友達の医者

にじいろ♪

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始まり

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「えっと、神崎、ちょっと、今は……その……」

「うん?どうした?」

貴大の明るい茶色のサラサラ髪を指で掬う。そして、口吻た。

「ひいっ!!」

「なんだその、バケモノ見たような声は?」

「だっ、だって、お前、お化けレベルに顔が良くてっ!!」

クスクスと思わず笑ってしまう。
股間を抑えて涙目で、そんなことを宣う男を、逃してなるものか。

「ふぅん、そんなに顔が良い?」

「そっ、そりゃあっ、自分でもわかってるだろっ?!」

「じゃあ、貴大は?」

「へっ?俺?」

更にグィっと顔面を近付けると、精一杯首を反らせて逃げようとする。必死か。
可愛い。
可愛くて可愛くてバッキンガム宮殿。

「その綺麗な顔、自分で分かってんだろ?女より綺麗だもんな」

「そんなこと、無いよっ!だって全然モテないしっ!彼女いた事、無いもん……」

ショボンヌ、と落ち込んだところに畳み掛ける。

「その歳で童貞か……そりゃ、モテないな。彼女が出来ないのも、それが原因だ」

今年で二人とも、35歳になっていた。
私は、それは、この三年の間にも、そこら辺で適当に済ますこともあった。男も女も、思うがままだから。貴大以外。

「うぐっ、それは……ソウダヨネ……」

涙目で落ち込む貴大、可愛い。好き。

「教えてやろっか」

「え?」

「女を喜ばせるテクってやつを」

「そっ、そんなの、別に良いよ……彼女いなくても楽しいし……俺なんてどうせさ……」

ガッと股間を右手で鷲掴みしてやった。

「ひいいいっ!!何すんだっ!!」

「だから、ナニすんだよ。諦めたら、そこで試合終了だ。任せろ、一人前の男にしてやる」

試合開始のゴングが鳴った。

うっひょひょ~っ!!!



「あの……神崎さん?これは、一体……」

ヨレたスーツを脱がせて、パンツ一枚にした貴大を診察台の上に寝かせて、紐でテキパキと縛り上げた。

「痛くは無いだろ?大丈夫、跡も残らないから」

「???そういうことを言ってるんじゃないんですけど…?」

亀甲縛りだ。
色白な貴大には、真っ赤な紐が似合うと思って、日夜、練習した甲斐があった。
白いブリーフごと亀甲縛り。
あー、夢が現実になった。

「だから、女を喜ばせるテクを教える為だ。これで、間違いなくお前も彼女が出来る」

「ほ、ほんとに……?」

んなわけあるか。
ほんと、人を疑わない。心配になる。これで、よく世の中をわたっていけてるな。

「100%保証する」

私という彼氏が出来るから。

ピンッとビンビンになって染みを作っている先端を指で弾く。染みが更に広がった。

「あんっ!や、やめろよぉ」

涙目の貴大は、亀甲縛りで身動きが取れないから、何をされても抵抗できない状態だ。
いや、普通、こうなる前に抵抗するだろ。
縛られてるんだぞ?
だから、私みたいな奴に付け込まれるんだ。

「今日は、お前が女の気持ちを味わうんだ。そうすると、いつでも女の子の気持ちに寄り添える。つまり、彼女がすぐ出来る」

「な、なるほど……!!流石は神崎!!」

流石は神崎、じゃねえよ。
そんなはずあるかーーっ!!

でも、もう止められない、止まらない。
貴大を女の子にしちゃうぞ♡

「……なぁ、神崎」

「なんだ?貴大」

「その……時々挟む独り言って、なんなの?」

聞かれてたぁーーーーーーーっっ!!!

「これは、そういうキャラ設定だ。きちんとキャラ設定をしないと、流石の私も上手く演じ切れないからな」

「キャラ……?設定?あぁ!!彼氏彼女の設定ってこと?で、俺が彼女役?」

「そうそうそうそうそうそう。貴大は勘が良いな。伸び代がある!間違いなく、間もなく恋人ゲットだぜ!」

「あー、うん。ありがとう」

貴大が、綺麗な顔で、にへら、と微笑んだ。
ズキュウウウン

「とりあえず、始めよう。あれだ、見て覚えろ」

「え、あ、うん?」

もう、余計なことを話してる余裕は私には無かった。
かぷり、と染みが滲む先端を深く咥えた。

「んんんんーーーーっっ!!!」

途端に口内に苦みが拡がる。

ドクンドクンと脈打っている。

これ……
呆気に取られていると、頭の上から泣き声が聞こえた。

「だって、だってぇ……急に、そんなこと、されたらぁ……グスン」

あ、泣かせた。

「良いんだ、酔ってるだろ?そういう時は誤作動が起きやすいのが男だ。誰だって経験がある」

「ほ、ほんと?優しいなぁ、神崎は……ありがとう」

ありがとうじゃねぇだろ、この状況。
でも、私はニッコリ微笑んで、再び口に含んだ。

「まら、らしていいからな」

チュパチュパと吸いながら話すと、貴大の腰が揺れた。うん、赤い縄、最高。

「しゃべ、るなぁ~っ」

また出そうなんだな。
あーー可愛い。
可愛くて可愛くて10の5乗。
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