てそうだ。
この間合いなら、いける。
「サラ! 良いとこ取りはやめろよ!」
私が脚に力を入れて踏み込もうとした瞬間、後ろからそんな言葉が聞こえてきた。
私はハッとしてパーティメンバーの方を振り向く。
すると、彼らは私を見下すようにしながら、また私のことを罵倒していた。
私は下唇を軽く噛んでぐっと堪える。
……そうだった。私が敵を倒したら、また彼らの機嫌を損ねてしまう。
私はそう考えて、構えていた剣を軽く下げた。
彼らは前衛職を見下し、魔法使いこそ高尚な存在だと考えている。
だから、魔法が使えない私が彼らよりも目立つと、後でぐちぐちと言われてしまうのだ。
私はそんな戦闘に歯がゆさを感じていた。
しかし戦闘ではまるで役に立たなくても、依頼内容によっては彼らの魔法が必要になる場面はある。そしてそれは、私がどんなに努力しても会得できない技術だった。魔法を使えない私がパーティに所属せずに単独で冒険者として活動するのは、あまりにデメリットが大きすぎる。まして私のような剣士を拾ってくれるパーティなんてないのだから、多少の不満があっても我慢しなければならない。
よって、私は彼らの魔法でも倒せるくらいまで魔物を弱らせて、トドメを譲る。
しかし、彼らがすぐに魔物を倒せることはめったにない。
結果として、私はいつも戦いの中で長時間の防戦を強いられることになる。
……さすがに骨が折れるんだよね。
不満を覚えながらも、私は踏み込もうとした足を一歩引いて、防御に徹することにした。
しかし、どれだけ待っても決定打になる魔法はなかなか来ず、今日もいつもの消耗戦になっていた。
「はぁ、はぁ」
頬を伝う汗を拭って、息を整える。
すると、また後ろから大きな声が聞こえてきた。
「おい、サラ! なんで俺の支援魔法を受けて息を切らしてんだよ! もっとシャンとしろ!!」
パーティリーダーのミルドの怒声が飛んでくるが、私は聞こえないふりをして、ため息を漏らした。
確かに、今は彼に支援魔法をかけてもらっている状態ではある。
それでも、自分の動きが劇的に変わっているような感覚はなかった。
ないよりはマシってくらいかな?
しかし、そんなことを知らないミルドは声高に続ける。
「俺の支援魔法がなければ、お前は何もできないんだからな!! 俺に感謝しろ!」
私は思わずミルドに反論しそうになったが、その言葉を静かに呑み込んだ。
私がどれだけ魔物を倒しても、魔物の攻撃からパーティメンバーを守っても、その称賛は私ではなく、私に支援魔法をかけているミルドにおくられてきた。
だからこういった言葉にも慣れたものだった。
そこで、パーティメンバーのランが私を呼んだ。
「サラ! 早くそいつをあっちに引き寄せなさい! こっちの準備はできたんだから、ぐずぐずしないでよ!」
振り返ってランが指さす方を確認すると、地面に新たな魔法陣が描かれていた。
そして、その周辺には高価な魔石が置かれている。
……これで今日三度目か。
少し離れた所には、黒焦げになった地面が二箇所あった。
それらは、ランが二度魔法を撃って、二回とも外した跡だった。
私は彼女の魔法に巻き込まれて焦げた服をちらっと見る。
今度は巻き添えを食らわなければいいんだけどね。
「サラ! ぼさっとしないで!」
私はランに急かされながら、魔法陣へと魔物をおびき寄せる。
少しの攻防の末、無事に魔物を指定の場所に移動させることに成功した。
「ガアア!!」
「くっ!」
私はハイアリゲイツの攻撃を弾いて隙を作ってから、パーティメンバーにバレないように魔物にダメージを与えた。極力魔物を弱らせておかないと、ランの魔法で倒せない可能性があるからだ。
「ガ、ガァ!」
魔物がよろけた瞬間、私は魔法陣から素早く離れようとしたが――それよりも早く魔石が光を帯びはじめた。
まずい、今すぐ飛び退かないと!
「いくわよ! 『魔誘爆』!」
ランの声が聞こえた次の瞬間、いくつかの爆発の音が響き、衝撃で体が吹っ飛ばされた。
私は体を地面に打ち付けてから、さっきまで自分がいた場所を振り向く。
すると、そこには焦げた地面と倒れている魔物の姿があった。
どうやら、今度はランの魔法が成功したらしい。
「う……ぐっ」
私は熱を持って痛む背中を手で押さえた。
顔を歪ませながらパーティメンバーを見ると、彼らは満足げな笑みを浮かべてハイタッチを交わしていた。
「さすがだな、ラン! 魔物ももう動けないみたいだ」
「まぁね、私にかかればこんなものよ」
パーティのもう一人の魔法使い、ギークに褒められたランは、胸を張って自慢げに笑う。
「俺の支援魔法でポンコツを動く盾にしてるんだからな。そのことを忘れるなよ、二人とも」
ミルドは咳払いをしてそう言うと、眼鏡の縁をくいっと持ち上げた。
彼が自慢げに笑う声を聞きながら、私は俯く。
正直、色々と言いたいことはある。
それでも、下手に彼らの機嫌を損ねてパーティを追い出されたらと思うと、私は口をつぐむしかなかった。
だから、何を言われても我慢するしかない。
私はそう考えて、パーティメンバーに気づかれないように歯を食いしばるのだった。
◆
――活動拠点にしているタウロの街に戻った翌日。
「サラ、お前をパーティから追放する」
「え?」
冒険者ギルドに呼ばれた私は、ミルドから突然そう告げられた。
ミルドたちのパーティは、冒険者ギルドからパーティランクの昇格試験を受けてほしいと言われていた。
魔法を使えず、時代遅れと蔑まれる純剣士の私が、ついにB級パーティの一員になれるかもしれない。
今まで理不尽な指示や罵倒に耐えてきたのが、これでようやく報われる。
そう思っていたのだが……結果はこれだ。
私がしばらく言葉を失っていると、ミルドは眼鏡の縁をくいっと上げる。
「正直、前衛職なんてどんな奴でもいい。貴様のような純剣士以外ならな」
そして、ミルドに続く形でランとギークが私を馬鹿にしたように笑う。
「足手まといを連れて試験を受けるわけにはいかないでしょ?」
「ちょこちょこ動かれても邪魔なだけだ。今度はもっと肉壁になるような、タフな前衛を入れよう」
三人はそう言うと、私の返事を待たずに離れていった。
席に戻って楽しそうに話す三人の声を聞きながら、私は顔を伏せて小さく呟く。
「……分かったよ」
これで何度目の追放だろうか?
そんなことを考えながら、私はふらふらと街を歩いていた。
気がつくと、いつの間にか私は街の旧訓練場に来ていた。
新しい訓練場ができて、メンテナンスされなくなったボロボロの旧訓練場は、今の私の心と似ているような気がした。
「――っ」
私はあらゆる感情を抑え込んで、剣を引き抜いた。
そして、いつもよりも力任せに素振りをした。
一心不乱に剣を振っているこの時間だけは、嫌なことを忘れられる。
……純剣士の私に居場所なんてあるのだろうか?
そんな考えをかき消すために、私は今日も旧訓練場で剣を振るのだった。
◆
目を覚ますと、そこはベッドの上だった。
私は額ににじんでいた汗を拭って、数度まばたきする。
「夢、か」
体を起こしてみると、寝巻が汗でぐっしょりと濡れていたことに気がついた。
寝起きだというのに、鼓動がやけに速い。
「……朝から嫌な夢を見たね」
私は苦笑いをしながら独り言を漏らす。
あまり思い出したくない過去だ。
「おっと、そうだった。今日は新しい依頼を受けるんだった」
私はわざとらしく独り言を呟いて嫌な夢を忘れようとする。
ぐぐっと伸びを一つしてから、私は慌ただしく朝の支度を始めるのだった。
◆
所属していたSランクパーティ『黒龍の牙』に裏切られ、崖から突き落とされた俺――ソータは、崖下で不思議な子犬のケルと出会った。
自称『地獄の門番』ケルベロスだというケルによると、どうやら俺は失われた『古代魔法』の使い手だったらしい。
ケルの助けもあって無事に生還した俺は、『黒龍の牙』とダンジョン攻略対決をして、彼らに罪を認めさせた。
裏切られたことはショックだったけれど、パーティリーダーのオリバは素行の悪さで有名だったし、良い機会だったと思う。
そんな俺は、純剣士のサラさんと正式にパーティを組んで、冒険者として再出発したところだ。
サラさんと共にタウロの街の冒険者ギルドを訪れた俺は、ギルドの受付職員のエリさんに依頼を紹介してもらっていた。
「ハイアリゲイツの討伐ですか?」
エリさんはカウンターにゴロンと横になったケルを撫でながら、依頼内容を説明する。
「はい。先日ハイアリゲイツに家畜を丸呑みされたという被害がありまして、早急に対処してほしいと冒険者ギルドに依頼が来ているんです」
俺は気持ちよさそうに撫でられているケルを見ながら、ハイアリゲイツという魔物について思い出す。
ハイアリゲイツは成人男性の二回りくらい大きなワニ型の魔物で、凶暴な性格をしている。
川辺に棲息しているため、街に被害が出たという話は聞かないが、定期的に家畜や冒険者が襲われて被害が出るのだ。
「うん。C級の俺たちには、ちょうどいいかもしれませんね」
ハイアリゲイツの強さから考えると、この依頼はC級パーティが対応するのが妥当といったところだろう。
「いえ、それが……普通のハイアリゲイツではないみたいなんです」
エリさんはケルを撫でるのをやめて眉尻を下げた。それから真剣な表情で続ける。
「他のC級パーティに依頼をしたのですが、そのパーティは『ハイアリゲイツにしてはでかすぎる!』と言って、遠くからハイアリゲイツを見るなり帰ってきちゃったんですよ」
「そんなにでかかったんですか?」
俺の問いに、エリさんが頷く。
「ええ。それに、妙に殺気立っていたとも言ってましたね」
「殺気立っていた、ですか」
ハイアリゲイツは縄張り意識が強い。でも、常に殺気立っているような魔物ではない気がする。
すると、そこまで話を聞いていただけのケルがすくっと体を起こし、機嫌よく尻尾をふりふりと振る。
「ふむ。普通のC級パーティでは対処できない魔物ということか」
「そうなんです。だから、ソータさんたちのパーティにお任せできないかと思いまして」
「フフフッ、ワニ如きが調子に乗っているのか。軽く捻り潰してくれよう。あんなのは大きなトカゲと大差ない」
ケルは余裕の表情でぐっと伸びをしていた。
いや、さすがに大きなトカゲとワニは別物だと思うけど……でも、ケルからしたら本当に大差ないのかもしれない。
俺はケルの言葉に少し笑いながら頷いた。
「そういうことでしたらその依頼、受けさせてください。ケルもサラさんもいますし、なんとかなると思います」
古代魔法の使い手と純剣士とケルベロス。
そんな異色のパーティである俺たちなら、普通のC級パーティがビビってしまった魔物でも倒せるんじゃないかと思う。
「サラさんもいいですよね? あれ……サラさん?」
見ると、サラさんは依頼書に目を落として固まっていた。
普段あまり見せない硬い表情だったので、俺は不思議に思って目をぱちぱちとさせる。
「……サラさん?」
「え? ど、どうしたのかな?」
「えっと、この依頼を受けようと思うんですけど、いいですかね?」
「もちろん。いいと思うよ」
俺が遠慮がちに聞くと、サラさんはぎこちない笑みを浮かべた。
彼女の様子がいつもと違うので、俺は微かに眉をひそめた。
依頼書の内容がマズかったのかな?
そう考えて依頼書をよく読んでみたが、特に変なことが書いてあるようには思えない。
うーん、何か重大な見落としがあるのだろうか?
俺がしばらくの間じっと依頼書を見ていると、エリさんが不思議そうに首を傾げた。
「ソータくん。何か気になる点とかありましたか?」
「いえ、特にはないんですけど……」
俺はそう言いながら、サラさんをちらっと見る。
すると、俺と目が合ったサラさんは意外そうな顔をしてから小さく笑った。
「ソータ。もしかして、私のことを気にしてくれているの?」
「えっと、はい。依頼の話をしてから、サラさんの表情が硬くなった気がしたので」
頬を掻きながらそう言うと、サラさんは優しい表情で俺を見る。
「別に依頼内容が嫌とかではないよ。ただ、少し前に戦ったことのある魔物だなと思っただけだよ」
「少し前……なるほど」
サラさんの言葉を聞いて、俺は察してしまった。
多分、彼女が前に所属していたC級パーティで受けた依頼なのだろう。
以前サラさんから、前にいたパーティでの純剣士の扱いについて聞いたことがあった。
確か、魔法を使えないという理由で見下され続けてきたと言っていた。
きっと昔のパーティで受けた扱いを思い出して、表情を硬くしたのだろう。
俺も『黒龍の牙』では酷い扱いを受けてきたので、サラさんの気持ちが少し分かってしまう。
「それなら、この依頼を受けるのはやめましょう」
他にいくらでも依頼はあるわけだし、この依頼にこだわる理由はない。
何より、嫌なことを思い出す魔物を相手にする必要はないだろう。
俺がそう提案すると、サラさんは小さく首を横に振った。
「いいや、この依頼で問題ないよ。むしろ、ソータたちとこの依頼をやってみたい」
「俺たちと、ですか?」
「ああ。今のパーティで戦ったらどれだけ楽に倒せるのか、気になってね」
サラさんはそう言うと、得意げな笑みを浮かべる。
俺はその表情を見て、彼女が無理をして言っているのではないと思った。
むしろ言葉通り、チャレンジしたくてうずうずしているようにも見える。
「古代魔法の使い手と純剣士。ソータとサラが組めば、当時サラがいたパーティとは比べ物にならないだろうな」
ケルはニパッと口もとを歪めると、カウンターから下りて早く行こうと急かしてくる。
俺はそんなケルとサラさんを見て頷いた。
「分かりました。エリさん。そういうことなので、その依頼を俺たちに受けさせてください」
「それでは、よろしくお願いしますね」
俺はエリさんから受け取った依頼書にサインをして、さっそくハイアリゲイツの討伐に向かった。
2 ハイアリゲイツの亜種?
ハイアリゲイツの目撃情報があった場所は、近くの森を抜けた先にある大きな川だった。
俺たちは馬車で森の入り口まで行った後、歩いてその川まで向かうことにした。
その道中、俺はサラさんから意外な話を聞かされた。
「え!? サラさんの前のパーティって、サラさん以外全員魔法使いだったんですか?」
前に所属していたパーティでハイアリゲイツを倒したと聞いたので、参考までにどんな構成のパーティだったのか聞いてみたのだが、予想外の答えが返ってきた。
俺が目を見開いていると、サラさんはくすっと笑ってから続ける。
「そうなんだよ。変わった構成だよね。私が魔物を倒しすぎると他のメンバーが不機嫌になるから、力加減が大変だったかな」
「え? 倒しすぎると機嫌が悪くなるって、どういうことですか?」
俺は一瞬サラさんの言葉の意味が分からず、首を傾げた。
すると、彼女は笑みを浮かべたまま少し眉をひそめる。
「私が魔物を倒しちゃうと、彼らは手柄を横取りされたって思うみたいでね」
それから、サラさんは元いたパーティ『魔導士の集い』のことを少しだけ話してくれた。
サラさんの話によると、彼女は魔物からパーティメンバーを守る役割をたった一人で負わされていたらしい。
しかも、どれだけ魔物たちからパーティメンバーを守っても、その働きを称賛されることはなく、むしろ「もっとちゃんと動け」と罵声を浴びせられていたという。
……なんかサラさんって、俺とよく似た境遇にいたのかもしれない。
「サラさんも色々と大変だったんですね」
「ふむ。ずいぶん愚かな人間がいたものだ」
サラさんの話を聞いた俺とケルは、そんな感想を漏らした。
純剣士の扱いが酷いということは知っていたが、ここまでだとは思わなかった。
というか、パーティメンバーに恵まれなさすぎじゃないだろうか?
まぁ、俺も殺されかけたんだから、人のことは言えないかもしれないけど。
俺がそう考えていると、ケルが何か思いついたのか、尻尾をピンと立てた。そしてサラさんの隣に並ぶと、上機嫌にその尻尾を振る。
「サラよ。その愚か者たちは、今どうしているんだ?」
「うーん、どうしているんだろうね。あれ? そういえば、パーティを追放されてから、冒険者ギルドでも見たことがないかも」
「む……先に野垂れ死なれてしまったか」
ケルはなぜか、がっくりと肩を落とした。
うん。なんとなくケルが何を考えていたか分かってしまった。
多分、俺がオリバたちを見返したように、『魔導士の集い』のメンバーにも同じことをしてやりたいと思ったのだろう。
――サラさんの本当の実力を教えて、そのパーティの奴らを見返してやりたい。
彼女の話を聞いてそう思ってしまうのは、当然な気がした。
俺もサラさんにはオリバに絡まれたときに手伝ってもらったから、恩返しの意味を込めて、彼女の元パーティメンバーを見返したいと思う。
でも、そのパーティがどこにいるのか分からないなら、どうしようもないか。
そんなことを考えながら森を進んでいると――ケルがぴたりと足を止めた。
「ソータよ」
「うん。魔物の気配があるね」
『魔力探知』に反応があった方を確認しながら、俺は小さく頷く。
俺たちの会話を聞いて、サラさんが警戒するように剣を鞘から引き抜いた。
「そろそろ川が近いから、ハイアリゲイツかもね。ソータ、どっちの方角だい?」
「あっちですね。まだ目視では確認できない距離です」
俺はサラさんを先導しながら、ケルと共に森の中をゆっくりと移動していった。
しばらく歩いた先に、『魔力探知』に反応していた魔物を見つけた。
しかし、その姿を見たサラさんと俺は、思わず自分の目を疑ってしまった。
「……ソータ。あれ、かなりでかくないかい?」
「……ですね。本当にハイアリゲイツなんですかね?」
目の前にいる個体は、普通のハイアリゲイツより一回り以上大きな体をしていた。
軽く触れるだけで痛そうな荒々しい鱗と、膨れ上がったように発達している筋肉。そして、鎧を貫通しそうなほど鋭い牙を持っている。
俺の知っているハイアリゲイツとは結構違っていて、普通の個体よりも全体的にごつくて強そうだ。
「ずいぶんと気性が荒いな」
ケルはハイアリゲイツを観察してそんな言葉を漏らした。
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