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祝宴
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「おーい、酒は渡ったか?!」
「こっちも、酒くれぇ!」
「そんなに飲みすぎて!倒れても誰も介抱しないからな!」
ワハハ、と村長宅での祝宴は延々と続いていた。
主役がいなくても。
みんな、サンクの幸せが何より嬉しいのだ。
「それにしても、綺麗な相手だったなぁ。誰だ?丸太だなんて言ったのは」
「流石はサンク、見る目があるわね。私の代わりにぴったりだわ」
リタが、胸を張って言えば、婿が大きく頷いた。
「リタほどでは無いけど、確かに綺麗な人だったね。神様かと思ったよ。リタは女神だけど♡」
「まあ、そんな本当のこと……愛してるわ♡」
見つめ合う二人に、周りは囃し立てる。
「おー、熱いな!ガッハッハ!」
「村長!この村も安泰だな!」
みんな酒がどんどん進んでいく。
酔っ払いが、あちこちでくだをまいている。
「それにしても、サンクは可哀想だよな」
「あぁ、ようやく幸せになってくれて安心したよ」
「何度言っても森から村に移り住まないし……あの森の神を恨んでいないんだろうか」
「そもそも、あんな小さな泉に神様なんていねぇのさ。それなのに、サンクの両親は……」
みんな、少しずつ静かになっていく。
サンクの両親は流行病で亡くなった。そのときには、やはり村人も大勢亡くなった。リタの母親も、その時に亡くなっている。
サンクの両親は、いや、その前までは村人も皆、森の神を信仰していて、流行病を治めて欲しいと幾度も儀式を執り行なった。
結果、何も変わらなかった。
幾度も供物を捧げて祈り、ようやくまばゆい女神が現れたと思ったら、こう曰わったのだ。
『流行病とか、管轄じゃないんで。萌えるモノにしか力出ないから、美少年か美青年以外は近付かないで下さい~。あ、ガチムチも萌えるけど。そんな訳で、もうこの辺りで騒がないで下さいね?別に私、女神じゃないし』
ジャ、とあっさり消えたのだ。
それ以降、村人は近付かなくなり、結局、サンク一人を残してサンクの両親はすぐに亡くなった。それでもサンクの両親は泉の神を深く信仰しており『私達の命の代わりに息子を助けて欲しいと願った。泉の神様は、やはり凄い力があるんだ』とサンクに言い残した。
その為か、サンクは未だに森の泉を信仰しており、村には薪売りや買い出しくらいでしか降りて来ない。
そんな天涯孤独の青年を皆、心配していたのだ。
挙げ句、想い人のリタに振られたのだから、丸太を拾ったと噂になっても誰も疑わなかった。
それが、実は元奴隷だったとしても、みんな、サンクとログの恋路を応援したいと心から願っていた。
村で男同士で結婚した前例は無い。
「前例が無いなら、作れば良い」
村長は、胸を張って宣言した。
「そうだ!そうだ!」
「二人の結婚式を挙げよう!」
「まあ、そんな、二人に相談してからでしょう?」
マアムおばさんにたしなめられて、村長も笑う。
「そうだな、本人達が落ち着いたら相談しよう……今は、もう少し、そっとしておこう」
「落ち着くまでね」
「イロイロな」
「イロイロね」
皆、フフフと笑い合う。
暖かい雰囲気が村中に満ちていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あんっ、そこ、だめっ」
「だめ……ですか?」
「だめじゃ、ないっ!んっ……もっと……」
乳首を舐められるのが、こんなに気持ち良いなんて、信じられない。
さっきから、左の乳首が真っ赤になる程に舐められて、しゃぶられている。
腰がカクカクと揺れてしまっても、気にする素振りも無く、延々と舐められている。
せ、切ない……
「あっ、あのっ、もっと、他も……」
「あっ、すみません」
反対の乳首に舌を伸ばされた。
「んんっ、ふあっんあっ」
そうじゃないけど、そうじゃないとも言い難い。ピチャピチャペロペロと小動物のように舐める姿も可愛くて腰にクル。
ログの口から薬草の香りもして、何とも言えない気分になる。乳首の前は、延々と鎖骨の窪みを舐められていた。
恋人同士って、こんなに時間かけるものなの?でも、ようやくログが自分から動いてくれるから、止めたくは無い。また命令したくはない。
「ふうっ、んんっ~っ」
「舐めるのと吸うのとでは、どちらが好きですか?」
「あんっ、えーっと、ひゃんっ」
話しながら、舐めては吸うから、考えもまとまらないし、上手く喋れない。
「右と左では、どっちが気持ち良いですか?」
「あっあっあっ、あんっ、きゃんっ」
右と左を交互に舐められ、変な声も出る。もう僕は涙目なのに止めてくれない。
でも、ほんと格好良くて赦しちゃう。薬草を頬に詰めて僕の乳首を夢中で舐める恋人、ほんとに格好良い。
「えらべな、いぃ…どっぢも、せんぶ、すきぃ」
「じゃあ、全部しますね」
ジュルるるるるるるるると、勢い良く吸われ、背中をゾクゾクと雷のようなモノが走った。腰がビクビクと跳ねる。
「……果てましたね」
「やぁ、もぉ、イジワルしないでぇ……」
吐き出したモノをいやらしく舐められ、ビクんと腰が更に跳ねる。
「恋人同士ですから、これは愛の確認作業ですよね?違いますか?それとも、やはり俺はただの奴隷……」
「違う!いや、あの、恋人同士の愛の確認作業です!どうぞ、そのまま続けて下さい!何でもやって下さい!僕の全てはあなたの物です!」
ニヤリ、と初めて見る顔でログが笑った。あんまりにも格好良くて僕は鼻血が出そうで鼻を抑えた。
「あなたの全てが……俺のもの」
「は、はいぃっ……好きにしてくだしゃい」
そこからは、僕は声を我慢なんて出来なかった。きっと村まで響いたと思う。
だって、決して許してくれなかったもの。
気を失うことを。
「こっちも、酒くれぇ!」
「そんなに飲みすぎて!倒れても誰も介抱しないからな!」
ワハハ、と村長宅での祝宴は延々と続いていた。
主役がいなくても。
みんな、サンクの幸せが何より嬉しいのだ。
「それにしても、綺麗な相手だったなぁ。誰だ?丸太だなんて言ったのは」
「流石はサンク、見る目があるわね。私の代わりにぴったりだわ」
リタが、胸を張って言えば、婿が大きく頷いた。
「リタほどでは無いけど、確かに綺麗な人だったね。神様かと思ったよ。リタは女神だけど♡」
「まあ、そんな本当のこと……愛してるわ♡」
見つめ合う二人に、周りは囃し立てる。
「おー、熱いな!ガッハッハ!」
「村長!この村も安泰だな!」
みんな酒がどんどん進んでいく。
酔っ払いが、あちこちでくだをまいている。
「それにしても、サンクは可哀想だよな」
「あぁ、ようやく幸せになってくれて安心したよ」
「何度言っても森から村に移り住まないし……あの森の神を恨んでいないんだろうか」
「そもそも、あんな小さな泉に神様なんていねぇのさ。それなのに、サンクの両親は……」
みんな、少しずつ静かになっていく。
サンクの両親は流行病で亡くなった。そのときには、やはり村人も大勢亡くなった。リタの母親も、その時に亡くなっている。
サンクの両親は、いや、その前までは村人も皆、森の神を信仰していて、流行病を治めて欲しいと幾度も儀式を執り行なった。
結果、何も変わらなかった。
幾度も供物を捧げて祈り、ようやくまばゆい女神が現れたと思ったら、こう曰わったのだ。
『流行病とか、管轄じゃないんで。萌えるモノにしか力出ないから、美少年か美青年以外は近付かないで下さい~。あ、ガチムチも萌えるけど。そんな訳で、もうこの辺りで騒がないで下さいね?別に私、女神じゃないし』
ジャ、とあっさり消えたのだ。
それ以降、村人は近付かなくなり、結局、サンク一人を残してサンクの両親はすぐに亡くなった。それでもサンクの両親は泉の神を深く信仰しており『私達の命の代わりに息子を助けて欲しいと願った。泉の神様は、やはり凄い力があるんだ』とサンクに言い残した。
その為か、サンクは未だに森の泉を信仰しており、村には薪売りや買い出しくらいでしか降りて来ない。
そんな天涯孤独の青年を皆、心配していたのだ。
挙げ句、想い人のリタに振られたのだから、丸太を拾ったと噂になっても誰も疑わなかった。
それが、実は元奴隷だったとしても、みんな、サンクとログの恋路を応援したいと心から願っていた。
村で男同士で結婚した前例は無い。
「前例が無いなら、作れば良い」
村長は、胸を張って宣言した。
「そうだ!そうだ!」
「二人の結婚式を挙げよう!」
「まあ、そんな、二人に相談してからでしょう?」
マアムおばさんにたしなめられて、村長も笑う。
「そうだな、本人達が落ち着いたら相談しよう……今は、もう少し、そっとしておこう」
「落ち着くまでね」
「イロイロな」
「イロイロね」
皆、フフフと笑い合う。
暖かい雰囲気が村中に満ちていた。
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「あんっ、そこ、だめっ」
「だめ……ですか?」
「だめじゃ、ないっ!んっ……もっと……」
乳首を舐められるのが、こんなに気持ち良いなんて、信じられない。
さっきから、左の乳首が真っ赤になる程に舐められて、しゃぶられている。
腰がカクカクと揺れてしまっても、気にする素振りも無く、延々と舐められている。
せ、切ない……
「あっ、あのっ、もっと、他も……」
「あっ、すみません」
反対の乳首に舌を伸ばされた。
「んんっ、ふあっんあっ」
そうじゃないけど、そうじゃないとも言い難い。ピチャピチャペロペロと小動物のように舐める姿も可愛くて腰にクル。
ログの口から薬草の香りもして、何とも言えない気分になる。乳首の前は、延々と鎖骨の窪みを舐められていた。
恋人同士って、こんなに時間かけるものなの?でも、ようやくログが自分から動いてくれるから、止めたくは無い。また命令したくはない。
「ふうっ、んんっ~っ」
「舐めるのと吸うのとでは、どちらが好きですか?」
「あんっ、えーっと、ひゃんっ」
話しながら、舐めては吸うから、考えもまとまらないし、上手く喋れない。
「右と左では、どっちが気持ち良いですか?」
「あっあっあっ、あんっ、きゃんっ」
右と左を交互に舐められ、変な声も出る。もう僕は涙目なのに止めてくれない。
でも、ほんと格好良くて赦しちゃう。薬草を頬に詰めて僕の乳首を夢中で舐める恋人、ほんとに格好良い。
「えらべな、いぃ…どっぢも、せんぶ、すきぃ」
「じゃあ、全部しますね」
ジュルるるるるるるるると、勢い良く吸われ、背中をゾクゾクと雷のようなモノが走った。腰がビクビクと跳ねる。
「……果てましたね」
「やぁ、もぉ、イジワルしないでぇ……」
吐き出したモノをいやらしく舐められ、ビクんと腰が更に跳ねる。
「恋人同士ですから、これは愛の確認作業ですよね?違いますか?それとも、やはり俺はただの奴隷……」
「違う!いや、あの、恋人同士の愛の確認作業です!どうぞ、そのまま続けて下さい!何でもやって下さい!僕の全てはあなたの物です!」
ニヤリ、と初めて見る顔でログが笑った。あんまりにも格好良くて僕は鼻血が出そうで鼻を抑えた。
「あなたの全てが……俺のもの」
「は、はいぃっ……好きにしてくだしゃい」
そこからは、僕は声を我慢なんて出来なかった。きっと村まで響いたと思う。
だって、決して許してくれなかったもの。
気を失うことを。
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