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第一章
貴族の張り型とは
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グラン様は、元々非常に優秀な方だ。
頭も良く身体も強い。器用で聡い。
だから、これも才能があったのかもしれない。
「はあっ♡んっ、きもち、い♡」
私は、当然、直接指南していない。
男同士の指南書と必要な道具の手配。
それらをグラン様に渡して応援したのみ。
でも、その全てを活用して、三年近く経つ今では、グラン様は達人レベルだろう。
「やっ、イっちゃうっっ!!ああんっ!!」
今も夫婦の寝室で、ぶっ太い張り型をジュポジュポと音を立てて出し入れして、前を触ることなく達したらしい。
らしい、というのは、ヒッポ様の実況中継でのみ知るからだ。
「ああっ!また達したよ、グランが。あんなにヒクヒクと淫らにひくつかせて、ぱっくり開いた蕾が絶景過ぎる!はぁ、吸い付きたい·····見事な腹筋に飛んだ白濁も美味しそうで堪らない。あれ、いくら払えば飲めるんだろう?まだまだ積み足りないから、僕にはその権利が無いんだ。もっとグランに課金しなくては。今度は別荘を贈るか」
「左様でございますか。はぁ、そろそろ失礼致しますね。万一、グラン様の姿を見てしまうと私、目玉を取られますので」
私は夫婦の寝室への扉に張り付いて自慰に励む旦那様に背を向けて返事をする。旦那様も、こちらを振り返らないで返答する。いつもの定位置ですが何か。
「何を言ってるんだ、ネフ。そんなはずないだろ?」
「え、では見ても良いので」
「頭のてっぺんからケツまで鋼鉄で串刺しにしてから塩漬けにして五年は生かしてから、少しずつ削って獅子の餌にするに決まってるだろ?フフ」
「はい寝ます、これで失礼致します」
私は、さっさと部屋を出た。もう辞めたい。でも、とんでもなく給料が良いんだよな。休みも取りやすいし、グラン様が関わらなければヒッポ様は根本的には人格者だ。ホワイト企業万歳。
「でも、もう、あと一週間···こうなれば最後の手段しかない」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
僕は真っ暗闇で目覚めた。
ん?暗い。おかしい。いや、夜だからとか、そういうことではない。
本当に、漆黒の闇なのだ。
「○☓△□!!!」
話そうとすれば、口に何か詰め込まれているようで、話すことすら出来ない。まさか、僕は誘拐されたのか。
確か、夕食を食べた後、急な眠気に襲われて、僕は少しだけ仮眠を取ることにしたはず。自室で寝ていた僕が誘拐?!まさか、そんなことが?!我が家の用心棒はそんなに弱いのか?いや、待て、そんなはずは···
『パタン』
扉が閉まる音がした。ペタペタと足音が聞こえる。僕は聞き間違うことが無い。
この足音は、グランだ。
「ふぅ、さっぱりしたな」
ギシリ、と寝台が軋む音がした。
まさかとは思うが、これはグランの寝台?!さっきから、とんでもなく良い香りがすると思っていたが、まさかのグランの部屋?しかもグランの寝台?!
「さて、始めるか。ふぅん、今回のは今までで一番デカいな。これが最新の魔法のお貴族様張り型か。本物みたいだ」
する、とあらぬところに凄まじい快感が走る。どこに?ココだ!!危うく発射するところだった!!
「良く解せば挿るけど、これヤバそ。匂いも最高だな」
漂う甘い香りが鼻孔だけでなく僕の頭をクラクラさせる。なんてことだ、これは、どういう状況だ!!吐息がかかってないか?!
グッチュ、グッチュ、チュブっチュブっ
「んっあっ、はあっ、んんっ♡」
濡れた音が僕の顔のすぐ近くから響く。僕の血圧が上昇していることは間違いない。僕は間もなく死ぬだろう。だが、例え死んだとしても、この荒い息を決してグランに知られたくない。必死に息を整えようとする。自分の現状はさっぱり分からないが、とにかく僕だと悟られてはいけないと第六感が警鐘をガンガンに鳴らしている。
「そろそろ、いけるか?」
チュパっと柔らかにヌルっと吸い付く感触。どこに?先っちょだ!!頭が爆発しそうに沸騰している。
「はあん、エラすごっ、こんなん挿れてたら戻らなくなっちまう、んんっ♡」
そのまま、チュパチュパと先端にキスをされ、ゆっくりヌルヌルと熱くて吸い付く未曾有の体験へと飲み込まれていく。理性が焼き切れる。ダメだ、発射しちゃダメだ。
「ひぃんっ、ゴリゴリっ♡ヤバ、俺の膨らみ全部抉られちまうっ♡」
ユルユルと腰を前後に揺すりながら、飲み込もうとグランの息が更に挙がって、ソコは増々キュウキュウと締め付け吸い付く。
死ぬ死ぬ死ぬ、いや、もう死んでも良くないか?ここは天国だ。もはや思い残すことは無い。
「はんっ♡ヒッポ♡ヒッポ♡」
ドキーン!!!バレてた?!どうしたら?!これは、謝って済む問題なのか?!もはや僕は犯罪に問われるのでは?!
「はぁ、ヒッポと、シてみたい♡うんっん♡」
·····················ん?
「ヒッポの、こんくらい大っきいかもっ♡挿れたいよぉ♡はぁんっヒッポぉ♡俺の奥まで♡」
······················これは?
「さびしい、俺、こんなっ一人でばっかり、辛いのにぃっ」
グプグプと更に深く挿っていく。恐ろしい程の快感に襲われながらも、僕はグランの言葉に集中していた。
「あんっ、バカっ、ヒッポ、俺のこと、好きじゃ、ないくせにっ」
泣いてる。グランが泣いている。
「俺ばっかっ、はぁんっ、好きに、なって、バカみたいだろっ、もう、出てってやるんだからっ!んうっ、あはあんっ、イクっ、あああっ!!」
カッ!と僕は覚醒した。グランを泣かせる訳にはいかない。そして、グランは、なんと僕を好きだと言った。僕とシたいと。しかも、出て行くとまで思い詰めていたのだ。僕はなんと愚かだったのか!!
僕は叫んだ。全身を暴れさせた。グランに僕がここに居ると、今も繋がっているのだと教えたい!!
が、結果として全く動けず声も出なかった。
なにこれ。どういうこと?
「ぐすっ、ヒッポ、ヒッポっ、好き、好きぃ」
腰を大きくグラインドさせるグランに、僕は遂に発射してしまった。だって、僕への愛の言葉と共に腰を揺らしてるんだぞ?!我慢なんて無理だろう!!
「ひゃあっ!熱い!なんだ、これ···」
グランが引き抜こうとすると、ミッチリ嵌まったソコは、簡単には引き抜けなくなっていた。発射してしまったのに、更に容積を増したようだった。張り過ぎたエラが狭い道を押し開いて返しのように留まろうとしている。なんたる図々しさ、けれど快感が凄い。生涯抜きたくない。
「あぐっ、なんか、太くなった?!や、もぉ、全部ゴリゴリされて、抜くの、ムリっ
あんっまた、イクっ!!」
グランが、再び達した。
パタタっと僕の顔の辺りに掛かった感覚がある。最高だ。夢のよう。やっぱりこのままでも良いかも。グランが、僕の顔の上に掛かったモノを拭こうとゴシゴシされた。拭かなくて良いのに。むしろ、そのまま保管したい。
「·······え?は?ウソ····」
僕の目の前が急に明るくなった。分かってる。いや、分かってる。けど認めたくない。目隠しを取られても僕は見えない振りをした。口から詰め物も外された。紐か何かも外され、身体も動くようになった。
まずい。非常にまずい。
目はぎゅっと閉じたままに僕は叫んだ。
「き、君を騙すつもりは無かったんだ!僕は、その、えと、あの········君を愛してる!!」
叫びながら、遂には目を開けた。薄明かりの中で肌を上気させたグランが、真上から僕を見下ろしていた。いつもは涼しげな目元が、真っ赤で潤んでいて、扇情的過ぎて、再び僕は体積を増した。
「な、ぐあっ、ヒッポ············なんで、こんな、ああっ!」
結果、もう抜けないんじゃないかというくらいにキツくぎゅうぎゅうに締め付けられて、僕は再び発射してしまった。なんてことだ。
「ふあっ、ぐ、グラン、すまない。あまりに君が美しくて、暴発を止められないんだ·········こんな男、気持ち悪いかい?」
僕は泣きそうだった。グランは僕を先程、好きと言ってくれたが、こんなみっともない姿を見れば、また嫌われる。グランに嫌われるくらいなら、ただの張り型として側に居たほうが幸せだった。
「き、気持ち········いい」
「え?」
また僕の体積がぐんと増した。特にエラが、更に張ってしまった。気持ち良いって言ってくれた?
「ぐはあっ、ヒッポ、も、大きく、しないでっ、も、ムリ」
僕の上に跨がるグランが胸を反らせて喘ぐから、僕は興奮が抑えきれない。その胸のルビーはおいくらだろう。
「ご、ごめん!君を見ると、いつもこうなってしまうんだ·······でも、その、僕のこと、嫌いじゃない?」
恐る恐る見上げると、グランが弾む肩のままに僕を見下ろす。ゾクゾクするほどに綺麗だ。
「俺の、こと、嫌いなの、お前だろ?」
涙ぐんだグランと視線が絡まる。まずい、また大きくなった。
「うっ!だから、お前」
「グラン!!誰よりも君を愛してるんだ!!好きだ!好きだ!世界一好きなんだ!!」
僕は自分を抑えることなんて出来なかった。ガバッと起き上がり、勢いのままにグランをキツく抱き締めた。自ずと僕がグランの上に覆い被さる体制になった。僕の愚息の全てがピッタリ収まった。
「ぐあぁぁぁぁあああああっっ!!!!」
グランが、目を見開き叫んだ。グランの宝剣からは透明な飛沫が飛んだ。
グランの様子がおかしい。
「グラン?!どうした?グラン!!」
僕はグランの肩を掴んで揺する。全く視線が合わないし、口の端から涎が垂れて泣いている。まともな言葉も声も出ないようだ。
先程、強く抱き締めた時、僕の先端が何かに嵌まる感触がしたことは関係あるのだろうか?最高に気持ち良いのだが。
「グラン?医師を呼ぼうか?ああ、でもこんな格好では見せられないし、こんな美しいグランを見たら医師も殺さないといけない」
僕は葛藤していた。だが、やはりグランの身体が一番大事だ。
「まずは抜こう。このままでは医師も呼べない」
僕はギッチギチに咥え込んでいるソコを、ゆっくり引き抜こうとした。が、全く抜けない。サイズが、丁度同じなのだ。
「これはどうしたら良いんだ?あ、香油があった」
少し離れたチェストに香油が置かれていた。恐らく、グランが解す為に使った物だろう。これを使えば柔らかくなり、抜けるかもしれない。
手を伸ばすが、届かない。仕方ないので、僕はグランごと移動する。
「少し我慢してくれ、グラン」
グランの身体を持ち上げ、僕に抱き着いてもらう。更に深く挿った気もするが、それどころでは無い。
その姿勢で膝立ちになり寝台の上を進もうとするが、グランの身体がビクンビクンと激しく痙攣している。奥の窪まりに嵌まった僕の先端は、少し動くごとに、むっちゅ、むっちゅ、と出入りして最高に気持ち良いのだが。グランは大丈夫だろうか?
「グラン?もう少しだから、我慢してくれ」
ようやく香油を手にした。が、グランの身体がガクガクと揺れている。舌もダラリと出ている。扇情的過ぎて目の毒だ。
「大丈夫だ、これから解すから、直に抜ける」
僕は安心させるようグランを優しく横たえ、その蕾に香油を垂らした。ごくっと喉が鳴る。夢にまで見たグランの蕾が目の前にある。
「っっ!!!!!」
グランの目が大きく見開かれる。僕が触れたから。それと、また少し大きくなったから。もう謝りようがない。
「すまない、グラン。君が怪我しないよう、ゆっくり焦らず解すから」
薄紅色の縁を、香油を纏わせた指でクチュクチュとなぞる。それだけで、例えようのない快感が背中を走る。もう発射しそうだ。ぐ、と力を込めて我慢すると、またグランの身体がビクン、と跳ねた。グランの宝剣からは絶えず透明な飛沫が迸る。
「はぁ、すまない、こんな情けない夫で」
何度も何度も縁をなぞり、ほんの少し余裕が出て来た。気がする。
僕は、ゆっくりと腰を引く。ぐっぽりと嵌まっている先端が、僅かに抜ける。
グランが、再びガクンと痙攣してビシャビシャと飛沫を散らす。心配だ。
「少しずつ抜くからね、もう少し待っていてくれ」
僕の愚息のエラは凶器なのかもしれない。挿れた時よりも遥かにかさを増したソレは、絶対に出て行かないと主張するように張り出し、無理に引けばナカを抉ってしまうらしい。
「がっ、ひぐっ」
微かに声を出すグランの様子を伺いながら、少しずつ、少しずつ引いていく。グランの腹筋が僕の形に蠢く姿は、美し過ぎて目の遣り場に困る。
「そんなに僕を誘惑しないでくれ、グラン」
持てる理性を総動員させて、僕は抜こうとしていた。が、僕のエラがようやくグランの膨らみに差し掛かった時に、状況は一変した。
「ふあぁぁぁぁあっっ!!!!」
びゅるっとグランから白濁が飛び散り、グランの足が僕の腰に絡まったのだ。勢い、僕の腰も引き寄せられ、また幾分か奥へと進んでしまった。その快感に僕も発射してしまった。
「はあっ、あついぃっ」
とろけたような表情でグランが喘いだ。ぼんやりとはしているが、意識が戻ったようだ。僕は心からホッとした。
「グランっ?!良かった、意識が戻ったんだね?大丈夫かい?!」
「だ、いじょ、ば、ない」
途切れ途切れに返すグランの声は掠れていた。なんてことだ。グランの喉が枯れているじゃないか!!
「飲み物を取って来よう!あ、テーブルまで行かなくては」
「い、い、から」
グランは遠慮するが、そうはいかない。明らかに枯れていて、これでは明日には痛めているだろう。そんなことは僕がいる限りあってはならない。
「少し遠いからね、我慢して」
「な、に」
グランを僕は再びヒョイと抱き上げた。自ずとグランの自重で奥深くまで進んでしまうが、それは一旦置いておく。まだ、少し時間はかかりそうだから、水分補給の方が優先事項だ。おかげで、また奥の窪まりにグポッと嵌りこんで僕は気持ち良いが、グランはガクガクと再び揺れていた。
「もしかして、この窪まりが痙攣の原因か?」
グランを抱き上げて寝台から降り、テーブルへ向かう。僕の歩調に合わせてグランが揺れて、窪まりをグッポグッポと出入りする。グランが僕に抱き着いてくれるのが嬉しい。テーブルに着いて、隣の椅子にグランごと座る。僕の膝の上にグランがいるなんて夢のよう。
「さて、飲めるかな?っと、無理か?」
グランは口を大きく開けて舌がピンと伸ばされていた。また焦点が合っていない。
ここは、夢の口移しを実現するときが来たのでは?胸が高鳴る。
「ぐ、グラン、口、唇から、その、飲ませる」
当たり前のことを緊張しながら言ってしまった。
水を口に含み、グランの開いたままの唇を覆う。ごくっと飲み込む音が聞こえた。初めての口吻だ。結婚式でも出来なかった。嬉しい。幸せだ。
「飲めたね、偉いぞ」
そう声を掛けながら、何度も何度も水を飲ませた。グランの瞳も、更にトロリと溶けた気がする。僕はドロドロだ。
「ふぅ、そろそろ良いかな?」
グランの口の端から垂れた水を舐めとり、後ろ髪引かれながらも、僕はしっかりとグランを抱え直す。
「寝台に戻ろうか」
グランの耳元で優しく声を掛けると、グランの身体がビクンと跳ねて、ぎゅうーっと僕を締め付けた。
「良いってことかな?なんて素晴らしい返事の仕方なんだ。最高だよ、グラン」
僕はゆっくりと立ち上がった。
頭も良く身体も強い。器用で聡い。
だから、これも才能があったのかもしれない。
「はあっ♡んっ、きもち、い♡」
私は、当然、直接指南していない。
男同士の指南書と必要な道具の手配。
それらをグラン様に渡して応援したのみ。
でも、その全てを活用して、三年近く経つ今では、グラン様は達人レベルだろう。
「やっ、イっちゃうっっ!!ああんっ!!」
今も夫婦の寝室で、ぶっ太い張り型をジュポジュポと音を立てて出し入れして、前を触ることなく達したらしい。
らしい、というのは、ヒッポ様の実況中継でのみ知るからだ。
「ああっ!また達したよ、グランが。あんなにヒクヒクと淫らにひくつかせて、ぱっくり開いた蕾が絶景過ぎる!はぁ、吸い付きたい·····見事な腹筋に飛んだ白濁も美味しそうで堪らない。あれ、いくら払えば飲めるんだろう?まだまだ積み足りないから、僕にはその権利が無いんだ。もっとグランに課金しなくては。今度は別荘を贈るか」
「左様でございますか。はぁ、そろそろ失礼致しますね。万一、グラン様の姿を見てしまうと私、目玉を取られますので」
私は夫婦の寝室への扉に張り付いて自慰に励む旦那様に背を向けて返事をする。旦那様も、こちらを振り返らないで返答する。いつもの定位置ですが何か。
「何を言ってるんだ、ネフ。そんなはずないだろ?」
「え、では見ても良いので」
「頭のてっぺんからケツまで鋼鉄で串刺しにしてから塩漬けにして五年は生かしてから、少しずつ削って獅子の餌にするに決まってるだろ?フフ」
「はい寝ます、これで失礼致します」
私は、さっさと部屋を出た。もう辞めたい。でも、とんでもなく給料が良いんだよな。休みも取りやすいし、グラン様が関わらなければヒッポ様は根本的には人格者だ。ホワイト企業万歳。
「でも、もう、あと一週間···こうなれば最後の手段しかない」
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僕は真っ暗闇で目覚めた。
ん?暗い。おかしい。いや、夜だからとか、そういうことではない。
本当に、漆黒の闇なのだ。
「○☓△□!!!」
話そうとすれば、口に何か詰め込まれているようで、話すことすら出来ない。まさか、僕は誘拐されたのか。
確か、夕食を食べた後、急な眠気に襲われて、僕は少しだけ仮眠を取ることにしたはず。自室で寝ていた僕が誘拐?!まさか、そんなことが?!我が家の用心棒はそんなに弱いのか?いや、待て、そんなはずは···
『パタン』
扉が閉まる音がした。ペタペタと足音が聞こえる。僕は聞き間違うことが無い。
この足音は、グランだ。
「ふぅ、さっぱりしたな」
ギシリ、と寝台が軋む音がした。
まさかとは思うが、これはグランの寝台?!さっきから、とんでもなく良い香りがすると思っていたが、まさかのグランの部屋?しかもグランの寝台?!
「さて、始めるか。ふぅん、今回のは今までで一番デカいな。これが最新の魔法のお貴族様張り型か。本物みたいだ」
する、とあらぬところに凄まじい快感が走る。どこに?ココだ!!危うく発射するところだった!!
「良く解せば挿るけど、これヤバそ。匂いも最高だな」
漂う甘い香りが鼻孔だけでなく僕の頭をクラクラさせる。なんてことだ、これは、どういう状況だ!!吐息がかかってないか?!
グッチュ、グッチュ、チュブっチュブっ
「んっあっ、はあっ、んんっ♡」
濡れた音が僕の顔のすぐ近くから響く。僕の血圧が上昇していることは間違いない。僕は間もなく死ぬだろう。だが、例え死んだとしても、この荒い息を決してグランに知られたくない。必死に息を整えようとする。自分の現状はさっぱり分からないが、とにかく僕だと悟られてはいけないと第六感が警鐘をガンガンに鳴らしている。
「そろそろ、いけるか?」
チュパっと柔らかにヌルっと吸い付く感触。どこに?先っちょだ!!頭が爆発しそうに沸騰している。
「はあん、エラすごっ、こんなん挿れてたら戻らなくなっちまう、んんっ♡」
そのまま、チュパチュパと先端にキスをされ、ゆっくりヌルヌルと熱くて吸い付く未曾有の体験へと飲み込まれていく。理性が焼き切れる。ダメだ、発射しちゃダメだ。
「ひぃんっ、ゴリゴリっ♡ヤバ、俺の膨らみ全部抉られちまうっ♡」
ユルユルと腰を前後に揺すりながら、飲み込もうとグランの息が更に挙がって、ソコは増々キュウキュウと締め付け吸い付く。
死ぬ死ぬ死ぬ、いや、もう死んでも良くないか?ここは天国だ。もはや思い残すことは無い。
「はんっ♡ヒッポ♡ヒッポ♡」
ドキーン!!!バレてた?!どうしたら?!これは、謝って済む問題なのか?!もはや僕は犯罪に問われるのでは?!
「はぁ、ヒッポと、シてみたい♡うんっん♡」
·····················ん?
「ヒッポの、こんくらい大っきいかもっ♡挿れたいよぉ♡はぁんっヒッポぉ♡俺の奥まで♡」
······················これは?
「さびしい、俺、こんなっ一人でばっかり、辛いのにぃっ」
グプグプと更に深く挿っていく。恐ろしい程の快感に襲われながらも、僕はグランの言葉に集中していた。
「あんっ、バカっ、ヒッポ、俺のこと、好きじゃ、ないくせにっ」
泣いてる。グランが泣いている。
「俺ばっかっ、はぁんっ、好きに、なって、バカみたいだろっ、もう、出てってやるんだからっ!んうっ、あはあんっ、イクっ、あああっ!!」
カッ!と僕は覚醒した。グランを泣かせる訳にはいかない。そして、グランは、なんと僕を好きだと言った。僕とシたいと。しかも、出て行くとまで思い詰めていたのだ。僕はなんと愚かだったのか!!
僕は叫んだ。全身を暴れさせた。グランに僕がここに居ると、今も繋がっているのだと教えたい!!
が、結果として全く動けず声も出なかった。
なにこれ。どういうこと?
「ぐすっ、ヒッポ、ヒッポっ、好き、好きぃ」
腰を大きくグラインドさせるグランに、僕は遂に発射してしまった。だって、僕への愛の言葉と共に腰を揺らしてるんだぞ?!我慢なんて無理だろう!!
「ひゃあっ!熱い!なんだ、これ···」
グランが引き抜こうとすると、ミッチリ嵌まったソコは、簡単には引き抜けなくなっていた。発射してしまったのに、更に容積を増したようだった。張り過ぎたエラが狭い道を押し開いて返しのように留まろうとしている。なんたる図々しさ、けれど快感が凄い。生涯抜きたくない。
「あぐっ、なんか、太くなった?!や、もぉ、全部ゴリゴリされて、抜くの、ムリっ
あんっまた、イクっ!!」
グランが、再び達した。
パタタっと僕の顔の辺りに掛かった感覚がある。最高だ。夢のよう。やっぱりこのままでも良いかも。グランが、僕の顔の上に掛かったモノを拭こうとゴシゴシされた。拭かなくて良いのに。むしろ、そのまま保管したい。
「·······え?は?ウソ····」
僕の目の前が急に明るくなった。分かってる。いや、分かってる。けど認めたくない。目隠しを取られても僕は見えない振りをした。口から詰め物も外された。紐か何かも外され、身体も動くようになった。
まずい。非常にまずい。
目はぎゅっと閉じたままに僕は叫んだ。
「き、君を騙すつもりは無かったんだ!僕は、その、えと、あの········君を愛してる!!」
叫びながら、遂には目を開けた。薄明かりの中で肌を上気させたグランが、真上から僕を見下ろしていた。いつもは涼しげな目元が、真っ赤で潤んでいて、扇情的過ぎて、再び僕は体積を増した。
「な、ぐあっ、ヒッポ············なんで、こんな、ああっ!」
結果、もう抜けないんじゃないかというくらいにキツくぎゅうぎゅうに締め付けられて、僕は再び発射してしまった。なんてことだ。
「ふあっ、ぐ、グラン、すまない。あまりに君が美しくて、暴発を止められないんだ·········こんな男、気持ち悪いかい?」
僕は泣きそうだった。グランは僕を先程、好きと言ってくれたが、こんなみっともない姿を見れば、また嫌われる。グランに嫌われるくらいなら、ただの張り型として側に居たほうが幸せだった。
「き、気持ち········いい」
「え?」
また僕の体積がぐんと増した。特にエラが、更に張ってしまった。気持ち良いって言ってくれた?
「ぐはあっ、ヒッポ、も、大きく、しないでっ、も、ムリ」
僕の上に跨がるグランが胸を反らせて喘ぐから、僕は興奮が抑えきれない。その胸のルビーはおいくらだろう。
「ご、ごめん!君を見ると、いつもこうなってしまうんだ·······でも、その、僕のこと、嫌いじゃない?」
恐る恐る見上げると、グランが弾む肩のままに僕を見下ろす。ゾクゾクするほどに綺麗だ。
「俺の、こと、嫌いなの、お前だろ?」
涙ぐんだグランと視線が絡まる。まずい、また大きくなった。
「うっ!だから、お前」
「グラン!!誰よりも君を愛してるんだ!!好きだ!好きだ!世界一好きなんだ!!」
僕は自分を抑えることなんて出来なかった。ガバッと起き上がり、勢いのままにグランをキツく抱き締めた。自ずと僕がグランの上に覆い被さる体制になった。僕の愚息の全てがピッタリ収まった。
「ぐあぁぁぁぁあああああっっ!!!!」
グランが、目を見開き叫んだ。グランの宝剣からは透明な飛沫が飛んだ。
グランの様子がおかしい。
「グラン?!どうした?グラン!!」
僕はグランの肩を掴んで揺する。全く視線が合わないし、口の端から涎が垂れて泣いている。まともな言葉も声も出ないようだ。
先程、強く抱き締めた時、僕の先端が何かに嵌まる感触がしたことは関係あるのだろうか?最高に気持ち良いのだが。
「グラン?医師を呼ぼうか?ああ、でもこんな格好では見せられないし、こんな美しいグランを見たら医師も殺さないといけない」
僕は葛藤していた。だが、やはりグランの身体が一番大事だ。
「まずは抜こう。このままでは医師も呼べない」
僕はギッチギチに咥え込んでいるソコを、ゆっくり引き抜こうとした。が、全く抜けない。サイズが、丁度同じなのだ。
「これはどうしたら良いんだ?あ、香油があった」
少し離れたチェストに香油が置かれていた。恐らく、グランが解す為に使った物だろう。これを使えば柔らかくなり、抜けるかもしれない。
手を伸ばすが、届かない。仕方ないので、僕はグランごと移動する。
「少し我慢してくれ、グラン」
グランの身体を持ち上げ、僕に抱き着いてもらう。更に深く挿った気もするが、それどころでは無い。
その姿勢で膝立ちになり寝台の上を進もうとするが、グランの身体がビクンビクンと激しく痙攣している。奥の窪まりに嵌まった僕の先端は、少し動くごとに、むっちゅ、むっちゅ、と出入りして最高に気持ち良いのだが。グランは大丈夫だろうか?
「グラン?もう少しだから、我慢してくれ」
ようやく香油を手にした。が、グランの身体がガクガクと揺れている。舌もダラリと出ている。扇情的過ぎて目の毒だ。
「大丈夫だ、これから解すから、直に抜ける」
僕は安心させるようグランを優しく横たえ、その蕾に香油を垂らした。ごくっと喉が鳴る。夢にまで見たグランの蕾が目の前にある。
「っっ!!!!!」
グランの目が大きく見開かれる。僕が触れたから。それと、また少し大きくなったから。もう謝りようがない。
「すまない、グラン。君が怪我しないよう、ゆっくり焦らず解すから」
薄紅色の縁を、香油を纏わせた指でクチュクチュとなぞる。それだけで、例えようのない快感が背中を走る。もう発射しそうだ。ぐ、と力を込めて我慢すると、またグランの身体がビクン、と跳ねた。グランの宝剣からは絶えず透明な飛沫が迸る。
「はぁ、すまない、こんな情けない夫で」
何度も何度も縁をなぞり、ほんの少し余裕が出て来た。気がする。
僕は、ゆっくりと腰を引く。ぐっぽりと嵌まっている先端が、僅かに抜ける。
グランが、再びガクンと痙攣してビシャビシャと飛沫を散らす。心配だ。
「少しずつ抜くからね、もう少し待っていてくれ」
僕の愚息のエラは凶器なのかもしれない。挿れた時よりも遥かにかさを増したソレは、絶対に出て行かないと主張するように張り出し、無理に引けばナカを抉ってしまうらしい。
「がっ、ひぐっ」
微かに声を出すグランの様子を伺いながら、少しずつ、少しずつ引いていく。グランの腹筋が僕の形に蠢く姿は、美し過ぎて目の遣り場に困る。
「そんなに僕を誘惑しないでくれ、グラン」
持てる理性を総動員させて、僕は抜こうとしていた。が、僕のエラがようやくグランの膨らみに差し掛かった時に、状況は一変した。
「ふあぁぁぁぁあっっ!!!!」
びゅるっとグランから白濁が飛び散り、グランの足が僕の腰に絡まったのだ。勢い、僕の腰も引き寄せられ、また幾分か奥へと進んでしまった。その快感に僕も発射してしまった。
「はあっ、あついぃっ」
とろけたような表情でグランが喘いだ。ぼんやりとはしているが、意識が戻ったようだ。僕は心からホッとした。
「グランっ?!良かった、意識が戻ったんだね?大丈夫かい?!」
「だ、いじょ、ば、ない」
途切れ途切れに返すグランの声は掠れていた。なんてことだ。グランの喉が枯れているじゃないか!!
「飲み物を取って来よう!あ、テーブルまで行かなくては」
「い、い、から」
グランは遠慮するが、そうはいかない。明らかに枯れていて、これでは明日には痛めているだろう。そんなことは僕がいる限りあってはならない。
「少し遠いからね、我慢して」
「な、に」
グランを僕は再びヒョイと抱き上げた。自ずとグランの自重で奥深くまで進んでしまうが、それは一旦置いておく。まだ、少し時間はかかりそうだから、水分補給の方が優先事項だ。おかげで、また奥の窪まりにグポッと嵌りこんで僕は気持ち良いが、グランはガクガクと再び揺れていた。
「もしかして、この窪まりが痙攣の原因か?」
グランを抱き上げて寝台から降り、テーブルへ向かう。僕の歩調に合わせてグランが揺れて、窪まりをグッポグッポと出入りする。グランが僕に抱き着いてくれるのが嬉しい。テーブルに着いて、隣の椅子にグランごと座る。僕の膝の上にグランがいるなんて夢のよう。
「さて、飲めるかな?っと、無理か?」
グランは口を大きく開けて舌がピンと伸ばされていた。また焦点が合っていない。
ここは、夢の口移しを実現するときが来たのでは?胸が高鳴る。
「ぐ、グラン、口、唇から、その、飲ませる」
当たり前のことを緊張しながら言ってしまった。
水を口に含み、グランの開いたままの唇を覆う。ごくっと飲み込む音が聞こえた。初めての口吻だ。結婚式でも出来なかった。嬉しい。幸せだ。
「飲めたね、偉いぞ」
そう声を掛けながら、何度も何度も水を飲ませた。グランの瞳も、更にトロリと溶けた気がする。僕はドロドロだ。
「ふぅ、そろそろ良いかな?」
グランの口の端から垂れた水を舐めとり、後ろ髪引かれながらも、僕はしっかりとグランを抱え直す。
「寝台に戻ろうか」
グランの耳元で優しく声を掛けると、グランの身体がビクンと跳ねて、ぎゅうーっと僕を締め付けた。
「良いってことかな?なんて素晴らしい返事の仕方なんだ。最高だよ、グラン」
僕はゆっくりと立ち上がった。
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